2025年03月16日
学問の多様性と専門性について
新しい技術は社会実装することにより、新たな課題が見えてくる、その繰り返し、循環
に

>
現在の工学の教育は、多分野に及びます。多分野に及ぶとは、専門性の比重が軽くなってしまうことでもあります。
研究成果の社会実装には、多様な学問、研究に加えて、専門性の深さも必要です。
>
学問の多様性と専門性について、自分の事例で考えてみます。
機械工学専攻だった私は、機械力学、制御工学、熱力学、材料力学、流体力学を主に専攻しました。

これらの学問の基本は、ニュートン力学で、反面、相対性理論、量子力学などの理論物理学、電気電子工学はあまり学ばない、ことになってしまいました。

その後、耐震工学を専攻することになり、
熊本地震について、元・耐震技術者の視点から
に
>
耐震工学とは、過去の地震被害を踏まえ、その被害を防ぐ対策を行い、その対策の有効性が検証され、また、新たな被害が指摘され、その対策を行う。その繰り返しだったりします。
>
構造力学、土木工学、地震学なども必要になりました。

新しい技術は社会実装することにより、新たな課題が見えてくる、その繰り返し、循環
>
AI,ICTなどは研究成果をすぐに社会実装することが可能ですが、海上空港、洋上風力発電など多額の資金が必要な社会インフラ、ハードウェアは、社会実装するには、社会的ニーズの成熟、資金の調達が必要です。
工学の研究では、技術的に可能であっても、当面実用化のめどが立たないテーマは、フィージビリティー・スタディーにとどめた方がよいかもしれません。
細部を詰めた研究をしても、実用化する頃には、新たな技術が出現し、陳腐化して使えないことも少なくありません。
>

省エネルギー、技術経営、再生可能エネルギーと研究分野を移しています。
工学の研究は、少し先に実現する技術を先取りしつつ、研究成果を実装しつつ、研究を進めるのが、最も効率的です。
建築コンソーシアム研究会「住宅・建築物のカーボンニュートラルの推進」参加者募集
たとえば、「住宅・建築物のカーボンニュートラルの推進」であれば、
建築の意匠、構造、設備(給湯、暖冷房、換気、水回りなど)
電力、ガスなどのエネルギー工学、電気電子工学
太陽光発電を扱うには半導体工学、風力発電を扱うには、海洋浮体構造物に関する学問、送電、
バイオマスを扱うには化学、農学
などが必要になり、自分の専門性を中心としつつ、専門だけに執着していては、とても工学の研究、研究成果の社会実装はできない状況です。

加えて、急速に進歩するAI,ICTする技術は積極的に取り入れることが欠かせません。
つまり、柔軟性、進歩性が不可欠です。
新たな技術を積極的に取り入れることで研究は進む
>
当該分野の技術の進歩だけではなく、計測装置、センサー技術の進歩を、あるいは、高性能のコンピューターで、解析、分析、計測を高速に行うことにより、急速に進みます。
つまり、新しい技術を積極的に取り入れることが大切です。
>

学問の多様性と専門性、急速に進歩する時代には、基本に立ち戻りつつ、専門性を持ちつつ、多様性を広げていく、ということになりそうです。
に

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現在の工学の教育は、多分野に及びます。多分野に及ぶとは、専門性の比重が軽くなってしまうことでもあります。
研究成果の社会実装には、多様な学問、研究に加えて、専門性の深さも必要です。
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学問の多様性と専門性について、自分の事例で考えてみます。
機械工学専攻だった私は、機械力学、制御工学、熱力学、材料力学、流体力学を主に専攻しました。

これらの学問の基本は、ニュートン力学で、反面、相対性理論、量子力学などの理論物理学、電気電子工学はあまり学ばない、ことになってしまいました。

その後、耐震工学を専攻することになり、
熊本地震について、元・耐震技術者の視点から
に
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耐震工学とは、過去の地震被害を踏まえ、その被害を防ぐ対策を行い、その対策の有効性が検証され、また、新たな被害が指摘され、その対策を行う。その繰り返しだったりします。
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構造力学、土木工学、地震学なども必要になりました。

新しい技術は社会実装することにより、新たな課題が見えてくる、その繰り返し、循環
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AI,ICTなどは研究成果をすぐに社会実装することが可能ですが、海上空港、洋上風力発電など多額の資金が必要な社会インフラ、ハードウェアは、社会実装するには、社会的ニーズの成熟、資金の調達が必要です。
工学の研究では、技術的に可能であっても、当面実用化のめどが立たないテーマは、フィージビリティー・スタディーにとどめた方がよいかもしれません。
細部を詰めた研究をしても、実用化する頃には、新たな技術が出現し、陳腐化して使えないことも少なくありません。
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省エネルギー、技術経営、再生可能エネルギーと研究分野を移しています。
工学の研究は、少し先に実現する技術を先取りしつつ、研究成果を実装しつつ、研究を進めるのが、最も効率的です。
建築コンソーシアム研究会「住宅・建築物のカーボンニュートラルの推進」参加者募集
たとえば、「住宅・建築物のカーボンニュートラルの推進」であれば、
建築の意匠、構造、設備(給湯、暖冷房、換気、水回りなど)
電力、ガスなどのエネルギー工学、電気電子工学
太陽光発電を扱うには半導体工学、風力発電を扱うには、海洋浮体構造物に関する学問、送電、
バイオマスを扱うには化学、農学
などが必要になり、自分の専門性を中心としつつ、専門だけに執着していては、とても工学の研究、研究成果の社会実装はできない状況です。

加えて、急速に進歩するAI,ICTする技術は積極的に取り入れることが欠かせません。
つまり、柔軟性、進歩性が不可欠です。
新たな技術を積極的に取り入れることで研究は進む
>
当該分野の技術の進歩だけではなく、計測装置、センサー技術の進歩を、あるいは、高性能のコンピューターで、解析、分析、計測を高速に行うことにより、急速に進みます。
つまり、新しい技術を積極的に取り入れることが大切です。
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学問の多様性と専門性、急速に進歩する時代には、基本に立ち戻りつつ、専門性を持ちつつ、多様性を広げていく、ということになりそうです。
旧・東京工業大学益学長最終講義より、女子枠の導入についての考察
入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、波乱万丈の旧・東京工業大学益学長最終講義
に書いた
東京科学大学(旧・東京工業大学)元学長・益一哉先生最終講義「未来を先送りしない」

の発表スライドをいただきました。
興味深いポイント満載なので、少しずつ復習していきます。
まず、女子枠設定について
東工大、女子枠設定に寄せて
>
技術立国を目指す日本にとって、理工系の女子の育成は急務です。

「女の子なのに理工系に進むの?」「女の子なのに東大へ行くの?」などと周囲から言われ、工学部の女子学生の少なさに、引いてしまう女子生徒に対し、理工系の楽しさを伝え、大学に来てもらう動きが、東大、東工大、お茶大、だけでなく、日本中で活発です。
ここに大きなポテンシャルがあるのは間違いありません。

東大の入学定員の中に、女子学生枠の導入を提案したところ、真っ先に反対したのは、東大女子学生たちだった。「女子学生枠のおかげで合格したなんて、思われたくないです!」
>

東工大の学生数は、学部、大学院を通じて、ほぼ安定しています。

女子学生の比率は、学部では12.7%と低いものの(東大はほぼ20%)、大学院の修士、博士課程では20%を超え、全体的に増える傾向で、17%を超えています。
最近の理工系大学女子学生が少しずつ増えてきた傾向が、東工大でも伺えます。
私自身、社会人大学院生として東工大MOTに行きましたが、大学院での研究は東工大で、と考えている女子学生が増えていることがうかがわれます。
つまり、わざわざ女子枠を設定しなくても、女子学生が大学院を中心に増えている状況でした。
入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、波乱万丈の旧・東京工業大学益学長最終講義

>
東京工業大学と言えば、東大、京大に次いで第3位、と思われがちですが、科研費では東大、京大、大阪大、東北大、名古屋大、九州大、北大に次いで第8位、施設もスタッフも東大には遠く及びませんが、理工系大学トップとして、東大と研究を競わねばならない立場です。
>

東工大と東京医科歯科大学、お互いに気が進まない、仕方ない、統合を協議
>
東工大、医科歯科大のようなトップクラスの大学ですら、単科大学のままでは、東大、京大に離され、総合大学の慶應義塾大学にも抜かれるおそれがある、そんな状況です。
東工大、医科歯科大、必ずしも相思相愛というよりも、学融合の流れの中で、仕方がないので、という感じで、共通の文化もあまりなく、統合がうまくいくのか、ちょっと心配です。
>
東工大と東京医科歯科大学の統合は、いろいろな事情があることがうかがわれますが、

女子枠設定については、わざわざやる必要はなかったけれど、改革の努力をしていることを学内外に示すため、ではないか、というのが、私の見解です。
入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、波乱万丈の旧・東京工業大学益学長最終講義

>
女子学生については一般枠100名、女子枠150名とのことですが、益元学長の口ぶりでは、やはり女子枠の合格者の学力ボーダーラインは一般枠よりも劣るようです。
>
東大入試は、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員、「余計な勉強、余計な活動」が大切
>
第1次試験では、あまり差がつかず、合格者は平均90%の得点をあげています。
大学共通テスト程度の問題は、ほぼ完ぺきに解答し、取りこぼさないこと。
これが第2次試験に進む条件です。

第2次試験では第1次試験の得点を平均の99点とすると、最低点から平均点は、理科一類で50-56%、理科三類で60-67%で決して高得点ではありません。
難問というよりも、問題集、過去問をいくらやっていても、遭遇したことのない問題に対し、追われる時間内で、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して、問題の主旨に沿った解答を最大限導き出す能力が求められています。
>

東工大女子枠について、「学力が基準に達していなければ、合格者は募集定員よりも少なくする」とありますが、
学部レベルについて、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して合格した東大女子学生と、学力基準に達した東工大女子学生では、あまりに大学入学時のポテンシャルが違いすぎます。
却って、東大との格差を広げることになってしまうのでは、と心配しております。
に書いた
東京科学大学(旧・東京工業大学)元学長・益一哉先生最終講義「未来を先送りしない」

の発表スライドをいただきました。
興味深いポイント満載なので、少しずつ復習していきます。
まず、女子枠設定について
東工大、女子枠設定に寄せて
>
技術立国を目指す日本にとって、理工系の女子の育成は急務です。

「女の子なのに理工系に進むの?」「女の子なのに東大へ行くの?」などと周囲から言われ、工学部の女子学生の少なさに、引いてしまう女子生徒に対し、理工系の楽しさを伝え、大学に来てもらう動きが、東大、東工大、お茶大、だけでなく、日本中で活発です。
ここに大きなポテンシャルがあるのは間違いありません。

東大の入学定員の中に、女子学生枠の導入を提案したところ、真っ先に反対したのは、東大女子学生たちだった。「女子学生枠のおかげで合格したなんて、思われたくないです!」
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東工大の学生数は、学部、大学院を通じて、ほぼ安定しています。

女子学生の比率は、学部では12.7%と低いものの(東大はほぼ20%)、大学院の修士、博士課程では20%を超え、全体的に増える傾向で、17%を超えています。
最近の理工系大学女子学生が少しずつ増えてきた傾向が、東工大でも伺えます。
私自身、社会人大学院生として東工大MOTに行きましたが、大学院での研究は東工大で、と考えている女子学生が増えていることがうかがわれます。
つまり、わざわざ女子枠を設定しなくても、女子学生が大学院を中心に増えている状況でした。
入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、波乱万丈の旧・東京工業大学益学長最終講義

>
東京工業大学と言えば、東大、京大に次いで第3位、と思われがちですが、科研費では東大、京大、大阪大、東北大、名古屋大、九州大、北大に次いで第8位、施設もスタッフも東大には遠く及びませんが、理工系大学トップとして、東大と研究を競わねばならない立場です。
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東工大と東京医科歯科大学、お互いに気が進まない、仕方ない、統合を協議
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東工大、医科歯科大のようなトップクラスの大学ですら、単科大学のままでは、東大、京大に離され、総合大学の慶應義塾大学にも抜かれるおそれがある、そんな状況です。
東工大、医科歯科大、必ずしも相思相愛というよりも、学融合の流れの中で、仕方がないので、という感じで、共通の文化もあまりなく、統合がうまくいくのか、ちょっと心配です。
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東工大と東京医科歯科大学の統合は、いろいろな事情があることがうかがわれますが、

女子枠設定については、わざわざやる必要はなかったけれど、改革の努力をしていることを学内外に示すため、ではないか、というのが、私の見解です。
入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、波乱万丈の旧・東京工業大学益学長最終講義

>
女子学生については一般枠100名、女子枠150名とのことですが、益元学長の口ぶりでは、やはり女子枠の合格者の学力ボーダーラインは一般枠よりも劣るようです。
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東大入試は、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員、「余計な勉強、余計な活動」が大切
>
第1次試験では、あまり差がつかず、合格者は平均90%の得点をあげています。
大学共通テスト程度の問題は、ほぼ完ぺきに解答し、取りこぼさないこと。
これが第2次試験に進む条件です。

第2次試験では第1次試験の得点を平均の99点とすると、最低点から平均点は、理科一類で50-56%、理科三類で60-67%で決して高得点ではありません。
難問というよりも、問題集、過去問をいくらやっていても、遭遇したことのない問題に対し、追われる時間内で、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して、問題の主旨に沿った解答を最大限導き出す能力が求められています。
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東工大女子枠について、「学力が基準に達していなければ、合格者は募集定員よりも少なくする」とありますが、
学部レベルについて、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して合格した東大女子学生と、学力基準に達した東工大女子学生では、あまりに大学入学時のポテンシャルが違いすぎます。
却って、東大との格差を広げることになってしまうのでは、と心配しております。
2025年03月14日
新しい技術は社会実装することにより、新たな課題が見えてくる、その繰り返し、循環
東大工学部鈴木英之教授「海洋における浮体構造工学の役割を求めた日々」
鈴木英之先生は、同級生です。

その鈴木先生が博士号を取得した直後に新任の講師に就任した際に卒業論文を指導したのが、現在の藤井総長とのことです。

知らなかった関係性が発掘されて、驚きました。
研究成果を社会実装だけでなく、社会実装により、研究を進展させる
>
社会実装が進まないと研究が進まない
>

海洋浮体構造工学の研究は2000年頃までは、日本は最先端でしたが、経済が停滞していた時期で、実現しない時期が続き、その間に、海上空港、洋上風力発電などの技術が、あっという間にヨーロッパ諸国に抜かれ、その差は開くばかりです。

新しい技術は社会実装することにより、新たな課題が見えてくる、その繰り返し、循環で、進んでいきます。せっかくの研究成果も社会実装しないと、進まない事例でしょうか。
ただ、AI,ICTなどは研究成果をすぐに社会実装することが可能ですが、海上空港、洋上風力発電など多額の資金が必要な社会インフラ、ハードウェアは、社会実装するには、社会的ニーズの成熟、資金の調達が必要です。

例えば、リユース、リサイクルなどは、以前から可能でしたが、手間、コストがかかる、という理由で長い間採用されませんでした。循環経済、サーキュラーエコノミーの考え方が浸透して、スキームも確立されてきて、ようやく実現しつつあります。
海上空港、洋上風力発電所などは、研究開発時点で、日本に高度経済成長時代のような勢いがあれば、小規模でも実現されていたかもしれません。

工学の研究では、技術的に可能であっても、当面実用化のめどが立たないテーマは、フィージビリティー・スタディーにとどめた方がよいかもしれません。
細部を詰めた研究をしても、実用化する頃には、新たな技術が出現し、陳腐化して使えないことも少なくありません。

現在の工学の教育は、多分野に及びます。多分野に及ぶとは、専門性の比重が軽くなってしまうことでもあります。
研究成果の社会実装には、多様な学問、研究に加えて、専門性の深さも必要です。

鈴木先生は、これからも特任教授として東大で研究を続けるようです。これからも、優秀な同級生の教えをいただくことになりそうです。
鈴木英之先生は、同級生です。

その鈴木先生が博士号を取得した直後に新任の講師に就任した際に卒業論文を指導したのが、現在の藤井総長とのことです。

知らなかった関係性が発掘されて、驚きました。
研究成果を社会実装だけでなく、社会実装により、研究を進展させる
>
社会実装が進まないと研究が進まない
>

海洋浮体構造工学の研究は2000年頃までは、日本は最先端でしたが、経済が停滞していた時期で、実現しない時期が続き、その間に、海上空港、洋上風力発電などの技術が、あっという間にヨーロッパ諸国に抜かれ、その差は開くばかりです。

新しい技術は社会実装することにより、新たな課題が見えてくる、その繰り返し、循環で、進んでいきます。せっかくの研究成果も社会実装しないと、進まない事例でしょうか。
ただ、AI,ICTなどは研究成果をすぐに社会実装することが可能ですが、海上空港、洋上風力発電など多額の資金が必要な社会インフラ、ハードウェアは、社会実装するには、社会的ニーズの成熟、資金の調達が必要です。

例えば、リユース、リサイクルなどは、以前から可能でしたが、手間、コストがかかる、という理由で長い間採用されませんでした。循環経済、サーキュラーエコノミーの考え方が浸透して、スキームも確立されてきて、ようやく実現しつつあります。
海上空港、洋上風力発電所などは、研究開発時点で、日本に高度経済成長時代のような勢いがあれば、小規模でも実現されていたかもしれません。

工学の研究では、技術的に可能であっても、当面実用化のめどが立たないテーマは、フィージビリティー・スタディーにとどめた方がよいかもしれません。
細部を詰めた研究をしても、実用化する頃には、新たな技術が出現し、陳腐化して使えないことも少なくありません。

現在の工学の教育は、多分野に及びます。多分野に及ぶとは、専門性の比重が軽くなってしまうことでもあります。
研究成果の社会実装には、多様な学問、研究に加えて、専門性の深さも必要です。

鈴木先生は、これからも特任教授として東大で研究を続けるようです。これからも、優秀な同級生の教えをいただくことになりそうです。
研究を活かすには、出会った先生方の懐の深さ、影響力も大切
研究、研究生活、研究成果を、今後のキャリアに活かすには、自身の研究が大切なのは、もちろんですが、出会った先生方の懐の深さ、影響力も大切です。
出会った先生方とは、必ずしも、研究室の先生、所属学科の先生だけではなく、学会、研究会、など研究活動全般で出会い、お世話になった先生です。

アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者
東工大MOT大学院で社会人大学院生となった私。
他専攻の単位も必要なので、東大TMI(技術戦略学)に来て、各務先生、坂田先生の授業を受講することになりました。
両先生ともいくつかの研究会を主催され、大学院修了後も伺うこととなりました。

もともと東大を修了していた私は、知り合いもかなりいて、参加する研究会の幅も広がり、現在まで、いくつかの研究会に参加しており、そのおかげで、還暦を過ぎた今も現役の研究者を続けております。
つくづくMOT社会人大学院は再入場チケット、人との出会い、ネットワークが大切、と考えます。

MOT(技術経営)大学院は大学への再入場チケット
東工大MOT社会人大学院生入学→他専攻単位が必要→東大TMIへ→各務先生、坂田先生の授業→両先生の研究会へ→研究会の幅が広がり、大学院修了後も参加、つくづくMOT社会人大学院は再入場チケット、人との出会い、ネットワークが大切、と考えます。
東工大MOT大学院の指導教員の先生、とってもいい先生だったのですが、「あなたは、東大の方が向いていますね」と言われました。結果を見ると、そうでした。
もちろん、東工大MOT大学院の仲間のスタートアップでうまく行っている事例もたくさんあります。

学際的、文理融合から総合知へ
私が学生の頃は、大学院に進学すると、研究テーマを深く掘り下げる、とされていました。
研究室に閉じこもり、研究テーマの実験、解析、文献調査を行うのが大学院生の生活とされ、全学横断型講座、ゼミなどに参加していると、「そんなことをしている余裕はあるのかね?」と指導教官から叱責されたものです。

アントレプレナーは、研究室に閉じこもっていてはダメ、研究成果を実装できる場、パートナーを探すことが大切です。
アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者
科学的知見、技術を社会に実装し、ビジネスとして動かすことで、必ずしも、スタートアップを起業する、ことではありません。
東大以外にもアントレプレナー教育プログラムを取り入れている大学が多くありますが、その多くがうまくいっていません。

東大のようなエコシステムが備わっていないから。質、量が伴わないと難しいかもしれません
出会った先生方とは、必ずしも、研究室の先生、所属学科の先生だけではなく、学会、研究会、など研究活動全般で出会い、お世話になった先生です。

アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者
東工大MOT大学院で社会人大学院生となった私。
他専攻の単位も必要なので、東大TMI(技術戦略学)に来て、各務先生、坂田先生の授業を受講することになりました。
両先生ともいくつかの研究会を主催され、大学院修了後も伺うこととなりました。

もともと東大を修了していた私は、知り合いもかなりいて、参加する研究会の幅も広がり、現在まで、いくつかの研究会に参加しており、そのおかげで、還暦を過ぎた今も現役の研究者を続けております。
つくづくMOT社会人大学院は再入場チケット、人との出会い、ネットワークが大切、と考えます。

MOT(技術経営)大学院は大学への再入場チケット
東工大MOT社会人大学院生入学→他専攻単位が必要→東大TMIへ→各務先生、坂田先生の授業→両先生の研究会へ→研究会の幅が広がり、大学院修了後も参加、つくづくMOT社会人大学院は再入場チケット、人との出会い、ネットワークが大切、と考えます。
東工大MOT大学院の指導教員の先生、とってもいい先生だったのですが、「あなたは、東大の方が向いていますね」と言われました。結果を見ると、そうでした。
もちろん、東工大MOT大学院の仲間のスタートアップでうまく行っている事例もたくさんあります。

学際的、文理融合から総合知へ
私が学生の頃は、大学院に進学すると、研究テーマを深く掘り下げる、とされていました。
研究室に閉じこもり、研究テーマの実験、解析、文献調査を行うのが大学院生の生活とされ、全学横断型講座、ゼミなどに参加していると、「そんなことをしている余裕はあるのかね?」と指導教官から叱責されたものです。

アントレプレナーは、研究室に閉じこもっていてはダメ、研究成果を実装できる場、パートナーを探すことが大切です。
アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者
科学的知見、技術を社会に実装し、ビジネスとして動かすことで、必ずしも、スタートアップを起業する、ことではありません。
東大以外にもアントレプレナー教育プログラムを取り入れている大学が多くありますが、その多くがうまくいっていません。

東大のようなエコシステムが備わっていないから。質、量が伴わないと難しいかもしれません
2025年03月13日
アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者
東大工学部・各務茂夫教授最終講義「東京大学スタートアップエコシステム20年間を振り返る」
先生が振り返った20年のうち、15年ほど、各務先生にお世話になりました。

東工大MOT大学院で社会人大学院生となった私。他専攻の単位も必要なので、東大TMI(技術戦略学)に来て、各務先生、坂田先生の授業を受講することになりました。

両先生ともいくつかの研究会を主催され、大学院修了後も伺うこととなりました。
もともと東大を修了していた私は、知り合いもかなりいて、参加する研究会の幅も広がり、現在まで、いくつかの研究会に参加しており、そのおかげで、還暦を過ぎた今も現役の研究者を続けております。
つくづくMOT社会人大学院は再入場チケット、人との出会い、ネットワークが大切、と考えます。

MOT(技術経営)大学院は大学への再入場チケット
入学した東工大MOT大学院で完結してしまうことなく、東大TMI(技術戦略学)にも越境し、もともと在籍していた東大のネットワークを再度掘り起こし、15年過ぎ、還暦を過ぎた今も新たなネットワークが加わっております。
また、この時、私が学生の頃、このようなMOT、アントレプレナーに関する授業があり、インターネット環境も整っていたら、と、当時の若い学生をうらやましく感じたものです。

イノベーション人材育成には、企業家精神(アントレプレナーシップ)教育、イノベーション・エコシステムが大切
企業家精神(アントレプレナーシップ)を発揮するにはイノベーション・エコシステムが大切
各務先生は「アントレプレナーは、日本では起業家とされますが、業を起す者、よりも、業を企てる者、業を企む者、であり、企業家の方が適切」と伺ったことがあります。

アントレプレナーシップ「業を起こす者よりも、むしろ業を企てる者」と書いたように、アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者、と考えると、しっくり来そうです
(イノベーションのエコシステム)

・自己完結できる企業など存在しない。いかなる企業も、その成功は、支援企業やインフラに左右される(マイケル・ポーター)

・成長著しい地域経済を見ると、例外なく、クラスターが形成されており、生産性、イノベーション、競争力の面で重要な役割を果たしている(マイケル・ポーター)

花束贈呈は、AIで有名で、現在、東大TMI(技術戦略学)専攻長の松尾豊先生から。松尾研に入って、在学中にAI,IT起業という学生が全国、いや、世界中から集まっています。シリコンバレーのような、本郷ヒルズ、根津バレーも充実してきました。

本郷バレー、本郷ヒルズと根津バレー、社会実装が進まないと研究が進まない
各務先生は東大の特任教授として、東大での研究、教育のかたわら、新潟のアントレプレナー大学の学長も務められます。今後も研究、教育を続けられるということで、楽しみです。
先生が振り返った20年のうち、15年ほど、各務先生にお世話になりました。

東工大MOT大学院で社会人大学院生となった私。他専攻の単位も必要なので、東大TMI(技術戦略学)に来て、各務先生、坂田先生の授業を受講することになりました。

両先生ともいくつかの研究会を主催され、大学院修了後も伺うこととなりました。
もともと東大を修了していた私は、知り合いもかなりいて、参加する研究会の幅も広がり、現在まで、いくつかの研究会に参加しており、そのおかげで、還暦を過ぎた今も現役の研究者を続けております。
つくづくMOT社会人大学院は再入場チケット、人との出会い、ネットワークが大切、と考えます。

MOT(技術経営)大学院は大学への再入場チケット
入学した東工大MOT大学院で完結してしまうことなく、東大TMI(技術戦略学)にも越境し、もともと在籍していた東大のネットワークを再度掘り起こし、15年過ぎ、還暦を過ぎた今も新たなネットワークが加わっております。
また、この時、私が学生の頃、このようなMOT、アントレプレナーに関する授業があり、インターネット環境も整っていたら、と、当時の若い学生をうらやましく感じたものです。

イノベーション人材育成には、企業家精神(アントレプレナーシップ)教育、イノベーション・エコシステムが大切
企業家精神(アントレプレナーシップ)を発揮するにはイノベーション・エコシステムが大切
各務先生は「アントレプレナーは、日本では起業家とされますが、業を起す者、よりも、業を企てる者、業を企む者、であり、企業家の方が適切」と伺ったことがあります。

アントレプレナーシップ「業を起こす者よりも、むしろ業を企てる者」と書いたように、アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者、と考えると、しっくり来そうです
(イノベーションのエコシステム)

・自己完結できる企業など存在しない。いかなる企業も、その成功は、支援企業やインフラに左右される(マイケル・ポーター)

・成長著しい地域経済を見ると、例外なく、クラスターが形成されており、生産性、イノベーション、競争力の面で重要な役割を果たしている(マイケル・ポーター)

花束贈呈は、AIで有名で、現在、東大TMI(技術戦略学)専攻長の松尾豊先生から。松尾研に入って、在学中にAI,IT起業という学生が全国、いや、世界中から集まっています。シリコンバレーのような、本郷ヒルズ、根津バレーも充実してきました。

本郷バレー、本郷ヒルズと根津バレー、社会実装が進まないと研究が進まない
各務先生は東大の特任教授として、東大での研究、教育のかたわら、新潟のアントレプレナー大学の学長も務められます。今後も研究、教育を続けられるということで、楽しみです。
2025年03月11日
東大入試は、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員、「余計な勉強、余計な活動」が大切
東大合格者発表(2025年度)

第1次試験では、あまり差がつかず、合格者は平均90%の得点をあげています。
大学共通テスト程度の問題は、ほぼ完ぺきに解答し、取りこぼさないこと。
これが第2次試験に進む条件です。
第2次試験では第1次試験の得点を平均の99点とすると、最低点から平均点は、理科一類で50-56%、理科三類で60-67%で決して高得点ではありません。

難問というよりも、問題集、過去問をいくらやっていても、遭遇したことのない問題に対し、追われる時間内で、問題の主旨に沿った解答を最大限導き出す能力が求められています。
東大入試は、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して時間内に最大限、最適の答えを導く
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東大入試では、私が受験した頃から、どんなに過去問、問題集を解いていても、試験会場で初めて出くわす問題が相当量あります。

解いたこともない問題ですから、問題の主旨を踏まえて、自分が持てる限りの知識、思考力、推察力を総動員して、時間内に最大限、最適の答えを書くことになります。
>
「余計な勉強、余計な活動」が本当に大切

>
開成、灘、麻布などの超一流進学校の先生方は、特に、大学受験まで、まだ十分に時間がある、中学の時に、受験勉強だけでなく、「余計な勉強、余計な活動」も課しています。

大学、大学院、その後の社会での活躍をみても、勉学・研究をしっかりやることが基本だけれど、「余計な勉強、余計な活動」が実は、非常に貴重な役割を果たしている、ことがわかります。
>
最近の東大の入試を見ていると、本来の受験勉強とは、一見関係なさそうな「余計な勉強、余計な活動」が大切です。上記のように、問題集、過去問を解いているだけでは、合格できそうにありません。

こんな試験を突破した学生の皆さんに4月に駒場キャンパスで会うのが楽しみです。

第1次試験では、あまり差がつかず、合格者は平均90%の得点をあげています。
大学共通テスト程度の問題は、ほぼ完ぺきに解答し、取りこぼさないこと。
これが第2次試験に進む条件です。
第2次試験では第1次試験の得点を平均の99点とすると、最低点から平均点は、理科一類で50-56%、理科三類で60-67%で決して高得点ではありません。

難問というよりも、問題集、過去問をいくらやっていても、遭遇したことのない問題に対し、追われる時間内で、問題の主旨に沿った解答を最大限導き出す能力が求められています。
東大入試は、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して時間内に最大限、最適の答えを導く
>
東大入試では、私が受験した頃から、どんなに過去問、問題集を解いていても、試験会場で初めて出くわす問題が相当量あります。

解いたこともない問題ですから、問題の主旨を踏まえて、自分が持てる限りの知識、思考力、推察力を総動員して、時間内に最大限、最適の答えを書くことになります。
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「余計な勉強、余計な活動」が本当に大切

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開成、灘、麻布などの超一流進学校の先生方は、特に、大学受験まで、まだ十分に時間がある、中学の時に、受験勉強だけでなく、「余計な勉強、余計な活動」も課しています。

大学、大学院、その後の社会での活躍をみても、勉学・研究をしっかりやることが基本だけれど、「余計な勉強、余計な活動」が実は、非常に貴重な役割を果たしている、ことがわかります。
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最近の東大の入試を見ていると、本来の受験勉強とは、一見関係なさそうな「余計な勉強、余計な活動」が大切です。上記のように、問題集、過去問を解いているだけでは、合格できそうにありません。

こんな試験を突破した学生の皆さんに4月に駒場キャンパスで会うのが楽しみです。
2025年03月09日
入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、波乱万丈の旧・東京工業大学益学長最終講義
東京科学大学(旧・東京工業大学)元学長・益一哉先生最終講義「未来を先送りしない」

益一哉先生は高専卒業後、3年次から東京工業大学に学士入学し、博士号を取得し、東北大学に就職、2000年から母校の東京工業大学へ。
半導体の研究をなさっていましたが、実験施設が充実している東北大学に比べ、東京工業大学は施設が貧弱、紙と鉛筆でできる研究を考えなければならなかったそうです。

私自身
MOT(技術経営)大学院は大学への再入場チケット
で、東工大MOTの社会人大学院生になった時、これまでは実験、観測系だったのが、研究予算がなく、公的データを収集し、それを分析して研究しなければならないことに驚きました。
実験、観測系、これまで未知の現象について実験、観測を行うので、必ず、新しい知見が得られ、論文を書くことができます。
公的データを収集し、それを分析して研究する場合、そこに新規性、進歩性を求めるのは至難の業です。

東京工業大学と言えば、東大、京大に次いで第3位、と思われがちですが、科研費では東大、京大、大阪大、東北大、名古屋大、九州大、北大に次いで第8位、施設もスタッフも東大には遠く及びませんが、理工系大学トップとして、東大と研究を競わねばならない立場です。
益一哉学長と言えば、半導体の研究よりも、入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、が伺いたいところですが、これらについては、多くを語りませんでした。
東工大、女子枠設定に寄せて
政策という社会実験の結果検証、よくない結果は許容されうるか?

女子学生については一般枠100名、女子枠150名とのことですが、益元学長の口ぶりでは、やはり女子枠の合格者の学力ボーダーラインは一般枠よりも劣るようです。
ただ、「女子枠」選抜の合格者について、当然ながら、入学後の成績、進路について、一般入学者との比較など、追跡調査が行われます。

この結果については、
「女子枠入学者の成績、進路は、一般入学者と比較して、遜色なかった、差がなかった、むしろよかった。」
という結果でなければ、政策の立案者、責任者などが責任を追及されることになります。

間違っても、
「女子枠入学者の成績、進路は、一般入学者と比較して、よくなかった。」
では許されません。
まさか、恣意的操作が行われることはないでしょうが、どういう結果になるのか、楽しみです。

東工大と医科歯科大の統合、新名称は「東京科学大」トップ単科大学の生き残り戦略
東工大と東京医科歯科大学、お互いに気が進まない、仕方ない、統合を協議
に
>
東工大、医科歯科大のようなトップクラスの大学ですら、単科大学のままでは、東大、京大に離され、総合大学の慶應義塾大学にも抜かれるおそれがある、そんな状況です。
東工大、医科歯科大、必ずしも相思相愛というよりも、本命の東大は無理だから、学融合の流れの中で、仕方がないので、という感じで、共通の文化もあまりなく、統合がうまくいくのか、ちょっと心配です。

ちょっと正直に書いてしまいます。
東工大は、日本の理工系大学のトップである以上、東大と競い合う立場にあります。ただし、東大に「劣るとも勝らない」立場です。
東大は理工系だけでなく、法、経済、文学、医学、農学を持つ総合大学で、各分野で優秀な人材を輩出しています。

一方で、東工大は理工系だけの単科大学で、東大、京大に水をあけられるばかりか、総合大学の慶應義塾大学、早稲田大学にも抜かれるおそれが現実化しています。
東京医科歯科大学との統合、今回の女子枠設定、何か、東工大の破れかぶれの焦りを感じる、と言うと、言い過ぎでしょうか。
>
特に統合については「私も田中学長も、それぞれ墓場に持っていく」ということでした。
ただ、学内外からの反対意見の中、苦渋の選択を貫かざるを得なかった、ことが伝わってきました。

益一哉先生は高専卒業後、3年次から東京工業大学に学士入学し、博士号を取得し、東北大学に就職、2000年から母校の東京工業大学へ。
半導体の研究をなさっていましたが、実験施設が充実している東北大学に比べ、東京工業大学は施設が貧弱、紙と鉛筆でできる研究を考えなければならなかったそうです。

私自身
MOT(技術経営)大学院は大学への再入場チケット
で、東工大MOTの社会人大学院生になった時、これまでは実験、観測系だったのが、研究予算がなく、公的データを収集し、それを分析して研究しなければならないことに驚きました。
実験、観測系、これまで未知の現象について実験、観測を行うので、必ず、新しい知見が得られ、論文を書くことができます。
公的データを収集し、それを分析して研究する場合、そこに新規性、進歩性を求めるのは至難の業です。

東京工業大学と言えば、東大、京大に次いで第3位、と思われがちですが、科研費では東大、京大、大阪大、東北大、名古屋大、九州大、北大に次いで第8位、施設もスタッフも東大には遠く及びませんが、理工系大学トップとして、東大と研究を競わねばならない立場です。
益一哉学長と言えば、半導体の研究よりも、入学試験に女子枠の導入、東京医科歯科大学との統合、が伺いたいところですが、これらについては、多くを語りませんでした。
東工大、女子枠設定に寄せて
政策という社会実験の結果検証、よくない結果は許容されうるか?

女子学生については一般枠100名、女子枠150名とのことですが、益元学長の口ぶりでは、やはり女子枠の合格者の学力ボーダーラインは一般枠よりも劣るようです。
ただ、「女子枠」選抜の合格者について、当然ながら、入学後の成績、進路について、一般入学者との比較など、追跡調査が行われます。

この結果については、
「女子枠入学者の成績、進路は、一般入学者と比較して、遜色なかった、差がなかった、むしろよかった。」
という結果でなければ、政策の立案者、責任者などが責任を追及されることになります。

間違っても、
「女子枠入学者の成績、進路は、一般入学者と比較して、よくなかった。」
では許されません。
まさか、恣意的操作が行われることはないでしょうが、どういう結果になるのか、楽しみです。

東工大と医科歯科大の統合、新名称は「東京科学大」トップ単科大学の生き残り戦略
東工大と東京医科歯科大学、お互いに気が進まない、仕方ない、統合を協議
に
>
東工大、医科歯科大のようなトップクラスの大学ですら、単科大学のままでは、東大、京大に離され、総合大学の慶應義塾大学にも抜かれるおそれがある、そんな状況です。
東工大、医科歯科大、必ずしも相思相愛というよりも、本命の東大は無理だから、学融合の流れの中で、仕方がないので、という感じで、共通の文化もあまりなく、統合がうまくいくのか、ちょっと心配です。

ちょっと正直に書いてしまいます。
東工大は、日本の理工系大学のトップである以上、東大と競い合う立場にあります。ただし、東大に「劣るとも勝らない」立場です。
東大は理工系だけでなく、法、経済、文学、医学、農学を持つ総合大学で、各分野で優秀な人材を輩出しています。

一方で、東工大は理工系だけの単科大学で、東大、京大に水をあけられるばかりか、総合大学の慶應義塾大学、早稲田大学にも抜かれるおそれが現実化しています。
東京医科歯科大学との統合、今回の女子枠設定、何か、東工大の破れかぶれの焦りを感じる、と言うと、言い過ぎでしょうか。
>
特に統合については「私も田中学長も、それぞれ墓場に持っていく」ということでした。
ただ、学内外からの反対意見の中、苦渋の選択を貫かざるを得なかった、ことが伝わってきました。
2025年03月08日
新たな技術を積極的に取り入れることで研究は進む
東大情報理工・下山勲名誉教授・最終講義「研究したこと、学んだこと、次の世代に伝えたいこと」
に参加しました。

この最終講義は2020年3月に予定されていましたが、コロナ禍で延期、5年越しの開催です。
下山先生は、東大工学部機械系では、必ず全員履修する、
機構学・機械力学の権威・三浦宏文先生の研究室出身です。
三浦宏文先生の研究室には、優秀な研究者、学生が集まります。

優秀な研究者の中で、切磋琢磨することにより、自然と研究レベルは上がっていきます。
下山先生も、「大学院から助教授の時に、一番、勉強しました」とおっしゃっていました。

当該分野の技術の進歩だけではなく、計測装置、センサー技術の進歩を、あるいは、高性能のコンピューターで、解析、分析、計測を高速に行うことにより、急速に進みます。
つまり、新しい技術を積極的に取り入れることが大切です。
順風満帆に見える下山先生の経歴ですが、「ここは、本当に良かった」「ここは余計だった」などあるそうです。

第2の人生、我を発揮しつつ、折り合いをつける
>
人生は、キャリアの展開の連続です。
「うちに来ませんか」「この仕事どうですか」と、声がかかったもの、を選択するか、どうか、になります。
なかなか希望通りに、とはいかなかったりします。
全く声がかからないことも、少なくありません。

声がかかったものに、自分がどう対応できるか、貢献できるか、折り合いをつけつつ、考えます。
人生、我を発揮しつつ、折り合いをつける、ことになります。
>
に参加しました。

この最終講義は2020年3月に予定されていましたが、コロナ禍で延期、5年越しの開催です。
下山先生は、東大工学部機械系では、必ず全員履修する、
機構学・機械力学の権威・三浦宏文先生の研究室出身です。
三浦宏文先生の研究室には、優秀な研究者、学生が集まります。

優秀な研究者の中で、切磋琢磨することにより、自然と研究レベルは上がっていきます。
下山先生も、「大学院から助教授の時に、一番、勉強しました」とおっしゃっていました。

当該分野の技術の進歩だけではなく、計測装置、センサー技術の進歩を、あるいは、高性能のコンピューターで、解析、分析、計測を高速に行うことにより、急速に進みます。
つまり、新しい技術を積極的に取り入れることが大切です。
順風満帆に見える下山先生の経歴ですが、「ここは、本当に良かった」「ここは余計だった」などあるそうです。

第2の人生、我を発揮しつつ、折り合いをつける
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人生は、キャリアの展開の連続です。
「うちに来ませんか」「この仕事どうですか」と、声がかかったもの、を選択するか、どうか、になります。
なかなか希望通りに、とはいかなかったりします。
全く声がかからないことも、少なくありません。

声がかかったものに、自分がどう対応できるか、貢献できるか、折り合いをつけつつ、考えます。
人生、我を発揮しつつ、折り合いをつける、ことになります。
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2025年03月03日
千葉外房の茂原の盛衰にみる、地方創生の難しさ
千葉外房の茂原の盛衰。

外房線の電化で千葉へ通勤が可能になり、日立、三井東圧などの企業もあり、複々線化により、東京への通勤圏となりましたが、企業は撤退。
ただし、東京への通勤圏なので、人口は急速に減少するのではなく、漸減状況。

企業に勤める人がいなくなったので、繁華街はさびれ、風俗店はつぶれました。

かつてはアーケードも設置され、にぎやかだった商店街は、アーケードは老朽化により撤去され、すっかりさびれてしまいました。

これは、郊外に大型商業施設ができて、駅前に大きなコンビニエンスストアができたことによります。

東京のコンビニは、至る所にあり、必要なものだけ買いますが、地方では駅前、交通の要所にコンビニがあり、広くて、品ぞろえがよく、
日常生活に必要なものは、ほとんど揃っていて、人々の交流の場にもなっています。

地方創生と言うけれど、自分の故郷を見る限り、なかなか難しそう。
少なくとも、あの輝きをもう一度、は絶対無理。
地域の生活は中央、自治体まかせ、ではなく、みんなでつくる
>
東京と地方の二極化は、これから、もっと進んでいきます。

鉄道の赤字路線の廃止が進んでいますが、上下水道も地方では自治体が支えきれない事例が出始めています。
分散した集落すべてをインフラで結ぼうとしても、コスト、手間から無理があるのは、明らかになってきました。

分散した集落を鉄道の駅周辺に集めるコンパクトシティーという考え方も出てきました。地方の交通インフラ、電力、通信、上下水道インフラを維持するには、集約するのがよさそうです。
地方の駅前のコンビニエンスストアは、広く、品ぞろえがよく、生活に必要なものは、ほぼそろっていて、人々の交流の場にもなっています。

いたるところにあり、必要なもの、ファーストフードを買う、都会のコンビニエンスストアとは、ずいぶん役割が違うことがわかります。
鉄道は古くは、石炭、鉱山、海産物の輸送用に整備されましたが、その事業が廃止されると、利用者が激減し、廃止。北海道、九州にある事例です。

地方では、周辺住民から鉄道敷設の要望が高まり、敷設されると、側道ができ、本数、停留所が鉄道よりも多い路線バスが開始すると、鉄道輸送人員は減少します。
また、自家用車が普及すると、路線バスの輸送人員も減り、鉄道、バスが廃止に追い込まれます。
ただ、地方では高齢化の進行も早く、鉄道、バスの廃止は生活者を直撃します。
>

外房線の電化で千葉へ通勤が可能になり、日立、三井東圧などの企業もあり、複々線化により、東京への通勤圏となりましたが、企業は撤退。
ただし、東京への通勤圏なので、人口は急速に減少するのではなく、漸減状況。

企業に勤める人がいなくなったので、繁華街はさびれ、風俗店はつぶれました。

かつてはアーケードも設置され、にぎやかだった商店街は、アーケードは老朽化により撤去され、すっかりさびれてしまいました。

これは、郊外に大型商業施設ができて、駅前に大きなコンビニエンスストアができたことによります。

東京のコンビニは、至る所にあり、必要なものだけ買いますが、地方では駅前、交通の要所にコンビニがあり、広くて、品ぞろえがよく、
日常生活に必要なものは、ほとんど揃っていて、人々の交流の場にもなっています。

地方創生と言うけれど、自分の故郷を見る限り、なかなか難しそう。
少なくとも、あの輝きをもう一度、は絶対無理。
地域の生活は中央、自治体まかせ、ではなく、みんなでつくる
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東京と地方の二極化は、これから、もっと進んでいきます。

鉄道の赤字路線の廃止が進んでいますが、上下水道も地方では自治体が支えきれない事例が出始めています。
分散した集落すべてをインフラで結ぼうとしても、コスト、手間から無理があるのは、明らかになってきました。

分散した集落を鉄道の駅周辺に集めるコンパクトシティーという考え方も出てきました。地方の交通インフラ、電力、通信、上下水道インフラを維持するには、集約するのがよさそうです。
地方の駅前のコンビニエンスストアは、広く、品ぞろえがよく、生活に必要なものは、ほぼそろっていて、人々の交流の場にもなっています。

いたるところにあり、必要なもの、ファーストフードを買う、都会のコンビニエンスストアとは、ずいぶん役割が違うことがわかります。
鉄道は古くは、石炭、鉱山、海産物の輸送用に整備されましたが、その事業が廃止されると、利用者が激減し、廃止。北海道、九州にある事例です。

地方では、周辺住民から鉄道敷設の要望が高まり、敷設されると、側道ができ、本数、停留所が鉄道よりも多い路線バスが開始すると、鉄道輸送人員は減少します。
また、自家用車が普及すると、路線バスの輸送人員も減り、鉄道、バスが廃止に追い込まれます。
ただ、地方では高齢化の進行も早く、鉄道、バスの廃止は生活者を直撃します。
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2025年03月01日
生態系は絶えず変化する。異種との遭遇は、まず排除が原則
東大農学部・久保田耕平先生最終講義「森と虫に学ぶ」

先生は東大農学部卒業後、中学校、高校教諭を経て、論文博士で東大講師、準教授、教授という、異色の経歴です。

研究を続けるには、人との出会い、という話を久保田先生からも伺いました。

これは、ほとんどすべての研究者に当てはまることですが、研究生活を振り返ると、必ず転換点、ターニングポイントとなった、人との出会いがあります。
東大に入学すると何がいいかと言うと、必ず「物凄い人」が何人かいること。その「物凄い人」から、必ず影響を受けます。

森林は伐採、放置、育林、植林など、人の活動と連動して、絶えず動いていきます。
森林の変動により、その生態系も動いていきます。

「共生」地球上で生きていくための知恵
>
「共存」とは、同じ場所にいること、必ずしも関係しあうことはない。「共生」とは、何らかの関係性を持つこと。
自然の植物、動物、微生物の関係を見ていると、必ずしも、助け合うだけでなく、一方的に搾取する「寄生」、栄養として分解し、他生物へも貢献する「腐住」もあり、激しい戦いもしばしば。
また、環境が変化すると、この生態系も変化していき、常に動いている。
>

興味深かったのは、昆虫は種が異なると交配は極めて少なく、互いに交流はしない、ということ。
気候変動により、適した種の地域が変化すると、適さなくなった種はいなくなる、ということ。
異なる種が遭遇した場合、まず「排除」が原則のようです。食料などの競合になるので、当然かもしれません。

例外的に、助け合う関係が構築できそうな種同士が、交配するようです。
戦後教育では、「みんな仲良く」としていましたが、「排除」が原則で、たまたま、うまくやれそうな人同士が「友達」になるのが自然の摂理かもしれません。

移民政策も同じで、自分たちの生活を脅かすものであり、「排除」が原則で、数が限定的で、ゆとりがある場合に、受け入れ、中には相互利益の場合もありそうです。

先生は東大農学部卒業後、中学校、高校教諭を経て、論文博士で東大講師、準教授、教授という、異色の経歴です。

研究を続けるには、人との出会い、という話を久保田先生からも伺いました。

これは、ほとんどすべての研究者に当てはまることですが、研究生活を振り返ると、必ず転換点、ターニングポイントとなった、人との出会いがあります。
東大に入学すると何がいいかと言うと、必ず「物凄い人」が何人かいること。その「物凄い人」から、必ず影響を受けます。

森林は伐採、放置、育林、植林など、人の活動と連動して、絶えず動いていきます。
森林の変動により、その生態系も動いていきます。

「共生」地球上で生きていくための知恵
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「共存」とは、同じ場所にいること、必ずしも関係しあうことはない。「共生」とは、何らかの関係性を持つこと。
自然の植物、動物、微生物の関係を見ていると、必ずしも、助け合うだけでなく、一方的に搾取する「寄生」、栄養として分解し、他生物へも貢献する「腐住」もあり、激しい戦いもしばしば。
また、環境が変化すると、この生態系も変化していき、常に動いている。
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興味深かったのは、昆虫は種が異なると交配は極めて少なく、互いに交流はしない、ということ。
気候変動により、適した種の地域が変化すると、適さなくなった種はいなくなる、ということ。
異なる種が遭遇した場合、まず「排除」が原則のようです。食料などの競合になるので、当然かもしれません。

例外的に、助け合う関係が構築できそうな種同士が、交配するようです。
戦後教育では、「みんな仲良く」としていましたが、「排除」が原則で、たまたま、うまくやれそうな人同士が「友達」になるのが自然の摂理かもしれません。

移民政策も同じで、自分たちの生活を脅かすものであり、「排除」が原則で、数が限定的で、ゆとりがある場合に、受け入れ、中には相互利益の場合もありそうです。
2025年02月28日
東大入試は、もてる限りの知識、思考力、推察力を総動員して時間内に最大限、最適の答えを導く
東京大学2次試験

東大入試では、私が受験した頃から、どんなに過去問、問題集を解いていても、試験会場で初めて出くわす問題が相当量あります。

解いたこともない問題ですから、問題の主旨を踏まえて、自分が持てる限りの知識、思考力、推察力を総動員して、時間内に最大限、最適の答えを書くことになります。

いわゆる、受験テクニックを磨いただけでは、合格できません。

物理、さらには化学、これを試験会場で限られた時間内で、解くのは、相当大変。


私は、コーヒーを飲みながら、ゆっくり解いてみることにします。

東大入試では、私が受験した頃から、どんなに過去問、問題集を解いていても、試験会場で初めて出くわす問題が相当量あります。

解いたこともない問題ですから、問題の主旨を踏まえて、自分が持てる限りの知識、思考力、推察力を総動員して、時間内に最大限、最適の答えを書くことになります。

いわゆる、受験テクニックを磨いただけでは、合格できません。

物理、さらには化学、これを試験会場で限られた時間内で、解くのは、相当大変。


私は、コーヒーを飲みながら、ゆっくり解いてみることにします。
2025年02月24日
人文系も理工系も、生成系AI利用による、大きな転換点
人文知応援フォーラム「人工知能アライメントにおける人文知」

人文知応援大会・総合知を求めて
20世紀の学問は専門分化が進み、隣のことは知らない「タコつぼ」化の弊害が指摘されました。1990年代になると、学際的という言葉、領域が生まれ、その後、文理融合が叫ばれ、一時期、人文社会よりも理工系、という、おかしな時期を経て、人文、社会、自然科学を横断的、俯瞰的に学ぶ総合知となりました。
学問の成果を社会実装するには、専門分化よりも総合知
工学が、個々の専門の技術を深化させる、その進化した個々の技術を、社会的なニーズに基づいてつなげるのが、経済、社会、法学などの社会科学、自分の中で、ある考えに基づいて、再構築するのが哲学などの人文科学、と考えれば、総合知は当然の帰結です。つまり、社会科学、人文科学の大切さを理解し、研究を求めているのは工学だったりします。

人文知の明日を見つめて・メディアの刷新と知の変貌
>
21世紀を迎えて世界が激動し混迷を深める中、「知」のあり方も大きく変貌している。その背景には、現在の世界をわたしたちは捉えることができるのか、という問いがある。
世界の変貌を支えている重要な柱の一つはメディアの変貌である。ITやインターネットの発達は世界各地を一瞬でつなぎ、情報のあり方を根本的に変化させつつある。古代以来、人文知を支えてきた重要な柱の一つは文献学だった。文献は最も信頼できる情報であり、洋の東西を問わず、人類は文献を通して世界を理解し、他者の英知を認識してきた。文献学を中心に発展し、巨大な足跡を残してきた人文学が、はたして現在の世界を有効に捉え得ているか

ITやインターネットの発達は、自由に分割し、組み合わせることができるモジュールの集合体としてテクストを捉えることを可能にした。作品を通じて人間や社会の真実に触れること以上に、作品を通じてのコミュニケーションが重要視される受容の仕方が生まれている。さらに言えば、人工知能の発達は、人間の「知」そのものの認識の更新を迫っている。
文献学を中心に発展してきた人文知が、大きな転換点にさしかかっている。われわれ「知」はどこへ行こうとしているのだろう。そして、われわれの「知」は変貌を遂げつつある世界に何ができるのだろう。

人文の研究は「私の専門は18世紀後半のイギリス政治史です」「私の専門は17世紀のフランス思想史です」と、文献調査の研究が主体で、その中から、先行研究者との解釈とは異なる、自分オリジナルの解釈を導き出すのが主体でしたが、急速に進歩、変革していく時代、社会における人々の考え方、生き方を取り扱う人文知に進展していくのではないか、そんな感じがしました。
>
人文知応援フォーラムが発足したのが、人文社会よりも理工系、という、おかしな時期だった5年前。その後、2022年11月のChatGPTなど生成系AIの登場、普及により、文章だけでなく、音楽、動画、絵画もAIが作成し、先行研究、文献のまとめもAIが行うようになりました。多くの人文研究者が生成系AIを利用しています。ただ、まだアーカイブ化、電子化されていない史料が多く、相変わらず、人文研究者の研究は文献調査、フィールド調査が主体のようです。

学会は戦場です。会場から質問がなかったとは、あなたの研究の魅力が不足していた、ということ
>
「IoT、ウェラブルセンサーなど、データが実測できるようになったのに、利用しないのはなぜ?」
「省エネだけで再生可能エネルギーを導入しないのならば、カーボンニュートラルはできません。」
>
技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われない
>
「化石燃料の有効利用」から「再生可能エネルギーの大量導入」に、技術、社会は完全に移行しています。

自明なことでも、研究開発者、技術者には、自分が携わる技術へのこだわりが強く、簡単には棄却したり、他の利用法を考える、ことができないようです。
技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われないようです。
>

人文系研究者に限らず、理工系研究者も、研究周辺業務への生成系AI利用は行いつつも、これまでの自分の研究手法に、こだわりがあり、なかなか変われないようです。
そろばん、電卓、辞書などは、人が使うツールで、それをどう使いこなすか、がポイントでした。
PCからインターネット、さらには生成系AIは、人が使うツール、というよりは、それも含めて、その人の能力、才能、つまり、生成系AIは、人の能力、才能を構成する重要な要素になっています。

人文知応援大会・総合知を求めて
20世紀の学問は専門分化が進み、隣のことは知らない「タコつぼ」化の弊害が指摘されました。1990年代になると、学際的という言葉、領域が生まれ、その後、文理融合が叫ばれ、一時期、人文社会よりも理工系、という、おかしな時期を経て、人文、社会、自然科学を横断的、俯瞰的に学ぶ総合知となりました。
学問の成果を社会実装するには、専門分化よりも総合知
工学が、個々の専門の技術を深化させる、その進化した個々の技術を、社会的なニーズに基づいてつなげるのが、経済、社会、法学などの社会科学、自分の中で、ある考えに基づいて、再構築するのが哲学などの人文科学、と考えれば、総合知は当然の帰結です。つまり、社会科学、人文科学の大切さを理解し、研究を求めているのは工学だったりします。

人文知の明日を見つめて・メディアの刷新と知の変貌
>
21世紀を迎えて世界が激動し混迷を深める中、「知」のあり方も大きく変貌している。その背景には、現在の世界をわたしたちは捉えることができるのか、という問いがある。
世界の変貌を支えている重要な柱の一つはメディアの変貌である。ITやインターネットの発達は世界各地を一瞬でつなぎ、情報のあり方を根本的に変化させつつある。古代以来、人文知を支えてきた重要な柱の一つは文献学だった。文献は最も信頼できる情報であり、洋の東西を問わず、人類は文献を通して世界を理解し、他者の英知を認識してきた。文献学を中心に発展し、巨大な足跡を残してきた人文学が、はたして現在の世界を有効に捉え得ているか

ITやインターネットの発達は、自由に分割し、組み合わせることができるモジュールの集合体としてテクストを捉えることを可能にした。作品を通じて人間や社会の真実に触れること以上に、作品を通じてのコミュニケーションが重要視される受容の仕方が生まれている。さらに言えば、人工知能の発達は、人間の「知」そのものの認識の更新を迫っている。
文献学を中心に発展してきた人文知が、大きな転換点にさしかかっている。われわれ「知」はどこへ行こうとしているのだろう。そして、われわれの「知」は変貌を遂げつつある世界に何ができるのだろう。

人文の研究は「私の専門は18世紀後半のイギリス政治史です」「私の専門は17世紀のフランス思想史です」と、文献調査の研究が主体で、その中から、先行研究者との解釈とは異なる、自分オリジナルの解釈を導き出すのが主体でしたが、急速に進歩、変革していく時代、社会における人々の考え方、生き方を取り扱う人文知に進展していくのではないか、そんな感じがしました。
>
人文知応援フォーラムが発足したのが、人文社会よりも理工系、という、おかしな時期だった5年前。その後、2022年11月のChatGPTなど生成系AIの登場、普及により、文章だけでなく、音楽、動画、絵画もAIが作成し、先行研究、文献のまとめもAIが行うようになりました。多くの人文研究者が生成系AIを利用しています。ただ、まだアーカイブ化、電子化されていない史料が多く、相変わらず、人文研究者の研究は文献調査、フィールド調査が主体のようです。

学会は戦場です。会場から質問がなかったとは、あなたの研究の魅力が不足していた、ということ
>
「IoT、ウェラブルセンサーなど、データが実測できるようになったのに、利用しないのはなぜ?」
「省エネだけで再生可能エネルギーを導入しないのならば、カーボンニュートラルはできません。」
>
技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われない
>
「化石燃料の有効利用」から「再生可能エネルギーの大量導入」に、技術、社会は完全に移行しています。

自明なことでも、研究開発者、技術者には、自分が携わる技術へのこだわりが強く、簡単には棄却したり、他の利用法を考える、ことができないようです。
技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われないようです。
>

人文系研究者に限らず、理工系研究者も、研究周辺業務への生成系AI利用は行いつつも、これまでの自分の研究手法に、こだわりがあり、なかなか変われないようです。
そろばん、電卓、辞書などは、人が使うツールで、それをどう使いこなすか、がポイントでした。
PCからインターネット、さらには生成系AIは、人が使うツール、というよりは、それも含めて、その人の能力、才能、つまり、生成系AIは、人の能力、才能を構成する重要な要素になっています。
2025年02月22日
技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われない
東京ビッグサイトで開催されていた、再生可能エネルギー・水素展でのことです。

CH4(メタン)からH2(水素)を効率的に取り出す研究ポスターがあったので、
「CH4(メタン)からH2(水素)を取り出すのでは、CO2(二酸化炭素)が排出されるので、カーボンニュートラルにはなりませんよね」
と言ったところ、説明の技術者の方はポカンとした顔をしていました。
「自分が効率的にH2(水素)を取り出す技術開発をしているのに」
10年ほど前は、化石燃料の中で、最もCO2(二酸化炭素)排出量の少ないCH4(メタン)からH2(水素)を取り出し、燃料電池で発電し、排熱を暖房、給湯に利用するコジェネレーションが究極の省エネ技術と言われていました。

ところが、その後のカーボンニュートラルの進展により、CO2(二酸化炭素)を全く排出しない太陽光発電、水素は太陽光発電の余剰電力により、水を電気分解し、水素を取り出す、CO2(二酸化炭素)フリーが、今の最先端の研究です。
「化石燃料の有効利用」から「再生可能エネルギーの大量導入」に、技術、社会は完全に移行しています。

ところが、「化石燃料の有効利用」にこだわりがある研究者、技術者は変われないようです。
研究さえできれば幸せ、は大丈夫?
>
研究者、技術者には、
「私は研究さえできれば幸せ。これを知っているのは世界で自分だけ、の感激は何物にも代えられない」
「私は開発さえできればいい。新しい技術の開発の楽しさは、給料、地位には代えられない」
という人がたくさんいます。

中堅エンジニアから技術経営層への脱却するには工学部の再構築が不可欠
従来の工学系教育は、学部から大学院修士に進むにしたがって、専門分野を限定し、その分野を深く掘り下げ、最先端の研究、開発を行う、というものでした。
最先端の研究・技術開発には、このプロセスが不可欠なのですが、変化の速い社会では、他領域で注目すべき技術が生まれて、研究していた分野の価値が薄れる、陳腐化する、など、このスタイルの欠点が以前から指摘されていました
>

多様化、急速に変化する情勢に応じて、自らの構造、システムを変えられるか?
企業研究者が考える社会実装学
>
自明なことでも、研究開発者、技術者には、自分が携わる技術へのこだわりが強く、簡単には棄却したり、他の利用法を考える、ことができないようです。
>

繰り返しになりますが、技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われないようです。

CH4(メタン)からH2(水素)を効率的に取り出す研究ポスターがあったので、
「CH4(メタン)からH2(水素)を取り出すのでは、CO2(二酸化炭素)が排出されるので、カーボンニュートラルにはなりませんよね」
と言ったところ、説明の技術者の方はポカンとした顔をしていました。
「自分が効率的にH2(水素)を取り出す技術開発をしているのに」
10年ほど前は、化石燃料の中で、最もCO2(二酸化炭素)排出量の少ないCH4(メタン)からH2(水素)を取り出し、燃料電池で発電し、排熱を暖房、給湯に利用するコジェネレーションが究極の省エネ技術と言われていました。

ところが、その後のカーボンニュートラルの進展により、CO2(二酸化炭素)を全く排出しない太陽光発電、水素は太陽光発電の余剰電力により、水を電気分解し、水素を取り出す、CO2(二酸化炭素)フリーが、今の最先端の研究です。
「化石燃料の有効利用」から「再生可能エネルギーの大量導入」に、技術、社会は完全に移行しています。

ところが、「化石燃料の有効利用」にこだわりがある研究者、技術者は変われないようです。
研究さえできれば幸せ、は大丈夫?
>
研究者、技術者には、
「私は研究さえできれば幸せ。これを知っているのは世界で自分だけ、の感激は何物にも代えられない」
「私は開発さえできればいい。新しい技術の開発の楽しさは、給料、地位には代えられない」
という人がたくさんいます。

中堅エンジニアから技術経営層への脱却するには工学部の再構築が不可欠
従来の工学系教育は、学部から大学院修士に進むにしたがって、専門分野を限定し、その分野を深く掘り下げ、最先端の研究、開発を行う、というものでした。
最先端の研究・技術開発には、このプロセスが不可欠なのですが、変化の速い社会では、他領域で注目すべき技術が生まれて、研究していた分野の価値が薄れる、陳腐化する、など、このスタイルの欠点が以前から指摘されていました
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多様化、急速に変化する情勢に応じて、自らの構造、システムを変えられるか?
企業研究者が考える社会実装学
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自明なことでも、研究開発者、技術者には、自分が携わる技術へのこだわりが強く、簡単には棄却したり、他の利用法を考える、ことができないようです。
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繰り返しになりますが、技術、社会の進歩と共に、研究テーマ、内容は変化しなければならないが、こだわりがある研究者、技術者は変われないようです。
2025年02月20日
ウェルビーイング、文化、社会と共に進化、深化していく
日立東大ラボ・産学協創フォーラム「Well-beingとスマートシティ」

そもそもウェルビーイングとは、何でしょうか?どのように定義されるのでしょうか?

人、分野、文脈により、それぞれ、指すものが異なります。
ウェルビーイングは、社会とのかかわり、社会への貢献が欠かせません。

ウェルビーイングが難しいのは、文化的背景など、人文科学が影響し、

理工系、社会科学のように、計測することが難しく、主観が大きいこと。

また、個人だけで完結するのではなく、周囲との関係が不可欠で、

例えば、学校生活が楽しく、充実するためには、学業成績だけでなく、先生、友人との関係が大切で、それが学業成績にも大きく影響します。

また、文化背景にも大きく影響されます。北米、西洋と日本ではずいぶん異なります

ウェルビーイングは、個人だけで閉じている、のではない。まず、足元から。文化背景など時代と共に進化、深化していきます。

これからもウォッチしていきたいです


そもそもウェルビーイングとは、何でしょうか?どのように定義されるのでしょうか?

人、分野、文脈により、それぞれ、指すものが異なります。
ウェルビーイングは、社会とのかかわり、社会への貢献が欠かせません。

ウェルビーイングが難しいのは、文化的背景など、人文科学が影響し、

理工系、社会科学のように、計測することが難しく、主観が大きいこと。

また、個人だけで完結するのではなく、周囲との関係が不可欠で、

例えば、学校生活が楽しく、充実するためには、学業成績だけでなく、先生、友人との関係が大切で、それが学業成績にも大きく影響します。

また、文化背景にも大きく影響されます。北米、西洋と日本ではずいぶん異なります

ウェルビーイングは、個人だけで閉じている、のではない。まず、足元から。文化背景など時代と共に進化、深化していきます。

これからもウォッチしていきたいです

音楽の可能性「科学と芸術、その目指すところは同じ」「文と理の触媒としての芸術」
東京大学生産技術研究所文化をめぐる人文と工学の研究グループ フォーラム
「科学と芸術、その目指すところは同じ」「文と理の触媒としての芸術」

芸術、音楽は、これまで「人文」とされていたが、メディア、コンピューターなどの技術が必須となり、芸術、音楽が触媒となる形で、人文、社会、理工の融合、混在が図られるようになりました。
理工学の研究開発には、研究成果、社会実装のイメージが不可欠だが、これは芸術性が大切です。

また、アーティストの活動は機械ではできない、とされていたが、むしろ、アーティストの活動にはメディア、コンピューターなどの技術が不可欠となっています。

正確に動く機会と違って、人には、それぞれ固有のリズム、ずれがあるが、これをメディア、コンピューターが取り入れつつあり、今後の展開が楽しみです。
「科学と芸術、その目指すところは同じ」「文と理の触媒としての芸術」

芸術、音楽は、これまで「人文」とされていたが、メディア、コンピューターなどの技術が必須となり、芸術、音楽が触媒となる形で、人文、社会、理工の融合、混在が図られるようになりました。
理工学の研究開発には、研究成果、社会実装のイメージが不可欠だが、これは芸術性が大切です。

また、アーティストの活動は機械ではできない、とされていたが、むしろ、アーティストの活動にはメディア、コンピューターなどの技術が不可欠となっています。

正確に動く機会と違って、人には、それぞれ固有のリズム、ずれがあるが、これをメディア、コンピューターが取り入れつつあり、今後の展開が楽しみです。
2025年02月19日
産学連携学会シンポジウム、産学連携は「手段」であり、「目的」ではありません
産学連携学会シンポジウム@東京科学大学湯島キャンパス

科学、技術、社会の進展が急速な現代、単独の企業、大学、研究機関による研究開発は難しく、連携が不可欠です。
単独では難しかったイノベーション、研究の幅の広がり、深化、早い段階での社会実装が期待できます。産学連携は、これらを実現するための「手段」であり、「目的」ではありません。

ただ、企業は大学、研究機関と共同研究すること自体が評価されることが多く、大学、研究機関も企業と共同研究を行い、研究資金を獲得することが評価されることが多く、「共同研究」に満足してしまい、研究成果、その社会実装がいま一つの事例も多く見かけます。

共同研究自体が目的の研究から、どう研究成果を出す?

組織対組織と言われても、結局、情熱を持った人が、研究プロジェクトを動かし、進める属人的リーダーシップが相当部分を占めるようです。
研究成果の社会実装には、理論、データだけでなく、信頼、情熱が不可欠

産学連携の大きな副次効果が、人的ネットワークの形成でしょうか。私が還暦を過ぎても、現役で研究を続けられるのは、この研究ネットワークのおかげです。
学会は戦場です。会場から質問がなかったとは、あなたの研究の魅力が不足していた、ということ

科学、技術、社会の進展が急速な現代、単独の企業、大学、研究機関による研究開発は難しく、連携が不可欠です。
単独では難しかったイノベーション、研究の幅の広がり、深化、早い段階での社会実装が期待できます。産学連携は、これらを実現するための「手段」であり、「目的」ではありません。

ただ、企業は大学、研究機関と共同研究すること自体が評価されることが多く、大学、研究機関も企業と共同研究を行い、研究資金を獲得することが評価されることが多く、「共同研究」に満足してしまい、研究成果、その社会実装がいま一つの事例も多く見かけます。

共同研究自体が目的の研究から、どう研究成果を出す?

組織対組織と言われても、結局、情熱を持った人が、研究プロジェクトを動かし、進める属人的リーダーシップが相当部分を占めるようです。
研究成果の社会実装には、理論、データだけでなく、信頼、情熱が不可欠

産学連携の大きな副次効果が、人的ネットワークの形成でしょうか。私が還暦を過ぎても、現役で研究を続けられるのは、この研究ネットワークのおかげです。
学会は戦場です。会場から質問がなかったとは、あなたの研究の魅力が不足していた、ということ
東大柏キャンパスGX推進プロジェクト、見える化、可視化することにより、必要な対策が見えてくる
東大「柏キャンパスGX推進プロジェクト」シンポジウム

大学でのカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーなどの研究成果は、まず、自分の施設に社会実装して検証します。

大規模シミュレーション、生物の研究のためには、24時間365日エネルギーが常に必要ですが、キャンパスに導入されている太陽光発電で、どのようにまかなわれているか、まず可視化することが大切です。
可視化することによって、必要な対策が見えてきます。

目標は、無理なものでも、容易なものでもダメ、何とか頑張れば、達成できるものに。
省エネ行動は意識して行うのではなく、無意識にデフォルトで織り込まれているように。

研究者は、大切なことはわかっていても、興味、関心がわかないことは、やろうとしないものです。それでは、困ることもあります。

大学でのカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーなどの研究成果は、まず、自分の施設に社会実装して検証します。

大規模シミュレーション、生物の研究のためには、24時間365日エネルギーが常に必要ですが、キャンパスに導入されている太陽光発電で、どのようにまかなわれているか、まず可視化することが大切です。
可視化することによって、必要な対策が見えてきます。

目標は、無理なものでも、容易なものでもダメ、何とか頑張れば、達成できるものに。
省エネ行動は意識して行うのではなく、無意識にデフォルトで織り込まれているように。

研究者は、大切なことはわかっていても、興味、関心がわかないことは、やろうとしないものです。それでは、困ることもあります。
2025年02月16日
乳酸がたまると疲れる、とされているが、糖が使われ、より、使いやすい乳酸に変わっている
東大大学院総合文化研究科・八田秀雄教授・最終講義「これまでの乳酸研究と今後」
正月の箱根駅伝で関東学生連合9区の東大・古川選手への給水で一躍、全国的に有名になった八田先生の最終講義。「これまでの乳酸研究と今後」

ご自身も元陸上選手で100m11秒2、1984年東大が箱根駅伝に出場したときは伴走車に乗り、現在は東大陸上部部長。

東大でも箱根駅伝に出場できる?
箱根駅伝で給水した八田秀雄教授の退職記念エッセイが掲載された、東京大学の教養学部報

軽めな運動は有酸素運動、きつい運動は無酸素運動とされるが、運動が激しくなると、筋肉のエネルギー消費に必要な酸素供給が追いつかなくなるけれど、実際は両方とも有酸素運動。

乳酸が疲労物質で、乳酸がたまると疲れる、とされているが、糖が使われ、より、使いやすい乳酸に変わっている。乳酸の利用は生命に必然であり、決して疲労物質ではない。

乳酸性作業閾値(Lactate Threshold, LT)、運動強度が上がるにつれて血中乳酸濃度が急激に増加し始めるポイント、持久力トレーニングやスポーツパフォーマンスにきれいに相関する、重要な指標の一つ。

トレーニングは、全く、やめてしまうと、元の状態に戻ってしまうが、毎日、少しでもトレーニングをすると、さらなる向上はないが、トレーニングで向上したレベルは維持できる。
正月の箱根駅伝で関東学生連合9区の東大・古川選手への給水で一躍、全国的に有名になった八田先生の最終講義。「これまでの乳酸研究と今後」

ご自身も元陸上選手で100m11秒2、1984年東大が箱根駅伝に出場したときは伴走車に乗り、現在は東大陸上部部長。

東大でも箱根駅伝に出場できる?
箱根駅伝で給水した八田秀雄教授の退職記念エッセイが掲載された、東京大学の教養学部報

軽めな運動は有酸素運動、きつい運動は無酸素運動とされるが、運動が激しくなると、筋肉のエネルギー消費に必要な酸素供給が追いつかなくなるけれど、実際は両方とも有酸素運動。

乳酸が疲労物質で、乳酸がたまると疲れる、とされているが、糖が使われ、より、使いやすい乳酸に変わっている。乳酸の利用は生命に必然であり、決して疲労物質ではない。

乳酸性作業閾値(Lactate Threshold, LT)、運動強度が上がるにつれて血中乳酸濃度が急激に増加し始めるポイント、持久力トレーニングやスポーツパフォーマンスにきれいに相関する、重要な指標の一つ。

トレーニングは、全く、やめてしまうと、元の状態に戻ってしまうが、毎日、少しでもトレーニングをすると、さらなる向上はないが、トレーニングで向上したレベルは維持できる。
2025年02月13日
地域の生活は中央、自治体まかせ、ではなく、みんなでつくる
「地域の移動はみんなでつくる」をコンセプトに始まった地域共創事業「Community Driveプロジェクト」が、未来の地域の移動をみんなで考えていく「ミライドライブフォーラム」を開催

フォーラムの内容ではなく、フォーラムを伺いつつ、考えたことを書きます。
地方創生がうまくいかないのは、著名人、コンサルにプランを作成してもらい、それを自治体が行おうとしても、地方の特性、事情を知らないプランなのでうまくいかない。

他の自治体の成功例をそのまま導入するのではなく、それを汎用事例をし、自分の自治体に適用する場合、どういう課題、ハードルがあるか、自治体、住民で協議し、まず、テスト的に行い、フィードバックしつつ、行うのがよさそう。
「ミライドライブフォーラム」は、現在進行中の自動運転の実証試験、オンデマンドを取り入れると面白そう。

東京と地方の二極化は、これから、もっと進んでいきます。
鉄道の赤字路線の廃止が進んでいますが、上下水道も地方では自治体が支えきれない事例が出始めています。

分散した集落すべてをインフラで結ぼうとしても、コスト、手間から無理があるのは、明らかになってきました。

分散した集落を鉄道の駅周辺に集めるコンパクトシティーという考え方も出てきました。地方の交通インフラ、電力、通信、上下水道インフラを維持するには、集約するのがよさそうです。
地方の駅前のコンビニエンスストアは、広く、品ぞろえがよく、生活に必要なものは、ほぼそろっていて、人々の交流の場にもなっています。
いたるところにあり、必要なもの、ファーストフードを買う、都会のコンビニエンスストアとは、ずいぶん役割が違うことがわかります。

二極化する公共交通の今後
>
公共交通は、大都市圏の大手民鉄沿線とそれ以外で、くっきり分かれます。
前者では生活に自家用車は不要ですが、後者では必須で、鉄道、バスなどは、構造的、慢性的に赤字ですが、廃止するのも難しい状況です。

鉄道は古くは、石炭、鉱山、海産物の輸送用に整備されましたが、その事業が廃止されると、利用者が激減し、廃止。北海道、九州にある事例です。
地方では、周辺住民から鉄道敷設の要望が高まり、敷設されると、側道ができ、本数、停留所が鉄道よりも多い路線バスが開始すると、鉄道輸送人員は減少します。

また、自家用車が普及すると、路線バスの輸送人員も減り、鉄道、バスが廃止に追い込まれます。
ただ、地方では高齢化の進行も早く、鉄道、バスの廃止は生活者を直撃します。
解決策としては、鉄道業者が競争ではなく、協業へ、人だけでなく、荷物、郵便なども輸送する、

また、地方でもスマフォが普及しているので、予約できる10人乗りオンデマンド・自動運転シャトルバスが少しずつ実装されつつあります。
>
地域分散型の水道、下水道とし、水道には給水車で定期的に給水、下水道は浄化槽で浄化し、河川へ流す、など、ますます工夫が必要になります。

フォーラムの内容ではなく、フォーラムを伺いつつ、考えたことを書きます。
地方創生がうまくいかないのは、著名人、コンサルにプランを作成してもらい、それを自治体が行おうとしても、地方の特性、事情を知らないプランなのでうまくいかない。

他の自治体の成功例をそのまま導入するのではなく、それを汎用事例をし、自分の自治体に適用する場合、どういう課題、ハードルがあるか、自治体、住民で協議し、まず、テスト的に行い、フィードバックしつつ、行うのがよさそう。
「ミライドライブフォーラム」は、現在進行中の自動運転の実証試験、オンデマンドを取り入れると面白そう。

東京と地方の二極化は、これから、もっと進んでいきます。
鉄道の赤字路線の廃止が進んでいますが、上下水道も地方では自治体が支えきれない事例が出始めています。

分散した集落すべてをインフラで結ぼうとしても、コスト、手間から無理があるのは、明らかになってきました。

分散した集落を鉄道の駅周辺に集めるコンパクトシティーという考え方も出てきました。地方の交通インフラ、電力、通信、上下水道インフラを維持するには、集約するのがよさそうです。
地方の駅前のコンビニエンスストアは、広く、品ぞろえがよく、生活に必要なものは、ほぼそろっていて、人々の交流の場にもなっています。
いたるところにあり、必要なもの、ファーストフードを買う、都会のコンビニエンスストアとは、ずいぶん役割が違うことがわかります。

二極化する公共交通の今後
>
公共交通は、大都市圏の大手民鉄沿線とそれ以外で、くっきり分かれます。
前者では生活に自家用車は不要ですが、後者では必須で、鉄道、バスなどは、構造的、慢性的に赤字ですが、廃止するのも難しい状況です。

鉄道は古くは、石炭、鉱山、海産物の輸送用に整備されましたが、その事業が廃止されると、利用者が激減し、廃止。北海道、九州にある事例です。
地方では、周辺住民から鉄道敷設の要望が高まり、敷設されると、側道ができ、本数、停留所が鉄道よりも多い路線バスが開始すると、鉄道輸送人員は減少します。

また、自家用車が普及すると、路線バスの輸送人員も減り、鉄道、バスが廃止に追い込まれます。
ただ、地方では高齢化の進行も早く、鉄道、バスの廃止は生活者を直撃します。
解決策としては、鉄道業者が競争ではなく、協業へ、人だけでなく、荷物、郵便なども輸送する、

また、地方でもスマフォが普及しているので、予約できる10人乗りオンデマンド・自動運転シャトルバスが少しずつ実装されつつあります。
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地域分散型の水道、下水道とし、水道には給水車で定期的に給水、下水道は浄化槽で浄化し、河川へ流す、など、ますます工夫が必要になります。
学問の成果を社会実装するには、専門分化よりも総合知
総合知ワークショップ「総合知で切り拓く社会変革とビジネスチャンス」
というイベントがありました。

一時期、学問、研究の細分化、専門分化が進み、研究成果を社会実装しようにも、「タコつぼ」のようで、研究のための研究、になっていた感が否めません。
研究成果を社会実装するためには、技術の導入だけでなく、制度、社会、経済環境の整備も必要で、他分野の知識だけでなく、人文、社会科学も必要で「総合知」の重要さが指摘されました。

さらに、最近は課題そのものが複雑に絡み合い、いろいろな分野が連携しないと、そもそも解決への道筋も導き出せません。
「総合知」が、ますます重要になってきました。

人文知応援大会・総合知を求めて
>
20世紀の学問は専門分化が進み、隣のことは知らない「タコつぼ」化の弊害が指摘されました。

1990年代になると、学際的という言葉、領域が生まれ、その後、文理融合が叫ばれ、一時期、人文社会よりも理工系、という、おかしな時期を経て、人文、社会、自然科学を横断的、俯瞰的に学ぶ総合知となりました。

工学が、個々の専門の技術を深化させる、その進化した個々の技術を、社会的なニーズに基づいてつなげるのが、経済、社会、法学などの社会科学、自分の中で、ある考えに基づいて、再構築するのが哲学などの人文科学、と考えれば、総合知は当然の帰結です。
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というイベントがありました。

一時期、学問、研究の細分化、専門分化が進み、研究成果を社会実装しようにも、「タコつぼ」のようで、研究のための研究、になっていた感が否めません。
研究成果を社会実装するためには、技術の導入だけでなく、制度、社会、経済環境の整備も必要で、他分野の知識だけでなく、人文、社会科学も必要で「総合知」の重要さが指摘されました。

さらに、最近は課題そのものが複雑に絡み合い、いろいろな分野が連携しないと、そもそも解決への道筋も導き出せません。
「総合知」が、ますます重要になってきました。

人文知応援大会・総合知を求めて
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20世紀の学問は専門分化が進み、隣のことは知らない「タコつぼ」化の弊害が指摘されました。

1990年代になると、学際的という言葉、領域が生まれ、その後、文理融合が叫ばれ、一時期、人文社会よりも理工系、という、おかしな時期を経て、人文、社会、自然科学を横断的、俯瞰的に学ぶ総合知となりました。

工学が、個々の専門の技術を深化させる、その進化した個々の技術を、社会的なニーズに基づいてつなげるのが、経済、社会、法学などの社会科学、自分の中で、ある考えに基づいて、再構築するのが哲学などの人文科学、と考えれば、総合知は当然の帰結です。
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2025年02月09日
生成系AIとイノベーションのジレンマ
第5回 Beyond AI 研究推進機構 国際シンポジウム「次世代のAI:次なるブレークスルーと可能性 」

を伺いながら、考えた話です。
以前は、こういったAIに関するシンポジウムでAIの急速な進歩を知ることになりました。
ChatGPTが出現した2022年11月以降は、生成系AIの開発、普及がさらに急速になり、日進月歩どころか、秒進分歩の様相を示し、昨日の情報は既に古い、今日は、もうすでに新しい情報が広まっている状況になり、シンポジウムは専門家により、現在の立ち位置を集約して知る機会となりました。

人間の想定外を示しつつ、AI人工知能は人間と競争?協奏?協創?
>
AIの進化とは「人間が思いつかないものを生み出す」
AIが人間の想定していないものを生み出すようになれば、人間とAIが協力することによって創作物の多様性が大きく増して、人間が体験できる面白さが拡張される
人間の想定外を示しつつ、AI人工知能は人間と競争?協奏?協創?していく社会を形成していくのではないか、そんなことを感じました。
>

Open Ai sora テキストを入力すると動画ができるようになった!
>
ChatGPTにより、テキストを入力すると、それに応じた文章が作成されるようになり、大騒ぎになったのが2022年11月、その後、Microsoft BingのImage Creatorにより、イラスト、写真(正確に言うと写真らしきもの?)がAI人工知能で生成できるようになりました。
さらには、テキストを入力すると、それに応じた動画が作成されるようになりました。
>

日々進化していく生成系AIで、すでに研究者にとっては、なくてはならないものになっていますが、最先端の研究者を除いて、最先端のAIでなくても、汎用になっているAIでも十分ではないだろうか?
あまりに大規模な言語モデルでなくても、計量モデルでも十分ではないだろうか?
データセンター電力消費増に対する技術開発
>
生成系AIについても、軽量のデータを利用し、消費電力が少ないものの開発も進んでいます。
>

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき
>
「顧客のニーズを十分に聞く」
「目的、計画を明確に」
してきた巨大企業が、
「この技術って、何に使えるか?わからないけど、おもしろいんじゃない?」
という新参企業にやがては駆逐されてしまう、事例がたくさん掲載されています。

ハードディスクが14インチから8インチ、5.25インチ、3.5インチ、2.5インチ、1.8インチへと新しいものが開発されました
それに伴い、コンピューターも大型コンピューターからミニコンピューター、ディスクトップ・コンピューター、ノート・パソコンが開発されました
当初、例えば、ノートパソコンはディスクトップ・コンピューターに比べ、容量が小さく、計算速度も遅く、すなわち性能は劣り、価格も割高です。
>

上に書いた通り、生成系AIで、すでに研究者にとっては、なくてはならないものになっていますが、最先端の研究者を除いて、最先端のAIは、多くのユーザーのニーズをはるかに超えています。
大部分のユーザーにとっては、汎用になっている軽量AIでも十分ではないだろうか?
検索量は少なくても、早く、手ごろに、無料で利用できる、軽量生成系AIの開発が進む、イノベーションのジレンマが起こりつつある、そんな気がしています。

を伺いながら、考えた話です。
以前は、こういったAIに関するシンポジウムでAIの急速な進歩を知ることになりました。
ChatGPTが出現した2022年11月以降は、生成系AIの開発、普及がさらに急速になり、日進月歩どころか、秒進分歩の様相を示し、昨日の情報は既に古い、今日は、もうすでに新しい情報が広まっている状況になり、シンポジウムは専門家により、現在の立ち位置を集約して知る機会となりました。

人間の想定外を示しつつ、AI人工知能は人間と競争?協奏?協創?
>
AIの進化とは「人間が思いつかないものを生み出す」
AIが人間の想定していないものを生み出すようになれば、人間とAIが協力することによって創作物の多様性が大きく増して、人間が体験できる面白さが拡張される
人間の想定外を示しつつ、AI人工知能は人間と競争?協奏?協創?していく社会を形成していくのではないか、そんなことを感じました。
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Open Ai sora テキストを入力すると動画ができるようになった!
>
ChatGPTにより、テキストを入力すると、それに応じた文章が作成されるようになり、大騒ぎになったのが2022年11月、その後、Microsoft BingのImage Creatorにより、イラスト、写真(正確に言うと写真らしきもの?)がAI人工知能で生成できるようになりました。
さらには、テキストを入力すると、それに応じた動画が作成されるようになりました。
>

日々進化していく生成系AIで、すでに研究者にとっては、なくてはならないものになっていますが、最先端の研究者を除いて、最先端のAIでなくても、汎用になっているAIでも十分ではないだろうか?
あまりに大規模な言語モデルでなくても、計量モデルでも十分ではないだろうか?
データセンター電力消費増に対する技術開発
>
生成系AIについても、軽量のデータを利用し、消費電力が少ないものの開発も進んでいます。
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イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき
>
「顧客のニーズを十分に聞く」
「目的、計画を明確に」
してきた巨大企業が、
「この技術って、何に使えるか?わからないけど、おもしろいんじゃない?」
という新参企業にやがては駆逐されてしまう、事例がたくさん掲載されています。

ハードディスクが14インチから8インチ、5.25インチ、3.5インチ、2.5インチ、1.8インチへと新しいものが開発されました
それに伴い、コンピューターも大型コンピューターからミニコンピューター、ディスクトップ・コンピューター、ノート・パソコンが開発されました
当初、例えば、ノートパソコンはディスクトップ・コンピューターに比べ、容量が小さく、計算速度も遅く、すなわち性能は劣り、価格も割高です。
>

上に書いた通り、生成系AIで、すでに研究者にとっては、なくてはならないものになっていますが、最先端の研究者を除いて、最先端のAIは、多くのユーザーのニーズをはるかに超えています。
大部分のユーザーにとっては、汎用になっている軽量AIでも十分ではないだろうか?
検索量は少なくても、早く、手ごろに、無料で利用できる、軽量生成系AIの開発が進む、イノベーションのジレンマが起こりつつある、そんな気がしています。
2025年02月03日
東京藝術大学卒業展示、先端アーティストの作品には想像力を刺激される
今年も東京藝術大学 卒業・修了作品展に行ってきました。

前回は、
東京藝術大学 卒業・修了作品展2023に行ってきました
>
アートと人々のふれあい、アーティストの作品への考え、が大きく変わってきたことが挙げられます。

アート作品は、ただ、受動的に鑑賞するだけでなく、
感動したアート作品については、写真に撮影し、自分のアート・アーカイブとし、
感動したアート作品を、Twittter,Instagram,Facebook,YutubeなどSNS,ネットにアップし、友達に発信する、

すると、それを見た友達が、さらに発信する、作品を見に来る、などのチェイン・リアクション、連鎖反応、連鎖行動が起きます。
最近では、SNSから、爆発的に広がる、アート作品、アーティストも珍しくなくなりました。

この作品展には、西洋画、日本画などの絵画、彫刻などの、いわゆるアート作品だけでなく、映像、ディジタルを駆使した現代アート、あるいは、日常に潜むアート、アートと社会のつながり、のような活動を紹介した作品もあります。

アートは、ごく一部の、才能あるアーティストが制作する作品、絵画、彫刻、音楽ではなく、日常生活の、いろいろな場面、ファッション、プロダクト、などに潜んでいます。
この『卒展』では、それらの日常に潜むアートを発掘した作品が展示されています。

私のようにエンジニアリング出身と、アートの素養がある人たちの、日常に潜むアートの発掘の視点の違いにも、はっとさせられます。
>
今回もおおまかの感想は、この通りなのですが、

先端アーティスト @yuka_0719_y の作品には、はっとさせられるものがありました。
「白黒で表現し、赤を加えます。フルカラーではなく、あえて色彩を削ぎ落すことで、表現します。」
研究発表もそうかな、と考えました。

研究で得られた結果をすべて盛り込むのではなく、あえて削ぎ落すことで、表現できるものがある。
いろいろ勉強になりました。

前回は、
東京藝術大学 卒業・修了作品展2023に行ってきました
>
アートと人々のふれあい、アーティストの作品への考え、が大きく変わってきたことが挙げられます。

アート作品は、ただ、受動的に鑑賞するだけでなく、
感動したアート作品については、写真に撮影し、自分のアート・アーカイブとし、
感動したアート作品を、Twittter,Instagram,Facebook,YutubeなどSNS,ネットにアップし、友達に発信する、

すると、それを見た友達が、さらに発信する、作品を見に来る、などのチェイン・リアクション、連鎖反応、連鎖行動が起きます。
最近では、SNSから、爆発的に広がる、アート作品、アーティストも珍しくなくなりました。

この作品展には、西洋画、日本画などの絵画、彫刻などの、いわゆるアート作品だけでなく、映像、ディジタルを駆使した現代アート、あるいは、日常に潜むアート、アートと社会のつながり、のような活動を紹介した作品もあります。

アートは、ごく一部の、才能あるアーティストが制作する作品、絵画、彫刻、音楽ではなく、日常生活の、いろいろな場面、ファッション、プロダクト、などに潜んでいます。
この『卒展』では、それらの日常に潜むアートを発掘した作品が展示されています。

私のようにエンジニアリング出身と、アートの素養がある人たちの、日常に潜むアートの発掘の視点の違いにも、はっとさせられます。
>
今回もおおまかの感想は、この通りなのですが、

先端アーティスト @yuka_0719_y の作品には、はっとさせられるものがありました。
「白黒で表現し、赤を加えます。フルカラーではなく、あえて色彩を削ぎ落すことで、表現します。」
研究発表もそうかな、と考えました。

研究で得られた結果をすべて盛り込むのではなく、あえて削ぎ落すことで、表現できるものがある。
いろいろ勉強になりました。
2025年01月17日
データセンター電力消費増に対する技術開発
データセンター電力消費増加見通しと「IOWN」(電気信号を光に置き換える次世代通信技術)
に書きましたが、

2022年11月にChatGPTが登場し、その後、生成系AIの開発、普及が爆発的に進み、インターネットによる通信、トラフィック・データ量、データ量が急増し、それに伴い、消費電力量も急増しました。

データセンターの80%以上は、東京圏、大阪圏にあり、このままでは通信、電力供給がひっ迫し、供給制限のおそれがあり、

実際にオランダ・アムステルダム、シンガポール、アイルランドでは、データセンターの建設を一時中止する、データセンター・モラトリアムが起きました。
この事態に対して、技術開発が進んでいます。
まず、現在の技術で対応できるところから対応していきます。
環境省・IT 機器等の消費電力・排熱量

を見ると、データセンターの消費電力の45%は冷却用設備、30%はIT機器のAC/DC変換ロス(交流・直流変換)、DCDC電圧変換ロス(直流電圧を下げる)であることがわかります。
そうであるならば、
産総研・データセンターの電源・空調の省エネ化

部屋全体を空調機器、ファンなどで冷却するのではなく、発熱デバイスだけ、液体で冷却する

データセンターのシステムには交流・直流ではなく、直流供給システムで電力供給する
など、現在、既に利用可能な技術で対応できます。
経済産業省・半導体・デジタル産業戦略の現状と今後

を見ると、半導体技術の進化により、電力消費も減少していることがわかります。
次に通信技術を見てみます。

インターネットはISDN、ADSL,そして光通信へと進化して、大容量のデータを、遅延が少なくなったことは既に経験している通りです。

ただ、完全に光で通信しているわけではなく、電気信号から光信号、光信号を電気信号に変換しています。これを、できる限り、光で対応する。

さらには、現在、電気信号で対応している、ボード接続、チップ間、チップ内を光で対応することにより、高速化に加え、電力消費減少も期待できます。

コンピューターが大型コンピューターだけでなく、分散型のクラウド・コンピューターが使われているように、大型データセンターだけでなく、分散型のクラウド・データセンターにし、メガソーラーの周辺に建設すれば、再生可能エネルギーの有効利用が期待できます。

また、生成系AIについても、軽量のデータを利用し、消費電力が少ないものの開発も進んでいます。

に書きましたが、

2022年11月にChatGPTが登場し、その後、生成系AIの開発、普及が爆発的に進み、インターネットによる通信、トラフィック・データ量、データ量が急増し、それに伴い、消費電力量も急増しました。

データセンターの80%以上は、東京圏、大阪圏にあり、このままでは通信、電力供給がひっ迫し、供給制限のおそれがあり、

実際にオランダ・アムステルダム、シンガポール、アイルランドでは、データセンターの建設を一時中止する、データセンター・モラトリアムが起きました。
この事態に対して、技術開発が進んでいます。
まず、現在の技術で対応できるところから対応していきます。
環境省・IT 機器等の消費電力・排熱量

を見ると、データセンターの消費電力の45%は冷却用設備、30%はIT機器のAC/DC変換ロス(交流・直流変換)、DCDC電圧変換ロス(直流電圧を下げる)であることがわかります。
そうであるならば、
産総研・データセンターの電源・空調の省エネ化

部屋全体を空調機器、ファンなどで冷却するのではなく、発熱デバイスだけ、液体で冷却する

データセンターのシステムには交流・直流ではなく、直流供給システムで電力供給する
など、現在、既に利用可能な技術で対応できます。
経済産業省・半導体・デジタル産業戦略の現状と今後

を見ると、半導体技術の進化により、電力消費も減少していることがわかります。
次に通信技術を見てみます。

インターネットはISDN、ADSL,そして光通信へと進化して、大容量のデータを、遅延が少なくなったことは既に経験している通りです。

ただ、完全に光で通信しているわけではなく、電気信号から光信号、光信号を電気信号に変換しています。これを、できる限り、光で対応する。

さらには、現在、電気信号で対応している、ボード接続、チップ間、チップ内を光で対応することにより、高速化に加え、電力消費減少も期待できます。

コンピューターが大型コンピューターだけでなく、分散型のクラウド・コンピューターが使われているように、大型データセンターだけでなく、分散型のクラウド・データセンターにし、メガソーラーの周辺に建設すれば、再生可能エネルギーの有効利用が期待できます。

また、生成系AIについても、軽量のデータを利用し、消費電力が少ないものの開発も進んでいます。

2025年01月08日
大学入試までは、一心不乱に努力して、大学入学以降は、偶然を手繰り寄せつつ、ほどほどの努力で
キャリアは目標から逆算するのか?偶然を手繰り寄せるのか?
>
キャリアは目標から逆算するのか?偶然を手繰り寄せるのか?
私の考えとしては、大学入学までは、大学合格から逆算、それ以降は、偶然を手繰り寄せる、になる、と考えます。
>

大学に合格というゴール、そのために、やるべきこと、は明確です。
それゆえ、目標からの逆算が可能です。
その後の人生、キャリアは、ある時点では最高、と考えられていたものが、衰退する、消滅する、ことが、進化、変化が急速な時代には、珍しくなくなりました。
そうであるならば、偶然を手繰り寄せつつ、生きていくしかないのではないか、と考えていたら、
箱根駅伝で関東学生連合の東大ランナーに給水して話題になった、八田秀雄先生の文章に出会いました。

箱根駅伝で給水した八田秀雄教授の退職記念エッセイが掲載された、東京大学の教養学部報
>
ずっと同じことを続けてきたというと、一心不乱に努力してきたかのように思われるかもしれませんが、自覚的にはそんなことは全然なく、むしろ大した努力もせずほどほどに続けてきた、というのが本音です。日々しっかり研究を進めていくことは大事ですが、それは努力というほどのことでもないと思います。
私は高校の時にはバレーボールをやっていて関東大会まで行けましたが、結構根性バレーでした。その時にスポーツも合理性が必要なことを逆に学びました。
大学受験では、自分なりにトコトン勉強し合格はできましたが、武道館での入学式が終わった時にこれから頑張るぞではなく、なんか疲れたなあ、という気持ちだったことを覚えています。
この高校時代の経験もあってか、表面的に「努力する!」というのが嫌になっていったようです。
また日本でよく言われる努力というのは、長時間取り組むという意味合いが多いように思います。つまり質より量です。

しかしトレーニングの科学で考えてみると、量もある程度は大事だが、やはり大事なのは質です。
そんなことで、私は研究でも日々の暮らしでも、一般に言われていることにこだわらず、ほどほどの自分なりのやり方で合理性は求め、教育も研究もそして会議も効率よく短時間で終えることに努め、それでも継続はして、波乱のない人生を送ってきたということになるでしょうか。
>

長く継続するためには、一心不乱に努力してだと、疲れてしまい、続きません。ほどほどの努力がよさそうです。
ただ、ずっと、ほどほど、マラソンか、というと、そうではなく、
100mダッシュで全力で走るときと、スピードダウンして、ゆっくり走る時、ほどほどの走り、の組み合わせの連続かな、と考えています。
>
キャリアは目標から逆算するのか?偶然を手繰り寄せるのか?
私の考えとしては、大学入学までは、大学合格から逆算、それ以降は、偶然を手繰り寄せる、になる、と考えます。
>

大学に合格というゴール、そのために、やるべきこと、は明確です。
それゆえ、目標からの逆算が可能です。
その後の人生、キャリアは、ある時点では最高、と考えられていたものが、衰退する、消滅する、ことが、進化、変化が急速な時代には、珍しくなくなりました。
そうであるならば、偶然を手繰り寄せつつ、生きていくしかないのではないか、と考えていたら、
箱根駅伝で関東学生連合の東大ランナーに給水して話題になった、八田秀雄先生の文章に出会いました。

箱根駅伝で給水した八田秀雄教授の退職記念エッセイが掲載された、東京大学の教養学部報
>
ずっと同じことを続けてきたというと、一心不乱に努力してきたかのように思われるかもしれませんが、自覚的にはそんなことは全然なく、むしろ大した努力もせずほどほどに続けてきた、というのが本音です。日々しっかり研究を進めていくことは大事ですが、それは努力というほどのことでもないと思います。
私は高校の時にはバレーボールをやっていて関東大会まで行けましたが、結構根性バレーでした。その時にスポーツも合理性が必要なことを逆に学びました。
大学受験では、自分なりにトコトン勉強し合格はできましたが、武道館での入学式が終わった時にこれから頑張るぞではなく、なんか疲れたなあ、という気持ちだったことを覚えています。
この高校時代の経験もあってか、表面的に「努力する!」というのが嫌になっていったようです。
また日本でよく言われる努力というのは、長時間取り組むという意味合いが多いように思います。つまり質より量です。

しかしトレーニングの科学で考えてみると、量もある程度は大事だが、やはり大事なのは質です。
そんなことで、私は研究でも日々の暮らしでも、一般に言われていることにこだわらず、ほどほどの自分なりのやり方で合理性は求め、教育も研究もそして会議も効率よく短時間で終えることに努め、それでも継続はして、波乱のない人生を送ってきたということになるでしょうか。
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長く継続するためには、一心不乱に努力してだと、疲れてしまい、続きません。ほどほどの努力がよさそうです。
ただ、ずっと、ほどほど、マラソンか、というと、そうではなく、
100mダッシュで全力で走るときと、スピードダウンして、ゆっくり走る時、ほどほどの走り、の組み合わせの連続かな、と考えています。
箱根駅伝で給水した八田秀雄教授の退職記念エッセイが掲載された、東京大学の教養学部報
東大でも箱根駅伝に出場できる?

乳酸は疲労物質ではないと言い続けて40年
<送る言葉> 乳酸おじさん
運動時の疲労の原因と長らく言われてきた乳酸だが、先生はミトコンドリアで酸化されてATP産生に利用されるエネルギー源であることに着目し、運動時の乳酸代謝に関する研究に取り組まれた。

<駒場をあとに> 乳酸、陸上、グランド、ほどほどに継続してきました
ずっと同じことを続けてきたというと、一心不乱に努力してきたかのように思われるかもしれませんが、自覚的にはそんなことは全然なく、むしろ大した努力もせずほどほどに続けてきた、というのが本音です。日々しっかり研究を進めていくことは大事ですが、それは努力というほどのことでもないと思います。
私は高校の時にはバレーボールをやっていて関東大会まで行けましたが、結構根性バレーでした。その時にスポーツも合理性が必要なことを逆に学びました。

大学受験では、自分なりにトコトン勉強し合格はできましたが、武道館での入学式が終わった時にこれから頑張るぞではなく、なんか疲れたなあ、という気持ちだったことを覚えています。
この高校時代の経験もあってか、表面的に「努力する!」というのが嫌になっていったようです。

また日本でよく言われる努力というのは、長時間取り組むという意味合いが多いように思います。つまり質より量です。
しかしトレーニングの科学で考えてみると、量もある程度は大事だが、やはり大事なのは質です。
そんなことで、私は研究でも日々の暮らしでも、一般に言われていることにこだわらず、ほどほどの自分なりのやり方で合理性は求め、教育も研究もそして会議も効率よく短時間で終えることに努め、それでも継続はして、波乱のない人生を送ってきたということになるでしょうか。
その中で、人のあまりやらない研究を継続してきたということは、よかったのでしょう。

乳酸は疲労物質ではないと言い続けて40年
<送る言葉> 乳酸おじさん
運動時の疲労の原因と長らく言われてきた乳酸だが、先生はミトコンドリアで酸化されてATP産生に利用されるエネルギー源であることに着目し、運動時の乳酸代謝に関する研究に取り組まれた。

<駒場をあとに> 乳酸、陸上、グランド、ほどほどに継続してきました
ずっと同じことを続けてきたというと、一心不乱に努力してきたかのように思われるかもしれませんが、自覚的にはそんなことは全然なく、むしろ大した努力もせずほどほどに続けてきた、というのが本音です。日々しっかり研究を進めていくことは大事ですが、それは努力というほどのことでもないと思います。
私は高校の時にはバレーボールをやっていて関東大会まで行けましたが、結構根性バレーでした。その時にスポーツも合理性が必要なことを逆に学びました。

大学受験では、自分なりにトコトン勉強し合格はできましたが、武道館での入学式が終わった時にこれから頑張るぞではなく、なんか疲れたなあ、という気持ちだったことを覚えています。
この高校時代の経験もあってか、表面的に「努力する!」というのが嫌になっていったようです。

また日本でよく言われる努力というのは、長時間取り組むという意味合いが多いように思います。つまり質より量です。
しかしトレーニングの科学で考えてみると、量もある程度は大事だが、やはり大事なのは質です。
そんなことで、私は研究でも日々の暮らしでも、一般に言われていることにこだわらず、ほどほどの自分なりのやり方で合理性は求め、教育も研究もそして会議も効率よく短時間で終えることに努め、それでも継続はして、波乱のない人生を送ってきたということになるでしょうか。
その中で、人のあまりやらない研究を継続してきたということは、よかったのでしょう。
2025年01月05日
東大でも箱根駅伝に出場できる?
【箱根駅伝】学生連合は8区→9区で赤門リレーが実現

オープン参加の関東学生連合は29歳の東大大学院・古川大晃(博士4年)が9区に出走した。8区登録の東大・秋吉拓真(3年)と同連合では初の“赤門タスキリレー”が実現した。
古川選手に給水した八田教授は、元陸上選手で、現在は東大陸上部部長です。
現役時代は10種競技、400mH 、100m公式記録で11秒2、身長180cm越えています。

東大は大昔に一度、箱根駅伝に出場したことがあるようですが、現在、出場レベルの選手を10名確保することはできません。
でも、関東学生連合、給水、サポートなど、箱根駅伝に参加する方法を教えてくれました。
「どうせ無理だから」と諦めてしまうのではなく、いろいろな道を探せば、道が開けることがあります。
東大野球部は、昨シーズンの6大学野球では、清原選手、甲子園で活躍した丸田選手がいる慶応義塾大学、また、法政大学にも勝っています。ただ、最下位です。

環境を変え、50mだけの選手が100mも泳げる選手になった話
2012年の五輪代表選考がかかった日本選手権で、100m平泳ぎにおいて、北島康介選手と泳ぎ、5位入賞という成績
など、全国レベルでも相当のクラスの選手もいます。
「弱くては勝てません」開成高校野球部が強豪校に勝つには?
>
開成高校野球部は東東京大会に出場することになります。東東京大会は早稲田実業、帝京など、甲子園でも活躍する強豪校がひしめく激戦区です。
その東東京大会で、開成高校野球部は、さすがに優勝して、甲子園出場は無理ですが、ベスト16、ベスト32に勝ち進んだことがあります。
普通に考えると、開成高校野球部は、「予選1回戦コールド負け」が順当です。
対戦相手も、相手が開成高校ならば、「楽勝」と思うのではないでしょうか?
>

開成、東大というルートでも、プロにはなれなくても、かなりの高さのレベルでスポーツを楽しむことができます。
青学大5区区間新の若林宏樹は競技引退、日本生命に就職、瀬古氏が「もったいない。やりなさいよ」
箱根駅伝で区間新記録を出した選手でも、大学卒業と共に引退します。
トップレベルの大学生選手でも、スポーツはアマチュアレベルで楽しむもので、厳しいプロを目指すレベルではないでしょう

私も東大の学生時代、同好会でテニスを楽しみました
東大テニスサークル団体戦本郷杯の思い出
>
団体戦はチームが一体になります。とんでもない一体感が生まれます。
その、熱い原体験、一体感は、その後の人生でずっと継続します。
このテニスサークルは、45年たった今でも、後輩の皆さんがしっかり引き継いでくれています。
長期の継続の秘訣の一つに、この団体戦の熱い原体験、一体感もあるのかな、と思っております。
>

東大でのスポーツの楽しみ方を教えてくれた、箱根駅伝でした。

オープン参加の関東学生連合は29歳の東大大学院・古川大晃(博士4年)が9区に出走した。8区登録の東大・秋吉拓真(3年)と同連合では初の“赤門タスキリレー”が実現した。
古川選手に給水した八田教授は、元陸上選手で、現在は東大陸上部部長です。
現役時代は10種競技、400mH 、100m公式記録で11秒2、身長180cm越えています。

東大は大昔に一度、箱根駅伝に出場したことがあるようですが、現在、出場レベルの選手を10名確保することはできません。
でも、関東学生連合、給水、サポートなど、箱根駅伝に参加する方法を教えてくれました。
「どうせ無理だから」と諦めてしまうのではなく、いろいろな道を探せば、道が開けることがあります。
東大野球部は、昨シーズンの6大学野球では、清原選手、甲子園で活躍した丸田選手がいる慶応義塾大学、また、法政大学にも勝っています。ただ、最下位です。

環境を変え、50mだけの選手が100mも泳げる選手になった話
2012年の五輪代表選考がかかった日本選手権で、100m平泳ぎにおいて、北島康介選手と泳ぎ、5位入賞という成績
など、全国レベルでも相当のクラスの選手もいます。
「弱くては勝てません」開成高校野球部が強豪校に勝つには?
>
開成高校野球部は東東京大会に出場することになります。東東京大会は早稲田実業、帝京など、甲子園でも活躍する強豪校がひしめく激戦区です。
その東東京大会で、開成高校野球部は、さすがに優勝して、甲子園出場は無理ですが、ベスト16、ベスト32に勝ち進んだことがあります。
普通に考えると、開成高校野球部は、「予選1回戦コールド負け」が順当です。
対戦相手も、相手が開成高校ならば、「楽勝」と思うのではないでしょうか?
>

開成、東大というルートでも、プロにはなれなくても、かなりの高さのレベルでスポーツを楽しむことができます。
青学大5区区間新の若林宏樹は競技引退、日本生命に就職、瀬古氏が「もったいない。やりなさいよ」
箱根駅伝で区間新記録を出した選手でも、大学卒業と共に引退します。
トップレベルの大学生選手でも、スポーツはアマチュアレベルで楽しむもので、厳しいプロを目指すレベルではないでしょう

私も東大の学生時代、同好会でテニスを楽しみました
東大テニスサークル団体戦本郷杯の思い出
>
団体戦はチームが一体になります。とんでもない一体感が生まれます。
その、熱い原体験、一体感は、その後の人生でずっと継続します。
このテニスサークルは、45年たった今でも、後輩の皆さんがしっかり引き継いでくれています。
長期の継続の秘訣の一つに、この団体戦の熱い原体験、一体感もあるのかな、と思っております。
>

東大でのスポーツの楽しみ方を教えてくれた、箱根駅伝でした。
2025年01月03日
年末年始に論文を書いておくと、新しい年のスタートがスムーズに
論文を書くには、まず、書き始めること

>
理工系では実験。シミュレーション、社会系ではフィールド調査、アンケート、資料調査が、あらかた終わってから、論文を書きだすことが多いかと思います。
「言いたい結論を示すためには、この実験、調査では不十分」
「必要な実験、調査が抜けている」
ということになって、実験、調査の追加、やり直し、になり、時間切れで、論文が間に合わなかった、
という経験は多くの人にあるのではないでしょうか?

順番を変えてきましょう。
「まず書き始めるのです。」
研究の目的、背景を書き、次に、一気に導きたい結論を書きます。
すると、必要な実験、調査が明確になります。

その実験、調査を行うと、当初から予想されたこと、当初不明だったが、明確になったこと、に加えて、当初の予想と外れる事項、想定もしていなかった事項、などが得られます。
これらをもとに、ストーリー、結論を組み直して、書きます。
アウトプットを前提として、準備を進めていかない限り、論文は書けません。
>

年末年始に論文を書いておくと、新しい年の出だしがスムーズになります。
〆切が先なのだから、もう少し、データが揃ってから、論文を書いた方がよいのでは?とお考えの方もいるでしょう。
〆切までには、いろいろな仕事、突発的な業務が入ってきます。
すると、論文を書く時間がない、書くことに集中できない事態に陥ってしまうこともあります。
原版を書いておくと、後でゆっくり追加、修正していけます。
何事も、ゆとりを持って対応することが大切です。

>
理工系では実験。シミュレーション、社会系ではフィールド調査、アンケート、資料調査が、あらかた終わってから、論文を書きだすことが多いかと思います。
「言いたい結論を示すためには、この実験、調査では不十分」
「必要な実験、調査が抜けている」
ということになって、実験、調査の追加、やり直し、になり、時間切れで、論文が間に合わなかった、
という経験は多くの人にあるのではないでしょうか?

順番を変えてきましょう。
「まず書き始めるのです。」
研究の目的、背景を書き、次に、一気に導きたい結論を書きます。
すると、必要な実験、調査が明確になります。

その実験、調査を行うと、当初から予想されたこと、当初不明だったが、明確になったこと、に加えて、当初の予想と外れる事項、想定もしていなかった事項、などが得られます。
これらをもとに、ストーリー、結論を組み直して、書きます。
アウトプットを前提として、準備を進めていかない限り、論文は書けません。
>

年末年始に論文を書いておくと、新しい年の出だしがスムーズになります。
〆切が先なのだから、もう少し、データが揃ってから、論文を書いた方がよいのでは?とお考えの方もいるでしょう。
〆切までには、いろいろな仕事、突発的な業務が入ってきます。
すると、論文を書く時間がない、書くことに集中できない事態に陥ってしまうこともあります。
原版を書いておくと、後でゆっくり追加、修正していけます。
何事も、ゆとりを持って対応することが大切です。
2024年12月31日
2024年、研究活動の振り返り
今年も終わりが近づいてきました。年越しの天ぷらとそばを食べながら、今年1年を振り返ってみます。

コロナ禍と共に始まった東京都つくばの研究機関の2拠点研究生活は、一応、今年いっぱいで区切りとなり、東京に戻ります。この間、一緒に研究活動を続けてくださった、つくばの研究機関の皆様、ありがとうございました。

ただ、つくばの研究機関主催のカーボンニュートラルの推進、社会実装の研究プロジェクトのリーダーは、引き続き、東京で継続することになります。2年目を迎え、時代、社会、技術の進展とともに、テーマも拡大、変貌し続けています。今年は、さらに多くのメンバーを迎えることになります。

土日が主体だった東京の大学で公開研究会、公開講座には、平日も参加できることになるので、、お会いしたら、お気軽にお声がけください。

佐賀大学の空気調和衛生工学会、明治大学の日本建築学会は、久しぶりに対面でがっつり議論ができ、懐かしい人々との再会、若い研究者の方々と交流ができました。研究者は論文を書くが仕事、それをどう実装するかは社会がやることは、昔のこと、今の研究者は研究成果の社会実装の道筋をつけ、社会実装した結果の課題を研究テーマとしてフィードバックする、そこまでやりましょう。

学会では、自分の研究発表だけでなく、自分が座長を務めたセッションの発表での質疑応答が印象に残っています。学会の研究会、セッションの座長は、無償、手弁当の奉仕などではなく、いただいた、研究分野を広げる機会、ご褒美、プレゼントかもしれません。

東大ホームカミングデー、五月祭、駒場祭では、懐かしい方々とつもるお話をたくさんし、若い学生さんの熱気にも触れ、楽しいひと時を過ごすことができました。

東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学となる東京工業大学のホームカミングデー、工大祭では、統合に向けた、期待と不安を感じました。
遠方とのオンライン研究会も定着し、大学の学生の皆さんとの対面ゼミも戻ってきたので、スケジューリングが大変ですが、オンラインだけに比べて、やっぱり楽しい毎日です。

還暦はもう、とっくに過ぎ、同世代が、そろそろ、第2の人生を歩き出す時期になりました。自分もそうですが、引退、リタイアではなく、第2の人生を歩き出す人が多いです。この際に、これまでに築いていた「産学官のヨコのネットワーク」が大切、であることを感じています。

では、皆さん、今年もいろいろお世話になりました。よいお年をお過ごし、お迎えください。

コロナ禍と共に始まった東京都つくばの研究機関の2拠点研究生活は、一応、今年いっぱいで区切りとなり、東京に戻ります。この間、一緒に研究活動を続けてくださった、つくばの研究機関の皆様、ありがとうございました。

ただ、つくばの研究機関主催のカーボンニュートラルの推進、社会実装の研究プロジェクトのリーダーは、引き続き、東京で継続することになります。2年目を迎え、時代、社会、技術の進展とともに、テーマも拡大、変貌し続けています。今年は、さらに多くのメンバーを迎えることになります。

土日が主体だった東京の大学で公開研究会、公開講座には、平日も参加できることになるので、、お会いしたら、お気軽にお声がけください。

佐賀大学の空気調和衛生工学会、明治大学の日本建築学会は、久しぶりに対面でがっつり議論ができ、懐かしい人々との再会、若い研究者の方々と交流ができました。研究者は論文を書くが仕事、それをどう実装するかは社会がやることは、昔のこと、今の研究者は研究成果の社会実装の道筋をつけ、社会実装した結果の課題を研究テーマとしてフィードバックする、そこまでやりましょう。

学会では、自分の研究発表だけでなく、自分が座長を務めたセッションの発表での質疑応答が印象に残っています。学会の研究会、セッションの座長は、無償、手弁当の奉仕などではなく、いただいた、研究分野を広げる機会、ご褒美、プレゼントかもしれません。

東大ホームカミングデー、五月祭、駒場祭では、懐かしい方々とつもるお話をたくさんし、若い学生さんの熱気にも触れ、楽しいひと時を過ごすことができました。

東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学となる東京工業大学のホームカミングデー、工大祭では、統合に向けた、期待と不安を感じました。
遠方とのオンライン研究会も定着し、大学の学生の皆さんとの対面ゼミも戻ってきたので、スケジューリングが大変ですが、オンラインだけに比べて、やっぱり楽しい毎日です。

還暦はもう、とっくに過ぎ、同世代が、そろそろ、第2の人生を歩き出す時期になりました。自分もそうですが、引退、リタイアではなく、第2の人生を歩き出す人が多いです。この際に、これまでに築いていた「産学官のヨコのネットワーク」が大切、であることを感じています。

では、皆さん、今年もいろいろお世話になりました。よいお年をお過ごし、お迎えください。
2024年12月27日
研究会の座長、無償、手弁当の雑用、奉仕、研究する時間が奪われる、実は大きなメリットがある
年も押し詰まってきたので、今年1年を振り返ります。
研究会の座長をいくつか引き受けたことが、自分たちの研究を推進する原動力となったのではないか、と考えています。

研究会の座長を、無償、手弁当の雑用、奉仕、研究する時間が奪われる、と嫌う研究者が少なくありません。
ただ、研究会の座長を務めると、自分の研究分野だけでなく、周辺分野、離れた分野、異分野まで、幅広く勉強せざるを得ません。
すると、自分の研究の立ち位置、足りない事柄、強化しなければならない事項、が、見えてきます。

これは、自分の研究分野だけに閉じこもっていては、見えないことです。
工学の研究、研究と勉強のバランスが崩れると、社会実装から離れてしまう
>
研究テーマ、手法の中に閉じこもり、そこから出ることがなくなると、社会の動き、新しい技術に疎くなり、研究自体が澱み、社会実装から遠のきます。
工学の研究は社会に実装して、社会をよくしてこそ、意味があります。研究と勉強のバランスが大切です。
>

この振り返りを踏まえて、来年度も研究活動を進めていきます。
研究会の座長をいくつか引き受けたことが、自分たちの研究を推進する原動力となったのではないか、と考えています。

研究会の座長を、無償、手弁当の雑用、奉仕、研究する時間が奪われる、と嫌う研究者が少なくありません。
ただ、研究会の座長を務めると、自分の研究分野だけでなく、周辺分野、離れた分野、異分野まで、幅広く勉強せざるを得ません。
すると、自分の研究の立ち位置、足りない事柄、強化しなければならない事項、が、見えてきます。

これは、自分の研究分野だけに閉じこもっていては、見えないことです。
工学の研究、研究と勉強のバランスが崩れると、社会実装から離れてしまう
>
研究テーマ、手法の中に閉じこもり、そこから出ることがなくなると、社会の動き、新しい技術に疎くなり、研究自体が澱み、社会実装から遠のきます。
工学の研究は社会に実装して、社会をよくしてこそ、意味があります。研究と勉強のバランスが大切です。
>

この振り返りを踏まえて、来年度も研究活動を進めていきます。
2024年12月19日
東京大学東京カレッジ「知を極める」「人をはぐくむ」「場を作る」
東京カレッジ創設 5 周年記念「地球と人類社会の未来を考える」

東京大学は、2021年からUTokyo Compass「多様性の海へ:対話が創造する未来(Into a Sea of Diversity: Creating the Future through Dialogue)」という基本方針を掲げて、
「知をきわめる」「人をはぐくむ」「場をつくる」という3つの視点(Perspective)から重要目標を定めて、
世界の公共性に奉仕する総合大学としてさらなる進化を目指しています。東京カレッジは、広く社会と関わる世界的な「場」で、分野を超えた「知」の構築を目指すと同時に、若手研究者を中心に「人」を育んでいきます。

東京カレッジは、「発見の喜び、知の力(Joy of Discovery and Power of Knowledge)の共有」の基本理念のもとに、「2050年の地球と人類社会(The Earth and Human Society in 2050)」に関連する重要な研究課題の推進に尽力しています。

文理の枠組みを超えた学際的な研究の場で、
・Flexibility(柔軟性)
・Curiosity(好奇心)
・Serendipity(思いもよらなかった偶然がもたらす幸運)
が特徴です。

研究者に限らず、人は、無意識のうちに、生活する環境による「思考のバイアス」があり、他の分野の研究者との対話を通じて、自分自身の「思考のバイアス」を気づかされることがあります。
The power of a third place between institutions
直接の職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直したり、新しいアイデアや気づきを得るための場だったりします。
サードプレースとしての研究会、社会人大学院
>
研究会、社会大学院とは、
家庭でもない、職場(企業・学校)でもない、「第3の場」
ではなく、職場(企業・学校)のひとつです。

ただ、どこで会う人々は職場(企業・学校)の人とは、違う顔ぶれです。
職場で、つらいことがあっても、研究会、社会人大学院にそれを持ち込む必要はありません。
職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直したり、新しいアイデアや気づきを得るための場だったりします。
>
まとまっていませんが、いろいろな気付きをいただきました。

東京大学は、2021年からUTokyo Compass「多様性の海へ:対話が創造する未来(Into a Sea of Diversity: Creating the Future through Dialogue)」という基本方針を掲げて、
「知をきわめる」「人をはぐくむ」「場をつくる」という3つの視点(Perspective)から重要目標を定めて、
世界の公共性に奉仕する総合大学としてさらなる進化を目指しています。東京カレッジは、広く社会と関わる世界的な「場」で、分野を超えた「知」の構築を目指すと同時に、若手研究者を中心に「人」を育んでいきます。

東京カレッジは、「発見の喜び、知の力(Joy of Discovery and Power of Knowledge)の共有」の基本理念のもとに、「2050年の地球と人類社会(The Earth and Human Society in 2050)」に関連する重要な研究課題の推進に尽力しています。

文理の枠組みを超えた学際的な研究の場で、
・Flexibility(柔軟性)
・Curiosity(好奇心)
・Serendipity(思いもよらなかった偶然がもたらす幸運)
が特徴です。

研究者に限らず、人は、無意識のうちに、生活する環境による「思考のバイアス」があり、他の分野の研究者との対話を通じて、自分自身の「思考のバイアス」を気づかされることがあります。
The power of a third place between institutions
直接の職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直したり、新しいアイデアや気づきを得るための場だったりします。
サードプレースとしての研究会、社会人大学院
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研究会、社会大学院とは、
家庭でもない、職場(企業・学校)でもない、「第3の場」
ではなく、職場(企業・学校)のひとつです。

ただ、どこで会う人々は職場(企業・学校)の人とは、違う顔ぶれです。
職場で、つらいことがあっても、研究会、社会人大学院にそれを持ち込む必要はありません。
職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直したり、新しいアイデアや気づきを得るための場だったりします。
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まとまっていませんが、いろいろな気付きをいただきました。