1:2014/10/28(火) 20:01:10.79 ID:
桃子「ねぇお兄ちゃん、お兄ちゃん捕まえていい?」

P「薮から棒になんだよ」

桃子「あっ、言い方悪かったね。このピンクの手錠あるでしょ?これでちゃんと犯人捕まえられるか気になったから」

P「そういうことか。それならいいぞ」

桃子「ありがとお兄ちゃん!それじゃあ…犯人、覚悟ー!」

P「うわー捕まったーロリコンの容疑で捕まったー」ガチャ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414494060
3:2014/10/28(火) 20:11:01.68 ID:
桃子「昔出たドラマでさ、こうやって警察官の手首に手錠かけて犯人を逃がさないようにするんだよね」ガチャ

P「見たことあるような、ないような」

桃子「ふふん、これでお兄ちゃんは桃子から逃げられないよ♪」

P「それはそれでみりょくて…いや何でもない。でもそれだと撮影できないからな、外してくれ」

桃子「えー、もう?まあ確かにお兄ちゃんが傍にいても撮影の邪魔だし……あれ?」

P「どうした?まさか外せないなんてことないよな?」

桃子「……………外せない」

P「何してんだ……」


5:2014/10/28(火) 20:25:09.36 ID:
桃子「え?え?うそ、なんで外せないの?なんで?」

P「と、とりあえず落ち着け桃子。外れないことなんてないから」

桃子「桃子は落ち着いてるよ!おかしいなぁ、なんで外れないの……?」

P(正直このまま焦ってる桃子を隣でずっと見てたいけど流石に可哀想だな)

P「手錠だし、鍵で外せるようになってるんじゃないか?」

桃子「鍵?……あっ、そういえばあずささんになくすと困るから預けてたような…」


6:2014/10/28(火) 20:42:19.48 ID:
P「今あずささんがどこにいるか分かるか?」

桃子「うーん、分からないかな…」

P「それじゃあ携帯であずささんに電話するか。桃子、そっちのポケットから携帯取ってくれ」

桃子「ん、わかった。……はいこれ」

P「おう、ありがとう」ポパピプペー

Prrrr...

あずさ『はい、三浦あずさです~』

P「あずささんですか?俺ですけど、今どこにいますか?」

あずさ『今ですか?麗花ちゃんと休憩しているところですけれど…』

P「すみません、ちょっと撮影現場の方に来てもらえますか?ちょっと大変な事になりまして…」


7:2014/10/28(火) 20:51:40.65 ID:
あずさ『わかりました~。すぐそちらに行きますね』

P「ありがとうございます」Pi

P「…よし、あとはあずささんが来るのを待つだけだな」

桃子「ねぇお兄ちゃん」

P「どうした?」

桃子「あずささん、一人で来そうな感じだったけどここまで迷子にならないで来られるかな?」

P「……………………あっ」

桃子「ほら、行くよお兄ちゃん。あずささん探しに行かなくちゃ。まったく、逆に問題が増えちゃったよ」

P「すまん、俺の方が落ち着いてなかったみたいだ」


8:2014/10/28(火) 21:42:20.43 ID:
P「流石にあずささんもそんな遠くまでは行かないだろ……行かないでくれよな…」

桃子「ああ、お兄ちゃんと手錠で繋がってるところなんて他の人に見られたくないのに…身長に差があって隠そうにも隠せないのが…」

P「俺だって二人で遊んでるならまだしもこんなへんた…変なことしてるの他の人になんて見られたくな

杏奈「プロデューサーさんと桃子ちゃん……二人で何して……手錠……?」

桃子「あ、杏奈さん!?違うの!これはお兄ちゃんが勝手に!」

P「おい嘘つくな!俺だって好きでこんなことしてるんじゃないんだ!」

杏奈「……プロデューサーさん、杏奈の目見て……もう一度言ってみて……?」

P「無理です」


9:2014/10/28(火) 21:51:00.42 ID:
桃子「えっと、杏奈さん。実はかくかくしかじかってことなの」

杏奈「なるほど……それなら、あずささんにもう一度電話すればいい…んじゃないかな……」

P「言われてみれば、そんな簡単なことにも気付かなかったな。俺も桃子も」

桃子「も、桃子は気付いてたけどね?」

P「はいはい、強がらなくていいから。桃子、携帯出してくれ」

桃子「はーい。……あれ、お兄ちゃん携帯ないよ?」

杏奈「……小さい子に……ポケットの中に手を入れさせるんだ………」

P「やめて、そんな目で見ないで、犯罪犯す気ないから」


11:2014/10/28(火) 22:20:24.60 ID:
P「あ、こっちのポケットに入ってた。すまんすまん」

杏奈「桃子ちゃん……後で手洗ってね………」

桃子「え?あ、はい」

P「だから変なことさせてないって…」ポパピプペー

Prrrr,Prrrr,Prrrr

P「…なんで出ないんだ?」

ブツッ

P「あ、もしもしあずささ

『ただいま電話に出ることができません。ピーという発信音のあとに』

P「まさか電波が届かない山奥に行ってしまったか…」

桃子「そういえば今日携帯充電するの忘れてたみたいだし、バッテリー切れたんじゃないかな?」

P「なんてタイミングが悪いんだ。仕方ない、やっぱり探索続行するしかないな」

桃子「杏奈さん、あずささん見つけたら桃子かお兄ちゃんに連絡してくれると助かります」

杏奈「分かった…桃子ちゃんも……プロデューサーさんに変なことされたら……すぐ言ってね…」

P「なんでこんなに信用されてないの俺…」


13:2014/10/28(火) 23:11:35.89 ID:
P「あ、そうだ杏奈」

杏奈「…まだ何かあるの……?」

P「婦警さんのコスプレ、かわいいぞ」

杏奈「えっ……あ、ありがとうございます……えへへ…」

桃子「…………」

P「痛い、桃子あまり強く引っ張らないで、手首取れちゃう」


14:2014/10/28(火) 23:35:41.22 ID:
千鶴「どうしましょう……」

P「あんなところに千鶴さんがいるな。あずささん見てないか聞いてみるか」

千鶴「あら、プロデューサーに桃子ちゃん一体何して……」

桃子「どうしたの千鶴さん?」

千鶴「ちょっと失礼。…もしもし警察ですか?今男性が小さい女の子を手錠にかけ」

P「待って千鶴さん!今の格好だとあなたが警察ですよ!」

桃子「突っ込むところそこじゃないでしょ!?千鶴さんもとりあえず話聞いて!」


15:2014/10/28(火) 23:44:25.19 ID:
千鶴「…なるほど、そういうことですのね。まあプロデューサーならやりかねないとは思いましたけど」

P「さっきの杏奈といい千鶴さんといい、なんで俺に対する評価そんなに低いんですかね」

桃子「それで千鶴さん、あずささんは…」

千鶴「ごめんなさい、わたくしもこっちの方ばかりに気がいってて」

猫「ニャー」

桃子「うわぁニャン…三毛猫さん!」

P「ニャン?」

千鶴「ニャン?」

桃子「ニャ、ニャンコなんて桃子言ってないもん!」


17:2014/10/29(水) 00:17:42.29 ID:
>>16ありがとうございます

桃子「それでその三毛猫さんどうしたの?確かドラマでも迷子の猫さんいたよね」

千鶴「どうやら本当に迷子になってしまったようですの。首輪はついてますし、飼い主も困ってると思うので…」

P「……なあ千鶴、その三毛猫オスだよな」

千鶴「なっ、何を聞いてるんですの!?女性にそんなことを聞くなんて!」

P「三毛猫のオスは何万分の一の確率でしか生まれないらしいぞ」

桃子「そ、そんなに珍しいの!?」

千鶴「珍しいレベルを通り越してますわね…」


18:2014/10/29(水) 00:28:43.25 ID:
千鶴「そんなに希少なものならもっと丁寧に扱わないと…」

猫「ニャーニャー!」

千鶴「いたっ、落ち着いてくださいまし!そんなに暴れると落ち、ああ逃げないで!」

猫「ニャー」スリスリ

桃子「あ、桃子の近くに擦り寄ってきた…かわいい…♪よしよしニャンコ、いい子だね~♪」

P(かわいい。猫になって桃子の脚にスリスリしたい人生だった)

千鶴(天使ですわね)


21:2014/10/29(水) 00:39:37.68 ID:
桃子「ほら、お兄ちゃんも撫でてみて!」

P「俺も?よーしよしよしよし」

猫「フシャー!」

P「猫にまで嫌われてもう涙出そう」

桃子「でもこのままだとあずささん探せないし…やっぱり千鶴さんにニャンコは任せるしかないよね」

千鶴「任せてくださいまし。ちゃんと撮影が始まる前に飼い主を見つけますわ。だからお二人もあずさちゃんを探すのがんばってくださいね」

桃子「ありがとう千鶴さん!ほら、千鶴さんについていってね」

猫「ニャー」

千鶴「いい子ですわね♪それでは行ってきますわ」

桃子「ばいばいニャンコ~」


P「ニャンコ」

桃子「……猫さん」


22:2014/10/29(水) 00:49:27.42 ID:
桃子「うーん、中々見つからないねあずささん」

P「案外一箇所で待ってたらバッタリ会ったりしそうだけどあずささんだしな…」

桃子「少し待ってみる?」

P「そうだな、桃子も俺の手の高さに合わせて腕上げるの疲れただろ?」

桃子「…ちょっとだけ」

P「じゃああそこのベンチで座ってるか」


23:2014/10/29(水) 00:56:30.42 ID:
桃子「はぁ…撮影までに間に合うかな…桃子も、千鶴さんも、あずささんも」

P「流石に三人も遅れるなんてよくないしなぁ、間に合わせたいが」

桃子「あの猫さんも早く飼い主さんのところに帰れればいいな」

P「そうだな、ニャンコの家族も探しているだろうし」

桃子「お兄ちゃん、嫌いになるよ?」

P「桃子に嫌われたら絶望する」

桃子「それじゃあ嫌いにならないであげる…桃子も嫌いになりたくないし」ボソッ

P「何か言ったか?」

桃子「なんでもないですー」


31:2014/10/29(水) 20:27:55.86 ID:

静香「あら桃子、プロデューサーと休憩?」

P「げっ、静香…」

静香「なんですか、人を見るなり嫌そうな顔をして」

P(杏奈と千鶴さんはまだよかったけど、流石に静香に罵倒されたら俺の心がもたないから手錠隠すの手伝ってくれ)ボソボソ

桃子(う、うん。体くっつければいいよね)ボソボソ

静香「二人で何話してるんですか?」


32:2014/10/29(水) 20:53:51.35 ID:
桃子「ううん、何でもないよ静香さん」ピトッギュッ

P(仕方ないとはいえ、桃子が密着してさり気なく手を握ってるのもあって幸せです)

静香「あのプロデューサー、すごい腑抜けた顔になってますけど」

P「そ、そうか?少し気抜いてたわ」

桃子「お兄ちゃん……」ジー

P「違うんだ桃子、俺は無罪だ」

静香「プロデューサーから何やら犯罪の香りがしますけど……」

P「だから違うって言ってるだろ」


33:2014/10/29(水) 21:13:50.50 ID:
P「それにしても静香、今回の衣装似合ってるな」

静香「ありがとうございます。けど最近なんというか、かっこいい役とか衣装ばかりな気が…」

P「何言ってるんだ、そのかっこよさの中に見える可愛らしさがいいんじゃないか」

静香「そうですか?ならまぁ、これからも同じような感じでいいですけれど…」

P「いやー、こういうクールだけどどこか可愛い子に捕まえられるなら本望だな」

静香「な、何言ってるんですかもう!」

桃子「…………」ペシペシ

P「スポンジとはいえ警棒で叩かないで桃子、痛いとかじゃなくて痒い」


34:2014/10/29(水) 21:54:26.27 ID:
桃子「そうだ。静香さん、桃子たちあずささん探してるんだけど、どこかで見てない?」

静香「あずささん?そういえばさっき瑞希さんと話してたわよ」

桃子「うそ!?どこで!?」

静香「向こうのセットよ。何か用でも?」

桃子「お兄ちゃん、行くよ!」

P「お、おう。そんな引っ張らなくてもいいだろ」

桃子「またあずささんがどこ行くか分からないでしょ!」

静香「ふふっ、二人とも仲がいい………て、手錠…!?」


36:2014/10/29(水) 22:09:13.93 ID:
桃子「瑞希さん!あずささんいる!?」

瑞希「」ビクッ

P「こら、いきなり大声出したら瑞希がびっくりするだろ」

瑞希「いえ、びっくりしてなどいません。………少し驚いただけです」

P「それをびっくりするって言うんだよ」

桃子「あ……ごめんね瑞希さん」

瑞希「周防さんは悪くありません。悪いのは……世の中、でしょうか?」

P「俺に聞かれても困る」


37:2014/10/29(水) 22:47:50.00 ID:
瑞希「ところでプロデューサー、一つ気になったのですが」

P「ん、なんだ?」

瑞希「プロデューサーはそういう趣味をお持ちなのでしょうか。……だとすると、少し残念です。がっくし」

P「大丈夫だ、俺にそんな趣味はない」

桃子「さっき静香さんの前で『捕まえられるなら本望だな』って言ってたのに?」

P「なんでそれを言うかな!違うぞ瑞希、俺はそんな縛られたいとかそんなことは」

瑞希「男性は追い詰められた時ほど嘘を吐く。と、前に馬場さんが言ってました。今、追い詰められてますか?」

P「追い詰められてるよちくしょう!」

桃子「認めちゃうんだ…」


39:2014/10/29(水) 23:49:10.55 ID:
P「そ、そんなことより瑞希、その白衣いいな、かっこいいぞ」

桃子「あ、話すり替えた。というかお兄ちゃん色んな人に似合ってるって言いすぎじゃない?」

瑞希「節操なし、と言うのでしょうか」

P「だってみんな似合ってて可愛いかったりかっこいいのは本当だし…本心だし…」

瑞希「ちなみに、この衣装のどこがプロデューサーは好きですか?……気になるぞ」

P「白衣から覗くふともも」

瑞希「なんと……それは予想外でした」

桃子「…………」カチッカチッカチッ

P「弾出ないようになってるとはいえふとももに銃突き付けられて撃たれ続けるの怖いから」


41:2014/10/30(木) 00:41:43.27 ID:
瑞希「あの、お二人は三浦さんを探しているのではなかったのでしょうか」

P「おおそういえばそうだった。静香からお前があずささんと話してるってことを聞いてな」

瑞希「三浦さんなら先ほど撮影現場の方に行きましたけど」

桃子「あずささんが迷子にならないなんて……!」

P「明日飴が降ってくるんじゃないだろうな」

瑞希「そういえば、一緒に北上さんもいましたね。人を探してるとか言っていました」

P「麗花も一緒なのか。それじゃあ迷子にならないわけ…余計に迷子になりそうだが」

桃子「多分あずささんたち待ってるよ。お兄ちゃん、早く行ってあげよ」

P「そうだな、結局その場で待ってたほうが無駄に動かなくて済んだのか…」


P「ところで瑞希、あずささんと何の話してたんだ?」

瑞希「……私になくて、三浦さんにあるものです」

P「あー…うん、ステータスで希少価値だから気にするな」


42:2014/10/30(木) 00:50:12.56 ID:
あずさ「桃子ちゃんにプロデューサーさん、どこに行ってたんですか?」

P「いやーすいませんあずささん。てっきりまた迷子になるかと」

ピーーッ!

桃子「な、なにこの音!?笛?」

麗花「私の笛だよ!はいプロデューサーさん、桃子ちゃん!ちゃんと横断歩道は右見て左見て、もう一回右見て手を上げて渡ってきましたか?」

P「へ?いやそもそも横断歩道渡ってないけど…」

桃子「桃子はいつも手は上げないけど左右確認してから渡ってるよ」フフン

あずさ「あら、桃子ちゃんはいい子ね~、よしよし~」ナデナデ

桃子「ふあっ…ト、トーゼンのことだし褒められるほどじゃ…」

麗花「プロデューサーさんには私が渡り方を教えてあげなきゃいけないかな?」

P「是非手取り足取り教えていただきたいです」


43:2014/10/30(木) 00:57:32.68 ID:
P「なるほど、麗花が道案内をしてくれたんですね」

あずさ「携帯のバッテリーも切れちゃったし、本当に麗花ちゃんには感謝しているわ。ありがとうね、麗花ちゃん」

麗花「いえいえ、私も事務所の自販機とこっちの自販機で売ってるもの、なにが違うか調べたかったので」

P「相変わらずよく分からないことするな…」

桃子「あの、あずささん。さっき預けた鍵、今持ってますか?」

あずさ「鍵…?これのことかしら?」

桃子「そうそれ!ちょっと色々あってお兄ちゃんと手錠で繋がっちゃって…」

麗花「ふふっ、仲良しさんだね♪」

あずさ「私はそのままでもいいと思うわよ?なんなら、撮影が終わってからまた捕まえちゃったり」

桃子「そ、そんなことしないよ!早くこれ外して!」

P「あぁ、至福の一時が終わってしまう…」


44:2014/10/30(木) 01:05:03.77 ID:
桃子「ん~、自由っていいことだね、お兄ちゃん!」

P「自由と引き換えの悦というのも中々に乙なものだったけどな…」

桃子「えっと、どういう意味?いいこと言ったわけじゃないってことは分かるけど」

P「気にするな。それよりそろそろ撮影が再開するし、気を引き締めるんだぞ」

桃子「お兄ちゃんに言われなくてもちゃんとやるよ。というか、桃子がしっかりしないとあずささんたちだけじゃ問題起こしそうだしね」

P「なら安心だな」

桃子「……お兄ちゃん、撮影終わったらすぐ桃子のところ来てね」

P「? 分かった、すぐに行くよ」


45:2014/10/30(木) 01:09:06.52 ID:
カーット!キョウハココマデ!

『お疲れ様でした!』



P「桃子、お疲れ様。ほい、お茶」

桃子「ありがとお兄ちゃん」ガチャ

P「………ん?」

桃子「よいしょっと」ガチャ

P「あの、桃子先輩?なんでまた俺は捕まってるんでしょうか?」

桃子「え?そんなの決まってるでしょ」


桃子「お兄ちゃんは桃子から逃げられないんだよ?だからずーっと一緒なの!」


おわり


46:2014/10/30(木) 01:13:03.93 ID:
読んでいただきありがとうございました

今回のイベントは警察官が犯罪に走らせそうな格好してるので罪を犯しても仕方ないですね、逃げないで寧ろ捕まりに行くのもまた然り
ちなみに自分の刑は桃子の家で終身刑らしいです。いやーつらいなーこまっちゃうなー


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