2018年08月20日

君の膵臓をたべたい

2017年の日本映画です。
原作は、住野よる「君の膵臓をたべたい」
主演は、浜辺美波、北村匠海。
共演は、大友花恋、矢本悠馬、桜田通、森下大地、長野里美、北川景子、小栗旬。







「君は死ぬの?」

「死ぬよ」


母校で教師をしている「僕」は、ふと高校時代のクラスメイト・山内桜良
(浜辺美波)と一緒に過ごした数ヵ月間の思い出を甦らせる──。

高校で図書委員をしていた地味な「僕」(北村匠海)は、盲腸で入院した病院で
「共病文庫」と名付けられた日記を偶然拾ったことで、それを書いたのが
クラスの人気者の桜良だとその秘密を知ってしまう。
彼女は見た目には分からないが、重い膵臓の病気を患い、余命がわずかだったのだった。
それは、親友の恭子(大友花恋)さえ知らない秘密だった。


「君は、きっとただ一人、わたしに真実と日常を与えてくれる人なんじゃないかな、
 お医者さんは真実しか与えてくれない、家族はわたしの言葉一つ一つに過剰反応して
 日常を取り繕うのに必死になっている、友達も知ったら、きっとそうなると思う、
 君だけは真実を知りながらわたしと日常をやってくれるから、
 わたしは君と遊ぶのが楽しいよ」

家族以外は誰も知らない秘密を共有した桜良と「僕」は急速に距離を縮め、
次第にクラスでも噂の的になっていく──。



「君の膵臓をたべたい」は、2015年に発売された住野よるのデビュー作品であり、
ベストセラー小説が原作の映画作品です。
物語そのものは、「世界の中心で愛を叫ぶ」から岩井俊二作品の展開なのですが、
やはりそこに文学の力が見られます。

“  兄はこう言った。
  「小説を、くだらないとは思わぬ。俺には、ただ少しまだるっこしいだけである、
  たった一行の真実を言いたいばかりに百頁の雰囲気をこしらえている」
  わたしは言いにくそうに、考え考えしながら答えた。
  「本当に言葉は短いほどよい、それだけで、信じさせることができるのならば」 ”

文章が強いからこそ、鳴り終わらないドラム、弾きが切れないバイオリン、
止まることのないトロンボーンのように、文学が音楽をも凌駕する。
言葉(文章)が並びに並び、終わらない。いい感情が終わらない。
だからこそ最後の最後の言葉(文章)が心に響きます。




「君の膵臓をたべたい」いい映画です。







監督:月川翔
出演者:浜辺美波、 北村匠海、 北川景子、 小栗旬、 大友花恋、 矢本悠馬、 桜田通、 森下大地、 上地雄輔
収録時間:115分
レンタル開始日:2018-01-10

Story
住野よるのベストセラー小説を元に、原作にはない12年後の物語を加えて映画化した感動作。高校時代のクラスメート・山内桜良の言葉をきっかけに、母校の教師となった「僕」。彼は教え子と話すうちに、彼女と過ごした数ヵ月を思い出していく。 (詳細はこちら


stainbeck at 00:25|PermalinkComments(0) 日本映画 | 2000年〜

2018年08月19日

IT イット “それ”が見えたら、終わり。

2017年のアメリカ、ハリウッド映画です。
監督は、アンディ・ムスキエティ。
原作は、スティーヴン・キング。
脚本は、チェイス・パーマー、キャリー・フクナガ、ゲイリー・ドーベルマン。
撮影は、チョン・ジョンフン。
編集は、ジェイソン・バランタイン。
音楽は、ベンジャミン・ウォルフィッシュ、デイナ・サノ。







1988年、アメリカの田舎町、メイン州、デリー。
町では子供ばかりが行方不明になる不可解な事件が続いていた。
ある日、内気で病弱な少年ビルの弟ジョージーも1人で遊んでいる時に何者かに襲われ、
道端の排水溝に姿を消してしまう──。


ジョージーの事件以降も、デリーでは子どもたちが行方不明になる事件が頻発していた。
弟の失踪以来、すっかり持病のどもりがひどくなったビルは、学校でいつも親友の
リッチー、エディー、スタンリーと一緒にいた。彼らは、クラスメイトから
「負け犬(ルーザーズクラブ)」と呼ばれ、上級生で不良少年のバワーズたちにいつも
目をつけられていた。バワーズたちは、他校から転校してきたものの、
学校になじめなかったベン、内気な黒人のマイクなども目の敵にしていた。

「父さん、荒地だよ、き・と、ジョージーは流されて、あ・荒地に」
「あの子はもういない」
「お・大雨に、じょ・−ジーが流されたのなら、き・っとあそこに」
「もういない、死んだんだ!、もうできることはない!、なにひとつ!」

「恥ずかしいぞ、スタンリー、
 ラビの息子がトーラーを読めないなんて、本を部屋に戻せ、どうせ読まないだろ」

「エディー、みんなで急いでどこへ行くの?」
「あの・、うちの裏庭でちょっと遊ぼ・ってことになって、かってことになったので」
「クリケットの道具です、もうつっかえるなよ、び・ビル」
「いいわ、ひとつだけ、刈ったばかりの芝生の上で転がったりしないこと」


ある日、ベンは、ヘンリー・バワーズとその仲間に殴られ、腹にナイフでHと切られた。
ベンは、バワーズを蹴飛ばし、その場を逃げて川を走った。
そして、下水道を探索していたビル、リッチー、エディー、スタンリーたち、
負け犬(ルーザーズクラブ)と知り合うことになった。

「転校生を助けるのはいいことだけど、ぼくらの安全も考えなきゃ」
「彼は血だらけだ、今はエイズが流行中だろ?、
 うちのママの友達もニューヨークの地下鉄の手すりにつかまったらエイズが移ったんだよ、
 なんと指のささくれからだ!、それに手や足なら切断できるけど、
 彼はお腹だ!、お腹は切断できない!、
 それにこういう汚い路地には注射針が落ちているんだぞ!」

薬局で、負け犬(ルーザーズクラブ)は、ベバリーに会い、
お金を持っていなかった負け犬(ルーザーズクラブ)は、ベバリーの機転で、
包帯や消毒液を手にすることが出来た。

「大丈夫?、ニューキッド」
「ああ」
「あとは僕らが、な・んとかするから、ありがとうベバリー」
「ええ、じゃあ、また今度ね」
「あ・明日僕らは採石場に行くけど、良かったら来る?」
「ありがとう、お誘い」
「さて、お立会いの諸君ご注目!、この若人の命を救い給えドクターK!」「お前黙れ!」


やがて結束を強める7人だったが、彼らには、もう一つ共通項があった。
それは、それぞれ「ペニーワイズ」と名乗るピエロに襲われる怪奇現象を
経験していたことだった。ペニーワイズは、ピエロ以外にも変身し、幻影を見せ、
人の心を操ることもできた。彼ら7人が最も「こわい」と考える形をとって、
学校や自宅、空き家など、様々な場所で出没するのだった──。

彼らは、ペニーワイズを「それ」と名付け、立ち向かうことにした。
彼らは、ジョージイを連れ去ったのも「それ」の仕業であると考え、
ベンの調査した資料から居所を突き止めた。


町外れの空き家から、「それ」の居場所に入った一行だったが、
そこでエディが脱臼し、ベンがケガをしてしまった。
怖気づいた彼らは、仲間割れして日常生活に戻るのだった。

そして1ヶ月が過ぎた頃、「それ」は再び活動を開始し、ベバリーを連れ去ってしまう。
ベバリーの危機に、再び「それ」を倒すために集結した5人は、
再び「それ」が待つ下水道の奥深くへと向かうのだった──。



リバー・フェニックス、“ ジャック・バウワー ”キーファー・サザーランドが出演し、
ほんとうに伝説になってしまった「スタンド・バイ・ミー」。

「スタンド・バイ・ミー」は、1959年のオレゴン州キャッスルロックが舞台で、
「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」は、
1988年のメイン州、デリーが舞台ですが、この二つの田舎はほとんど変わりません。

お盆に帰省した人誰もが感じる“ 不思議だった。町が小さく見えた ”
田舎というところはほんとうになにも変わらない。変わるはずがない。
その田舎に残した子供の時代の感傷が、この映画では “それ”として甦るのでしょう。




おもしろい映画です。







監督:アンディ・ムスキエティ
出演者:ビル・スカルスガルド、 ジェイデン・リーバハー、 ソフィア・リリス、 フィン・ウォルフハード、 ジャック・ディラン・グレイザー、 ジェレミー・レイ・テイラー、 ワイアット・オレフ、 チョーズン・ジェイコブズ
収録時間:135分
レンタル開始日:2018-02-21

Story
スティーヴン・キングの傑作小説を『MAMA』のアンディ・ムスキエティ監督が映画化。静かな田舎町で児童失踪事件が相次いで発生。弟が消息を絶ち、悲しみに暮れるビルの前に突如“それ”が現れる。ビルは仲間と共に“それ”に立ち向かおうとするが…。R15+作品 (詳細はこちら


stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) アメリカ ハリウッド映画 | 2000年〜

2018年08月18日

ロフト.

2008年のベルギーの映画です。
監督は、エリク・ヴァン・ローイ。
脚本は、バルト・デ・パウ。
音楽は、ヴォルフラム・デ・マルコ。
出演は、ケーン・デ・ボーウ、フィリップ・ペータース、
ブルーノ・ヴァンデン・ブルーク、マティアス・スーナールツ、
ヴェルル・バーテンス、ケーン・デ・グラーヴェ、ティン・レイマー、アン・ミレル、
ヴィーネ・ディエリックス、シャルロッテ・ファンデルメールシュ。







「お前がやったんじゃないんだな?」
「違う、死体を見つけただけだ」
「そうか」
「触るな、警察を待とう」
「警察を呼んだのか?」
「まだだが、もう呼ぶよ」
「警察は今はまだ呼ばなくていい」
「みんなには連絡したか?」
「マルニクスとクリスが来る、フィリップスは連絡がつかない」
「早く、フィリップスも来るように言うんだ」

「その女は知ってるか?」
「知るわけない、どこから入ったんだ?」
「ドアには鍵がかかっていたし、警備も切られていた」
「嘘だろ?、どういうことだ」
「・・誰かがぼくたちの鍵を使った」
「なに、──どうなっているんだ?」

ルク(ブルーノ・ファンデン・ブロッケ)はマンションのペントハウスで、
手錠をかけられた血まみれの女の死体を発見する。
ルクは、ビンセント(フィリップ・ペーテルス)、クリス(ケーン・デ・ボーウ)、
マルニクス(ケーン・デ・グラーヴェ)、フィリップ(マティアス・スクナールツ)
に連絡する。

1年前、彼らはマンションの竣工パーティーに出席していた。
マンションを設計したビンセントは、最上階に友情の5人の部屋を作った。
“ 妻に内緒で好きに使っていい部屋 ”

「久しぶりだなエレン、素敵だよ」
「ありがとうビンセント、とてもいい設計だわ」
「やあ、バーバラ」
「こんばんは、クリス、エレン、どう?、一部屋買ったら?」
「とても買えないよ」
「そうよね、安月給のお医者さまだからねー」
「それじゃまた後で」

「1時間いたら帰るから、いいわねクリス」
「まだ着たばかりだろ」

「おい見たかルク、今日はいい女がうようよしてるぜ」
「ああ、そうだな」
「おい、あの女見ろよ、いい女だねー、あんな女だったらジャングルでも追ってくよ!」
「マルニクス、ミリアムが見てるぞ」
「おっと、やばいな」

「あなた、女性を品定めしてるの?」
「違うよ、そんなんじゃない」
「わたしに恥をかかせたら、先に帰るから」
「わかったわかった、恥なんてかかせないよ」
「ルク、エルシーは?」
「めまいがするって、血糖値を計りに行った」

「エルシー、大丈夫?」
「あまり気分がよくなかったけどもう平気よ」
「ハニー、もう帰ろうか?」
「“ ハニー ”、糖尿病には毒だぜ、くははは」
「たちの悪い冗談ね、ルクはエルシーを心配してるのよ、
 あなただったらどうするのかしらね」
「君のおケツに毎日喜んで注射してやるよ」

「アンさん、ばかなことは考えてませんよね?」
「心配しないで先生、わたしばかなのは男運なだけ」

「フィリップもう酔ってるな」
「ビンセント、割ったグラスのことは悪かった、こちら紹介するよ、
 こちらは今口説いたコ、こちらは今口説き中のコ、──やべ、また兄貴が説教に来る」

「またビッキーの友達か?、それとも費用がかかったのか?」
「ビッキーは愛してるよ、でも俺はまだ独身だ、好きに楽しんでかまわないだろ?」
「──二人とも、渡すものがある、こっちへ来てくれるか?」


5人が持つこの部屋の鍵は特殊で、暗証番号のある警報器も切られていた。
鍵を持っていなかったクリスに疑惑がかかるが、鍵がないのにどうやって女が
部屋に入ったのか、また警報器がなぜ切られたのかと言い返す。
5人は死体の傍で血のついたナイフと、壁に書かれた血の文字を発見する。

「とうとうフィリップも結婚か、乾杯だ」
「義理の父親はどれだ?」
「あそこさ、ルードヴィッヒ・ティビルゲーン、建設王さ、世界中にビルを建てている」
「その一人娘とか、もうフィリップはもう一生安泰だな」
「花嫁はいいコみたいじゃないかクリス」
「市長も登場だ、ティビルゲーンはあの市長になってからビルを建て放題だ」
「あの市長、君のパーティにもいたな」
「どこにでも顔を出すのさ、儲け話には子飼いの建築家を使うんだ」
「あー、お前に仕事をくれないのか?、
 意地悪だなー、お前はあんな素敵なロフトを作れるのに」

「皆さん、これからフィリップはわたしのものよ、ふふ」
「おめでとうビッキー、でも彼はモテるぞ、大丈夫かい?」
「調教するから大丈夫、そうよねダーリン?」
「ああ、そうだな」
「彼は籠の中の鳥、鍵はわたしが、はは」
「でも金の鳥篭だ、うらやましいねー」
「言ってもいい?」
「ああいいよ、構わないよ」
「彼、来月からパパの会社で働くの」
「ああ」  「へー」  「ほー」 
「これからはもう昼間で寝てられないな、パパさんとお家を売らなきゃ」
「外につまみ出すぞ、ガードマンにケツを蹴飛ばさせてやる」
「はは」

「気取ったセレブレティはうんざりだ」
「受け取れフィリップ、お祝いだ」
「いいのか」
「内装も終わった、鍵を受け取った以上ロフトのルールを守れよ」
「ばれないように気をつけろよ」
「クリス、ほんとうにいいのか?」

「いつまでも愛人のままか、パーティではこうしてほっとかれてる」
「いいこと教えてあげる、ここだけの秘密よ、お堅い市長がなんで興奮すると思う?、
 こういうパーティの時にね、あの人わたしの下着を自分のポケットに入れて持ってるのよ、
 信じられないでしょ?、ドレスの下にはなんにもつけないわたしを見て興奮しちゃうの」
「わからない、なぜそんな真似をさせるのか」
「嫌々だと?」


5人にはそれぞれ秘密があった。クリスは妻との関係が冷えてあり、
市長の愛人アン・マライ(ヴェルル・バーテンス)と関係を持っていた。
マルニクスには、ルクとビンセントとドイツ、デュセルドルフに行ったとき
知り合った女がいたが、その彼女のせいで妻と別居していた。

「誘ってみろよ、俺はあまった方をもらう」
「なんで?、向こうは待ってるんだぜ、もったいない」
「簡単すぎる、つまらない」
「なあ、ビンセント、バーバラはデュセルドルフ行きのことを知ってるのか?」
「まさか、傷つける必要はないだろ」
「ルク、これはただの遊びだ、お前はあのロフトで食器洗いでもする気か?」
「はははは」
「ここはベルギー人が多いのね、わたしはアニヤ、友達とここで待ち合わせしてるの」
「一杯おごろうか?」
「ビール以外を頼んでもいい?」

「おい?、あれを見ろよ」
「驚いた“ 建設王 ”だ、一緒にいるのは奥さんじゃないぜ、ははは」
「男は、皆同じね」
「ご名答、君の意見に乾杯だ」

「シャンパンを、──君は娘の結婚式で会ったな?」
「ええ」
「フィリップの友人の建築家だ」
「ビンセント・スティーブンス、手がけた作品は・・」
「知ってる、また今度会おう、建築家と仕事をすることは多いんでね」
「それはどうも、よろしく」
「大きな仕事がある、アントワープの集合住宅だ、デザイナーズ系のマンションだ、
 興味は?」
「おおいに」
「大きな仕事だ、受注までは慎重さが必要になる、賢者は一を聞いて十を知る、わかるね?」
「ええ」
「わたしも賢い男ですが、ソフト関連です」
「──彼らの伝票は、わたしの方へ、では諸君、楽しんでくれ」
「どうも」

そのときビンセントは、サラ(マリエ・ヴィンク)と知り合っていた。
実はビンセントは昨晩この部屋でサラと別れ、死んでいるのはサラだと告げる──。


「いいアイディアですね?、ホテルの領収書からばれることもない」
「ぼくはなにも知らない」
「またか、みんな愛妻家ばかりだ」 
「でもお仲間のひとりはロフトの秘密を白状しましたよ」
「え?」
「誰が白状したか知りたくないか?」


「危険な情事」がなぜ名作なのか?、
完璧な人間はいるかもしれないが、その完璧な人間でも失敗が生じるのは心が浮ついた時。
誠実な人間が闇に襲われる正統派サスペンスではなく、
不実な人間たちのよくある失敗から生じた、謎が絡み合うサスペンス。




おもしろい映画です。







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ロフト. (2008)

監督 エリク・ヴァン・ローイ
製作 ヒルデ・デ・ラーレ
脚本 バルト・デ・パウ
撮影 ダニー・イルセン
編集 フィリップ・ラヴォエ
音楽 ヴォルフラム・デ・マルコ

出演 ケーン・デ・ボーウ
   フィリップ・ペーテルス
   マティアス・スーナールツ
   ブルーノ・ファンデン・ブロッケ
   ケーン・デ・グラーヴェ
   ヴェルル・バーテンス
   ティン・レイマー
   アン・ミレル
   シャルロッテ・ファンデルメールシュ
   マーイケ・カフメイエル
   マリエ・ヴィンク
   ヤン・デクレール
   ジーン・ベルヴォーツ
   ヴィーネ・ディエリックス
   サラ・デ・ルー
   ディルク・ローフトホーフト

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物語

男たちが個別に事情聴取を受けている。その数時間前、ルクはマンションの
ペントハウスで、手錠をかけられた血まみれの女の死体を発見する。
ルクは、ビンセント、クリス、マルニクス、フィリップに連絡する。

1年前、彼らはマンションの竣工パーティーに出席していた。マンションを設計した
ビンセントは、最上階の部屋を5人の情事部屋とすることを提案した。
ルクの連絡を受けた4人が到着し、それぞれアリバイを主張する。
5人が持つこの部屋の鍵は特殊で、暗証番号のある警報器も切られていた。
鍵を持っていなかったクリスに嫌疑がかかるが、鍵がないのにどうやって女が
部屋に入ったのか、また警報器がなぜ切られたのかと言い返す。
5人は死体の傍で血のついたナイフと、壁に書かれた血文字を発見する。

5人にはそれぞれ秘密があった。クリスは妻との関係が冷え切っており、
市長の愛人アン・マライと関係を持っていた。マルニクスには、ルクとビンセントと
ドイツに行ったとき知り合った女がいたが、彼女のせいで妻と別居していた。
そのときビンセントは、サラと知り合っていた。ビンセントは昨晩この部屋で
サラと別れ、死んでいるのはサラだと告げる。そのとき、不動産屋がドアベルを鳴らす。
この部屋が売りに出され、サラに会いに来たと言う。

互いに不信感を募らせた一同がもめ始めると、ルクは実はこの部屋を盗撮していたと
告白する。その映像を消すよう話すビンセントが突然倒れる。その映像には、
ビンセントが彼らの妻や妹と関係を持つ様子が映っていた。そこで、遺書を残して
睡眠薬自殺したサラを見つけた4人が、ビンセントを犯人に仕立て上げたのだった。

事情聴取を終えたクリスは刑事からサラの出血は生きているうちのものだと聞かされる。
真相を知るため、クリスはロフトに向かう──。

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監督:エリク・ヴァン・ローイ
出演者:ケーン・デ・ボーウ、 フィリップ・ペーテルス、 ケーン・デ・グラーヴェ、 ブルーノ・ファンデン・ブロッケ、 マティアス・スクナールツ
収録時間:117分
レンタル開始日:2010-02-26

Story
『ザ・ヒットマン』のエリク・ヴァン・ローイ監督とケーン・デ・ボーウ主演によるサスペンスエロス。マンションの最上階に部屋を持っていたビンセントは、仲間4人に部屋の共有を提案するが…。数日後、部屋から血まみれの女の死体が発見される。 (詳細はこちら


stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) 西欧の映画 | ベルギー映画

2018年08月17日

デスペラード

メキシコ系アメリカ人、ロバート・ロドリゲスの監督作品です。
主演は、アントニオ・バンデランス。







メキシコの小さな田舎町、アクーナに黒いギター・ケースを抱えた
“ マリアッチ ”が、仕事を探してやってきます。

同じ頃刑務所を脱獄したアズールが、盗んだ金をひとり占めした昔の仲間、
モーリシオの配下を皆殺しにしていました。アズールはマリアッチと同じような
黒いギター・ケースにマシンガンを入れ、同じような黒い衣装に身を包んでいました。
手下を殺されたことに激怒したモーリシオは、アズールの行方を追い、
町中に黒いギター・ケースを持った黒服の男を探し出すよう指令を出します。
一方、何も知らぬマリアッチはホテルにチェックイン、モーリシオに勘違いされ、
殺し屋たちがホテルに急行します。自分が殺し屋に狙われていることを知った
マリアッチはホテルを脱出。からくも逃げのびますが大切なギター・ケースを
置いてきたことに気付き、危険を覚悟でホテルに戻ります。再び殺し屋たちに
見つかったマリアッチは、4人の殺し屋たちを殺してしまいます。

行き場のなくなったマリアッチは、仕事の売り込みに立ち寄ったバーの美しい経営者の
ドミノを頼り、ドミノはマリアッチをかくまいます。が、彼女はモーリシオの愛人でした。
モーリシオの手下が彼女に、黒いギター・ケースを持った黒服の男のことを告げると、
彼女はマリアッチに疑いを抱きますが、マリアッチに歌を歌わせ、
本当のミュージシャンであることを信用します。
一方ドミノを利用してモーリシオに接近しようと考えたアズールは、
彼女の店でマリアッチのギター・ケースを間違って持って帰ってしまいます。
それに気付いたマリアッチは取り戻そうとマシンガンの入ったギター・ケースを抱えて
アズールを追いかけますが、殺し屋たちに見つかり、逆に捕らえられます。
しかし、モーリシオはマリアッチを見て人違いに気づき、マリアッチは解放されます。
その頃、アズールはドミノを捕らえ、モーリシオの家に向かっていました。
マリアッチは彼女を救うべく、単身現場に向かいます。そして、マリアッチは、
敵を片付け、ドミノを救いますが、撃たれて指を失いギターが弾けなくなります。
マリアッチは、代わりにマシンガンを提げて町を去って行きます。


それから数日後か数年後──。

メキシコ国境の町サンタ・セシリアに、黒いギターケースを下げたマリアッチ
(アントニオ・バンデラス)が現れます。ただ彼は目的の為にこの町へとやって来たのでした。



スペイン人、ラテン俳優を主人公に、ラテンの人間、ラテンの国を舞台にした物語。
ジョン・ウエイン映画やハワード・ホークス作品、
マカロニ・ウエスタンとはテイストの違った西部劇。




おもしろい映画です。







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デスペラード (1995)

監督 ロバート・ロドリゲス
製作 ロバート・ロドリゲス、ビル・ボーデン
脚本 ロバート・ロドリゲス
撮影 ギレルモ・ナヴァロ
音楽 ロス・ロボス

出演 アントニオ・バンデラス
   サルマ・ハエック
   ヨアキム・デ・アルメイダ
   チーチ・マリン
   スティーヴ・ブシェミ
   カルロス・ゴメス
   クエンティン・タランティーノ
   アルバート・ミシェル・Jr
   カルロス・ガラルドー
   アブラハム・ヴェルデュスコ
   ダニー・トレホ

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物語

メキシコ国境の町サンタ・セシリアに、黒いギターケースを下げたマリアッチ
(アントニオ・バンデラス)が現れた。彼は悪名高いギャングのボスで麻薬王ブチョ
(ジョアキム・デ・アルメイダ)の命を狙っていた。

ブチョ一味の秘密の取引場所であるバーに入ったマリアッチとあらくれ男たちの間で、
たちまち壮絶な撃ち合いが展開し、麻薬の集金人(クエンティン・タランティーノ)も
とばっちりを食らって死ぬ。ギターケースから素早く銃を取り出したマリアッチは、
瞬く間に一味を片づけた。店を出た彼は、つけてきたギャングに腕を撃たれるが、
書店主のキャロリーナ(サルマ・ハエック)に介抱される。やがてマリアッチは、
相棒の白人ブシェーミ(スティーヴ・ブシェーミ)と町で再会するが、
ナイフ使いの殺し屋が二人を襲い、ブシェーミは殺される。ナイフ使いは敵対する
コロンビア人に雇われてブチョの命を狙っていたが、逆に彼の子分に始末された。
ブチョはマリアッチを殺すべく、部下たちに命じる。
キャロリーヌの店に匿われたマリアッチは、彼女と愛を交わす。
だが、ブチョの部下が店を襲撃し、二人は建物の屋上から屋上へと逃げながら、
弾丸と手榴弾で敵を追い散らした。

マリアッチはギターケースにマシンガンやロケット弾を仕込ませた二人の仲間を呼び寄せ、
一味の取り引き現場に向かう。だが、すさまじい銃撃戦の果てに仲間たちは倒れ、
彼が道でギターを教えていたニーニョ少年も巻き添えになって撃たれた。
少年を病院に収容したマリアッチとキャロリーヌは、ブチョのアジトに乗り込む。
恋人を殺されたマリアッチが仇と狙うブチョは、彼の実の兄だった。
骨肉の戦いの末にブチョを倒したマリアッチは、キャロリーヌと共に町を去って行った。

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Story
出演作が相次ぎ、絶好調のアントニオ・バンデラス主演のバイオレンス・アクション。監督は本作でハリウッド・メジャー進出を果たした映画界の若きカリスマ的存在のロバート・ロドリゲス。弾丸8,000発を撃ちまくるな...(詳細こちら


stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) アメリカ ハリウッド映画 | 1990年代

2018年08月16日

つぐない

2007年、アカデミー賞作品賞にノミネートされたイギリス映画です。
監督は、「プライドと偏見」のジョー・ライト。
原作は、現代イギリスの人気作家、イアン・マキューアンの「贖罪」
主演は、キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ。
共演は、13歳のブライオニー役、シアーシャ・ローナン、
18歳のブライオニー役、ロモーラ・ガライ、
作家になったブライオニー役、ヴァネッサ・レッドグレーヴ。







「つぐない」はとてもいいです。
映画は、ジェームズ・アイヴォリー調のよくある退屈な英国ロマンスとおもいきや、
映画は、美しく、“ 退屈しない ”、すばらしい英国ロマンスです。

物語は二人の姉妹、その妹により語られます。



政府官僚でもあるタリス家。
ケンブリッジ大学を卒業したものの今後の予定もとくにない、
タリス家の長女、セシーリア(キーラ・ナイトレイ)。
タリス家の使用人の息子として成長し、当主、ジャック・タリスの援助により、
ケンブリッジ大学を卒業し、医者を目指す、ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)。
二人は、同じ邸で育った幼なじみ。

「なぜロビーと口を訊かないの?」ブライオニーは尋ねます。
「訊いてるわ、住む世界が違うだけよ」と答えるセシーリア。
庭仕事をするロビー。

二人の微妙に変化した関係を感じ取りながらも、
ブライオニーは、兄の歓迎の為、戯曲「アラベラの試練」を準備します。

その日、ブライオニーは、奇怪な景色を目にする。
いつの間にか、セシーリアとロビーが噴水の前で話をしており、
いきなりセシーリアが、服を脱ぎだします。ブライオニーは目を背けます。
ブライオニーが再び、目を向けるとセシーリアは、噴水の中から現れ、
身体は水びたしで、cuntも濡れていました。

──ここで時間軸は戻ります。
セシーリアは、ロビーと話をしています。
セシーリアは、兄に渡す為の花の束と花瓶を携えながら。
セシーリアは、自分にはこれという目標もなく、無為に過ごすだけの毎日に対し、
ロビーは医者になるため勉強し、セシーリアの父からの援助もいずれ返すと誠実を言います。
セシーリアの意味のない腹立たしさが諍いになり、その最中花瓶の一部を割ってしまいます。
「大事な花瓶なのよ」とセシーリアは言い、
上着を脱ぎ、噴水の中に飛び込み、花瓶のの一部を噴水の中から拾い出します。
噴水の中から現れたセシーリアは、身体は水びたしで、cuntも濡れ、
気まずい雰囲気になってしまい、無言でその場を去り行きます。



監督、ジョー・ライトの才覚ある演出は、とても巧く、
前作の「プライドと偏見」で見せた“ キーラ・ナイトレイを美しく描く ”
というだけの演出ではなく。複線を張り、技術的編集演出を駆使するという、
“ あざとさではなく見事 ”な演出を仕掛けます。
よくあるの英国ロマンスではなく、主演のキーラ・ナイトレイだけでなく、
ジェームズ・マカヴォイや、ブライオニー役。シアーシャ・ローナンも美しく描き、
“ つぐない ”を描きます。悪の反対は善、そして罪の反対は罰である。




素晴らしい映画です。







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つぐない (2007)

監督 ジョー・ライト
製作 ティム・ビーヴァン、エリック・フェルナー、ポール・ウェブスター
原作 イアン・マキューアン
脚本 クリストファー・ハンプトン
撮影 シーマス・マッガーヴェイ
衣装 ジャクリーン・デュラン
編集 ポール・トシル
音楽 ダリオ・マリアネッリ

出演 キーラ・ナイトレイ
   ジェームズ・マカヴォイ
   シアーシャ・ローナン
   ロモーラ・ガライ  
   ヴァネッサ・レッドグレーヴ
   ブレンダ・ブレシン
   パトリック・ケネディ
   ベネディクト・カンバーバッチ
   ジュノー・テンプル
   ピーター・ワイト
   ハリエット・ウォルター
   ミシェル・ダンカン
   ジーナ・マッキー
   ダニエル・メイズ

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物語

1935年、夏のイングランド。
政府官僚ジャック・タリスの屋敷では、小説家を夢見る末娘のブライオニーが
休暇で帰省する兄とその友人を自作の劇で歓待しようと準備に追われていた。
一方、大学卒業後の身の振り方が定まらず鬱屈した日々の姉セシーリア
(キーラ・ナイトレイ)は、ある出来事をきっかけに使用人の息子ロビー
(ジェームズ・マカヴォイ)への愛を自覚する。ところが、
ロビーにほのかな想いを抱いていたブライオニー(シアーシャ・ローナン)は、
小さな行き違いの積み重ねと嫉妬心から姉とロビーの関係を誤解してしまう。

そんな時、タリス家に預けられていた15歳の従姉妹ローラが敷地内で強姦されるという
事件が起きる。現場を目撃したブライオニーはロビーが犯人だと告発。
ロビーは無実を証明することも出来ず警察に連行されていく。
4年後、ロビーは戦場の最前線に一兵卒として送られる。
セシーリアはそんなロビーとの再会を信じて、彼への手紙をしたため続けていた──。

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監督:ジョー・ライト
出演者:キーラ・ナイトレイ、 ジェームズ・マカヴォイ、 シーアシャ・ローナン、 ロモーラ・ガライ
収録時間:123分
レンタル開始日:2008-09-26

Story
イアン・マキューアン原作の「贖罪」を、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでヒロインを務めたキーラ・ナイトレイ主演で描いたドラマ。政府官僚の長女として生まれたセシーリアは、兄弟のように育った使用人の息子・ロビーと恋に落ちるが…。 (詳細はこちら


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2018年08月15日

DEAR WENDY ディア・ウェンディ

現在、世界で最もその才覚を見せる
デンマークのラース・フォン・トリアーの脚本作品です。
監督は、“ ドグマ95 ”のトマス・ヴィンターベア。







親愛なるウェンディ。
僕たちの物語を手紙に書こう。君への想いを──。
君がいた頃は、言葉にする勇気がなかった。
話していたら、事情は違っただろうか、
終わりを迎えずに済んだのだろうか──?

僕はディック。小さな炭鉱町にあるエレクトリック・パーク広場で育った僕は、
子供の頃、強情だった。
父さんに連れられて、何度となく坑内の奥深くへ降りていったけれど、
数分後には必ず地上へ戻ってしまう。炭鉱で働くのが嫌だったのだ。
そんな僕をいつも温かく迎えてくれたのは、家政婦のクララベルだった。
炭鉱で働けない人間は男じゃないと言われるこの町で、彼女は僕の神経は繊細すぎ、
炭鉱で働くには、身体も細いし、力もないと慰めてくれる。
そして必ずこう続けるのだ。「あなたの想像力が、いつか世の中の役に立つはずよ」

こうして僕は、ソロモンさんのスーパーマーケットで働くことになった。
同僚のスティーヴィーは口数が少なく、彼もまた炭鉱嫌いだった。
強盗を恐れて、いつも不安そうにしているソロモンさんの店で働く日々は、
僕には退屈以外の何ものでもなかった。

ある日、僕はクララベルの孫セバスチャンの誕生日パーティに招かれた。
僕は行きたくなかったけれど、クララベルに「新しい友達ができる」って背中を押されて、
プレゼントを買うため、スーザンの玩具店に足を踏み入れた。
ショウウィンドウに何年も飾られたままの玩具の銃。すっかり色褪せたガラクタだ。
そうだ、これをプレゼントにしよう。嫌がらせのつもりでそう思った。
ところが、何かが僕を思い留まらせた。
“ 僕は平和主義者だ ”、銃をプレゼントするなんて、とんでもない。
こうして僕は、銃の代わりに結末が破り取られた
「ドリアン・グレイの肖像」の古本をプレゼントすることにしたのだった。

数年後、父さんが発作で亡くなった。
特別、何も感じなかった僕に声をかけてきたのが、保安官のクラグスビーだ。
僕を、「幼い頃からいい子だった」という彼は、意味ありげにこう続けた。
「君のことは、我々が見守っている」
母はすでに亡く、クララベルも老いのため家政婦の職を辞め、
今、僕はまったくの独りぼっちだった。
そんなとき、物置のくたびれたダンボール箱の底から、君を見つけた。
そう、ウェンディ、そしてすべてが始まったんだ──。


“ アメリカに行ったことがない ”ラース・フォン・トリアーが作った、
アメリカ、ウエストバージニア州エスタースロープという小さな炭鉱町の物語。

“ 聡い ”と考える向きもある作品であり、
“ 銃を持った平和主義者 ”を捉える挑戦的作品。

小さな世界より世界の本質を描き、アメリカの欺瞞を露にする。



僕らの行動を、バカにするセバスチャンは、
ウェンディを見るなり、まるで弄ぶように彼女を手に取って、こう言い放った。
「キュートな女だ。見た目より危険な女だ」。
その光景を目の当たりにして、僕は何も言えず、ただ立ち尽くすしかなかった。
ウェンディ、君は彼の手の中で嬉しそうだったね。
──二度と彼の手に触れさせたくない。


この映画の素晴らしいところは、大人になってもいじめられっ子のようだった、
ディック、スティーヴィー、スーザン、ヒューイ、フレディ。彼らが銃を手にし、
“ 銃を持った平和主義者 ”として、夜間の炭鉱坑内のみ射撃を行う、
決して人を撃たないという“ 掟 ”を守ることにより、
自らに大人の人間としての自身を培っていくところを描き、
かつ、“ 嫉妬 ”による人間関係の変化を巧く表現しているところにあります。




いい映画です。







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DEAR WENDY ディア・ウェンディ (2005)

監督 トマス・ヴィンターベア
製作 シーセ・グラウム・ヨルゲンセン
製作総指揮
   ボー・エアハルト、ペーター・ガルデ、
   ブリギッテ・ハルド、
   ペーター・オールベック・イェンセン
脚本 ラース・フォン・トリアー
撮影 アンソニー・ドッド・マントル
音楽 ベンジャミン・ウォルフィッシュ

出演 ジェイミー・ベル
   ビル・プルマン
   マイケル・アンガラノ
   クリス・オーウェン
   アリソン・ピル
   マーク・ウェバー
   ダンソ・ゴードン
   ノヴェラ・ネルソン
   ウィリアム・フットキンス

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物語

アメリカの小さな炭鉱町。
スーパーで働くディック(ジェイミー・ベル)は、ある玩具の銃と出会った。
それを“ ウェンディ ”と名付けて愛情を注ぐ彼だが、同僚のスティーヴィー
(マーク・ウェバー)から、それが本物の銃であることを知らされる。

やがて2人は、銃による平和主義を証明するため、秘密結社ダンディーズを結成。
内気だが頭のいい少女スーザン(アリソン・ピル)、下肢を失い松葉杖が手放せない
ヒューイ(クリス・オーウェン)、彼の弟でいじめられっ子のフレディがメンバーに加わる。
それまで人生の負け犬に過ぎなかった彼らは、銃という精神的支えを得て、
自信がみなぎるようになった。そんなある日、ディックはクラグスビー保安官
(ビル・プルマン)から殺人を犯したという幼なじみのセバスチャンの保護観察を命じられる。

ディックは彼をダンディーズに迎え入れるが、セバスチャンは次々とメンバーを魅了し、
組織の統率を乱していった。そんな中、ダンディーズの面々はセバスチャンの
祖母である家政婦のクララベルを、強盗の恐怖から守り孫娘のアパートに
無事送り届ける使命を手にして、再び結束を固める。
しかしその途中、クララベルは若い保安官を強盗と勘違いして銃を取り出し、
若い警官に一発命中させてしまう。これが引き金となり、銃撃戦の火蓋が切って落とされる。

そして、“ 銃による平和主義を標榜した ”ダンディーズは全滅してしまうのだった。

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収録時間:105分
レンタル開始日:2006-06-02

Story
『セレブレーション』のトマス・ヴィンターベア監督、ラース・フォン・トリアー脚本、ジェイミー・ベル主演による社会派青春ドラマ。小さな炭鉱町を舞台に、偶然手に入れた銃に魅せられ、やがて銃による平和主義を広(詳細こちら


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2018年08月14日

ライフ・イズ・ミラクル

2004年のセルビア=モンテネグロ、フランス映画です。
監督、製作、脚本、音楽は、エミール・クストリッツァ。







クストリッツァかく語りき、「ユーゴスラビア人」


エミール・クストリッツァは、カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを2度受賞。
ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞受賞、ベルリン国際映画祭で銀熊賞と、
世界三大映画祭を制した大監督であり、
同時に日本での知名度がもっとも低い大監督でもあります。

そして、名作と称される「黒猫・白猫」。
この映画を名作という日本人は嘘つきです。でなければ病院に行った方がいいです。
なんでって、「黒猫・白猫」は、日本語吹き替え版がないからです。



1992年、内戦勃発直後のボスニア。
ヤギと鶏がたくさんいすぎるセルビアとの国境に近い山奥の村。

郵便配達員ヴェーリョはトロッコで手紙を届けている。
「おい!、なにしてるヴーヤン、早くあのヤギどけろよ!」
「わしはもう破産だよヴェーリョ、棺桶は飛ぶように売れるのにこいつが運んでくれんのだ」
「どうして?」
「絶望して」
「ふざけるな!、これで殴ってやる!──・・・?、こいつ、泣いてるぞ?」
「失恋して死ぬ気なんじゃ、列車が来るのを待っとる」
「そんなもん来るか、線路はまだ完成していない、そんなことも知らんのか?」
「わしもそう言ってやったんだがね」

「ルカ!、熊が人を殺しまくっている!、呑気に笛の練習なんかしてるんじゃない!」
「熊ならチトーが残らず退治しただろ?」
「あいつらはクロアチアのだ、クロアチアからけだものが来ている、
 呑気に笛の練習なんかしてる場合じゃない!」
「けだものって?」
「だから熊だよ!、少しばかり大柄で毛は灰色だ」
「ペルシャ熊か?」
「違う!、クロアチアのだ!、クロアチア紛争の避難熊だよ!」
「線路は無事か?」
「知るか!」

「ラドヴァン!、車を止めて」
「なんだ?」
「ちょっとだけ車止めましょ、あのワンちゃんにエサやりたいの」
「なにくだらないこと言ってるんだ?、市長ともあろうものが野良犬にエサなどやらん!」
「市長ともあろう人が朝食を車でとろうなんてその方が変よ、リリーの初恋なのにねー」

「こんにちは、妹のお婿さん、どうだ開放記念日までには間に合いそうか?」
「市長、バンドは間に合いますよ、でも線路がね、セルビア側が遅れている」
「だが、うちは順調」
「市長、サラエボ・オペラからいらしたスパラバロさんです」
「はじめまして」
「サラエボ、魅惑の都だ」
「市長!、クロアチアの熊・・」
「後にしろ!、市長、こちらはハンガリーからのゲスト・アーティスト、チュハイさんです」
「おおー、ようこそ」
「ハンガリーカラヤッテ来ュマシタ、ミナサンニ会エテ、ワタチ光栄デス」
「いいぞ、楽しみだ、万事順調!、すばらしい!」

「兄弟たちよ!、名キーパーのエソさまが教えてやろう!、ゴールキーパーの心得を」
「なんだ言ってみろ、ぜひ伺いたいね」
「ゴールラインを死守する!、例え相手が誰だろうとね!」
「そうか?」
「そうだ!」
「だからゴールキーパーはアホばかりと言われるんだ」
「ミロシュ、アインシュタインがそう言ったのか?」
「いや、監督が言った、はははははは!」
「じゃ、ガキ共に、このトモ・カットーナが銃の撃ち方を教えてしんぜよう!」

「スピードがどうでもいいと言ってない、だがどんなバカでも早くは走れる」
「ちょっと待ってよ、父さんなに言ってるの?、神よ今のお聞きになりました?」
「ちゃんと神も聞いてるよ」
「知ってる父さん?、どうやってナポレオンが試合に勝ったか?」
「戦争にだろ?」
「そう、とにかく彼はいつも早さを計算した、
 自分ところの騎馬隊がいつごろ前線まで達するとか・・」
その時、猫が鳩を襲う、鳩は地に落ちたがその鳩を犬が狙う。猫は威嚇し、犬を追い払う。

「理性なんてものは不安から逃れるために与えられたのよ、やっぱり、不安でたまらないの、
 違う、アンナ・カレリーナじゃなくわたしがよ!」
鉄道技師のルカは、精神不安定の元オペラ歌手の妻ヤドランカを病院に連れて行く。
しかし、老人ホームに収容されると勘違いしたヤドランカは大騒ぎする。
ついでに鼠が廊下を走り、全然関係ないことで看護婦たちも大騒ぎする。

霧の中でのサッカーの試合。
「あの子にはやっぱり無理よー」「大丈夫さ落ち着け」
ヤドランカは、観客席からピッチに降り、ベンチを訪れ試合中の監督に挨拶する。
「わたしミロシュの母親です」「選手のお母さん?」「ええ!」「ズロヴァクです」
「おぼえていらっしゃるかしら、あの子、パルチザンのジュニアチームにいたの」
「・・・。」「9番よ」「いい動きだ」「ええ、でもとても繊細なのお母さん子でね」
「お母さん、そのバッグはわたしのです」「ああ、あのわたしはオペラ歌手なんです」
「ほう」「今は喉を痛めて休んでいるんですけどね、埃アレルギーなんです、わたし」
「こっちには転地療養で来たの」「そいつをマークしろ!」「止めろ!」
「サッカーをやるあの子を理解できるのはわたしだけ、劇場もピッチもすべては同じよ」
「この世はすべて舞台だって言うでしょ?」「誰が言ったかご存知?」「わからない」
「すごく有名な人よ、最初は『シ』」「シェクララッツ?」「いいえ違う、外国の人」
「『この世はすべて舞台である男も女も役者に過ぎぬ』で始まるの、ほら『シ』!」
「それじゃシュスター?」「ちがーう」 霧はどんどん濃くなっていく。
「さあね、わからない?」「シェークスピア!」「プレミア・リーグは詳しくないんだ」
「今夜はいわばミロシュの初日よ、すべて舞台、すべてね!、
 でもそこではいろんなことが起きるの、思いもよらない色んなことが起こる!、
 でしょ!?」
「ですね」「わたしもそうだった、初日の夜、舞台で歌おうとしたら突然喉が」
「見ろよあの姿、息子のために必死だ、まるでママ・ファニータのようだ」
そこにピッチからボールが飛んできて監督の頭に当たる。
「大丈夫?」「ええ、・・平気です」
「ひどかったわ、でもリハーサルの時わね、オー、サリーサーオー♪、サリオリオーオー♪」
突然オペラの曲を歌いだすヤドランカ。
会場からは拍手が。「どうなっているんだこのおばさん?」
「あの映画見たか?、『ママ・ファニータ』」「いえ」「君は何にも見ていないんだな」
「意味ないですよ」「そうか?」「ぼくが母親のためにしたいことはひとつです」
「なんだ?、いったい何をしたい?」「やりまくるんです、この観衆の半分と」
「あはは!、君の世代ときたら!」
エソに、何者かが釣竿を使ってホースをゴールポストに近づける。
「あなーたにーママ・ファニータ♪」「サリオリオーオーサー♪」
ホースからは小便が。「ふざけやがって!、なにやってんだこの野郎!」
「うるせえ!、ゴール守ってろ!」「放せよ、俺の竿だ!」 エソは二人に殴りかかる。
「このムスリムのゴールキーパーめ!、叩きのめしてやる!」 霧はますます濃くなる。
「サリオリオーオーサー♪、サーサーオー♪」「ヤドランカやりすぎだよ、いいかげんにしろ」
その瞬間、ミロシュがゴールを決める。「おお!」
「ああ!」「おおー!、いいぞ!、やったー!」
発炎筒があちこちで暴発する。「すげー!、やった!、やったぞー!」
「すばらしい!、これはわたしの名刺です!、あなたの息子さんは本当にすばらしい!」
観客のひとりがエソにスライディング・キックをかます。エソはかわして蹴飛ばす。
「あんな選手が、まさに今のパルチザンには必要なんです」
エソはピッチ外の旗を手に取り観客を殴る。が、反対に旗を取り上げられ殴られる。
「エソ!」ミロシュが駆けつける。「やめなさい!」軍兵士がエソを取り押さえる。
ミロシュが軍兵士にカントナ・キックをくらわす。「うちの子に手を出すな!」
ルカも乱闘に加わり、軍兵士を殴る。「あの男!、かわいい甥っ子に何てことしやがる!」
発炎筒があちこちで暴発し、ピッチ上が霧と煙にまみれる中、あちこちで乱闘が始まる。
事態の収拾に、防弾シールドで武装した軍兵士がなだれ込む。
「よくやったわミロシュ!、待ってて!今母さんが行くわ!」
「父さん!ここは僕に任せて!」そう言って観客の誰かをミロシュが殴る。
「この民族主義者どもめ!」市長も観客の誰かを殴る。


セルビアとの国境に近い村に家族と共にやってきた鉄道技師のルカ
(スラヴコ・スティマチ)は、のんびりしたここでの暮らしを満喫していた。
しかしそんな彼にも、内戦と無縁ではいられなくなる日がやって来る。

息子ミロシュ(ヴク・コスティッチ)は兵隊に取られ、
都会の生活が忘れられない元オペラ歌手の妻ヤドランカは、
ハンガリー人のミュージシャンと駈け落ちしてしまう。
さらに、前線に派遣された息子は敵側の捕虜になってしまう。
そんな中でルカは、息子の捕虜交換要員として捕らえられたムスリム人女性の
サバーハ(ナターシャ・ソラック)を、家で人質として預かることになる──。



ただ延々と冗談が繰り出され、気づかぬ間にストーリーが進みだすクストリッツァ・タッチ。
まー、とても日本語吹き替え版でないとその味わいは理解しえません。
ストイコビッチやオシムとはまた違うイタリア人より肉食な田舎のユーゴスラビア人の物語。




おもしろい映画です。







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ライフ・イズ・ミラクル (2004)

監督 エミール・クストリッツァ
製作 エミール・クストリッツァ、マヤ・クストリッツァ、アラン・サルド
製作総指揮
   ピエール・エデルマン、クリスティーヌ・ゴズラン
脚本 エミール・クストリッツァ、ランコ・ボジッチ
撮影 ミシェル・アマテュー
音楽 エミール・クストリッツァ、デヤン・スパラヴァロ

出演 スラヴコ・スティマチ
   ナターシャ・ソラック
   ヴク・コスティッチ
   ヴェスナ・トリヴァリッチ
   ニコラ・コジョ
   アレクサンダル・ベルチェク
   ストリボール・クストリッツァ
   ミリャナ・カラノヴィッチ

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物語

1992年、内戦勃発直後のボスニア。セルビアとの国境に近い村に家族と共にやってきた
鉄道技師のルカ(スラヴコ・スティマチ)は、のんびりしたここでの暮らしを満喫していた。
しかしそんな彼にも、内戦と無縁ではいられなくなる日が来る。息子ミロシュ
(ヴク・コスティッチ)は兵隊に取られ、都会の生活が忘れられないオペラ歌手の妻、
ヤドランカ(ヴェスナ・トリヴァリッチ)はハンガリー人のミュージシャンと駈け落ち。
さらに、前線に派遣された息子は敵側の捕虜になってしまう。

そんな中でルカは、息子の捕虜交換要員として捕らえられたムスリム人女性のサバーハ
(ナターシャ・ソラック)を家で人質として預かることになる。奇妙な同居生活を送るうち、
彼女とルカの間にはいつしか愛が芽生えていく。
だが二人の夢のような幸福の時は長く続かなかった。男と別れたヤドランカが
帰ってきたうえ、ミロシュとサバーハの捕虜交換の日が近づいてくる。葛藤したルカは、
サバーハと共に二人で逃げる決心をするが、その途中で足を兵隊に撃たれてしまう。
そのまま捕虜交換の場へ出向いた彼は、帰ってきた息子を出迎え、家族は元のさやに戻った。

だがやはりサバーハをあきらめられないルカは、
無理に停車させた列車からサバーハを降ろし、ロバに乗せて駆け出していくのだった。

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監督:エミール・クストリッツァ
出演者:スラブコ・スティマチ、 ナターシャ・ソラック、 ヴク・コスティッチ、 アレクサンダル・ベルチュク、 エミール・クストリッツァ
収録時間:154分
レンタル開始日:2006-04-05

Story
ヨーロッパを代表する巨匠、エミール・クストリッツァ監督が祖国旧ユーゴスラビアの混迷を背景に描いたラブストーリー。92年のボスニア。セルビア国境近くの村に鉄道を敷くためにやって来た技師のルカはのんきに暮らしていたが、やがて内戦が勃発して…。2004(C)Les Films Alain Sarde-Cabiria Films-France 2 Cinema (詳細はこちら


stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) 北欧、その他の国の映画 | 東欧の映画

2018年08月13日

ミッション:インポッシブル フォールアウト

2018年のアメリカ、ハリウッド映画です。
監督は、クリストファー・マッカリー。
製作は、トム・クルーズ、ジェイク・マイヤーズ、クリストファー・マッカリー、
J・J・エイブラムス。
原作は、ブルース・ゲラー。
脚本は、クリストファー・マッカリー。
撮影は、ロブ・ハーディ。
衣装は、ジェフリー・カーランド。
編集は、エディ・ハミルトン。
音楽は、ローン・バルフェ。
主演は、ハリウッドのトップスター、トム・クルーズ。
共演は、ヘンリー・カヴィル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、
レベッカ・ファーガソン、「マルコムX」「ティナ」のアンジェラ・バセット、
「アバウト・タイム 〜愛おしい時間について〜 」のヴァネッサ・カービー、
ミシェル・モナハン、アレック・ボールドウィン、ウェス・ベントリー。







IMFのエージェントイーサン・ハント(トム・クルーズ)と彼のチームは、
盗まれた3つのプルトニウムの回収を目前にしていた。だが、突如現れた何者かの策略で
仲間の命が危険にさらされ、その最中にプルトニウムを奪われてしまう。

イーサンとIMFチームは、プルトニウムを再び奪い返し、複数の都市の
“ 同時核爆発を未然に防ぐ新たなミッション ”を受ける。
この事件の裏側には、シンジケートの生き残り勢力が結成したアポストル(神の使徒)
が関連しており、手がかりは“ ジョン・ラーク ”という正体不明の男の名前と
彼が接触する“ ホワイト・ウィドウ ”と呼ばれる謎めいた女の存在のみ。
だが今回のミッションに対しイーサンの動きを不服とするCIAは、CIAエージェントの
ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を監視役に同行させることを条件とした。

「そのまま進め!、右だ!」
「正気か!?」
「?、・・・ごめん反対だった、左だ!」
「左、、窓だ」
「・・・ごめん2Dだった、、高いな、、」
がッシャーーーーーーーーーーン!!
「どうする気だ!?」
「窓から飛ぶ!」
「・・・幸運を祈るよ、、」

イーサンはホワイト・ウィドウの信頼を得るため、やむなく収監中の敵
“ ソロモン・レーン ”の脱走に手を貸すが、その影響で味方の女スパイ、
イルサと対立してしまう。一方、同行するウォーカーはイーサンへの疑惑を深め、
二人はやがて対決の時を迎える。やがてタイムリミットが刻一刻と迫る絶体絶命の中で、
チームの仲間や愛する妻の命まで危険にさらされる等、
いくつものフォールアウト(余波)がイーサン・ハントに降りかかる──。



イギリスBBC、ロイターでも報道され、テスラのCEO、イーロン・マスクまでも
小型潜水艦と共に現地入りしたタイ洞窟救出作戦。作戦成功の際、
タイ海軍最高責任者の言葉にもなった“ 我々は成功した、ミッション:インポッシブルを ”

もはや原作が1960年代の伝説のテレビドラマ「スパイ大作戦」であることを
誰も知ることもなく、問うこともなくなった「ミッション:インポッシブル」。
第一作は、「キャリー」「アンタッチャブル」のブライアン・デ・パルマ。
第二作が、「男たちの挽歌」「フェイス/オフ」のジョン・ウー。
第三作が、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のJ・J・エイブラムス。
第四作が、アニメ映画「Mr.インクレディブル」のブラッド・バード。
と個性派の映画監督が担当し、今回の「フォール・アウト」は、
「ワルキューレ」「アウトロー」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」
「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」
「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」
と近年のトム・クルーズ映画に監督、脚本、製作として多く関わる
クリストファー・マッカリーが担当しています。
特徴は、暗く、地味ながらも80年代的アクションに映える画作りで、
「アウトロー」にその個性が見られます。ただ、悪く言えば暗くて、地味過ぎます。

今作の「フォール・アウト」は、前作の「ローグ・ネイション」を引き継ぎ、
謎のスパイ、イルサ(レベッカ・ファーガソン)が続けての登場となっています。
そして、まだまだ次作への継続があるものの、今までの集大成でもあります。


第一作では、ヒッチコック・スタイル好きのブライアン・デ・パルマが、
ヨーロッパを舞台にテレビドラマ作品「スパイ大作戦」の映画化を成功させました。
第二作は、香港映画の雄、ジョン・ウーが、トム・クルーズをひたすら格好良く撮影し、
バイクスタントを多用し、ラスト・シーンは香港カンフー映画そのままと、
まったくテレビドラマ作品「スパイ大作戦」の面影を消し去り、
現在の「ミッション:インポッシブル」の礎を築きました。
第三作は、多才のJ・J・エイブラムスが、トム・クルーズを格好良く撮影することを
継承しつつも、前作の批判点でもあった非チーム・プレイを解消し、
テレビドラマ作品「スパイ大作戦」っぽさを復活させ、かつ中国資本の映画参入から、
中国人女優の起用と映画の舞台を中国・浙江省・西塘とするなど巧みな匠の仕事ぶりです。
第四作は、アニメ映画出身のブラッド・バードらしく、わずかにコミカルに仕上げています。
そして、「フォール・アウト」は、トム・クルーズの齢56歳にして、
ジョニー・デップには出来ないジャック・バウワー並みの生身アクション。
パリ凱旋門の前を疾走のバイクアクション。
地味なはずのクリストファー・マッカリーによるコメディ要素。
またクリストファー・マッカリーは、第三作のJ・J・エイブラムスの
唯一の失敗ともいえる物語をただ暗くしてしまうだけの“ イーサンの妻 ”
の設定を昇華させることにも成功しています。


そして映画の最後は、近年のトム・クルーズ映画からは消えていた
「トップガン」「カクテル」「レインマン」の若きトム・クルーズの代名詞。
「M:I-2 」にもあったトム・クルーズのニヤけた笑顔にて完結します。




おもしろい映画です。








「ミッション:インポッシブル」
「M:I-2」
「M:i:III」
「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」
「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」

stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) アメリカ ハリウッド映画 | 新作映画評

2018年08月12日

アナザヘヴン

2000年の日本映画です。
監督、原作、脚本は、飯田譲治。
撮影は、高瀬比呂志。
美術は、斎藤岩男。
音楽は、岩代太郎、LUNA SEA「gravity」
主演は、江口洋介。
共演は、市川実和子、原田芳雄、柏原崇、岡元夕紀子、
加藤晴彦、六平直政、井田州彦、塩屋俊、松雪泰子。







「いい匂いですね」
「シチューだろ」

「階段の下に座っていたの大家さんですか?」
「笑いながら通報してきたのさ」
「え?、笑いながらですか?」
「人間ってのはショックを受けたときには妙な行動を取るもんだ、
 ローンを借りて新築したアパートだ、こんな事件が起きたんじゃ、
 次の借り手なんか見つからないよ、
 テレビで『ここがあの殺人現場です』って放送されたら終わりだな」
「死体はきれいだな、いい匂いですね」
「シチューですよ、ブイヨンから作っています」
「あれ、この人頭が空っぽだ?」   「おい、仏さんにひどいこというな」
「いや、ほんとうにこの人頭が空っぽなんです」   「中身は?」

脳みそが抜き取られ料理されるという、猟奇連続殺人事件が発生した。
遺体や現場の状況から検屍官の赤城によって、犯人は体重100キロ、
握力150キロ以上、料理が得意な人物と目された。

事件を担当した捜査一課の早瀬刑事(江口洋介)は、犯人像とは似ても似つかないと
反対する飛鷹警部(原田芳雄)の意見を押し切り、事件の3日前に美術館に出かけたまま
行方不明になっていた女子大生・柏木千鶴を容疑者として捜索を開始する。
だが、彼女もまた脳みそがない状態の死体で発見されるのだった。

「料理してたんだ、これ犯人女だね」
「勝手に見るなよ」
「ねえ、どうして男だって言ってるの?、こんなきちっとした料理作るの絶対女だよ」
「男だって作るさ、料理できない女だっていっぱいいるだろ」
「だってこれ全部家庭料理、花嫁修業で習うのばっかだよ、
 きっとすごい美人なんだよ、男がかんたんに引っかかる女」
「女にかんたんに男の首が折れるかよ」
「そんなの男にだってかんたんにできないよ」
「だったらどうやって殺したんだよ」
「そんなのかんたんだって」
「なんだよ?」
「超能力」
「・・・。」
「あるんだよ、そういうのって」
「それは俺も考えた」  「うそ!」
「女だって云う方がずっとわかりやすいからな、
 だけど首の骨に物理的な力がかかった跡があった、人の手が使われている、
 力が強くないと無理だ、だから女じゃないんだよ、超能力じゃない」
「そっか、でもマナブも朝子と同じこと考えたんだね」

しかし、事件はそれで解決した訳ではなかった。その後、同じような事件が
若い会社員・木村敦(柏原崇)によって引き起こされた。
早瀬刑事と飛鷹警部は、なにかが乗り移っているように感じた。

「死んだ木村と柏木には脳に腫瘍があったんだろ?、それを抑えるのはモルヒネくらいか」
「モルヒネはそう簡単に手に入らない、医者か看護婦か」
「警察だって手に入れることはできる」
「もうひとつわかっていることがある、そいつは必ずお前の前に現れる」

飛鷹警部は早瀬刑事を見張る。そこに警察病院の医師・笹本美奈(松雪泰子)が現れる──。


「ここが天国さ」

そして映画は、不条理の天国と大庭朝子(市川実和子)の血の涙にて美しく完結します。




おもしろい映画です。








stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) 日本映画 

2018年07月28日

ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー

2018年のアメリカ、ハリウッド映画です。
監督は、アメリカの名監督、ロン・ハワード。
第一作「スター・ウォーズ」の原案は、ジョージ・ルーカス。
脚本は、ジョン・カスダン、ローレンス・カスダン。
撮影は、ブラッドフォード・ヤング。
衣装は、グリン・ディロン、デイヴ・クロスマン。
編集は、ピエトロ・スカリア。
音楽は、ジョン・パウエル、ジョン・ウィリアムズ。
主演は、オールデン・エアエンライク。
共演は、ウディ・ハレルソン、エミリア・クラーク、ドナルド・グローヴァー、
タンディ・ニュートン、ポール・ベタニー、ワーウィック・デイヴィス。



ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー












遠い昔、遥か宇宙のどこかで、

彼が宇宙を飛び回る前の物語──。



惑星コレリアで生まれ育った若者ハン(オールデン・エアエンライク)。
銀河帝国の暗黒支配が激しさを増す中、自由を求める彼は幼なじみのキーラ
(エミリア・クラーク)と共に故郷からの脱出を図る。

ハンはくすねた燃料物質コアキシウムを手に、コレリアの裏社会を取り仕切る
蝦蛄の生命体、ホワイトウォームギャングのリーダー、レディ・プロキシマから逃げ出す。

コアキシウムで管理官を買収し、宇宙輸送船に乗り込もうとするハンとキーラ。
すぐ背後から追い近づく蝦蛄の生命体、ホワイトウォームギャングたち。

管理官はコアキシウムを受け取り、宇宙輸送船の扉を開ける。
喜ぶハンとキーラ。
しかし、非情にも管理官はすぐに扉を閉め、ハンとキーラは分断される。

「行って!、逃げて!」ハンに逃げるよう扉の向こうから叫ぶキーラ。
ホワイトウォームギャングたちの蝦蛄の脚がキーラを捕らえる。

「必ず君を助けに来る!、宇宙一のパイロットになって!!」ハンは叫んだ。

キーラとの別れ、目の焦点も心も定まっていないハンは帝国軍の受付に衝動的に入隊する。

「ここに入隊すれば最短でパイロットになれるか!?」
「お前次第だ」
「わかった応募する」
「名前は?」
「ハンだ」
「ハン、苗字は?、ファミリーネームは?」
「・・・。俺は独りだ!」
「家族がいないのか、、、ひとりか、、、 ハン、、、
 ハン・ソロ、健闘を祈る」


3年後、ハンは帝国フライト・アカデミーを追放され、歩兵として戦場に送られる。
戦場の中、ハンは捕虜として捕らえられ、怪物の餌として牢屋に閉じ込められる──。



ウーキー族の戦士チューバッカとの出会い。
ミレニアム・ファルコン号を所有するギャンブラー、ランド・カルリジアンとの出会い。
謎の旅団、ヴァル(タンディ・ニュートン)との邂逅。
そして、別の人生を進んでいたキーラとの再会。

「スター・ウォーズ」であり、名監督、ロン・ハワードの作品でもある「ハン・ソロ」。
「ウィロー」その他ロン・ハワード作品に見られる、“ ひとがそのすべてを賭けて闘う ”




おもしろい映画です。









stainbeck at 10:00|PermalinkComments(0) 新作映画評 | アメリカ ハリウッド映画