2010年11月27日
ナイト＆デイ
「ナイト＆デイ」を観てきました。
よかったです。おもしろい映画です。
監督は、ジェームズ・マンゴールド。
脚本は、パトリック・オニール。
撮影は、フェドン・パパマイケル。
音楽は、ジョン・パウエル。
主演は、トム・クルーズ、キャメロン・ディアス。
共演は、ピーター・サースガード、ヴィオラ・デイヴィス、ポール・ダノ。
“ ハリウッド最大の大スター、トム・クルーズ主演映画 ”
トム・クルーズは、現在のところハリウッド最大の大スターです。
そして大スターは、その宿命として、絶えずヒット作、名作に主演し続けなければなりません。
トム・クルーズは、「カサブランカ」以上のプロパガンダ・ヒット作「トップガン」に主演し、
名作「カクテル」「レインマン」に主演、佳作「ザ・エージェント」「コラテラル」に主演。
オリバー・ストーン、スタンリー・キューブリック作品にも主演し、
ジョン・ウーに監督を担当させた「Ｍ：Ｉ－２」や、
日本を舞台にした「ラスト サムライ」にも主演し、映画を大ヒットに導いています。
そして、「ナイト＆デイ」は、──いいです。おもしろい映画です。
どんな大スターでも映画を毎回毎回大ヒットさせるのは難しいです。
ケビン・コスナーは行き詰ってしまい、ジャッキー・チェンは劣化し、
ポール・ニューマンやロバート・レッドフォードは、及第点の作品ばかりで、
スティーブ・マックィーンは、２１世紀には忘れ去られてしまいました。
しかし、トム・クルーズは、必ず「コラテラル」並みの良作に主演するか、
「Ｍ：Ｉ－２」のように内容は陳腐とされたとしても絶大なる結果を残します。
そして、「ナイト＆デイ」は、──物語は適当です。適当な物語ですがとても楽しい映画です。
“ 謎の兵器 ”をめぐりＣＩＡとＦＢＩから狙われるロイ（トム・クルーズ）。
それに偶然巻き込まれてしまった女性ジェーン（キャメロン・ディアス）。
まったくありふれたストーリーも、かなりぶっ飛んでいて、実際、車もバイクもぶっ飛びます。
物語の展開が読め、最後にはどうなるかわかるという映画であっても、
だからこそ主人公たちが楽しく、「マチェーテ」などよりもはるかぶっ飛んでいて、おもしろいです。
アメリカ、オーストリア、スペインを舞台に、無名俳優が主演では、製作されない華麗な映画。
「アリス・イン・ワンダーランド」のような大スターの名前だけの出演ではない真摯な映画。
そのクライマックスは、スペイン最大の祭り、市民が死者が出るほど熱狂するという
“ 牛追い祭り ”のその真っ只中を主人公がバイクに乗って疾走し、カーチェイスを展開します。
“ 大味なアクションの連続は、大画面で観る映画館ではジェット・コースターのように愉しめる ”。
カンザスから住まいのボストンへの帰路に発とうとしていたジューンは、
空港でロイと名乗る男性とぶつかる。そして偶然にも二度もぶつかってしまう。
「くせになってしまいそうだね」
「そうかも」
ゲートに到着するとさっき手続きしたばかりなのに、
なぜか便が違うと言われ、搭乗を拒否されるジェーン。
ジェーンは、妹の結婚式の準備で急いでいた。飛行機に乗せてくれるよう頼んだがダメだった。
「これにも意味があるんだよ」
そう言い残し、またまた再会したロイは飛行機に乗り込んでいった。
が、数分後、スチュワーデスがジェーンの分の席を用意し、ジェーンもなんとか飛行機に搭乗した。
「なんだ、この飛行機がらがらじゃない」
ロイとは機内でも近くの席になり、そのハンサムな笑顔に胸をときめかせるジューン。
しかし、彼女が化粧室に入った瞬間、ロイは機内に潜んでいた謎の一味と
大乱闘を繰り広げる。そして、何も知らず席に戻ってきたジューンに、
副操縦士が誤ってパイロットを殺したことを告げると、
パニックに陥る彼女をあやしながらロイは、見事に飛行機を不時着させるのだった。
それ以来、ジューンが危険な目に遭うたび、どこからともなく救出に現われるロイ。
そんな中、ジューンは彼がカンザスの研究所から重要な試作品を盗んだとして
ＣＩＡに追われる身であると知らされる。それでも彼女は自分の身を守ってくれる
ロイと行動を共にし、世界各地で過激な局面を切り抜けつつ事の真相を追いかけていくのだが──。
「ナイト＆デイ」は、いいです。
例え、トム・クルーズに今年はいい企画がなく、今年はいい映画が作れない状況でも、
“ ありきたりな物語 ”に大スターが主演し、お金を十分に投資すれば、
“ 映画館にお金を払って観に来てもらった人を最低限満足させることができる ”と。
ゴダールや黒澤明、フェリーニにはないトム・クルーズの真摯さ、快さがうかがえる明るく、楽しい映画。
おもしろい映画です。
よかったです。おもしろい映画です。
監督は、ジェームズ・マンゴールド。
脚本は、パトリック・オニール。
撮影は、フェドン・パパマイケル。
音楽は、ジョン・パウエル。
主演は、トム・クルーズ、キャメロン・ディアス。
共演は、ピーター・サースガード、ヴィオラ・デイヴィス、ポール・ダノ。
“ ハリウッド最大の大スター、トム・クルーズ主演映画 ”
トム・クルーズは、現在のところハリウッド最大の大スターです。
そして大スターは、その宿命として、絶えずヒット作、名作に主演し続けなければなりません。
トム・クルーズは、「カサブランカ」以上のプロパガンダ・ヒット作「トップガン」に主演し、
名作「カクテル」「レインマン」に主演、佳作「ザ・エージェント」「コラテラル」に主演。
オリバー・ストーン、スタンリー・キューブリック作品にも主演し、
ジョン・ウーに監督を担当させた「Ｍ：Ｉ－２」や、
日本を舞台にした「ラスト サムライ」にも主演し、映画を大ヒットに導いています。
そして、「ナイト＆デイ」は、──いいです。おもしろい映画です。
どんな大スターでも映画を毎回毎回大ヒットさせるのは難しいです。
ケビン・コスナーは行き詰ってしまい、ジャッキー・チェンは劣化し、
ポール・ニューマンやロバート・レッドフォードは、及第点の作品ばかりで、
スティーブ・マックィーンは、２１世紀には忘れ去られてしまいました。
しかし、トム・クルーズは、必ず「コラテラル」並みの良作に主演するか、
「Ｍ：Ｉ－２」のように内容は陳腐とされたとしても絶大なる結果を残します。
そして、「ナイト＆デイ」は、──物語は適当です。適当な物語ですがとても楽しい映画です。
“ 謎の兵器 ”をめぐりＣＩＡとＦＢＩから狙われるロイ（トム・クルーズ）。
それに偶然巻き込まれてしまった女性ジェーン（キャメロン・ディアス）。
まったくありふれたストーリーも、かなりぶっ飛んでいて、実際、車もバイクもぶっ飛びます。
物語の展開が読め、最後にはどうなるかわかるという映画であっても、
だからこそ主人公たちが楽しく、「マチェーテ」などよりもはるかぶっ飛んでいて、おもしろいです。
アメリカ、オーストリア、スペインを舞台に、無名俳優が主演では、製作されない華麗な映画。
「アリス・イン・ワンダーランド」のような大スターの名前だけの出演ではない真摯な映画。
そのクライマックスは、スペイン最大の祭り、市民が死者が出るほど熱狂するという
“ 牛追い祭り ”のその真っ只中を主人公がバイクに乗って疾走し、カーチェイスを展開します。
“ 大味なアクションの連続は、大画面で観る映画館ではジェット・コースターのように愉しめる ”。
カンザスから住まいのボストンへの帰路に発とうとしていたジューンは、
空港でロイと名乗る男性とぶつかる。そして偶然にも二度もぶつかってしまう。
「くせになってしまいそうだね」
「そうかも」
ゲートに到着するとさっき手続きしたばかりなのに、
なぜか便が違うと言われ、搭乗を拒否されるジェーン。
ジェーンは、妹の結婚式の準備で急いでいた。飛行機に乗せてくれるよう頼んだがダメだった。
「これにも意味があるんだよ」
そう言い残し、またまた再会したロイは飛行機に乗り込んでいった。
が、数分後、スチュワーデスがジェーンの分の席を用意し、ジェーンもなんとか飛行機に搭乗した。
「なんだ、この飛行機がらがらじゃない」
ロイとは機内でも近くの席になり、そのハンサムな笑顔に胸をときめかせるジューン。
しかし、彼女が化粧室に入った瞬間、ロイは機内に潜んでいた謎の一味と
大乱闘を繰り広げる。そして、何も知らず席に戻ってきたジューンに、
副操縦士が誤ってパイロットを殺したことを告げると、
パニックに陥る彼女をあやしながらロイは、見事に飛行機を不時着させるのだった。
それ以来、ジューンが危険な目に遭うたび、どこからともなく救出に現われるロイ。
そんな中、ジューンは彼がカンザスの研究所から重要な試作品を盗んだとして
ＣＩＡに追われる身であると知らされる。それでも彼女は自分の身を守ってくれる
ロイと行動を共にし、世界各地で過激な局面を切り抜けつつ事の真相を追いかけていくのだが──。
「ナイト＆デイ」は、いいです。
例え、トム・クルーズに今年はいい企画がなく、今年はいい映画が作れない状況でも、
“ ありきたりな物語 ”に大スターが主演し、お金を十分に投資すれば、
“ 映画館にお金を払って観に来てもらった人を最低限満足させることができる ”と。
ゴダールや黒澤明、フェリーニにはないトム・クルーズの真摯さ、快さがうかがえる明るく、楽しい映画。
おもしろい映画です。
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この記事へのコメント
1. Posted by naotomo 2010年12月04日 03:25
はじめまして。
ナイト＆デイ、私も見ました。
アクション映画としては、終盤がいまいちだった気もしますが、全編にユーモアがちりばめられていて、最後まで楽しく見れました。
確かにトム・クルーズは、すばらしいスターだと思いますし、よくがんばってると思います。
ゴダール、黒澤明、フェリーニは監督であり、物語も作っていた人たちなので、彼らとトム・クルーズを比較するのは、ちょっと違う気がします。
優れた脚本を選んで、それに出演するのと、優れた作品を作り出すのは、労力という点だけでも大きな違いがあると思うので、３人の監督がちとかわいそうです。
アメリカや日本での興行という観点で言えば、トム・クルーズも落ちてきていると思います。
でも、確かにトム君は、１つ１つの映画に真剣に取り組んでいるというのは間違いなくて、映画を見ていて、それが伝わってきます。
ナイト＆デイ、私も見ました。
アクション映画としては、終盤がいまいちだった気もしますが、全編にユーモアがちりばめられていて、最後まで楽しく見れました。
確かにトム・クルーズは、すばらしいスターだと思いますし、よくがんばってると思います。
ゴダール、黒澤明、フェリーニは監督であり、物語も作っていた人たちなので、彼らとトム・クルーズを比較するのは、ちょっと違う気がします。
優れた脚本を選んで、それに出演するのと、優れた作品を作り出すのは、労力という点だけでも大きな違いがあると思うので、３人の監督がちとかわいそうです。
アメリカや日本での興行という観点で言えば、トム・クルーズも落ちてきていると思います。
でも、確かにトム君は、１つ１つの映画に真剣に取り組んでいるというのは間違いなくて、映画を見ていて、それが伝わってきます。
2. Posted by 管理者 2010年12月04日 08:23
こんにちは、コメントありがとうございます。
わたしは、ある観点があってトム・クルーズにはかなり大甘なんですね。
それと黒澤明に関しては、わたしは日本最高の映画監督だと思っていますし、
日本映画すべての最高の名作は、「用心棒」だと思っています。
ただ、黒澤明はいい意味で観る人にこびない。
トム・クルーズはいい意味で観る人にこびる。その対比で名前を書いています。
黒澤明は、すごく立派で、妥協しなくそれがいいんですが、
トム・クルーズは、大スターで、妥協もする。それもすごくいいと意図しています。
ただ、ゴダールとフェリーニは過去の忘れ去られるだろう遺物で、
観る人のことを考えないばかりか、そもそもセンスがない。
ま、黒澤明とゴダールとフェリーニを一緒に並べたのは失礼かもしれません。
naotomo さんの自分の考えもあり、お気遣いのあるコメントとてもありがとうございます。
わたしは、ある観点があってトム・クルーズにはかなり大甘なんですね。
それと黒澤明に関しては、わたしは日本最高の映画監督だと思っていますし、
日本映画すべての最高の名作は、「用心棒」だと思っています。
ただ、黒澤明はいい意味で観る人にこびない。
トム・クルーズはいい意味で観る人にこびる。その対比で名前を書いています。
黒澤明は、すごく立派で、妥協しなくそれがいいんですが、
トム・クルーズは、大スターで、妥協もする。それもすごくいいと意図しています。
ただ、ゴダールとフェリーニは過去の忘れ去られるだろう遺物で、
観る人のことを考えないばかりか、そもそもセンスがない。
ま、黒澤明とゴダールとフェリーニを一緒に並べたのは失礼かもしれません。
naotomo さんの自分の考えもあり、お気遣いのあるコメントとてもありがとうございます。
3. Posted by naotomo 2010年12月06日 02:51
二度目です。
確かに、ゴダールとフェリーニは日本では確実に忘れられる気がします。
ただ、海外(特にヨーロッパ)では永遠に忘れられない存在だと思います。
というのも、映画の歴史を学ぶ過程で、ゴダールとフェリーニは避けて通れない道だからです。
まあ、個人的にはゴダールもフェリーニも、ちっとも好きではないのですが、海外の人たちは歴史をとっても大事にします。
そこらへんの感性は日本人にもっと必要なとこだと思いますし、そういう意味でゴダールとフェリーニには最低限の敬意は持ってます。
私が黒沢映画で好きなのは、七人の侍になっちゃいます。
まあベタなんですが...
もし良ければ、naotomo_eckという名前でツイッターでつぶやいているので、興味があったら読んでみてください。
忙しいので、たくさんはつぶやけないのですが、ぼちぼちやってくつもりなので、まあ気が向いたらで良いです。
ではでは...
確かに、ゴダールとフェリーニは日本では確実に忘れられる気がします。
ただ、海外(特にヨーロッパ)では永遠に忘れられない存在だと思います。
というのも、映画の歴史を学ぶ過程で、ゴダールとフェリーニは避けて通れない道だからです。
まあ、個人的にはゴダールもフェリーニも、ちっとも好きではないのですが、海外の人たちは歴史をとっても大事にします。
そこらへんの感性は日本人にもっと必要なとこだと思いますし、そういう意味でゴダールとフェリーニには最低限の敬意は持ってます。
私が黒沢映画で好きなのは、七人の侍になっちゃいます。
まあベタなんですが...
もし良ければ、naotomo_eckという名前でツイッターでつぶやいているので、興味があったら読んでみてください。
忙しいので、たくさんはつぶやけないのですが、ぼちぼちやってくつもりなので、まあ気が向いたらで良いです。
ではでは...
4. Posted by 管理者 2010年12月06日 06:46
こんにちは、コメントありがとうございます。
そうですね。映画の歴史のゴダールとフェリーニは必ず登場します。
でも、逆に言えば、映画の歴史を学んだ人にしかゴダールにはぶつかりません。
そして、映画の歴史を学んだ人はなぜかゴダールを崇拝するようになります。
それはなぜか？
芸術を志す人の誰もが陥る“ 永遠の傑作への幻想 ”。
これをゴダールのあのわっかりにくーい映画に存在すると錯覚してしまうからです。
おそらくゴダールはその点だけを理解していて、確信的に難解にしていると推量します。
だからわたしは、ゴダールはそこに到達していないとはっきりと主張します。
海外でもゴダールの崇拝者は多いでしょうが、その人たちはみんなそのことに気づいていないんでしょうね。
それに結局ゴダールは、商業芸術に背を向けて、思想や政治ににへと転換しましたが、
思想はともかく、政治は結果がすべてです。そこになんの結果も残せてない以上は、
これは嘲笑を甘んじなければいけません。
あげくに、映画芸術に戻ってきたゴダールは、もはや薄汚く醜いとしか感じれません。
わたしにとって、ゴダールやフェリーニは、最低限の知識です。
ツイッター等、naotomo さんの自分の考えもあり、お気遣いのあるコメントとてもありがとうございます。
そうですね。映画の歴史のゴダールとフェリーニは必ず登場します。
でも、逆に言えば、映画の歴史を学んだ人にしかゴダールにはぶつかりません。
そして、映画の歴史を学んだ人はなぜかゴダールを崇拝するようになります。
それはなぜか？
芸術を志す人の誰もが陥る“ 永遠の傑作への幻想 ”。
これをゴダールのあのわっかりにくーい映画に存在すると錯覚してしまうからです。
おそらくゴダールはその点だけを理解していて、確信的に難解にしていると推量します。
だからわたしは、ゴダールはそこに到達していないとはっきりと主張します。
海外でもゴダールの崇拝者は多いでしょうが、その人たちはみんなそのことに気づいていないんでしょうね。
それに結局ゴダールは、商業芸術に背を向けて、思想や政治ににへと転換しましたが、
思想はともかく、政治は結果がすべてです。そこになんの結果も残せてない以上は、
これは嘲笑を甘んじなければいけません。
あげくに、映画芸術に戻ってきたゴダールは、もはや薄汚く醜いとしか感じれません。
わたしにとって、ゴダールやフェリーニは、最低限の知識です。
ツイッター等、naotomo さんの自分の考えもあり、お気遣いのあるコメントとてもありがとうございます。
