2018年末に2ndEP"Sinister Rites"をリリースした
CHARLOTTE THE HARLOTのKazuma Kobayashi氏にインタビューをさせてもらいました。
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さて、前回にCHARLOTTE THE HARLOTの2ndEPについて書きました。
そちらでも書いたのですが、その音楽性はなかなかに独特なもので、
どういったところからこれが生まれているかというのは個人的にも知りたかったところなのですが、
今回、中心人物であるKobayashi氏にインタビューをする機会を頂いたので
ぜひお読みください。

ロングインタビューとなったので、前後編に分けてお送りいたします。
まずは前編。

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>慌ただしい時期にすみません。今日はよろしくお願い致します。

Kobayashi:よろしくお願い致します。

>まずはじめに、CHARLOTTE THE HARLOT (以下CTH)を結成した経緯を窺いたいのですが。
Kobayashi:以前からTOXOPLASMAぶおぶおというバンドで
リーダーとして活動をしていたのですが、メンバーの脱退等で
思った様に活動が出来ない事が歯痒く、
自分のソロプロジェクトを始めようと思ったのが
きっかけです。
CTHには
TOXOPLASMAぶおぶおのメンバーや過去のメンバーにもレコーディングに
参加して
もらっています。

>バンドとして、何かコンセプトはあるんでしょうか?音楽性や歌詞など、ちょっと独特ですよね。

KobayashiTOXOPLASMAぶおぶおは、日本語詞で分かり易いHeavy Metalを演奏する」
というコンセプトで曲を作っていましたが、そこでは出来ない事をCTH
でやろうかなと。
具体的に言うと、より激しい面を出したかった、という事ですね。
歌詞については、自分はホラーやオカルト系の物語に目が無いので、
そういった
題材なら悩まずに描けるかと考え、テーマとして採用しています。

>では当初はそこまで明確な方向性のプランは無かったのでしょうか?
CTHは敢えて言うならブラックメタルだと思うんですが、80年代正統派メタルやスラッシュメタル、
あるいはジャパメタ/ジャパコアの要素みたいなのも僕は感じたんですよね。
それに、メロディなども欧州ブラック等とは異なる不気味なムードがあると感じましたし。
そうしたものも歌詞のテーマに合わせたわけではなく、
ナチュラルに出来ていったということでしょうか。


Kobayashi:そうですね。漠然と、「ホラーを歌詞のテーマとしたバンド」
にしようと考えていた様な気もしますが、やはり自分の中から自然に出てきた曲を
形にしたところが始まりです。
そこで、オカルティックな歌詞のテーマと1番近いメタルのサブジャンルは
ブラックメタルとなるのかな?と思い、ブラックメタルレーベルの
Zero Dimensional Records(ZDR)へリリースを相談したという流れです。
ZDRは一人ブラックメタルプロジェクトなんかの作品リリースもしていますし、
理解も得られるかなと。

正統派メタルやスラッシュメタル、パンクの要素については、
自分の影響されてきた音楽がダイレクトに出ているんだと思います。
ただ、それだけだと面白くないので、スラッシュリフの上にトレモロリフを重ねたり、
不穏なコードをジャカジャカと鳴らしていたりと、自分なりに手も加えています。


>ジャケットアートも、日本人形などを使った和風ホラーのムードですが、
それもKabayashiさん自身で手掛けたんですか?
また、アナログも含めたこれまでの3作品をリリースされていますが、
それぞれのアートワークのコンセプトやエピソードがあれば教えてください。


Kobayashi:リリース済の3作品に使用された写真は全て自分が撮影しています。
実家に昔からあった人形を撮影しました。
画像編集作業はZDRオーナー氏に依頼したものと、レコーディングセッションメンバーに
その方面が得意な方がいるので、具体的なイメージを伝えて完成させたものがあります。

呪術的なイメージを意識し、道路に死んでいた鳥の写真を撮影したり、
日本らしさを出そうと公園の桜を撮影したりもしましたが、
歌詞に人形を扱った曲があったので、この方向で行く事にしました。
日本人形って、見る角度とか明るさによっては、
猟奇的なアートワークよりも恐怖心を煽られますよね。


>Kobayashiさんのパーソナルな点を窺いたいのですが、
音楽的なルーツってどうですか?影響されたものってあります?

Kobayashi:中学生の頃までは音楽を聴くという環境も概念も無かったですね。
アニソンやゲームのBGMをカッコ良いなと思う事はありましたけど。
中学生の頃に音楽に興味を持つようになって、日本や海外のロックやポップスを聴いていました。

その後にIRON MAIDENを知ってからはメタルミュージックにどっぷりですね。
それまでもXやアニメタルは大好きで聴いていましたが、IRON MAIDENは
ジャケットのエディから始まり、何から何までカッコ良くて今でも夢中です。
バンド名も勿論、IRON MAIDENの曲名から頂きました。

世界中に星の数ほど同名バンドがいそうですし、実際に本家もシークレットライブの際に
この名前を使った事があるそうですが、ちょっと調べた限りでは、
音源まで出しているメタルバンドは見当たらなかったので、
先にやったもん勝ちかな、と。


>これまでのキャリアを教えてください。

Kobayashi:キャリアというような立派なものか分かりませんが、音楽活動遍歴をお話します。
学生時代は軽音楽サークルでコピーバンドをやっていた程度です。
当時はそれなりに拘っていたつもりでしたが、今考えると赤面モノの勘違い野郎でしたね(笑)。
本当はメタルバンドがやりたかったんですが、住んでいたのは田舎町で、メタルミュージシャンを
集めるのは困難でした。メタルを聴かない部員に無理矢理ツーバスドラムを叩かせたり(笑)。
歌も自分で歌うしかなかったです。メタルでなくても音楽をやれるのなら、と思って
ロックバンドに加入したりもしました。
そのバンドでの活動を通じて仲の良い友達も増えたし、
そちらのバンドをやるのも楽しくなって夢中になっていましたけど。

また、その当時は掛け持ちで色んなロックバンドのライブに出演したり、
音源制作に関わったりもしていたんですが、「メタルバンドがやりたい」という気持ちは
常にありましたね。その後、自分の生活環境が大きく変わり、もうそれまでの様には
時間を使えなくなると感じた時があって、やっぱり「本当にやりたい音楽をやろう」と決心し、
それまで在籍していたロックバンドを脱退して
TOXOPLASMAぶおぶおを結成、
それから現在に至るという感じですね。


ちなみに、現在は名古屋のDOWNFALLというスラッシュメタルバンドでも
サポートでベースを弾いています。
昔から「一緒にやろう」と声をかけて頂ける機会が多くて、有難いですね。


>CTHではドラム以外のパートをすべて担当していますが、
プレイヤーとしてはメインのパートは何だとお考えでしょうか?やはりベースですか?


Kobayashi:完全にベーシストですね。実はギターは大して弾けません。
音源で聴かれる程度の事が出来るぐらいです。音源でもソロの速いパートは、
イメージを伝えてセッションプレイヤーに弾いてもらったりもしています。
ギターのバッキングやメロディなんかも、本来ならベースで弾くようなフレーズを
弾いている感じです。元々はソロ以外もセッションプレイヤーに弾いてもらうつもり
だったんですが、時間や諸々の都合上、自分でギターも弾いた方が早いだろうと思って弾きました。

今後、CTHがバンドとして活動していけるのなら、ギターパートはギタリストに
弾いてもらいたいです。まぁ、自分もちょっとギターを弾ける様になってきたんで、
今後も自分が弾くかもしれませんが。


>プレイヤーとして影響された人とかジャンルはあります?

Kobayashi:ベースプレイヤーとしてまず絶対的な存在なのは、
Steve Harris(IRON MAIDEN)ですね。もう何から何まで文句なしにカッコ良いです。
他にはGeezer Butler(BLACK SABBATH)、Lemmy(MOTÖRHEAD)、
Cliff Burton(ex-METALLICA)、Jason Newsted (ex-FLOTSAM AND JETSAM /ex-METALLICA等)
といった、いわゆるメタル・ベースヒーロー達のコピーをしてベースの弾き方を覚えました。

レッスンに通った事も無いし、楽器を始めた高校生の頃は今みたいに動画(ビデオ)も
簡単に見れないしで、雑誌の写真や少ない情報を基に練習をしていました。
なので、ちょっと普通とは違った、セオリー無視な弾き方が癖になってます。
これは、ある程度他の人と音楽を演奏する様になってから自覚しました。また、メタル以外では
初心者の頃にPaul McCartneyのコピーは勉強のつもりでやりました。
もともとTHE BEATLESも好きだったし。あとは松井常松さんのダウンピッキングですね。
メタルにハマる前はBOØWYが滅茶苦茶好きでした。


>CTHのベースの音は非常に金属的、ソリッドな音でバンドの個性のひとつにもなっていますよね。
あれはやはりSteve Harris等の影響が大きいのでしょうか。

Kobayashi:金属的なアタックのベースというと、Steveはもちろん、MANOWARの
Joey DeMaio閣下やD.D.Verni (OVERKILL)にも痺れましたが、自分の作品では特に狙って
目立たせたわけではなく、自分のベースの弾き方が最も音に影響しているんだと思います。
この話をすると驚かれることが多いんですが、自分の音作りはドンシャリサウンドとは逆の、
むしろ中域を持ち上げているスタイルなんです。これはギターもベースも同じです。

そして、ベースの音は仮ミックス時はもっと大きかったんですけど、その後かなり小さく
絞りました。エンジニアさんや他のレコーディングメンバーからは、
「ベーシストのソロ作なんだから、もっと大きくても良いんじゃない?」と言われたりもしました
が、作品としてのバランスを優先してこの音作りとなった感じですね。


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後編に続きます!

【CHARLOTTE THE HARLOT Kazuma Kobayashi氏インタビュー Part 2】