ETERNAL CHAMPION / The Armor of Ire

US、テキサス州オースティン出身のエピックヘヴィメタルバンド、2016年リリースの1stアルバムです。
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毎度おなじみサイン乞食見参!

唐突ですが皆様Michael Moorcock(マイケル・ムアコック)という作家をご存知でしょうか。
イギリスのファンタジー系SF作家の大御所です。

作品として最も有名なのはエルリック・サーガと呼ばれるヒロイック・ファンタジーのシリーズでしょう。
虚弱体質に生まれ、薬と魔術に頼らなければ生きることすらままならないというヘタレ王子のエルリックが
他者の命を啜っては使い手の生命力に変えるという呪われた剣、ストームブリンガーを手に旅立つという
実にパンクなお話であります。

で、このムアコック氏、ロック/ヘヴィメタルとなかなかに関わりが深い作家でして、
古くはHAWKWINDBLUE OYSTER CULTとコラボレーションをしていたり
氏の作品のカバー絵がこんなのに使われたりしています。
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そう、これです。
CIRITHUNGOL
( ^ω^)CIRITH UNGOLFrost and Fire !!
実はこの黒い剣、ストームブリンガーを持っている白髪の男こそエルリック。
CIRITH UNGOLのジャケ絵はムアコックの作品のカバー絵として描かれたものがそのまま使われたわけです。

そしてイギリスではRodney Matthewsがムアコックの作品のカバーを担当していた経緯などもあって
有名なこちらのジャケ
Borrowed_Time_By_Diamond_Head
( ^ω^)DIAMOND HEADのBorrowed Time
↑この派手な兜を被って剣を持った男、これ実はエルリックです。

また、エルリックを始めとしたムアコックのヒロイック・ファンタジーの主人公たちは
Eternal Champion(永遠のチャンピオン)」と呼ばれ、
転生を繰り返しながら永遠に戦い続けるという宿命を背負っているのですが
彼らが安息を求めて探究する地、その名は「タネローン」。
Eternal Championのひとり、ホークムーンの物語の最終巻のタイトルは「The Quest for Tanelorn」
そう、BLIND GUARDIANのあの曲の元ネタです。

そんなわけで、Stephen KingH.P.Lovecraftと並ぶ「3大、よくメタルバンドのネタにされる作家
僕が勝手に思っているムアコックですが、
ここに来て、その「永遠のチャンピオン」をバンド名に戴くバンドが現れました。
メタルもムアコックも好きな僕としては無視は出来ません。

そんなわけで前置きが長くなりましたがそのバンドこそ今回ご紹介する、
その名もETERNAL CHAMPION
バンド名からしてムアコックに強い影響を受けているのは勿論のこと
「英雄コナン」シリーズで知られるRobert E. Howardやラヴクラフトにインスパイアされていることを明らかにしています。
本作のジャケ絵などはまさにFrank Frazettaの描くコナンのイラストそのままの雰囲気。
ちなみに手掛けたのはAdam Burkeという人物…ってどっかで聞いたと思ったら
VEKTORTerminal Reduxの人でビックリ。
このイラストレーターも今後、注目ですね。
ということで、ヒロイック・ファンタジーの世界を重厚なサウンドで表現するこのバンド、
上に挙げたような作家、作品に興味のある方は聴きましょう。はい。

(゚ д゚ )これで終わりでいいかな?

いやもういいじゃん。雰囲気ものの重厚なエピックメタルだろうってのは想像付くじゃん。
実際そうだし。そういうの好きな人は聴けばいいよ(投げやり)
ムアコックの話が出来て僕は満足したんだよ。もうよくね?
あ~そうね、前述のCIRITH UNGOLとかMANILLA ROADとかVIRGIN STEELEとかの名前に反応しちゃう
US産B級正統派が好きな人なら楽しめるよきっと。
バッキングはなかなかカッコ良いのにヴォーカルが歌唱、歌メロともに今ひとつ冴えないところまで受け継いでいる。

( ^ω^)うん、この煮え切らないヴォーカルが良いよね。

ちなみにこのヴォーカルのJason Tarpeyがすべての歌詞を含め、
バンドのコンセプトを手掛けている模様。
調べてみたらこの人、かつてはIRON AGEというクロスオーヴァー系スラッシュで歌っていたようで
聴いてみたらそっちでは実にカッコ良いヴォーカルを聴かせていましたので
本作ではバンドの方向性に合わせてこの唱法にしていると思われます。


えー…、あ、もうひとつ、小ネタとしてはギターの片割れのBlake Ibanezは
POWER TRIPというくっそカッコ良いスラッシュメタルバンドにも参加しています。
本作を聴く限り両者に関連性は見出だせませんが、
人脈的にハードコア/スラッシュ系のプレイヤーによってこのバンドが成り立っているというのは
なかなかに面白い話です。面白いよね!ね!

( ^ω^)…
(゚ д゚ )もういいかな?

どうせこのブログもみんな動画試聴してるくらいで
本文なんて読んでないんだろ?わかってるんだぞ!でもありがとうございます!(謙虚)

ということで、こういうバンドを有難がるような人は
めんどくさいおっさんマニアである可能性も高いですし
決して高品質とも言いかねる作品でありますが
メイデンとメタリカ足してみました!みたいなリバイバル系若手が多い中において
気骨を感じる良いバンドじゃないかと。

ということでムアコック読んだことのない人はそっちも一緒に買えばいいと思います。
おすすめはホークムーンのシリーズです。

( ^ω^)僕も久しぶりに読み返してみようと思います。

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