2013年10月

2013年10月29日

マクドナルド理論:敢えてよくない提案をして議論を活性化する

「マクドナルド理論」を使うとより優れたアイデアが出てきてプロジェクトが進行する

McDonald’s Theory

なるものを見つけました。

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ランチタイムにどこに食べに行こうか?ということになりました。

でも誰からも意見が出てきません。

そこで、「マクドナルドに行こうよ」と提案します。

すると、今まで、黙っていたみんなが口をそろえて「ええ!マクドナルドはやめよう」

と言い出します。

そして、「だったら、○○へ行こうよ!」

のように次々に意見が出てきます。


このように、

「実行可能なアイデアのうち最低のもの」を提案することによって、ディスカッションが始まり、人々が急にクリエイティブになること

を「マクドナルド理論」というそうです。

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プロジェクト、グループワークの始まりなど、だれからも意見が出てこなくて、

沈黙が支配したり、表層を引っ掻く、議論に終始して、なかなか進まないことがよくあります。

まず、スタートして、議論を活性化するためにも、この「マクドナルド理論」を使ってみるのもいいかもしれません。





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2013年10月28日

Marco展“イツモ”のわたしから“ハジメマシテ”のわたしへ

Marco展“イツモ”のわたしから“ハジメマシテ”のわたしへ

という案内が来ました。

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この度、私たちMarcoは、今までイベントに来てくれた15組の写真と撮影風景の展示会を行います。

"Marco"とは・・・
女子をもっとステキにサポートするために活動を始めた3人組。

"Creative Hub 131"とは・・・
人と人がともに時間を過ごし、繋がるハブとして、 新しい働きかたの方法を試し生み出す場として、 それらを発表する場として、 実験・実践の拠点として機能しています。


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1年ほど前に

コスカ写真展「cuteait for you(かわいい人物写真)に行ってきました

へ行ったのですが、同じ方の作品展です。

カメラがアナログからディジタルに変わり、フィルムも現像も不要になり、さらには携帯電話、スマートフォーン、タブレット端末に組み込まれ、常に持ち歩き、どこでも簡単写真が撮れて、しかも発信できるようになりました。

これにより、記録アーカイブ(いつ、どこに、誰といて、何をしていたのか)が、特に意識することなく、形成されていくようになりました。

また、写真には「記録アーカイブ」に加えて、「表現・アート」の機能も持ちます。

絵を描く、アニメをつくる、のは、才能がないと難しくても、写真ならば、もちろん、うまい、へたはあるものの、誰でも撮れます。

写真はアートのハードルを下げ、誰でもできるものにしてくれています。

写真には風景写真と人物写真がありますが、この展示で扱っているのは後者です。

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でも、写真は撮影者も被写体も、予想だにしない本質を、時として表現することがあります。

ひとりひとりが見せる、本人も気付かない、一瞬の表情を、特徴を引き出しつつ、表現しているのが楽しかったです。

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またFacebook,Twitterのアイコンだけでなく、個人の情報発信、紹介用のホームページなどに、有名人ではなくても、個人の写真が使われる時代になってます。

ウェブ上の写真で印象が決まってしまったりします。

こういう写真は普段着よりも、ちょっと「よそゆき」にメイク、ファッションに気を付けることが大切だったりします。

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有名な写真家の展示会だけでなく、こういうちょっとした日常にある、個人の展示会も素敵です

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また、作品そのものだけでなく、展示する場所、ちょっとした工夫が大切だったりします。

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主催者の方々、楽しいイベントをありがとうございました。また見に行きます。




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2013年10月23日

東大知的資産新ビジネス塾「経営戦略としての知財活用」

東大知的資産新ビジネス塾

の案内が来ました。

このシリーズには何回か参加していて、過去の参加記は、

東京大学知的資産経営研究講座「技術を活かすデザイン・ドリブン・イノベーション」に参加しました

東京大学知的資産経営研究講座「新ビジネス塾」に参加しました

東大知的資産新ビジネス塾「知財戦略はめまぐるしく進化する」

国際標準化と新興国とのコラボレーション

に書いてあります。

今回は、とりあえずの最終回、ということで、まず、これまでの振り返りをします。

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東大知的資産新ビジネス塾「知財戦略はめまぐるしく進化する」


かつての知財戦略と言えば、競合他社よりも先んじて技術開発し、それを特許出願し、権利化し、権利を防衛すると共に、ライセンス収入を得る、というものでしたが、オープン・イノベーション、国際標準化の流れの中で、あえてリスクの高い新規技術開発を自ら行うことなく、技術、知財ごと買収する、というのが現在のトレンドでしょうか?

また、日本の生産拠点が中国に移転して、日本国内が空洞化した、と言われて久しいですが、中国の経済発展により、賃金が上昇し、人々が中産階級化した結果、生産拠点が中国から東南アジア諸国に移転し、中国が空洞化、という現象も起きています。

「生産拠点が中国から東南アジア諸国に移転し、中国が空洞化」と書きましたが、この原因は生産コストですが、背景にはディジタル化、モジュール化により、生産コストの安い東南アジア諸国に技術移転が可能、ということがあります。


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グローバル社会の中での国際標準化


技術、製品が国境を越えて取引されるのですから、製品の品質、性能、安全性、寸法、試験方法などに関する国際的な取極め、国際標準(Global standard)が必要です。

国際標準化は、18世紀に電報が各国間で通じるように、ヨーロッパ22カ国で開催されたのが始まりです。

つまり、標準化とは、国境を越えて、どの国でも使えるために、必要に迫られて作られたものです。

この会議は、なんと、ナポレオンが召集したそうです。

その後、万国電信会議で電話のプロトコルを決めて、各国間で電話がつながる、などへ発展していきました。

標準には、

・デファクトスタンダード (de facto standard) 「事実上の標準」:自然に成り行きで決まったもの。

・デジュールスタンダード (de jure standard):何らかの協議で決めたもの

の他、

・強制規格

・任意規格

例えば、電波は条約で決めた強制規格、電話は任意規格

世界標準、地域標準、国内標準などがあります。

例えば、紙の大きさは何でもいいのですが、A4、B5など、サイズが統一されていた方が便利な訳です。

昔、DVDではなく、ビデオテープが使われていた頃、一時期、VHS方式とベータ方式の2つの方式が競い合い、2種類のビデオデッキを持つ人もいました。

結局、VHS方式が標準となりました。


新興国ビジネス:モジュール化による国際水平分業化と品質重視へ


モジュール化とは、1つの複雑なシステムを、相互依存の強い部品同士で構成するのではなく、交換可能な独立した機能を持つ部品どうしで構成しようとすること

例えば、パソコンのCPUやメモリーなどの内部構造は複雑で専門家でないと製作できませんが、それぞれのCPU、メモリーは機能が交換可能で、内部構造をしらない素人でも使用可能です。

つまり、複雑な製品でも、個々の部品をモジュール化してしまえば、素人でもプラモデルを組み立てるように簡単に作り上げることができます


プラットフォーム戦略論とは?


プラットフォーム戦略とは、

製品やサービスの土台となる「プラットフォーム」の上に、それを補完する製品やサービスを構築して、より高い「価値」を顧客に提供しようとするもの。

例えば、ソフトウェア業界では、マイクロソフトがWindowsというOSでプラットフォームリーダーの立場を築いているが、Windowsが高い訴求力を備えているのも、その上で稼働する各種のアプリケーションを補完業者が提供するという「エコシステム」をうまく成立させているからと言える。

プラットフォーム戦略を上手に展開できれば、単一企業のリソースだけでは困難な事業展開を実現できる可能性を秘めている。


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前置きが長くなりました。出た話をまとめます。

・部品の互換性、デジタル化、ネットワーク化により、製造業が「擦り合わせ」から「モジュール」へ

・国際標準化、デジタル化により、製造業が垂直統合から国際分業へ

・自動車、既にモジュール化が進み、ピックアップ・トラック、スポーツタイプ・カー、コンパクト・カーなど、違いタイプの自動車が同じプラットフォームでできるようになった。

・ゲーム・コンテンツについても、作成の標準プラットフォーム、共通化により、国際分業が可能になっている。

・プラットフォーム・ビジネス:ライセンス収入だけではもうからない。オープンにして市場を拡大し、利益をあげるモデルを作る。オープンとクローズの使い分け。

・技術を有する先進国と、キャッチアップしたい新興国をつなげる。特許を利用しつつ、プラットフォームを作り、技術マーケティングが可能に。 

・プラットフォーム・ビジネスは、当事者だけでなく、周囲にいる人も参加せざるを得なくなるのが強み。

・知財の価値は、知財部門内だけでの評価は難しく、ビジネスで検討しないとできない。ビジネスモデルが先行する。

・知財人材育成とは、知財専門人材(特許出願中心)から知財活用人材へシフトすること。

・日本の電機産業、部材と製品、サービスの三層構造で、それぞれの利益が相反する構造になってしまっている。

・グーグル、検索と広告。ユーザーにフリーで検索を使ってもらって、広告で儲ける。

・ベンチャーにビジネス経験者が入って、花咲くケースがある。クックパッド、グーグル。


日本の「ものづくり」は高品質、省エネルギー、高機能、を付加しました。

「高品質」「省エネルギー」は世界で評価され、広く取り入れられています。

一方、「高機能」は前者2つと違い、あまり評価されず、実際には不要なものが多い、ということで、シンプル化、機能は消費者が選択する動き、が進んでいます。

日本の「ものづくり」の最盛期の頃を思い出して、夢をもう一度、という人も少なからずいますが、これは無理です。

新興国との労働単価は比べれば、明らかなようにコストで、勝ち目がないのです。

それよりも、今後の「ものづくり」の中心となる、新興国と、どうコラボレーションしていくか?考えることが、これからの日本の製造業の課題、だと考えます。

事業戦略、研究開発戦略、知財戦略の三位一体となった経営戦略と言われて久しいですが、経営戦略としての知財活用の重要性がますます増している、そんな感がしたビジネス塾でした。




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2013年10月22日

東大i.schoolワークショップ、システム思考によるビジネスモデルとは?

東大i.schoolオープンワークショップ Aalto大学 School of Art and Design ピーター・マクグロリー教授による講演とワークショップ

の案内が来ました。

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ブルーオーシャンはどこから来るのか?

大企業で連続的にイノベーションを起こすドライバーは何か?

起業にあたり、システム的に統合したプラットフォーム・アプローチの戦略的な利点は?

システム思考の戦略的な利点とイノベーション創出における、多様なコラボレーションを、ビジネスモデル・キャンバスを使ったケース・スタディーで実際に試してみる。


このワークショップはオープン参加も可能で、会場の東大工学部2号館には通常のischool履修生に、特別参加の他大学を含む学生さん、社会人が加わります。講演は英語で行われます

東大ischool innotalk「Design thinking」ドイツの事例より

に書きましたが、


デザイン・スクールとしては、スタンフォード大学のd.school(Institute of Design at Stanford)

が有名です

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d.schoolでは、デザイン思考はどんな仕事・プロジェクトにおいても重要だという思想のもと、経営、情報技術、法律など多様な学科の学生が履修します。

「問題解決のためのデザイン思考における5 つのプロセス」が重要だということ。

empathy:課題の対象に感情移入する

define:問題を定義する

ideate:アイデアをたくさん出す

prototype:プロトタイプを作る

test:試験し、フィードバックを得る

このプロセスは、モノづくりだけでなくあらゆる問題解決の過程で応用できます。そして、d.schoolではこのプロセスを実際にクラスを通して経験していくことができます。


では早速出た話をまとめます。

・サービス、組織をリフレーム(再構築)することがイノベーションにつながる。

・可視化、シミュレーション、プロトタイプがアイデア実現の第一歩。

・ビジネスの可視化(visibility)+ビジネスの実行可能性(desirebility)+人への価値、望ましさ(desirebility)(これが最も大切で、これが起点) → イノベーション

・顧客の価値を発見し、妥当性を検証し、発展させ、創り上げる。

・ブルーオーシャンでは競争が不要。グーグルの検索ビジネスは、その事例。

・ビジネスはこれまでに持つものに制約される必要はない。

・ビジョンはアイデアを創出するだけでなく、実現するために必要な解決手段である。

・「問題解決のためのデザイン思考における5 つのプロセス」

empathy:課題の対象に感情移入する

define:問題を定義する

ideate:アイデアをたくさん出す

prototype:プロトタイプを作る

test:試験し、フィードバックを得る

をholisitic:俯瞰的に、synergistic:統合効果を出して、collaborative:協力して、行う。

・シリコンバレーは「場所」ではなく、心の状態である。

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これらを踏まえたうえで、

「Business Model Canvas」

を使ってビジネスモデルを構築していきます。


Customer Segments(顧客)

Value Propositions(提案する価値)

Channels(チャネル、価値をお客へどのように届けるか)

Customer Relationships(顧客との関係)

Revenue Streams(収益の流れ方)

Key Resources(キーとなるリソースは何か)

Key Activities(キーとなる活動は何か)

Key Partnerships(キーとなるパートナーは誰か)

Cost structure(コストの構造)

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いきなり、デザイン思考を利用したビジネスモデル、と言っても難しかったりします。

このように「Business Model Canvas」を使って考えていくと、わかりやすそうです。



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2013年10月21日

ワールドカフェスタイルのインターナショナル・アラムナイ・フォーラム

インターナショナル・アラムナイ・フォーラム

の案内が来ました。

案内文によると、


「日本の経営はなぜ本質的にグローバルになれないのか? 我々にできることとは?」

日本を代表する国際派ビジネスマンのひとり、八城政基氏をキーノートスピーカーに迎えます。

八城氏はエッソ石油社長、シティバンクN.A.在日代表など外資系企業経営を歴任された後、破綻した旧日本長期信用銀行(現新生銀行)の再建に会長兼社長と して取り組まれました。

国内外の外資系企業での約40年にわたるご経験から、グローバル化に取り組む日本企業の持つ課題とその解決に向けた考え方につい て、お話しいただきます。

また、八城氏からのスピーチテーマを受け、ワールドカフェ形式のワークショップを行い、テーマへの理解を更に掘り下げます。ワークショップには八城氏も参加されます。


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このイベントは東大ホームカミングデーの一環で行われますが、

International Alumni Forum 2013@東大本郷に行ってきました

に書いた

International Alliance of Research Universities(国際研究型大学連合)

メンバー大学は、

Australian National University

ETH Zurich

National University of Singapore

Peking University

University of California, Berkeley

University of Cambridge

University of Copenhagen

University of Oxford

The University of Tokyo

Yale University

の10大学の卒業生も加わります。

参加者は60名ほど、3/4が東大の卒業生、ただ留学生の卒業生が多いのが特徴です。

International Alumni Forum 2013@東大本郷に行ってきました

では、


このネットワーキングディナーは、主催者、ホストの挨拶があるくらいで、特に「ネットワークを起こす仕掛け」は用意されていません。

知り合い同士で来ている人もいますが、ほとんどは初対面。

参加者のネットワーキング能力、コミュニケーション能力が試されます。


でしたが、

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今回は基調講演があり、4人ごとにテーブルにつき、ワールドカフェ形式で15分程度話すラウンドを3回行い、その後に全体懇親会、という流れです。

しかも、基調講演が終わった時点で、参加者にビール、ワインがふるまわれ、アルコールを交えての、英語でのワールドカフェになります。

テーマは「日本の経営はなぜ本質的にグローバルになれないのか? 我々にできることとは?」ですが、テーブルごとに話す内容はどんどん変化していきます。

英語で、変化していく話題に対応しつつ、簡潔に自分の見解を述べることが求められます。

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4人ずつのワールドカフェが3ラウンドあるので、話す内容に困ることなく、パーティーに移行できます。

前回のInternational Alumni Forum 2013@東大本郷の参加者も、何名か参加しており、人の輪が広がり、世界中に新しい友達ができていく、楽しいイベントでした。





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2013年10月17日

「オンスクリーンメディアのデザイン」から組織、サービスのデザインへ

オンスクリーンメディアのデザイン

という案内が来ました。

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案内文によると、


イノベーション政策というと、医療やエネルギーなど、産業技術に関連するイノベーションを思い浮かべがちですが、わたしたちが日々接しているデザインの中にも、さまざまなイノベーションのチャンスが潜んでいます。

たとえばワールドワイドウェブの普及により、これまでにはない斬新なデザインのコミュニケーションを実装できるようになりました。

また、デザインには、私たちの行動や気持ちを大きく変えるイノベーションの力がありそうです。

カンヌ国際広告フェスティバル・グランプリ受賞をはじめ、NHK Eテレ「デザインあ」のインターフェイスデザイナーなど、世界的にご活躍されているウェブデザイナー、中村勇吾さんに、デザインによるイノベーションの可能性についてご講義いただきます。



欧米を中心に新たな価値、体験を生み出すためのデザインがより重要になってきています。

変化が激しい時代におけるデザインの役割、「技術イノベーションをいかに人間的にするかの方法」、「デザインとビジネス戦略を繋げる」、「インタラクティブなコミュニケーションや商品をデザインするためのメソッド」「デザインとビジネスを融合する」「ユーザー価値と経済価値を繋げる」などなど、

技術、イノベーション、ビジネス、コミュニケーションなど、いろいろな分野、あるいは分野融合を起こす方法として、デザインに対する期待は高まっています。

この辺の事情は、

イノベーション創出エコシステム勉強会「社会システムのデザイン」に参加しました

デザインとビジネス戦略の融合「なぜ、いま、「デザイン」なのか?」

に書いてあります。

デザインは、従来は建築物、生産物あるいはソフトウェアについて考えられてきましたが、最近では、組織、サービスにも適用できる、と考えられるようになってきました。

バーチャルな世界での出来事をリアルな世界で再現ー3Dプリンターの衝撃




・形態の合成方法を数学的な操作として手順化できれば、それが重層化しても表現できる。つまり、人には難しい形態の表現も、アルゴリズムにすればコンピューターで表現できる。 

・コンピューターで単純なルールを繰り返すことで、人間には意外に見えることを表現することができる。

・コンピューターの大量高速演算でもたらされるもの、人間にはルールはわかるが、結果は予測不能。


と書きました。

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コンピューターは大量高速演算、検索、記録などは、人間よりも、はるかに向いています。

建築物、生産物のデザインでは、人間がアルゴリズムをあらかじめ与えておけば、コンピューターはそれを大量高速に実現し、設定を与えた人間すら予測できないデザインを実現します。

その事例として紹介されたが、

LIFE COLOR CLOCK

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NHK教育の「デザインあ」

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など

以前は、こういったデザインは、何か物語を伝えるための、ツールとして使われてきました。

でも、特に伝える物語、がなくても、こういったボキャブラリーを増やしていくと、ツール自体が意味を持ち始め、新たな「物語」を生み出す。

これが実現されているのは、まだスクリーン上のコンピューター・グラフィックの世界が中心です。

でも、

・人間がアルゴリズムをあらかじめ与えておけば、コンピューターはそれを大量高速に実現し、設定を与えた人間すら予測できないデザインを実現

・特に伝える物語、がなくても、こういったボキャブラリーを増やしていくと、ツール自体が意味を持ち始める

これが組織、サービスのデザインに適用される日も、それほど遠くはないかもしれない、そんな予感がしました。





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2013年10月15日

「論より統計!」大規模データの時代になって、統計が「整備」から「積極活用」に

『論より統計! 社会が求める人材になるために』

という案内が来ました。

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案内文によると、


膨大なデータから課題を発見し解決する力と論理的に思考する力は、グローバル化社会の中で是非とも身に付けておくべき能力です。


とあります。

ところで、「統計」とは何でしょうか?

統計の歴史を振り返る〜統計の3つの源流〜

より抜粋します。


「統計」と呼んでいるものの歴史を振り返ると、その源流は以下のように大きく3つに分けることができます。

1. 国の実態をとらえるための「統計」
2. 大量の事象をとらえるための「統計」
3. 確率的事象をとらえるための「統計」

これらは別々のルートをたどって、19世紀半ば、ケトレー(1796-1874)が社会統計を科学的に作成・分析するために確率論を導入したことで、社会現象・自然現象いずれも数量的にとらえる「統計」として形を整えました。


1. 国の実態をとらえるための「統計」

古来、為政者は、徴税、兵役などのために、その支配する領域内の実情をできるだけ正確に把握する必要がありました。

19世紀のフランスの統計学者モーリス・ブロックは「国家の存するところ統計あり」という言葉を残しています。こうしたことからも、統計が国家経営に欠かせないものとして発展してきたことは容易に理解できます。

古代エジプトでは紀元前三千年にピラミッドを建設するための調査が行われたことが知られていますし、ローマ帝国では初代皇帝アウグストゥスの治世の頃に、人口や土地を調べる調査(Census)が行われました。今日、国勢調査のことを「人口センサス」と呼ぶのはその名残です。

日本でも、住民を登録して課税するために670年に最初の戸籍、庚午年籍を作成したり、また後世では豊臣秀吉が同じく課税のために、大規模な太閤検地を行ったことが知られています。


2. 大量の事象をとらえるための「統計」

イギリスのジョン・グラント(1620-74)によってその道が切り開かれました。

グラントは、当時たびたびペスト禍に見舞われていたロンドンで、教会の資料を基にした死亡統計表を分析し、一見偶然とみえる人口現象に規律性のあることを明らかにしました。

彼はまた、当時200万人と考えられていたロンドンの人口について、様々なデータや観察を通じて38万4千人と見積もり、限られた量のサンプルデータを注意深く観察することで全体の人口に関する推測が可能になることを示したのです。


3. 確率的事象をとらえるための「統計」

サイコロ賭博のように偶然に左右されるギャンブルとの関わりの中から産み出されました。

「標本空間」の基本的な考え方は、16世紀にサイコロ賭博やトランプゲームにおける偶然の仕組みを数学的に研究したイタリア人カルダーノ(Geloramo Cardano 1501-76)によっています。

パスカル(1623-62)とフェルマー(1600年代初頭-1665)は期待値、推定、検定、標本理論など確率論の基礎をつくり、18世紀に入り、ベイズ(1702-61)、ラグランジュ(1736-1813)、ラプラス(1749-1827)といった一流の数学者たちの研究を経て大成します。


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早速出た話をまとめます。

・明治14年(1881年)明治政府は「統計院」を設立。「現在の国勢を詳明せざれば 政府すなわち施政の便を失う  過去施政の結果を鑑照せざれば 政府その政策の利弊を知るに由なし 」(大隈重信)

・政策立案の根拠は統計データ、データにより現状を把握し、状況・効果を予測し、施策を立案する。特に人口、経済状況は基本。 

・18世紀から19世紀にかけて、各国で国家運営の基礎として統計を用いることの重要性が認識されるようになり体制整備や統計調査。フランスでは、統計の重要性に着目したナポレオンによって1801年に統計局が設置。

・感情的になることなく、客観的なデータを分析する。

・社会人に求められる資質=論理的問題解決能力、データに基づく規則性の発見(仮説)→仮説検定→実証

・統計を学ぶ意義。ビジネス、研究では必須。無駄をなくす、だまされない、判断ミスを減らす、人生を有意義、効率的に生きる、無駄な心配をしなくて済む。

・大学での統計学、文系にとっては数学、理系にとっては「あいまいな学問」解析学、物理学などに比べ、主観的。統計学は、現代の「読み、書き、そろばん」 

・運鈍根、勘、経験、度胸による判断から統計に基づく判断へ

・ビジネスで求められる能力、次々と降りかかってくる無理難題を解決する。美しい正解はない。武器としてのリテラシー(知識、能力)を多く持ち、活用できること。考え抜く力と構築力、責任感、実行力

・リテラシー:体力コミュニケーション能力、語学力、対人関係、数量的な感覚、数字へのセンス(数字をしっかり見ているか?課題発見、課題解決のための仮説検証)

・数学を駆使して仕事に活かす能力、課題を数字で見る、処理能力が高まり、客観性が出る、説得力が増す、仕事を客観的に見渡せる。

・ビッグデータにより、統計は「整備・収集」の段階から「積極活用」の段階へ


いろいろお話がありましたが、端的に言うと、

1.計測、記録するシステムを整備すること

2.1に基づき、勘、経験からデータに基づくライフスタイルへ

ということでしょうか?

1.については、

今さらながら、PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクル




PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクルとは、

(1)測定の仕組みがあるか?(Plan)

(2)計画的に実施しているか?(Do) 

(3)測定結果を適切に評価しているか?(Check)

(4)その結果を改善につなげているか?(Act)

(5)改善効果は得られているか?(成果)

(6)もし(1)−(5)が適切になされていなければその原因は何か?

巷で言われているPlan(計画)よりも、「測定の仕組みがあるか?(Plan)」としているのが特徴です。

計画しっ放し、ではなく、測定できるように、と言っています。

あなたの会社では(1)〜(6)がしっかりできていますか?

なお、この(1)〜(4)の順番は入れ替わることもあります。

こうなりたい姿に現状から目指すのであれば、

PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)ではなく、CAPD(チェック・アクション・プラン・ドウ)

・なりたい姿と現状のギャップを評価する

・そのギャップを踏まえて、なりたい姿へアクション

・計測できる仕組みづくり

・計画的にできるか?

というステップになります。


例えば、あなたが営業だとします。製品別、地域別、顧客別の売上高、利益率などについての、「測定の仕組み」がありますか?

オンライン・システム、社内LANなどのインフラが整備されているのですから、各自がいつでも、ほしいデータを集計できればよいのですが、実際には担当者がExcelなどを使って、手作業で集計しています。

それゆえ、集計は四半期毎、月毎、などになり、ほしい時に測定することはできません。

すると、PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクルを回して仕事をしているのではなく、測定できるのは、四半期毎、月毎で、それ以外の時は、いつもの慣習、成り行きで仕事をしている。

そして、トラブルが起きた時、何かイベント(常務への説明、営業リーダー会議など)がある時、顧客と納入業者の板ばさみ、への対応に追われ、仕事をした、と思っている。

すなわち、その場しのぎ、行き当たりばったり、になっており、マネジメントはできていない。

個人でも、業績の目標管理、あるいは個人として目標を目指していること、があると思います。

しっかりPDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクルを回してマネジメントしていますか?


2.については、

勘、経験からデータに基づくライフスタイルの時代へ


・データは当初の目的だけでなく、それ以外にも大きな利用価値がある、データの再目的化がポイント(ビッグデータ)

・まだ分析されていない「眠っているデータ」を有効に利用することで大きなビジネス上の価値を創出することができる

・Evidence based Society、もっとデータを利用する。勘と経験による判断から、データによる判断へ

・ワインの質、ソムリエのテイスティングよりも、気温、降水量などのデータにより正確に予測可能(オーリー・アッシェンフェルダーのモデル)

・データを意思決定に活用するには、相関ではなく因果を知らなければならない。相関関係と因果関係は別物

・データ・サイエンティスト:高度な数学的素養を持ち、プログラミングにたけ、好奇心旺盛で企業経営に興味を持つ、スーパースターで、アメリカにおいて、最もセクシーな職業(トーマス・ダベンポート) 

・データ・リテラシー:データ処理や統計に関する基本知識に加えて、データの裏にある真実を見抜く力、一見関係がないデータの組合せから、何かを見抜く力


ということでしょうか。

人々のライフスタイルの大きな転換点に来ている感がします。




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2013年10月11日

大学入試で、志願者にみたいことは?

大学入試:国公立大、2次の学力試験廃止 人物重視、面接や論文に??教育再生会議検討

というニュースが駆け巡っています。

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政府の教育再生実行会議が、国公立大入試の2次試験から「1点刻みで採点する教科型ペーパー試験」を原則廃止する方向で検討することが分かった。

同会議の大学入試改革原案では、1次試験で大学入試センター試験を基にした新テストを創設。結果を点数グループでランク分けして学力水準の目安とする考えだ。

2次試験からペーパー試験を廃し、面接など「人物評価」を重視することで、各大学に抜本的な入試改革を強く促す狙いがある。


下村文科相は「学力一辺倒の一発勝負、1点差勝負の試験を変える時だ」とし、新テスト創設の必要性を強調。

さらに、大学ごとに実施する2次試験について「大学の判断だが(同会議では)2回もペーパーテストをしないで済むよう考えたい」「暗記・記憶中心の入試を2回も課す必要はない」と述べた。


今日は、これについて考えてみます。

いつも夏に大学院入試志願者を対象に、

大学院入試 考えていることを、とにかく書くこと!(筆記試験編)

大学院入試、考えていることを明確に (口述試問、面接編)

を書いています。

つまり、大学院入試では、1次試験が「筆記試験」、2次試験が「口述試問、面接」なのが基本です。

「口述試問、面接」には、少なくとも一人に付き、15〜20分程度かかるでしょうか?

「口述試問、面接」を1日、午前、午後4時間ずつ計8時間、先生方が4グループに分かれて面接するとして、1日で対応できるのは128名。

つまり、100名程度が志願者の上限になり、その程度まで、筆記試験で絞る、ことになります。

さて、上記によると、大学院入試でみたいことは、

大学院入試 考えていることを、とにかく書くこと!(筆記試験編)


大学入試は受験者が極めて多くて、ある程度、学力の差が出るような問題の設定にします。

一方、大学院入試では受験者は比較的少数です。

ここで、見たいのは、大学院教育に対応できる、基礎学力、論理的な判断力、思考を組み立てる力、などです。

これらを見るために、論述試験が出題されることが多い、と思います。


大学院入試、考えていることを明確に (口述試問、面接編)


口述試問、面接で質問されることは、

●専門事項

●「なぜ志望したか?」「これまで何をしてきたか?」「入学後何をしたいか?」「(社会人の場合)勤務と両立可能か?」


と書きました。

131011入試1


では、大学院ではなく大学の入試で志願者にみたいことは、何なのでしょうか?

これは、定説がないので、「TAK」さんの私見ですが、「大学で学ぶことができる基礎学力を身に着けているか?」ではないでしょうか?

この「基礎学力」を見るために、1次試験が「大学入試センターによるマークシート試験」、2次試験が「各大学による試験」になっています。

下村文科相は「暗記・記憶中心の入試を2回も課す必要はない」と述べていますが、2次試験は多くの大学で「考え方・論述を述べる」タイプが中心になっています。

例えば、東大の2次試験

です。

世界史の

「17世紀から19世紀までの、開発の内容や人の移動、人の移動に伴う軋轢について、カリブ海と北アメリカ地域への非白人系の移動を対象にし、奴隷制度廃止前後の差異に留意しながら論じなさい」

などは、この時期の北米における開発、それに伴う人の移動、それがもたらした社会現象を包括的に理解していなければ回答できず、決して、「暗記・記憶中心の入試」などではありません。

この「考え方・論述を述べる」タイプが中心の2次試験は採点が大変なため、1次試験の「大学入試センターによるマークシート試験」で足切りをします。


「TAK」さんの私見では、教育再生実行会議は、大学入試で志願者に見たいこと、実際の志願者数、を「大学院」と混同して考えているのでは?とすら、思えます。

もう少し、検討を待ちたいものです。


ところで、大学入試に求められることは勉強し、そうでないものは勉強しない、のは仕方がないことです。

大学入試センター試験に英語のリスニングが導入されたのは2006年以降です。

これ以降の学生、例えば、現在の大学生、大学院生は英語のリスニングを相当訓練しており、TOEFL、TOEICなどのリスニングでも、それほど困ることはありません。

一方、それ以前の世代は、英語のリスニング、スピーキングをTOEFL、TOEIC対策などで独自に勉強せざるを得なくなり、相当苦労してます。

大学入試センター試験の英語のリスニング導入は、確実に日本人の英語能力開発に有効だった、と言えそうです。




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2013年10月09日

物質に質量をもたらす「ヒッグス粒子」とは?

2013年度のノーベル物理学賞は、物質に質量をもたらす「ヒッグス粒子」の存在を理論的に予言した英エディンバラ大名誉教授のピーター・ヒッグス氏と、ブリュッセル自由大名誉教授のフランソワ・アングレール氏が受賞しました。

131009素粒子


ヒッグス粒子は全部で17種類ある素粒子のうち唯一、未発見だった最後の粒子。1964年、ヒッグス氏はこの粒子の存在を予言し、アングレール氏は物質に質量が生じる仕組みを説明する理論を発表。極微の世界の基本法則である素粒子の標準理論を完成に導きました。

理工系出身でも「ヒッグス粒子とは?」にしっかり答えられる人って少ないのでは?と思います。

「アインシュタインの夢ー究極の素粒子理論」工学系必読

に書きましたが、


理工系の大学関係者でも、理学系の物理系でないと、素粒子理論、超弦理論などの最新研究へのキャッチアップは難しくなります

大学受験、大学教養課程で、量子力学と相対性理論が両立しない、ことなどは学びつつも、専攻が物理系でないと、素粒子理論、超弦理論などから遠ざかり、最近、話題のヒッグス粒子、と言われても、よくわからなかったりします

131009原子核


原子核の周りを電子が回っていますが、大昔の物理(湯川秀樹氏が中間子理論でノーベル物理学賞を受賞した頃)では、電子と原子核を構成する陽子、中性子も「素粒子」でした

その後、陽子、中性子がさらに、「クォーク」と呼ばれる、粒子で構成されることがわかり、クォークが「素粒子」とされました

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現時点の素粒子の標準模型は、

・クォーク(陽子や中性子を構成する粒子)

・レプトン(電子やニュートリノの仲間)

・ゲージボソン(力を媒介する粒子)

・ヒッグス(対称性の破れや質量の起源に関係する粒子)

・重力子(未発見)

とされています

一方、物質の相互作用は4つの力、電磁相互作用、強い相互作用、弱い相互作用、重力相互作用とされています

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アインシュタインは一般相対性理論(1915年)で「重力は時空のゆがみによって生じる」を示し、「統一場理論、重力も電磁気力も幾何学的に表現したい」とし、後世はこの研究に力を注ぎましたが、残念ながら、うまくできませんでした

そこで、「統一場理論、重力も電磁気力も幾何学的に表現したい」が、アインシュタインの夢、と言われます

その後、1926年に量子力学が発表され、粒子性と波動性をもつ量子の運動など、ニュートン力学ではうまく説明できなかった、量子レベルの現象の説明ができるようになりました。

しかし、量子力学と一般相対性理論は相性がよくなく、単純に一緒にすると、答えが無限大になってしまいます。

場の量子論でも無限大は出るが、これは朝永振一郎博士の「くりこみ理論」で解決します

特殊相対性理論(1905年)と量子力学(1926年)より「場の量子論」ができました。「標準理論」(電磁相互作用、強い相互作用、弱い相互作用)と「重力」4つの相互作用の統一が現代版アインシュタインの夢でしょうか


ピーター・ヒッグスらが、1964年に素粒子に質量を与える理論「ヒッグス機構」を提唱しまし、質量を持つ素粒子があると予言しました。これが「ヒッグス粒子」です。

材料の原子は、原子核の周りを電子が回っています。もしヒッグス場がなかったら、電子が質量を持たないので、光の速さでどこか遠くに飛んでいってしまいます。

そして、2012年。スイス・ジュネーブにある欧州合同原子核研究機関(CERN)で稼働している大型ハドロンコライダー(LHC)を使って実験をしているATLAS(アトラス)グループとCMS(シーエムエス)グループが、それぞれにヒッグス粒子らしき新粒子を発見したと報告しました。

現在も、この新粒子がヒッ グス粒子としての性質を満たしているかを検証すべく、実験データの収集と解析とが続けられています。

新しい結果は、CERNで発見された粒子がヒッグス粒子であることを示唆

「場の量子論」から「ヒッグス粒子」までを、だいぶ、端折りました。

これをずっと書いていると数冊の本になってしまいますから。

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ノーベル物理学賞でたどる標準理論100年の歴史


を参考に、簡単にまとめると以下の通りになります。

(1)物質の最小構成要素である素粒子は、強い力を感じるクォークと強い力を感じないレプトンにまとめられる。電子やニュートリノはレプトンの仲間。それらは、固有の角運動量としてのスピン1/2を持つフェルミオンで、現在それぞれ6種類がある。

(2)素粒子の間に働く力としては、強い力、弱い力、電磁気力を扱う。

(3)これら3つの力のそれぞれに力を伝える素粒子が存在し、強い力を伝えるグルーオン、電磁気力を伝える光子、弱い力を伝えるW+粒子、W-粒子、Z0粒子があり、いずれもスピンは1で、ボソンである。これらの力を伝える粒子は、ゲージ原理と呼ばれる原理により、その力の働き方が規定されている。

(4)電磁気力と弱い力は統一されていて、電弱力と呼ばれる。

(5)クォーク、レプトンや力を伝える素粒子の質量は、もともとはゼロであるが、「自発的対称性の破れ」という仕組みにより、ゼロでない質量を持つ。ただし、光子とグルーオンの質量はゼロである。

(6)この仕組みの証拠として、スピンが0のヒッグス粒子が存在すると予測される。

さらに詳しくは、

2013年度ノーベル物理学賞「存在が予想された基本粒子(ヒッグス粒子)の発見によって確認された素粒子の質量の起源に関するメカニズム理論」


をご覧ください。

東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)の村山斉機構長が、

「ヒッグス粒子仲間の中に、暗黒物質があるかもしれない!ヒッグス粒子の発見は終わりではなく始まりだ」と締めくくっています。

ニューヨーク・タイムスのヒッグス粒子の理論を説明したスライド「物質はいかに質量を獲得したか」


が凄くわかりやすい、です。



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2013年10月07日

ウェラブル・コンピューター、自分のライフログ(生存・生活記録)が可能に?

スマートフォンに次ぐ新たな携帯情報端末として、

「スマートウォッチ」

「グーグル・グラス」

など、

身体に装着できるウェラブル・コンピューターの開発、実用化が盛ん

です。

スマートフォーンが持ち歩くコンピューター、として便利ですが、自転車を運転していたり、満員電車の中だったり、歩きながら見る、のは、不便だったりします。

そんな時に、スマートフォーンと連動して、更新情報が眼鏡、腕時計に表示されれば便利です。

131007スマートウォッチ



ウェラブル・コンピューター

は、

・腕時計やメガネ、ベルトなど、既に身に着けるものを利用しており、わざわざ装着する面倒がない

・自分が見たもの、聞いたことの記録が可能に。

・「身に着ける」ため、心拍数、脈拍、体温などの身体情報のモニター、記録が可能で、新たな健康ビジネスの可能性

があります。

以前は、測定、記録できたとしても、そのような莫大な容量の記録データは保存しようがありませんでした。

しかし、クラウド・コンピューティングで、これか可能になりました。


自分のライフログ(生存・生活記録)が可能になると、どうなるでしょうか?

「生存」から考えてみましょう。

高齢化時代のヒューマンインタフェース技術

に書いたように、


ウェラブル・コンピューターと言って、腕時計、メガネなどに装着する形で、コンピューターを人間に取り付けることができます。それゆえ、24時間365日人体の記録(血圧、体温、血流量、脈拍、歩行量、など)を測定できるようになります。

これまでは、仮に測定できても、そのような莫大な容量の記録データは保存しようがありませんでした。

情報技術では、

ムーアの法則:計算機素子の能力は18ヶ月で2倍になる

ギルダーの法則:通信回線の速度は9ヶ月で2倍になる

と言われています。

例えば、昔のスーパーコンピューターのハードディスクの容量が、今ではすっぽりとノートパソコンに入ります。

それゆえ、24時間365日人体の記録(血圧、体温、血流量、脈拍、歩行量、など)データが保存可能になります。

すると、人間は病院に行かなくとも、主治医がデータを見て、病気の診断、薬の処方、をすることができるようになります。

なお、人間に24時間365日装着されるコンピューター(ウェラブル・コンピューター)は、医療以外にもマーケティング調査(店舗での人々の消費行動)、快適感調査(住宅内での生活者の行動)など、応用範囲はかなり多い、と考えられます。


「生活」については、

人間・テクノロジーの未来「インタラクションからインテグレーションへ」


Google検索、世界の事はわかるが、自分のことは検索できない。「昨日何を食べた?」「1週間前に会ったあの人の名前は?」など。これが自動的に記録され、必要な時に引き出せると、人間の機能が驚異的に向上する

カメラ付きのメガネで視線が追ったもの、食べたものをを自動的に記録する、簡単なイア・センサーで聞いた音、話したことを録音する、など、

人間の行動が自動的に記録され、かつ、検索できる


131007グーグルグラス


さらに、

グーグルグラスですれ違った女性の情報がだだ漏れに?

にあるように、

リアルとネット上の情報とリンクさせれば、すれ違う他人の情報を知る事も技術的には可能になります。

名前だけでなく、どの企業や大学に属し、交際相手がいるのか、もしかしたら友人の友人かも。



SFの世界ですら、起こり得なかったことが、現実化しつつあります。




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2013年10月04日

International Alumni Forum 2013@東大本郷に行ってきました

世界トップクラスの国際研究型大学による卒業生ネットワーキングディナー

という案内が来ました。

131004東大1


IARU

とは、

International Alliance of Research Universities(国際研究型大学連合)

メンバー大学は、

Australian National University

ETH Zurich

National University of Singapore

Peking University

University of California, Berkeley

University of Cambridge

University of Copenhagen

University of Oxford

The University of Tokyo

Yale University

の10大学。

この10大学の卒業生たちとの、ネットワーキングディナーで、しかも参加費がタダ、です。

誰も知っている人がいなくて、パーティーの「壁の花」になってしまうリスク、もあるけれど、世界で活躍するトップクラスの人たちから情報を仕入れて、英語で話し合う、絶好の機会です。

とにかく行ってみることにします。

会場は東大本郷キャンパスの山上会館です。

開始時間の少し前に到着したのですが、こういったパーティーに特有の、ドリンクを片手に、知らない人同士でのネットワーキングが始まっています。

131004東大2


このネットワーキングディナーは、主催者、ホストの挨拶があるくらいで、特に「ネットワークを起こす仕掛け」は用意されていません。

知り合い同士で来ている人もいますが、ほとんどは初対面。

参加者のネットワーキング能力、コミュニケーション能力が試されます。

この辺の事情は

ネットワークのポイントは「友達の友達」


誰も知らない時期に、懇親会に参加するのは、ちょっときついものです。

また、せっかくお話しても、それほど深いものにはなりません。

ところが、少しお友達がいると、懇親会はずっと楽しくなります。

お友達に、そのお友達を紹介してもらうと、共通のテーマがあって、また関心が重なっていたりして、お話がずっと深まります。

それゆえ、単なる名刺交換ではなく、しっかりした人的ネットワークになります。


「TEDxUTokyo学生スピーカー・コンペティション」に参加しました


懇親会に「ひとり」で参加するのって、結構勇気がいります。会場に誰も知っている人がいないと、話す相手もなく、「壁の花」になってしまいます。


さて、今日は見渡す限り、主催者にも、参加者にも、知り合いはいません。みんな、こんな絶好の会なのに、もったいない。

「TAK」さんは、UC Berkeley、コペンハーゲン大学は行ったことがあるし、この10大学のある、アメリカ、イギリス、中国、オーストラリア、スイス、シンガポールには、すべて行ったことがあるので、何とか話すネタはありそうです。

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世界のトップクラスの卒業生は、こういう場でのネットワーキングも巧みでした。

初対面が多く、ちょっと雰囲気が堅かった参加者同士もすぐに打ち解け、会話が始まり、知り合いを通じて、新たなつながりができる、という楽しい雰囲気になりました。

何はともあれ、世界中からあつまったトップ大学の卒業生とお話ができて、友達をつくることができた、楽しい集まりでした。

また機会があれば、参加します。





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2013年10月03日

バーチャルな世界での出来事をリアルな世界で再現ー3Dプリンターの衝撃

コンピューター・グラフィックはもの凄い勢いで進化していて、いろいろな映像を見ることができるようになりました。

ただ、スクリーン上、映像でのこと、で、あくまでも「バーチャルな世界」でのことでした。

しかし、3Dプリンターの出現により、「バーチャルな世界」でのコンピューター・グラフィックをリアルな世界で実現できるようになりました。

価格的にも数万円台で、熟練工や大規模設備がなくても、コンピューター・グラフィックで表現したものを、リアルな世界で再現できるようになりました。

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これまでは、コンピューターでの「バーチャルな世界」だったものが、リアルな世界で再現できるようになりました。

3Dプリンターは製造業だけでなく、デザイン、医療など、いろいろな分野で利用され始めた段階で、これが、どんなインパクトがあるのか?は、まだ未知数です。

そんなことを考えていたら、

アキバイノベーションカレッジ「”たて・もの”づくりのイノベーション〜3Dが、建築から設備までを根底から変える〜」

という案内が来ました。

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建築の世界でも、コンピューター・グラフィックに加えて、3Dプリンター、3Dスキャナーが利用され始めています。

3Dプリンターでデザインが実物になってしまう衝撃。これにセンシング、ネットワークが加わると何が起こるのか?興味深い

現在どんな状況で、どういう展開をしていくのか?楽しみなセミナーです。


・建築の技術とデザイン、人間・社会が「空間」に求める活動や利用、活動(ソフト)と材料・技術(ハード)を統合し、素材、工学の特性、利用、可能性を発揮すること。

・形態の合成方法を数学的な操作として手順化できれば、それが重層化しても表現できる。つまり、人には難しい形態の表現も、アルゴリズムにすればコンピューターで表現できる。 

・パラメトリックなデザインで建築を制御できれば、複数のメンバーが同時並行的に作業できる。

・音楽ミュージアム、壁に音響の乱反射(特定の音響にならないよう)が求められる。但し、「デタラメ」でよい訳ではなく、「擬似ランダム」 

・「擬似ランダムパターン」人間の目、耳には「自然」にばらついているように、「散らす」

・パターンの効用とは、非連続部分のあいまい化、均等ではない非偏在。 

・拡散反応方程式(アラン・チューリング1952)物質の化学反応と拡散の動きの中で生じるパターンは、数学的に表現できる。

・コンピューターで単純なルールを繰り返すことで、人間には意外に見えることを表現することができる。

・コンピューターと協働するデザイン、コンピューターの論理的計算処理量と速度の優位性は、人間の知的能力には予測不能なことをもたらす。

・コンピューターの大量高速演算でもたらされるもの、人間にはルールはわかるが、結果は予測不能。

・プロダクツに許容される誤差が大きい方が、安くて美しいものが作れる。 

・フィボナッチ数列と黄金比、フィボナッチ数を一辺とした正方形は黄金比のらせん、成長曲線。

・動物の群行動、植物の繁茂、気象現象などに見られる、複雑系現象の自己組織性。

・動植物の群れとしての知能、自律・分散・協調。システムをなすことによって、全体としての「まとまり」と「ばらつき」を共存する。

・コンピューターが単純に相当回数繰り返した結果を、3Dプリンターで出力すると、人は「凄い!」と感じる。

・3Dプリンター、熟練工も大規模な設備もなしに、正確な部品の製作が可能に、コンピューターの中だけで、できていたデザインを「実物」にすることが可能になった。

・ディジタルなデザインの社会変革:マテリアライズ(実現する)、プロセス、センシング、ネットワークの組み合わせ。

・形態のネットワーク化:編集、複製、共有、転送が可能になること。

・3次元スキャナーにより、設計図がない、古い建築物の設計図が作ることができるようになった。リバース・エンジニアリング。

・パラメータ×ルール=パターン、パターンのばらつきの許容度を与えることにより、パラメータ、ルールを決めることができる。 

・ばらつきをなくす、のではなく、ある許容度で、コントロールする。均質ではない。

・好きなことを探すよりも、嫌いなことを消していく方が簡単。

・人間の試行錯誤、コンピューターはすべてのパターンから瞬時に検索する。

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建築は、鉄骨、コンクリート、材木などの材料を使って、大工さん、職人さんが作り上げていく、「匠の技」の世界というイメージもあります。

一方で、1980年代ごろより、構造強度計算に大型コンピューターを駆使した有限要素法が導入されたり、

それ以外にも、通風、室内の換気・温度の大規模シミュレーションが行われています。

また、デザイン、意匠の分野でも、早い時期からコンピューター・グラフィックが取り入れられてきました。

つまり、設計段階まではコンピューターをふんだんに取り入れつつも、現場は、まだまだ、経験、わざ、の世界という非連続がある、というイメージでしょうか?

近代の建築の巨匠と言われる、ミース・ファン・デル・ローエは、近代の工業的大量生産に合わせて、材料が均質化するように、デザインを行い、圧倒的なコストダウンを達成し、また、このデザインが近代の高層ビルディングの建築を可能にしました。

これは、機械、電機などの、部品の標準化、モジュール化に対応するものでしょうか。

ただし、3Dプリンターの出現により、工業的大量生産に合わせることなく、熟練工も大規模な設備もなしに、正確な部品の製作が可能になりました。

また、3Dプリンターだけでなく、ネットワーク化による構造部材、室内環境のセンシングなど、これからの建築技術の新たな進展が楽しみです。







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