1:2014/02/15(土) 22:13:22.74 ID:
もやっしー「もやっしーやっしー!」

子供達「もやっしー! もやっしー!」

もやっしー「もうそろそろお別れの時間やっしー! バイバイやっしー!」

子供達「え~!」

やよい「相変わらずすごい人気だなあ、もやっしー」
4:2014/02/15(土) 22:14:36.16 ID:
やよい「でも知らなかったなー。私のステージイベントの前にもやっしーのトークライブがあったなんて」

やよい「……イベントまでまだ時間あるよね……」

やよい「……控え室の前で待ってたら、もやっしーに会えるかも!」

P「おーいやよい。もうすぐ出番だけど準備できてるか?」

やよい「あ、あのっプロデューサー!」

P「ん?」

やよい「私、ちょっと忘れ物しちゃったんで控え室に戻ります!」

P「え? わ、わかった。でも遅れるなよ?」

やよい「はーい!」ダッ

10:2014/02/15(土) 22:15:54.40 ID:
~控え室前~

やよい「まだかなー。まだかなー」ソワソワ

やよい「…………」

やよい「うー……でももうそろそろ行かないとステージイベントが……あっ」

もやっしー「?」

やよい「もやっしー!」

もやっしー「も、もやっ……もやっしー!」

やよい「もやっしー!」

もやっしー「もやっしーやっしー!」

やよい「もやっしー! もやっしー!」

もやっしー「もやっしー!」

やよい「もやっしー! はい、たーっち! いぇい!」パンッ

もやっしー「いぇいやっしー! …………」グラッ

やよい「え?」

11:2014/02/15(土) 22:16:44.92 ID:
もやっしー「もやっ……し……」ドサッ

やよい「!? も、もやっしー!?」

もやっしー「もやっ……もやっ……」ハァハァ

やよい「もやっしー……すごい熱!」

もやっしー「もやっ……しー……」

やよい「こんな熱なのに、普段と変わらないパフォーマンスをしていたなんて……プロの鑑だね! もやっしー!」

もやっしー「もやっ……もやっ……」フルフル

やよい「そんなことないよ! もやっしーはすごいよ!」

もやっしー「もやっし……」

やよい「ちょっと待っててね。今係の人を……」

もやっしー「もやっ!」ガシッ

やよい「え?」

12:2014/02/15(土) 22:17:46.82 ID:
もやっしー「もやっ…し…」フルフル

やよい「え? 私のイベントの後にもう一回もやっしーのトークライブがある?」

もやっしー「もやっし……」

やよい「……さっきの回に来れなかった子供達も沢山いると思うから、中止にはできない、って……」

もやっしー「もやっし……」

やよい「だ、だめだよそんなの! もやっしー、こんなに熱出てるのに!」

もやっしー「……もやっ……しー……」

やよい「……喜んでくれる子供達の為なら何てことない? ……何言ってるの!」

もやっしー「!」ビクッ

やよい「子供達は元気なもやっしーの姿が見たいんだよ!? 本当に子供達のことを想うなら、今はちゃんとお休みを取って、少しでも早く良くなるようにしなきゃだめ!」

もやっしー「も、もや……」

やよい「めっ! だよ! もやっしー!」

もやっしー「もやっし……」

15:2014/02/15(土) 22:18:56.55 ID:
やよい「……でもトークライブを中止にするわけにはいかない、って? ……大丈夫。私に任せて!」

もやっしー「……もやっし?」

P「おーいやよい! 何やってんだ、もう始まるぞ!」

やよい「はわっ! す、すみません、プロデューサー! 今行きます!」

P「ん? そ、そちらはもやっしーさん!? は、初めまして! 私、765プロでプロデューサーをしている者でして……あ、よかったら名刺を……」スッ

もやっしー「も、もやっし……」

P「ええ、これを機に是非うちのアイドル達とコラボイベントなども……」

もやっしー「もやっしー……」

P「! 前向きに検討して頂けるんですか!? あ、ありがとうございます!」

やよい「あ、あの、プロデューサー……?」

P「やよい! お前は先にステージに行っててくれ。俺はもう少しもやっしーさんと商談を……」

やよい「じゃなくて! もやっしーは今熱が出てて大変なんです! だからお仕事の話は後にしてあげてください!」

P「えっ? 熱? ……あ、ほ、本当だ! こりゃひどいな……ちょっと待っててください、今係員を……」

やよい「ぷ、プロデューサー! そのことなんですけど……」

P「……え?」

17:2014/02/15(土) 22:19:54.89 ID:
~ステージ~

司会『では16時からのステージイベントは~……今をときめくアイドル! 765プロ所属、高槻やよいさんのミニライブです!』

観客「ウオオオオオオオオオ!!!」

やよい『うっうー! 高槻やよいでーっす!』

観客「やよいちゃあああああああん!!」

観客「可愛いよー!!!!」

やよい『えへっ、どうもありがとうございまーっす!』

司会『えーでは高槻さん、早速いつものあれ、やっちゃってもらってもいいでしょうか?』

やよい『はーい! じゃあいきますよー? ……はい、たーっち! いぇい!』

観客「イェイ!!!」

やよい『わーい! ありがとうございますーっ!』

司会『いやあ、このやりとりもすっかり見慣れた光景になりましたねぇ。……えーところで、高槻さんからファンの皆様にお知らせがあるそうですが?』

やよい『はい! あの、今度私達、アリーナでライブをやるんですけど――……』

やよい(待っててね、もやっしー……)

20:2014/02/15(土) 22:21:11.09 ID:
やよい『……初めて会う未来へ~♪』

観客「ウオオオオオオオオオオオオ!!!!」

司会『……はい! というわけで、765プロオールスターズの新曲! 『虹色ミラクル』ショートバージョンでした! えーこの曲のフルバージョンが聴きたい方は、是非765プロアリーナライブへ足を運んでくださいね!』

やよい『はーい! アリーナで皆さんをお待ちしてまーすっ!』

観客「ウオオオオオオオオオオオオ!!!」

司会『え~ではとっても残念ですが、本日の高槻やよいさんのミニライブはこれにて終了となります!』

観客「え~!!!」

司会『大変申し訳ありませんが、続きはアリーナで、ということで……どうぞ皆様、最後にもう一度、高槻さんに盛大な拍手をお願いします!』

 ウオオオオオオ…… パチパチパチパチ……

やよい『うっうー! ありがとうございまーっす! 皆さん、またアリーナで会いましょーっ!』

観客「やよいちゃーん!!」

観客「バイバーイ!!」

司会『高槻やよいさん、本当にどうもありがとうございました! えーでは、少し休憩を挟みまして……17時からの本日最後のステージイベントは……子供達に大人気! もやっしーのトークライブです!』

 ワァアアアアア……

やよい(……よし!)

26:2014/02/15(土) 22:29:32.60 ID:
~ステージ裏~

P「やよい、お疲れ様! すごく良かったぞ!」

やよい「ありがとうございます! あの、それで……」

P「ああ、もやっしーさんなら今控え室で薬飲んで寝てるよ」

やよい「そ、そうですか……」

P「でもやよい、本当に……大丈夫なのか?」

やよい「はい! 大丈夫です!」

P「……分かった。『予備』のやつはもやっしーさんから預かって、今お前の控え室に置いてある。……早く行って、準備して来い!」

やよい「はいっ! ありがとうございます! プロデューサー!」ダッ

P「……やよいのやつ……いつの間にか、あんなにも頼もしくなってたんだな……」

27:2014/02/15(土) 22:35:46.50 ID:
~ステージ~

司会『はい! それでは~……ちびっこの皆、お待たせ! もやっしーのトークライブのコーナーです!』

 ワァアアアアアア……

司会『よーし! じゃあ皆、大きな声で呼んでみよう! せーのっ!』

子供達「もやっしー!!!」

もやっしー『うっうー! もやっしーやっしー!!!』

子供達「ワァアアアアアア!!!!!」

やよい(あっ……い、いきなり間違えちゃった! で、でも大丈夫だよね? 今のくらいなら……)

P(頑張れ、やよい……!)

28:2014/02/15(土) 22:42:21.69 ID:
もやっしー『もやっしーは今日も元気やっしー!!! ヒャッハァアアアアア!!!!』

子供達「もやっしー!!!」

子供達「もっと高くジャンプしてー!!」

もやっしー『オッケーやっしー! リクエストにお答えして、もっと高く飛ぶやっしー!!』ビョーン

子供達「すごーい!!!!」

やよい(こ、この状態でジャンプするのって……すっごくしんどい……! もやっしーはすごいなあ……!)

P(いいぞやよい……! これまでの練習でつけてきた体力が活きている!)

もやっしー『もやし汁プシャー!! ヒャハー!!』

子供達「あはははははは!!!」

P(……それにしてもあいつ……もやっしーさんの物真似、異様に上手いな……)

32:2014/02/15(土) 22:47:36.97 ID:
やよい(……私もこれまで、もやっしーには沢山助けられてきた……)


~約一年前~


やよい「はぁ……」

長介「どうしたの姉ちゃん。溜息なんかついちゃって」

やよい「うん……今、今度のライブでやる新曲の練習してるんだけど……私だけ皆より遅れちゃってて……」

長介「あー。姉ちゃん運動神経無いもんなぁ」

やよい「うー……」

長介「あっ。ごめん……」

やよい「ううん……ん?」

もやっしー『もやっしーやっしー!!』

やよい「…………?」

  
33:2014/02/15(土) 22:51:44.70 ID:
やよい「……長介。これは……?」

長介「ん? ああ、知らねーの? 『もやっしー』だよ」

やよい「もやっしー……」

長介「もやしの妖精、もやっしー。今、子供達の間で大人気なんだぜ?」

やよい「へー……」

長介「最初は地元の商店街とかでぼそぼそ活動してたらしいんだけど、口コミとかで噂が広まって、今じゃこうしてテレビにまで出るようになったんだ」

やよい「…………」

長介「まあある意味、姉ちゃんより売れっ子の『アイドル』かもな? なーんちゃって……」

やよい「…………」

長介「……いや、スルーはやめてほしいかなーって……」

35:2014/02/15(土) 23:04:44.23 ID:
やよい(……私はそれから、もやっしーのことを沢山調べた)

やよい(最初は全然売れてなかったのに、それでも自分の芸風を変えたりはせず、地道に活動を続け……)

やよい(ブレイクしてからも、基本となるスタンスはずっと一貫させたままで)

やよい(もやっしーは、常に『子供達のアイドル』としての立場を守り続けた)

やよい(……お仕事が忙しくて、自分を見失いそうになるとき)

やよい(私はいつも、そんなもやっしーのことを思い出す)

やよい(そうすることで、私は忘れないでいられるから)

やよい(自分の初心を……アイドルになったばかりの頃の気持ちを)

やよい(ファーストライブの練習で挫けそうになったときも、もやっしーのことを思うと乗り切れた)

やよい(仲間がいる私と違って、ずっと一人で頑張っていたもやっしーは……きっと私の何倍も、辛かっただろうと思ったから)

やよい(もやっしー……今まで沢山、私を助けてくれて……ありがとう)

やよい(だから今度は……私が……)

やよい(もやっしーを、助ける!)


もやっしー『まだまだいくやっしー!!! ヒャッハァアアアアア!!!!』

 ワァアアアアアアア……

39:2014/02/15(土) 23:12:12.83 ID:
もやっしー『もうそろそろお別れの時間やっしー! バイバイやっしー!』

子供達「え~!!!」

もやっしー『皆、次会うときまで元気でいるやっしー!! ヒャッハァアアアア!!!』

子供達「もやっしー!! バイバーイ!!」

司会『は~い! というわけで、もやっしーのトークライブでした~! では皆様、最後にもう一度、もやっしーに盛大な拍手を!』

 ワァアアアアアアア  パチパチパチ……

司会『……えーでは、本日のステージイベントはこれですべて終了となります。お帰りの際は……』


~ステージ裏~

P「お疲れ様! やよい! ぶっつけでこれだけ出来たら上出来だよ」

やよい「えへへ……でもやっぱり、本物のもやっしーには敵わないかなーって……」

P「ん? そうか?」

やよい「はい。最後の方、やっぱり運動量落ちちゃって……ちょっと退屈そうにしてる子も、ちらほらいたかなって……」

P「はは。まあそれは仕方ないさ。もやっしーさんの仕事を完璧にこなせるのは、もやっしーさんだけってことだ」

やよい「はい……」

P「…………」

40:2014/02/15(土) 23:20:24.47 ID:
P「……でも、俺は良かったと思うぞ」

やよい「え?」

P「もしやよいが代役を買って出なかったら、今日のこの二回目のトークライブは中止になってたんだ。もしそうなってたら、『もやっしーに会える』と思っていた大勢の子供達は、皆きっと残念な思いをしていただろう」

やよい「…………」

P「でもやよいは今日、子供達に夢を与えることができたんだ。『もやっしーに会えた』っていう、夢をな」

やよい「……夢を……」

P「夢を与えるのがアイドルの仕事だ。そういう意味では、今日のやよいは100%アイドルだったぞ。自分のミニライブのときはもちろん、今のステージでもな」

やよい「プロデューサー……」

もやっしー「……もやっしー……」

やよい「! もやっしー!」

P「もやっしーさん!」

42:2014/02/15(土) 23:27:13.25 ID:
P「熱はもう大丈夫なんですか?」

やよい「無理しちゃだめだよ! もやっしー!」

もやっしー「……もやっしー」

P「え? 今は薬が効いてるから引いてる? そうですか、それは良かった……」

もやっしー「…………」

やよい「? 何? もやっしー」

もやっしー「……もやっしー」

やよい「! そ、そんな……お礼を言うのは私の方だよ! もやっしー!」

もやっしー「……もやっし?」

やよい「私、今までずっと……ひたむきに頑張るもやっしーの姿に励まされてきたんだよ」

もやっしー「! ……………」

やよい「だから……私の方こそ、ありがとうやっしー! ……なーんて! えへへ!」

もやっしー「……もやっしー……」

44:2014/02/15(土) 23:30:58.08 ID:
P「……あの、ところでもやっしーさん。うちの事務所とのコラボイベントの件なんですが……」

やよい「もう、プロデューサー! もやっしーはお薬のおかげで一時的に熱下がってるだけなんですから! まだお仕事の話はめっ! です!」

P「あ、ああ、そうだな……すみません、もやっしーさん。この話はまた追ってご連絡を……」

もやっしー「……もやっしー……」フルフル

P「え? 内容はもう決めている……? そ、それって……?」

やよい「……もやっしー……?」

もやっしー「……もやっしー」

45:2014/02/15(土) 23:39:06.43 ID:
~一ヶ月後~

司会『えーそれでは本日のステージイベントは~……なんと! 奇跡のコラボレーション!』

司会『765プロ所属アイドル、高槻やよいさんと――……もやしの妖精! もやっしー!!』

やよい『うっうー! 高槻やよいでーっす!』

もやっしー『もやっしーやっしー!! ヒャッハアアアアアアア!!!!』

観客「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

観客「やよいちゃあああああああん!!!」

子供達「もやっしー!!!!」

48:2014/02/15(土) 23:49:12.42 ID:
やよい『皆さーん! 今日はですねー! なんとっ!』

やよい『私ともやっしーの……初となるデュエット曲を、ご披露しちゃいまーっす!!』

もやっしー『デュエットやっしー!!! ヒャハアアアアアアアア!!!!』

観客「ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

子供達「もやっしー!!」

やよい『それでは聴いてください! “おはよう!! 朝もやっしー!”』

もやっしー『朝もやっしーやっしー!!! ヒャハアアアアアアアア!!!!』



やよい(私は今日も、皆に夢を与えたい)

やよい(その意味を私に教えてくれた……もやっしーと一緒に!)








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