418: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:02:04.53 ID:3Vzz4+CF0
…………


麒麟「まず、最初にお話ししておきましょうか」

麒麟「アセルスさんは、妖魔の君オルロワージュに打ち勝ちました」

まどか「ほ、本当に!?」

ほむら「……人間として?」

麒麟「はい。驚くべき事ですが」

ほむら「……そう、よかったわ」

まどか「やった! アセルスさん! 勝ったんだよ、ほむらちゃん!」

ほむら「そうね、強い人だわ」

419: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:02:44.76 ID:3Vzz4+CF0

まどか「ほむらちゃん、もっと喜んでもいいんだよ~?」

ほむら「……」

まどか「あ、もしかして泣きそう?」

ほむら「ち、違うわ!」

まどか「大丈夫だよ。私が受け止めてあげるから!」

ほむら「……その時は、元の大きさに戻してくれる?」

まどか「駄目。もう少し私の手の内に!」

麒麟「……」

420: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:03:26.45 ID:3Vzz4+CF0
ほむら「ところで、あなたは零姫さんとどういうご関係?」

麒麟「零姫とは古い友人。ここで匿っていたこともありました」

ほむら「ああ、オルロワージュから……」

まどか「それじゃあ、ここにいる子どもたちも、誰かに追われているんですか?」

麒麟「いえ、あの子たちは訳あって身寄りの無い境遇なのです」

麒麟「私は彼らを引き取って育てています」

まどか「そうだったんですか……」

ほむら「なんて良い人、いえ良い麒麟」

麒麟「それほどでも」

421: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:05:00.65 ID:3Vzz4+CF0
麒麟「ああ、そうだ。あなたには話しておかなければ、二代目さん?」

ほむら「……それもしかして広まってるの?」

麒麟「いえいえ、私は空術を司る身。トッキーとは相反する立場ですが、それゆえつながるところもあります」

ほむら「トッキーって……」

まどか「絶対仲いいでしょ」

麒麟「何を言うのです。トッキー&麒麟は相容れないものです」

まどか「……」

ほむら「突っ込んだら負けね」

422: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:05:53.68 ID:3Vzz4+CF0
麒麟「とにかく、あなたがルージュなる者に時術の資質を授けたことは、対となる空術にも影響がありました」

ほむら「もしかして、問題あった?」

麒麟「いえ、これは定めというものでしょう。あなたの選択を私も受け入れました」

ほむら「……そう」

麒麟「それで、先日私のもとにブルーと名乗る若者がやってきました」

ほむら「ブルー……。ルージュさんの双子の片割れ……」

麒麟「空術の資質を与えろと、随分殺気立った様子でしたが」

まどか「……」

423: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:06:46.82 ID:3Vzz4+CF0
麒麟「本来ならば命を賭けた争いになるところですが、あなたのおかげで事情が変わった」

ほむら「資質、あげたの?」

麒麟「はい。ブルーも驚いていたようですね」

まどか「戦わずに済んだんですね……」

麒麟「ええ。平和裏に終わった事は、喜ぶべきでしょう」

まどか「で、でもルージュさんとそのブルーさんが資質を揃えたってことは……」

ほむら「……雌雄を決する時が」

まどか「……」

麒麟「ふむ、あなたたちの方が事情に通じているようだ」

424: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:08:01.72 ID:3Vzz4+CF0
麒麟「では端的に。ほむらさん、あなたには見届ける義務がある」

ほむら「どういう意味?」

麒麟「時術と空術を、あの双子にもたらしたのはあなたです。その意味はあなたが見届けるべきなのです」

まどか「それって、ほむらちゃんが二人の戦いを……」

麒麟「いえ、それはもう終わった事」

ほむら「終わった? まさか……」

麒麟「決着は既に。ですが結末には未だ至ってはおりません」

まどか「ちゃんと教えてください!」

麒麟「……ですから、見届けるべきなのですよ。ほむらさん」

麒麟「行きなさい、宿命の場所に!」

ほむら「!」

425: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:09:15.58 ID:3Vzz4+CF0

まどか「!」

まどか「ほむらちゃん!? ほむらちゃんをどこにやったんですか!?」

麒麟「心配なさらず。すべてが終われば、またここに呼び戻します」

まどか「で、でもほむらちゃんちっちゃいままですよ!?」

麒麟「あ」

まどか「あ、じゃないですよ!? 早くほむらちゃんを返してください!」

麒麟「は、はい。すぐに……」

麒麟「……?」

まどか「ど、どうかしたんですか?」

麒麟「……これは、干渉できない? 時術と空術、それに魔術の類い……」

麒麟「こんなことができるのは……」

まどか「何物憂げになってるんですか!」

麒麟「痛! 待ってください! すぐになんとかしますから!」

426: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:10:32.28 ID:3Vzz4+CF0

…………


マジックキングダム 

魔法科学の発達したリージョン
多くの術士が暮らす
地下には……


ヒューズ「おいおいおい、どうなってんだよ!?」

ドール「無駄口たたいてる場合!? 死にたいの!?」

ヒューズ「これが黙ってられるかよ! 何だ、何があった?」

ラビット「マジックキングダム地下から、多数のモンスターが出現している模様。詳細は不明です」

サイレンス「……!……!」

ヒューズ「しゃべれや!」

コットン「キュ!」

427: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:11:51.46 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「畜生、また来る!」

ドール「一般人の退避が済むまで、ここは絶対に抜かせないで!」

ヒューズ「こんなもん、IRPOだけで対応できるか!? 軍はどうした!」

ドール「モンドの余波で、なかなかすぐには動かせないわ。トリニティも最近騒がしいみたいだし」

ヒューズ「冷静に言いやがって……。こんな時でもアイシィドールかよ」

サイレンス「……! ……!」

ヒューズ「だからお前、声……」

サイレンス「……??」

ヒューズ「何だ? 頭?」

428: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:12:37.04 ID:3Vzz4+CF0
ドール「……」

ヒューズ「おい、何だよ」

ドール「……あなたの頭の上、妖精がいるわ」

ヒューズ「ああ!? お前大丈夫かよ?」

ドール「いや、だって……」

ヒューズ「え、待てよ。マジなのか?」

コットン「キュ?」


ほむら「あのー、こんにちわ……」

429: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:13:18.01 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「……」

ヒューズ「おい、ラビット」

ラビット「現在照合中……。確認、暁美ほむらです」

ヒューズ「いや、そうじゃなく、これが幻覚じゃないかっていう……」

ヒューズ「暁美ほむら?」

ほむら「……よ、よろしくお願いします」

サイレンス「………」

ヒューズ「はああああ!?」

430: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:14:15.49 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「お、お前! こちとらお前を探して……」

ほむら「あの、あなたたちは私のことを……?」

ヒューズ「ああ、知ってるぜ。俺らはIRPOだからな!」

ほむら「IRPO……。麒麟さん、何してくれてるのよ……」

ヒューズ「まさかの妖精サイズか……、見つからない訳だぜ……」

ドール「ヒューズ、後にして! 敵が来る!」

ヒューズ「くそっ、何でこんな時に!」

ラビット「残弾、ありません。支給願います」

ヒューズ「こっちも無いんだよ! 我慢しろ!」

ドール「このままじゃ、ヤバいわね……」

ほむら「ちょ、揺らさないで! 先に私降ろして!」

431: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:15:16.59 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「お前いつまで俺の頭に……」

ヒューズ「待てよ……」

ドール「ヒューズ!」

ヒューズ「暁美ほむら、お前モンドからぶん捕った武器、まだもってんのか?」

ほむら「ええ、まあ」

ヒューズ「……俺らに協力するつもりは?」

ほむら「協力すれば、私はIRPOから追われないのかしら」

ヒューズ「それは虫がよすぎる……が!」

ほむら「が?」

432: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:16:32.72 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「お前は俺の手下とする。そしてモンド基地潜入は俺の指示だった……」

ほむら「何言ってるの?」

ヒューズ「そして行方をくらましたのは、なんか縮んだからだ……」

ヒューズ「行ける、行けるぞ! 何なら減給取り消しもいける!」

ほむら「……なんとなく、読めてきたわ」

ヒューズ「……話は聞いた通りだ。お前は武器と口裏合わせ、俺は代わりにお前を無罪放免にする」

ドール「ちょっと! そんなこと許されるわけが……」

ヒューズ「ほむら、どうする」

ほむら「……受けましょう。このままじゃ私も危ないし」

ヒューズ「よし、契約は成立だ。お前は俺のティンカーベル的な何かとして、武器を提供しろ!」

ほむら「……契約って言わないで」

433: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:18:09.77 ID:3Vzz4+CF0

ほむら「それじゃあ、どうぞ」

ヒューズ「うお!? 頭にバズーカ!?」

ほむら「仕方ないじゃない。今の私じゃ手渡しなんてできない」

ほむら「はい、次」

ヒューズ「いやだから頭に……」

ヒューズ「……リーサルドラグーンか。良い趣味だぜ」

ドール「全く勝手なことばかり……」

ほむら「ああもうまどろっこしいわ。適当に出すから、適宜拾って頂戴」

ヒューズ「!? お、おいやめろ! 俺の上で……」

ドール「武器に埋まった……」

434: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:19:07.93 ID:3Vzz4+CF0
…………


「封印が破られた……」

「すべてははじめから、このために」

「俺、いや僕の人生の意味は……」

「……」


ヒューズ「ヒャッハー!! 撃ちまくれ! ぶっ壊せ!」

ほむら「は、走らないで!」

ヒューズ「ぐお!? お前、髪を引っ張るな! ハゲたらどーすんだ!」

ほむら「うるさいわ! あなたなんてハゲたら良いのよ!」

ヒューズ「! 新手だ! 武器プリーズ!!」

ほむら「武器パス!」

435: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:20:06.83 ID:3Vzz4+CF0
「……なんだあれは」

「……いや、あれは」

「ふふ、二代目、また会えたね」


ヒューズ「おい、なんかデカいのはねーのか? ドールとコットンが囲まれてる」

ほむら「……じゃあ、ハイペリオンを」

ヒューズ「うお!? こんなもんまで!?」

ほむら「そして、タイムリープ」

ヒューズ「……お前何者なんだ?」

ほむら「……あなたの部下じゃなかったかしら」

ヒューズ「はっ、食えないガキだぜ」

436: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:20:50.29 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「……おい、これどうやって撃つんだよ」

ほむら「え、あなた知らないの?」

ヒューズ「パトロールは陽子ロケットなんて使いません!」

ほむら「中学生でも知ってるのに……」

ドール「言ってる場合? 早く援護を!」

コットン「キュキュ!」

サイレンス「………!」



『ヴァーミリオンサンズ』

437: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:21:40.32 ID:3Vzz4+CF0

ヒューズ「うお!?」

ほむら「ルビーがモンスターを圧殺していく……」

ドール「……あなたの術?」

ほむら「いえ、私じゃない」

サイレンス「………!」

ほむら「いやグッジョブじゃなくて。私じゃないってば」



「皆さん、ありがとうございました。後は任せてください」


ヒューズ「誰だ?」

438: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:22:37.90 ID:3Vzz4+CF0
ほむら「ルージュさん!?」

ルージュ「うん、ルージュだよ。ブルーでもあるけれど」

ほむら「……勝ったの?」

ルージュ「勝った。だけどもうそれはいいんだ」

ほむら「?」

ルージュ「すべては、仕組まれた宿命だったから」

ほむら「ルージュさん?」

439: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:23:40.25 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「お、おい! どこ行くんだアンタ!」

ルージュ「……地獄を滅ぼす」

ヒューズ「は? 何言って……」

ルージュ「この命に代えても」

ほむら「ルージュさん! あなたの宿命って……まさか!」

ルージュ「最強の術士を生み出すための、茶番だよ。僕が幕を引く」

ほむら「あなたは……」

ルージュ「君たちとの昼食、楽しかったよ。きっとあれが僕とブルーの差だったんだろう」

ほむら「……」

440: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:24:30.70 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「マジで一人で行きやがった……」

ドール「止めようにも、無理ね。術士のレベルが違う……」

ラビット「民間人の退避を確認しました」

サイレンス「…………」

コットン「キュキュ!」

ほむら「……パトロールにも敬礼ってあるの?」

ヒューズ「あ? ああ……」

ほむら「それじゃあ……」


『敬礼!』

441: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:25:52.60 ID:3Vzz4+CF0
…………


IRPO本部

ヒューズ「……そうか、御苦労さん」

ほむら「……マジックキングダムからの通信ね。一体なんて?」

ヒューズ「モンスターは全滅、地下の空間も消滅」

ヒューズ「事態は収束だ」

ほむら「……ルージュさんは?」

ヒューズ「……さあな。見つからなかったとさ」

ほむら「……」

442: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:26:44.32 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「……ほら、受け取れ」

ほむら「……何?」

ヒューズ「IRPOの臨時ライセンスだ。一応俺の部下になってるからな」

ほむら「話はついたのかしら」

ヒューズ「ああ、お偉いさんもとっとと終わらせたかったらしい」

ほむら「……そう」

ヒューズ「……」


ヒューズ「で、お前はどうすんだよ?」

ほむら「とりあえず、まどかと……」

443: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:27:38.61 ID:3Vzz4+CF0
麒麟「ほむらさぁぁぁん!!」

まどか「ほむらちゃぁぁん!!」


ほむら「!?」

まどか「よかったぁ、無事だった……!!」

まどか「って、何でヒューズさんの頭の上に!?」

ほむら「え、いや普通に歩いたら大変だし……」

まどか「降りて! そして私の方に!」

ほむら「ああ、私もまどかがいい……っていうか元に戻して?」

まどか「も、もうちょっと! 今度はちゃんと守るから!」

ほむら「複雑だわ……」

444: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:29:04.79 ID:3Vzz4+CF0
ヒューズ「……おい」

まどか「ヒューズさんがほむらちゃんを保護してくれてたんですね」

まどか「ありがとうございました!」

麒麟「それでは失礼します」

ヒューズ「おーい!」


ヒューズ「なんだったんだよ……」

ドール「ヒューズ、報告よ」

ヒューズ「なんだ? 俺はもう帰りたいんだよ」

ドール「マジックキングダムで使った武器の量、聞いた?」

445: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:30:00.17 ID:3Vzz4+CF0
ドール「いえ、逆。少なすぎよ」

ヒューズ「は?」

ドール「あの子、まだ大量に持ってるわよ」

ヒューズ「……」

ヒューズ「揉み消せ!」

ドール「あら、ほむらちゃんに愛着ができた?」

ヒューズ「ふっざけんな! また俺が減給されるだろうが!」

ヒューズ「おい、まだその辺にいるだろ! 連れ戻してこい!」

ドール「さっき、あの麒麟とかいうのがどこかに連れて行ったけど?」

ヒューズ「……揉み消してくださいお願いします」

ドール「ふん、まあいいわ。今回だけよ」

446: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/04(木) 02:31:02.92 ID:3Vzz4+CF0
…………


クーロン イタリア料理店


ルーファス「前回のミッションでキューブ、そしてジョーカーの動向が判明した」

ルーファス「もはや一刻の猶予もない。これより総力をもってヨークランドに向かうぞ」

さやか「うーん、仕方ないですね。ちょっと待ったらみんなに手伝ってもらえそうだけど」

エミリア「これは私たちの戦いよ。それに、多分私の……」

アニー「エミリア?」

ライザ「……」

ルーファス「今回は衣装を用意する暇ない。すぐに出撃する」

ライザ「いえ、衣装はあるわ」

さやか「?」

ルーファス「何だと……?」

456: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:24:35.16 ID:umHuaw/Q0
…………

ヨークランド  町外れの丘


リュート「だからよー、なんでこんなとこで酒飲むんだよ」

ゲン「ああん、分からねえのかよ? 無粋な奴だな」

リュート「酒なんてどこで飲んでも同じだろ? 俺ちょっとかあちゃんに会いに行こうかと……」

ゲン「止めとけ止めとけ、母親なんてのは息子がダラダラしてんのが一番嫌いなんだ」

リュート「だったら何でヨークランドに連れてけなんて……」

ゲン「酒飲むんだよ、酒。お前は道案内だ」

リュート「チクショー、かあちゃんに会わす顔がないぜ……」

457: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:25:35.72 ID:umHuaw/Q0
ルーファス「何だあいつらは……」

アニー「ただの酔っぱらいでしょ? それよりこんなとこに本当にキューブがあるの?」

さやか「いい景色ですけど、そんなすごいものがある感じじゃないですね」

ライザ「礼拝堂があるんだったかしら」

ルーファス「俺も疑問だったが、ここはモンドの故郷だ」

さやか「もんど?」

ルーファス「奴が何かを隠していたとしても不思議ではない」

さやか「その人何者なんですか?」

458: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:26:02.40 ID:umHuaw/Q0

ルーファス「トリニティの司令、だった。軍事クーデターを企んでいたらしいが頓挫した」

さやか「そりゃまたどうして」

ルーファス「とある魔法少女に根こそぎ武装を奪われてね。俺は彼女を引き入れるつもりだったのだが……」

さやか「あー、ほむらの言ってたのってそれかぁ」

さやか「……ていうか、ほむら目当てだったんですね」

ルーファス「ああ。だが今は君が味方でよかったと思っている」

さやか「へ?」

459: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:26:40.67 ID:umHuaw/Q0
アニー「ねえ、ここらでいいんじゃない?」

ルーファス「? 何がだ?」

ライザ「エミリア、ちゃんと持って来た?」

エミリア「う、うん。でも……」

アニー「いいのいいの。折角だから着ちゃいなよ」

さやか「これは……」

460: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:27:36.41 ID:umHuaw/Q0
…………


ゲン「おいおい、リュート。今日は結婚式でもあるのか?」

リュート「はあ? こんなとこで誰が……」

ゲン「けどあれは花嫁さんじゃねえのか?」

リュート「……本当だ。ウェディングドレスの別嬪さんだ」

リュート「こんなとこで?」

ゲン「結婚式ってことは、いい酒と食いもんだな」

リュート「ゲンさん、まさか潜り込むつもりかい?」

ゲン「……ふへへ、いくぞリュート!」

リュート「もう酔ってんだろアンタ! 自重しなよ……」

461: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:28:25.17 ID:umHuaw/Q0
さやか「うわぁ、エミリアさん超キレイ……」

アニー「そうだね。綺麗だよ」

ルーファス「こんなことをしている場合では……」

さやか「こんなこと?」

ライザ「これだからあなたは……」


エミリア「私、レンと小さな礼拝堂で式を挙げようって言ってたの……」

さやか「エミリアさん……」

アニー「じゃあ、ちょうどいいじゃん。ちょっとボロい所だけど、それで式を挙げて、もう忘れよう」

エミリア「アニー……」

ルーファス「待て、ジョーカー迎撃の準備を……」

ライザ「ルーファス、もう黙って」

さやか「私もいつか、こんなドレスで……」

ルーファス「いかんな、緊張の糸が切れている……」

462: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:29:11.88 ID:umHuaw/Q0
礼拝堂


ゲン「何だあ、誰もいねえじゃねえか」

リュート「そりゃあこんなとこじゃあな……」

ゲン「んだよ、詰まら……」

ゲン「何だコイツ?」

リュート「おいゲンさん、勝手に触らない方が……」

ゲン「ふぅん、変わり種の仏像か何かか?」

リュート「叩くなよ……」

463: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:29:57.41 ID:umHuaw/Q0
ゲン「何だ? ディーヴァってのかお前。変な奴だな!」

リュート「誰としゃべってんだよ? もう行こうぜゲンさん」


ジョーカー「……」


リュート「お? アンタいつから居たんだい?」

ゲン「何か気持ち悪い仮面だな。外した方がいいぞ」

ジョーカー「……お前たち、グラディウスか?」

ゲン「グラ? 何だ?」

リュート「俺たちは酒飲みとプー太郎だぜ? 怪しいもんじゃない」

ジョーカー「……ルーファスの作戦か」

リュート「はあ?」

ジョーカー「もういい。やれ!」


ゲン「うお! こいつ動くのか!」

464: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:30:50.85 ID:umHuaw/Q0
礼拝堂への道


アニー「ルーファス! あなた神父役やってよ!」

ルーファス「私がか? 何をしろというのだ」

さやか「あれですよ、永遠の愛を誓いますか、って!」

ライザ「サングラス外してね」

ルーファス「馬鹿な!」

エミリア「みんな……」

ルーファス「待て、まだやるとはいってない!」

さやか「その辺の花でブーケ作りましょう!」

アニー「お、ナイスアイデア!」

ライザ「歌も歌う?」

さやか「おお! いいですねえ!」

465: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:31:46.21 ID:umHuaw/Q0
礼拝堂


リュート「ぎゃあぁぁ! すみません! 俺たち出て行くから!」

ゲン「ああん? リュートお前なにビビってんだ? 俺を誰だと思ってんだ?」

リュート「いや無理だって! あいつもう手いっぱいあるし! 武器持ってるし!」

ゲン「ワカツ生まれの剣の冴え、目に焼き付けろ!」


VS ディーヴァ
『ブレード』

ゲン「甘い!」
『ディフレクト』

リュート「ゲンさん!? アンタ何者だい!?」

ゲン「……!」

『濁流剣』


リュート「ゲンさぁん!」

466: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:32:51.40 ID:umHuaw/Q0


ルーファス「なんだか騒がしいな……」

ライザ「さっきの酔っぱらいかしら」


エミリア「!」

エミリア「ジョーカー!」

さやか「え!?」

エミリア「礼拝堂の裏に!」

ルーファス「……皆、準備はいいか? いい訳無いか」

アニー「良いに決まってんでしょ!」

ライザ「ドレスまで着たのよ?」

ルーファス「……女というのは分からんな」

さやか「行きましょう!」

467: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:33:44.15 ID:umHuaw/Q0
礼拝堂


ジョーカー「チッ……間の悪い奴らだ」

エミリア「ジョーカー!」

エミリア「……いえ」

エミリア「あなたなんでしょ! レン!」


さやか「え……?」

アニー「エミリア!?」

ライザ「まさか……」


リュート「お? おーい! あんたらこのマスクマンの知り合いかい? 止めさせてくれよ!」

ゲン「まさかこんな奴とチャンバラとはなぁ!」

468: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:34:55.11 ID:umHuaw/Q0
さやか「な、なんじゃありゃ……いやそれよりも」

アニー「エミリア?」

エミリア「答えてよ、レン!」

ジョーカー「……やれ、ディーヴァ」

ルーファス「! 来るぞ!」

さやか「……ここは私たちが! エミリアさんはジョ……」

さやか「……レンさんを!」

エミリア「……ごめんなさい」

アニー「……行ってこい!」

ライザ「あなたの答え、見つけて来なさい」

ルーファス「……仕方が無い、か」

469: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:36:11.77 ID:umHuaw/Q0
ジョーカー「ふふ、面白いな。ディーヴァ!」

ゲン「お? 奥の手か?」

ディーヴァ「……!」

『天罰』


リュート「おいおい、これやばいんじゃないか?」

ルーファス「礼拝堂が崩れる! みんな逃げろ!」

さやか「エミリアさんは奴を!」

エミリア「……!」

ライザ「離れて!」

470: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:36:56.72 ID:umHuaw/Q0
…………

さやか「ぐぐう、さやかちゃんじゃなきゃ瓦礫の下でダウンだよ……」

リュート「な、なんで俺がこんな目に……」

ルーファス「生きていたか、青年」

ゲン「……さすがに酔ってもいられないか」

アニー「エミリアは!?」

ライザ「奴を追ったわ!」


タァン!

471: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:38:24.12 ID:umHuaw/Q0
さやか「銃声……?」

ルーファス「まさか……」

ルーファス「アニー、ライザ! エミリアを頼む!」

さやか「もう行きましたよ! それより前、前!」

ルーファス「まずいことに……ぶふぉお!?」

ディーヴァ『魔人三段』


さやか「ル、ルーファスさん!」

リュート「サ、サングラスの人ぉ!」


ゲン「……そこの青い嬢ちゃん、剣が使えるのか?」

さやか「は? いやまあ、そこそこ……」

ゲン「よし、嬢ちゃん。あのデカブツを倒すぞ」

さやか「……?」

472: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:39:07.22 ID:umHuaw/Q0
ゲン『月影の太刀』

  『風雪即意付け』

  『三花仙』


さやか「うわ、すご……」

ゲン「ふん、やり損ないだ。そうそう連続でできるもんじゃない」

ゲン「……が、動きは覚えたな?」


さやか「ええ~……」

ゲン「いーからやれ。どれか一つでいい」

さやか「はあ、まだ酔っぱらってんじゃないの……」

473: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:39:46.59 ID:umHuaw/Q0
ディーヴァ『天罰』


さやか「って、またやる気!?」

ゲン「……おい、リュート!」

リュート「な、何だよ」

ゲン「歌え」

リュート「は?」

ゲン「歌え」

さやか「はあ?」

474: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:40:52.68 ID:umHuaw/Q0
リュート「何で今歌うんだよ!?」

ゲン「お前の歌はあれだからな、奴の注意を引ける」

リュート「アレって何だよ!?」

ゲン「いいから、思いっきり歌え!」

さやか「何か知らないけど、歌ってください! ギター持ってるじゃないですか!」

リュート「ああ、もう! どうなってもしらないからな!」


ゲン「よし。行くぞ、嬢ちゃん!」

さやか「こうなりゃ、なんでもやるわよ!」

475: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:41:47.78 ID:umHuaw/Q0

デンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレ


さやか「!?」

リュート「~♪」

ヘェーラロロォールノォーノナーァオオォー


ディーヴァ「!?」


さやか「い、いける! あいつ隙だらけだ!」

ゲン「……俺の技の繋ぎを頼む」

476: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:42:42.71 ID:umHuaw/Q0
ゲン『月影の太刀』

さやか『風雪即意付け』


さやか「で、できたの?」

ゲン「上出来だ!」

『三花仙』


『乱れ雪月花』


リュート「ラロラロ……ってやったのか!?」

ディーヴァ「……!」

ゲン「しつこい奴だな」

477: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:44:09.44 ID:umHuaw/Q0
さやか「あんたなんかの、相手してられないのよ!」

さやか『神速三段突き』

さやか「💡」

『ロザリオインペール』

さやか「これで止めだぁ!」

ゲン「へえ、なかなかやるな」

478: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:44:43.65 ID:umHuaw/Q0
礼拝堂 深部


ジョーカー「……」

エミリア「……もう逃げ場はないわよ」

アニー「エミリア! そいつは……」

ライザ「待ってアニー。ここはエミリアに」


ジョーカー「……君には僕を殺せない」

エミリア「何を……」

ジョーカー「この体は間違いなく、君の愛するレンのものだ……」

エミリア「……」

479: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:45:28.09 ID:umHuaw/Q0

エミリア「仮面……」

アニー「……え?」

エミリア「あの仮面がレンを……?」

ライザ「仮面に操られているとでも?」

エミリア「……私はレンを信じているわ」

アニー「……それじゃあ、アレ壊してみるか!」

ジョーカー「仮面を壊せばこの男も死ぬ」

ジョーカー「既に私とこの男は一心同体だ」

エミリア「……」

ライザ「……どうするエミリア?」

エミリア「……だったら」

アニー「エミリア!?」

エミリア「せめて、私が」

480: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:46:21.85 ID:umHuaw/Q0
ジョーカー「馬鹿な! できるはずが無い!」

エミリア「覚悟はもう決めてるの。婚約者として、私は……」

ジョーカー「や、やめろ! 分かっているのか!? 俺はレンだぞ!」


さやか「待って!」

エミリア「さやか……もういいの。私はちゃんと……」

さやか「諦めちゃ駄目ですよ! まだ……」

さやか「まだエミリアさんは、本当の気持ちを伝えてません!」

エミリア「……何を」

さやか「ちゃんと言わないと、相手には通じないんです!」

481: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:47:00.55 ID:umHuaw/Q0
エミリア「そういうこと? ……分かった。私も後悔、したくないしね」

エミリア「……レン」

エミリア「愛してるわ」

さやか「おおう、サラっと言っちゃうんですね……」


さやか「どうだ、ジョーカー!」

ジョーカー「……」

さやか「響けよ! 馬鹿男!」

ジョーカー「……何…止めろ……」

アニー「これは……」

ジョーカー「お前は、私に従え……!」

ライザ「意識が?」

482: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:48:06.94 ID:umHuaw/Q0
さやか「チャンス! 絶対チャンスですよ!」

エミリア「わ、私どうしたら……」

さやか「もっかい! もっかい愛を!」

エミリア「……!」


エミリア「私は……」

エミリア「あなたが……あなたが……」

エミリア「あなたが好きだーーー!!」

さやか「!?」

エミリア「あなたが欲しいーーー!!」

エミリア「レーーーン!!!」

483: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:49:14.31 ID:umHuaw/Q0
アニー「か、仮面が!」

ライザ「ヒビが入っていく……!」

さやか「わ、割れるよ!」

ジョーカー「……エミリア」


パキン!


レン「エミリアーーーー!!」

エミリア「レン!!」

レン「済まなかった。でも僕はもう離れない!」

エミリア「放すもんですか……!」

エミリア「ずっと、一緒よ」

レン「ずっと一緒だ」

484: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:50:34.87 ID:umHuaw/Q0
さやか「あの仮面、まだ何か……」

ライザ「まだ力を失っていない……?」


エミリア「さあ、最後の仕上げよ!」

エミリア「銃、得意でしょ?」

レン「ああ、任せろ」

アニー「二人の手が……」

ライザ「銃を握る!」

さやか「幸せ掴めと轟け叫ぶ!!」

『『十字砲火』』

エミリア「さあ、これが私たちの門出よ!」

ルーファス「な、何があった……」

ゲン「何にせよ、めでたいな」

リュート「俺、式で歌おうか?」


episode of Emelia Fin

485: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) 2012/10/07(日) 02:54:27.35 ID:umHuaw/Q0
ここまでです
劇場版、思った以上によかったです
まさか、OPで涙腺にくるとは思わなかった。あとパンフレットのレーダーグラフ、さやかとほむほむのところで動揺が隠せない
ほむほむ尖り過ぎで素敵

486: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/10/07(日) 02:57:54.14 ID:sJuf5hE4o

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