2015年02月

2015年02月23日

教育の大変革が進行中、学習効果を高める反転授業のデザイン

学習効果を高める反転授業のデザイン

という案内が来ました。

教育の大変革が進行中で、オンライン、ICTを活用して、教科書、紙媒体主体から、PC、タブレットにより、映像、音声、リアルタイムのクイズなどにより、予習がずっと容易になりました。

授業と宿題(復習)をFlipped(反転)させて、予習してウォーミングアップしてホットな状態で授業に臨むと、

まっさらな状態で、授業を聞いて、宿題をやる、のに比べて、ずっと効果的、ということです。

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講師の早稲田大学の向後先生が

つまり、反転授業は、1960年代の「個別化教授システム」の流れをくんでいるということなのです。

を書いています。


大規模オンライン講義(MOOC)、反転授業(Flipped Classroom)、タブレット授業など、大きな流れの中のキーワードが、そこかしこで断片的に、細部が議論されている感じがあります。

この講演の話をする前に、いままでの動き、教育の大変革の状況を整理します。

「学びのイノベーション」が、いろいろな所で進行中

先生から教わるだけでなく、教わったことを、ネット技術を駆使して、さらに深く、広く調べ、自ら学んだことを、他の人々と共有して、他者からの価値を付加して、さらに実際に活用していく、新しい学びについて、いろいろな所でチャレンジが進んでいる。

ということなのですが、これを分解すると、

(1)インターネットを利用した大規模オンライン授業、紙媒体の教科書、ノートだけではなくタブレット端末を活用した授業

(2)インターネットを利用して、教わったことを「調べる」ことが大切に

(3)一人で勉強するだけではなく、グループでシェアし、創り上げていく

(4)学ぶだけでなく、学んだことを実際に活用する

という感じでしょうか。これらが同時に進行中です。

それぞれについて、かなり長くなりますが整理します。

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「新しい学び」はリアルタイムで進行中

オンラインによる「新しい学び」のこれから


紙の教科書、ノートからタブレット、教える授業から、事前に予習して議論する反転授業、無料の大規模オンライン講義、などが始まりつつある現在、教育が今後何を目指し、どう変わっていくのか?実は誰もわかっていない、のではないか、と思います。

とにかく、リアルタイムで起きていること、そのフィードバックの紹介、収集からヒントを得ることが大切です。

取りあえず、これまでの取り組みを整理すると、

BEAT公開研究会「変革期を迎えた学習プラットフォーム」に参加しました


ICTを利用した教育、いわゆるe-ラーニングは、インターネットの開始と同時に始まりました。

当初は、テキストは紙媒体の従来の書籍を使いつつ、参加者がメーリングリスト、電子掲示板などにポストする、というものでした。

今から見ると、随分、初歩的なインターネットの利用ですが、当時、カリフォルニア大学バークレー校などが、e-ラーニングを行い、1コース数万円とかなり高額で、かつ、修了証が出るだけにもかかわらず、世界中から参加者が集まりました。

「TAK」さんも、こういったe-ラーニングに参加しましたが、国内にいながら、自分が都合の良い時間に、ケースを行い、掲示板にポストし、世界中の参加者とメーリングリスト上で、英語で議論するのは、まるで「プチ留学」経験で、新鮮なものでした。

この時代は回線はISDNで端末はデスクトップでしたが、その後、光回線による大容量化、タブレット端末の普及によるモバイル化が進み、オンライン学習は量、質、内容、方法が大幅に進化しました。

テキストは電子書籍、講義は動画配信、メールなど使わなくても、ウェブ上ですべてが可能です。

ISDNの時代に比べ、リアルタイムの双方向性が格段に向上し、提供者側は学習者の学習態度、履歴をリアルタイムで把握できます。積極的にアクセスしてくるのか?ほとんど利用しないのか?ページは開いているものの、アクセスがほとんどないのか?リアルタイムでわかります。

最近では、MOOCs(ムークス:Massive(ly) Open Online Courses大規模公開オンライン講座)

と言われる、数週間単位の学習コースを世界中の誰でも無料で受講できるオンライン講座を、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学など世界トップレベルの大学が開設しています。


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公開研究会「MOOC(大規模公開オンライン講座)と反転授業で変わる21世紀の教育」に参加しました


MOOCsに世界のトップ大学が無料でオンライン講座を提供する、とは、「プラットフォーム・ビジネス」です。

各大学から提供されるオンライン講座は形式がバラバラではなく、MOOCsという「プラットフォーム」に適合するように「モジュール化」されます。

各教科、テーマについて、世界のトップ大学が無料で質が高いコンテンツを提供するため、「国際標準化」が起きます。

ネットビジネスとリアルビジネスの棲み分けが進みます。

・プラットフォーム・ビジネス

・国際標準化

・ネットビジネスとリアルビジネスの棲み分け

について考えてみます。

既にいろいろなプラットフォーム・ビジネスがあります。

インターネット(アマゾン)、人々(Facebook)、タブレット端末(アップル)、情報検索(グーグル)、モバイル(コンピューター)

MOOCsは教育のプラットフォームになりつつあります。

これから研究が進む新分野は、いろいろなテキストが乱立しそうですが、数学、物理、経済など、古典的な学問については、MOOCsに世界のトップ大学が提供する内容が、デファクト・スタンダードになりそうです。

なお、学ぶ言語は英語になります。



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「教わる」と「学ぶ」をつなげる大切な「調べる」


、小中高校までの教育は、「教わる」と「学ぶ」に大別され、これまでの日本の学校教育は「教わる」に重きが置かれていて、もっと自分で「考える、学ぶ」ことが求められる、と言われています。

もっとも、自分で考える、学ぶ、前提として、「教わる」ことが大切で、例えば、物理学の場合、偉大な先人の業績を教わることなく、自分一人で学ぶとしたら、ほとんどの人が、ニュートン、アインシュタインどころか、アルキメデスの成果を超えることなく生涯を終えます。

さて、この「教わる」と「学ぶ」、あるいは大学のミッションの「教育」と「研究」と考えたときに、何か座りが悪い感じがしました。何かが足りない。

「教わる」と「学ぶ」の間に「調べる」、「教育」と「研究」の間に「調査」があると、しっくりいきます。

「調べる」とは、

・わからない、知らない言葉を辞書で調べる

・授業でよくわからなかったことを参考書で調べる

・先生から教わったことに興味を持ったので、関連事項をインターネットで調べる

のように、かなり早い時期から行います。

自分で調べたことは身につくのですが、結構時間がかかり、効率がよくなかったり、内容がわからなくても、丸暗記した方が試験の点はよかったり、調査にのめりこんでしまうと却って勉強がおろそかになったりして、あまり成果としてとらえられません。

「調べる」ことはよいのだが、あくまでも「勉強」が主体で、「調べる」のは必要最小限、効率的に、というかんじでしょうか。

ただ、上に書いたように、試験の点には反映されにくいですが、自分で「調べる」ことは「学び」を深める意味で重要です。

大学、大学院に進むと、この「調査」は小中高に比べ、ずっと重要性を増してきます。

・レポートを書くのに、参考文献を調べる

・研究テーマを決めるのに、先行研究を調査する

なんて感じでしょうか。

質、量共に十分な調査を行うことによって、レポート、研究の奥行き、深さが決まってきます。

ただし、ここでも「調査」だけではダメです。

レポートでは、調査した内容をもとに、自分としてのストーリー、主張を構築し、

研究では先行調査の内容から、研究すべき対象を定め、仮説を構築し、検証することになります。

調査内容をまとめただけでは、レポートはともかく、研究にはなりません。

「調査」は研究内容を決める、重要な準備作業である。ただ、「調査」だけでは意味がない、時間はあまりかけたくなく、効率的にという感じでしょうか。

研究だけでなく、ビジネスでも効率的な調査が、成功の決め手となります。


「教わる」と「学ぶ」の間に「調べる」、「教育」と「研究」の間に「調査」という重要なプロセスであるのに、「調べる」「調査」は、あまり「教えて」もらうことなく、先輩、周りに人の「見よう見まね」だったりします。

大学、大学院になってから、ようやく「リサーチ・リテラシー」の授業があったりします。

また、インターネットの普及で最も変わったのが、この「調査」で、百科事典、図書館での調査から、インターネット利用による、大量高速にいつでもできる調査に大きく変わっています。


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「情報があふれかえる社会」から「表現が編みあがる社会」へ


ワークショップで、異分野の少人数がコラボをし、一緒に手を動かす。

このプロセスの中で、信頼関係が生まれる。

そして、それぞれが持ち寄った知恵、スキルをバラして、組み替える、違った視点から同じ表現を見る

何かが集まった混沌としたものの中から結晶化し、何かの表現にする。

さらには、それらの表現を流動化させ、混沌とした状態にする。

このサイクルを繰り返す。

個人の表現と共同作業としての集合表現を往復する。

その中で、表現が編みあがってくる。

参加者は「情報の消費者」から、「情報の表現者」へと変わっていきます。


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インタラクションとは、衝突か?創発か?融合か?


MBA、MOTの大学院では、ある経営課題に関して、グループで議論をし、結論を導き、プレゼンテーションする、という方式が数多く用いられます。

大学院レベルですから、グループの運営には、先生はあまり関与せず、グループが自主的に、メンバーの分担、期限を決めて進めます。

このプロセスが、


ある時には、ゆったりした対話、ある時には徹底した討論、などのやり取りがあります。

双方向というよりも、いろいろな方向へお互いに飛びあう、という感じでしょうか?

このインタラクションの中で、自分ひとりでは知りえなかった、わかり得なかった、他の人々の考えを吸収します。

インタラクションですから、自分が吸収するだけではなく、他の人々にも伝わります。

このプロセスの中で、化学変化が起きています。


というものです。

もちろん、いいプロセスだけではありません。

・命令口調で若い学生に威張り散らす社会人大学院生

・社会人大学院生が「仕事」を理由に、学生が「就活」を理由に、手を抜こうとしたり

・つかみあい寸前になったり、口もきかなくなったり

こういう状態になった時にグループをどう立て直すか?、そもそもこのような状態へ陥るのを防ぐにはどうすればよかったか?自体が「課題」となります。

先生は手を差し伸べることなく、自主解決を促します。

これは、ある選抜を受けた上で、ゆるやかには同じ目的をもった大学院生同士だから、可能なのかもしれません。

インタラクションとは、生易しいものではなく、時にはこのように激しい衝突に傷つき、分裂するリスクをかかえつつ、なされます。

このプロセスが、ひとつではなく、複数を同時並行的に進みます。


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MOT(技術経営)、イノベーション教育は大学を超えて、活用しつつ


「学んだことは大変有意義だったけれど、それを活用できているか?」と悩んでいるのではなく、

とにかく、何らかのプロジェクトが進行中、もちろん、うまくいかないこともあるけれど、フィードバックして、修正しながら進行中

ということで、社会への波及も含めたプログラムになっている、ということでしょうか?

つまり、せっかく学んだことを実社会で活かせるか?悩んでいるよりも、大学を超えて、実社会で活かすことまでプログラムに組み込んでいます。

まとまりがありませんが、悩んでいるよりも、やってしまおう、というのがよさそうです。


いささか前置きが長くなりました。

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eラーニングの神話、ドロップしやすい、簡単にサボれる

→Youtubeが1分で飽きる時代、1時間の授業を聞くのは難しい、サボれるような内容、構成になっていないか?デザインが大切

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グループワークは効果的である、自発性を引き出す

→しっかり設計しないと効果が出ない


教材用の映像、報告と考察を事前に400字で書く

→ウォーミングアップしたホットな状態で授業に参加、やっていないと、ついていけない

クイズと課題をつけて、事前に見てくる映像を見っぱなし、聞きっ放し、にしない

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グループワーク

・グループサイズは5±1人が最適

・学年、性別を混ぜて、参加者ではなく、主催者がグループメンバーを決める、最初にアイスブレーク

・「変な人」がいる場合、メンバーチェンジを行い、「変な人」による影響を小さくする

・グループワークで行うワークの指示を明確にして、スライドに表示

・「話し合い」ではなく、成果物を求める

・役割分担を指示して、「ただ乗り」をなくす

・個人の事前ワークをベースにグループ内の活動

・グループ間でプレゼンテーション合戦

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反転授業と、予習、事前調査を行って、授業でグループワークって、以前から行われていたけれど、何が違うのか?

学校で行う「授業」と自宅でやる「宿題」を反転させて、自宅で「予習」して来て、ウォーミングアップしたホットな状態で授業に臨む。

「授業」と「宿題」が反転、これは本、教科書だけでは難しい、映像が大きな役割

予習をした上で、不明なことを明確にして、授業に臨むので大きな進展

予習して来ない人に合わせて、通常の授業をやってしまっては、反転の意味がなくなる

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何でもかんでも反転授業、ではなく、従来型対面授業、オンライン授業などと適宜組み合わせる

すべての教科が反転授業になると、学生はパンクする。先生は、それぞれ自分の教科は予習を望む

グループワークのメンバー毎の評価は難しい、各メンバー毎の貢献は教員にはわからない

「グループワークで得たこと」をレポートで提出してもらうと、各自の貢献がわかる




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2015年02月19日

個人に適したスポーツシューズ、ラケット、クラブがもうそこまで来ている

東大人工物コロキウム「人工物デザインのための人のモデル・「個」のモデル」

という案内が来ました。

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人工物は、人間に使用され、人間と相互作用をする中で価値を発現します。

人工物と人間もしくは人間同士の相互作用、および、人工物や他者との関わりの中で変化する「個」を、人工物のデザインにおいてどのように取り扱い、モデル化するか、人間中心の考え方、研究がようやく定着してきました。


このコロキウムでは、興味深い講演ばかりでしたが、「ゴルフクラブの複合領域最適設計」

について書いてみます。

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サービスイノベーション〜サービスとモノづくりをデータとコンテンツでつなぐ




・ユーザーが生活空間で行う普段の行動をセンサーを組み込み、計測すると、ユーザーにカスタマイズした製品を提供できる。

・ランニング・シューズ、ラケットなど、1万円以上で、1年以内に消耗する製品にはセンサーが組み込まれる可能性。

・ランニング・シューズ:走った距離、時間、加わった力など、プロセスデータと結果データの両方が得られる。 

・モノとサービスを一緒にデザインすることで、より高い使用価値が生まれる。 

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・少数に合わせると価値が出る。多数に合わせるとコモディティー化してしまう。

・モノは人が関わることで、初めて価値が生まれる。トラブルが生じるのも、モノ内部のシステムよりも、モノと人との間の方がずっと多い。

・メーカーはモノの性能を上げるのは得意だが、モノの価値はユーザーが使うことによって決まる。

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・モノにセンサーを埋め込むことにより、モノの使われ方をつかみ、ユーザーに適したモノにチューニングしていく。

・モノとサービスを一緒にデザインすることで、より高い使用価値が生まれる。 

・サービスによって生活者をデザインサイクルに巻き込む。生活空間で生活者データを得て、サービスを通じて、個別の生活者とつながり、データをコンテンツ化し、使用価値の高い製品をデザインする。 


と書いたように、スポーツシューズ、ラケット、クラブなどにセンサーを組み込むことができるようになりました。

組み込むこと自体は以前からできたのですが、センサー自体が重くて、シューズ、ラケット、クラブなどに組み込むとプレーにならなかったのですが、極めて軽量、しかも安価になったため、組み込んでも、通常通りのプレーのデータが取得できるようになりました。

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「TAK」さんはゴルフはやらないのですが、テニスをやります。

テニスのラケットは、まず壊れないのですが、数年に一度は壊れることがあります。

「テニスラケットが壊れて、新しいラケットを使う」を考える




現時点で、自分に最も合っているのは、「壊れてしまったラケット」です。

まだ、新しいラケットならば、同じ種類のラケットがあるのですが、6〜7年前のラケットはもう、市場にはありません。

新製品のモニターラケットを数種類、試打して、自分に合うものを探します。

今、テニスのラケットは3〜4万円します。購入してから、自分に合っていなかった、では困ります。

友達、テニスショップ、テニスクラブから、出来る限り、借りて、試打して、自分に合うものを探します。


と書きましたが、テニスラケットが壊れても、「TAK」さんのプレースタイルに合ったラケットがあれば、それほど困りません。

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ただ、ちょっと難しいことがあります。

プレーヤーは、異なるラケットを使うと、それぞれのラケットに応じたプレーをします。すなわち、使うラケットにより、プレーも異なるので、

ラケットにセンサーを組み込んだとしても、異なるラケットでは、異なるデータが取得されます。

これは、


人間は(人工)物にしたがって生活する




スーツケースを買うとします。

前のスーツケースのサイズ、それで足りない思いをどれだけしたから、一回り大きいサイズを買うべきか?

前のスーツケースのキャスター、取っ手で不便だった記憶から、どういうキャスター、取っ手がよいか?

など、に加えて、押入れに入るか?値段は?などを考えて、どれを買うべきか?検討します。

その結果、ある一つのスーツケースを購入します。

すると、その時点から、あなたはそのスーツケースにしたがって行動することになります。

そのスーツケースは、押入れのスペースをその分だけ占拠します。

海外旅行、海外出張に持っていけるものは、最大でもそのスーツケースに入るだけ、です。

海外旅行先では、便利だろうが、不便だろうが、そのスーツケースのキャスター、取っ手を使わざるを得ません。

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つまり、(人工)物は所有した時点から、それにしたがって、生活することになります。

プラズマ・液晶テレビ、パソコンを買う時、こだわりたい機能、ポイントが必ず何点かあるでしょう。

でも、それ以外の機能は、別にどうでもよくて、あまりこだわらずに、買います。

ところが、買って使う時点から、その「別にどうでもよくて、あまりこだわら」なかった特性にも合わせた使い方をしなければなりません。


と、人間は(人工)物にしたがって生活する、ことになる訳です。


と書きましたが、テニスラケットも同様です。選んだ瞬間から、そのラケットに合わせたプレーになります。


さて、これらを踏まえて、出た話をまとめます。

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・複合領域システムでの最適化、構造強度、衝突解析、流体抵抗など、、設計の際に、単独領域の最適化を行うのではなく、全体を考慮して設計

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・ゴルフクラブ、クラブの特性が変わると、人間のスウィングも変わる。スウィングを一定とした、クラブの設計では対応できない。それゆえ、特性が違うクラブを使用した際のスウィングの計測結果をもとに、クラブの設計を行う

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・スウィングは上級者でもばらつく、最高のスウィングをした時に、最高の結果、よりも、あまりよくないスウィングでも、そこそこの結果が出るように設計する

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・心理的要因が大きい、ミスショット、プレーヤーのフィーリングまでは踏み込めていない

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・ゴルフクラブの設計だけでなく、スウィングの最適化も行う




これらの話は上にも書いたように、決してトップアスリートに限ったものではなく、一般のウィークエンド・アスリートにも使えるものになる時代が、もうそこまで来ています。





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コミュニティーづくりは、まず関係性を構築する

東大人工物コロキウム「人工物デザインのための人のモデル・「個」のモデル」

という案内が来ました。

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人工物は、人間に使用され、人間と相互作用をする中で価値を発現します。

人工物と人間もしくは人間同士の相互作用、および、人工物や他者との関わりの中で変化する「個」を、人工物のデザインにおいてどのように取り扱い、モデル化するか、人間中心の考え方、研究がようやく定着してきました。


このコロキウムでは、興味深い講演ばかりでしたが、「子どもの心をほぐす戦略的インタラクション」が、

少し前に考えた

つながれば、できることが、いろいろある、この指止まれの、コミュニティーづくり

コミュニティーや地域資源を活用し、新しい価値を創造

のコミュニティーづくりに参考になるものでした。

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これらから抜粋すると、

つながれば、できることが、いろいろある、この指止まれの、コミュニティーづくり


・場所づくり、よりも仲間づくり。仕組みだけでなく、関係性をつくる

・楽しいから続く

・プロジェクトはやりながら、変わっていく


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コミュニティーや地域資源を活用し、新しい価値を創造


・「関係の質」の変化が、「思考の質」「行動の質」やがては「結果の質」の変化をもたらす

・住民と行政ではなく、「人」としてつながる、関係性の構築、「やらされている」ではなく「自ら動いている」継続のための仕組みづくり

・対話の場から、関係性が変わる。話し合って終わり、ではなく、何かを始める。

・閉鎖的なコミュニティーでも、関係性が構築された「外の人」ならば、受け入れられる

・「話」を聞くのは、情報の入手だけでなく、関係性構築のため。相手のもとに出向くと、話のネタに事欠かない。会議室ではすぐ、ネタが尽きる


ということでした。

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「子どもの心をほぐす戦略的インタラクション」では、ベテランの保育士の方が初対面で緊張している子供と、どうコミュニケーションを取っていくか、がテーマになってます。

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・初対面の子供が集まる場では、まずは、じゃんけん、よく知っている歌を歌う、など、緊張感があっても、できるコミュニケーションが少ないことをして、緊張がほぐれてから、積極的な他者への関与が必要なものへ移行する。

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つまり、コミュニケーションをとるには、まず関係性を構築することが大切です。


越境のポイントは「ひとりで行く」のだが、越境先に「友達」がいるとよい


いつも慣れ親しんだコミュニティーばかりにいると、「世界」が広がりません。

世界を広げるためには「未知の世界」に越境することになります。

「未知の世界」ではアウェイ感を味わうことが予想されます。

それは、ちょっと辛いので、一人ではなく、誰か、友達と行くことがあります。

すると、結局、せっかく行った「未知の世界」で、一緒に行った「友達」とずっと一緒で、

新しい友達をつくることもできず、うまくいかないことがあります。

それゆえ、勇気がいるかもしれませんが、「未知の世界」にはひとりで行くことが大切です。

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ネットワークのポイントは「友達の友達」


誰も知らない時期に、懇親会に参加するのは、ちょっときついものです。

また、せっかくお話しても、それほど深いものにはなりません。

ところが、少しお友達がいると、懇親会はずっと楽しくなります。

お友達に、そのお友達を紹介してもらうと、共通のテーマがあって、また関心が重なっていたりして、お話がずっと深まります。

それゆえ、単なる名刺交換ではなく、しっかりした人的ネットワークになります。


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ややこしいのですが、

「友達」と一緒に越境するのではなく、

ひとりで越境し、越境先の主催者、コアメンバーに「友達」がいると、

その「友達」に、そのお友達を紹介してもらうと、共通のテーマがあって、また関心が重なっていたりして、お話がずっと深まります。


残念ながら、越境先の主催者、コアメンバーに「友達」がいない場合は、

とにかく、越境先の主催者、コアメンバーと「友達」になると、取りあえず、これからの展開が開けそうです。



上記のイベントでも、


初対面が多く、ちょっと雰囲気が堅かった参加者同士もすぐに打ち解け、会話が始まり、知り合いを通じて、新たなつながりができる、という楽しい雰囲気になりました。

こういった機会をとらえて、大学の枠を超えたつながりができると楽しそうです。



ただ、イベントの主催者をやる場合には、上記のような


このネットワーキングディナーは、主催者、ホストの挨拶があるくらいで、特に「ネットワークを起こす仕掛け」は用意されていません。

知り合い同士で来ている人もいますが、ほとんどは初対面。

参加者のネットワーキング能力、コミュニケーション能力が試されます。


だけでなく、

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TEDee Tokyo 英語スピーキングトレーニングと異分野、世代間交流の実践


政治、経済、金融、国際関係、技術について、その日のテーマについて、英語という、ネイティブ・スピーカー以外にとっては制約条件下で、

意見を交換すると、初対面の人でもすっと入っていけて、すぐに友達になれたりします


ワールドカフェスタイルのインターナショナル・アラムナイ・フォーラム


基調講演があり、4人ごとにテーブルにつき、ワールドカフェ形式で15分程度話すラウンドを3回行い、その後に全体懇親会、という流れです。

4人ずつのワールドカフェが3ラウンドあるので、話す内容に困ることなく、パーティーに移行できます。


のように、「ネットワークを起こす仕掛け」を用意しておくことも大切かもしれません。


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パーティーなどでも、このパターンに沿って、まずは、グループに分かれてクイズ、ゲームなど、緊張感があっても、できるコミュニケーションが少ないことをして、緊張がほぐれてから、積極的な他者への関与が必要な、フリートークへと移行するとよいのですが、

通常、パーティー開始時の挨拶の後の、参加者同士の関係性が構築されていない段階で、「まず、ご歓談ください」とし、参加者同士の自主的なコミュニケーションが生まれてきている段階で、クイズ、ビンゴなどのイベントを用意していることがよくあります。

これでは、場の緊張度が低下し、満足度が上昇している状況に逆行するものになってしまい、満足度が低下してしまいます。


コミュニティーづくり、場づくり、が、今後ポイントになってきます。参考にしたいと思います。



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2015年02月16日

不調も続けば普通になってしまう。不調から脱するには、姿勢をよくする

絶好調社員はつくれる

という、為末大さん、石川善樹さん、森山暎子さんらトークセッションで、

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為末第三のお話について、

将来のぼんやりとした目標と、1か月程度の具体的な目標の組み合わせ

に書きましたが、

ここでは、石川善樹さんのお話について書きます。

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石川善樹さんは、予防医学研究者で、最近では、

NHK「NEWS WEB」

の金曜日のレギュラー出演者です。

今日も健康、予防医学の立場からのお話です。

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・不調も続けば普通になってしまう。不調から脱する。

・睡眠、リラックスなどの消極的休養だけでなく、つながる、学ぶ、与える、感謝する、などの積極的休養が大切。これをやらないと社会人卒業後苦しい。

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・リラックスとは、だらっとした、単にのんびりした状態とは違う

・リラックスするためには、1.姿勢を正す→肺を大きく使う、2.腹式呼吸→吐く息を細長く、息を吸うと緊張し、吐くとリラックスする、脳内のCO2濃度が上がり、セロトニンが増える

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・身体が曲がると肺がつぶれ、1/3くらいしか使われず、呼吸が浅くなる。怒りやすくなる。リラックスするためには肺を大きく使う

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・肩こり、腰痛は宿命、4足歩行から2足歩行、コンピューターの普及、ストレス社会、姿勢がよくなると間違いなく、改善する。

・ストレスがかかると、ちょっとした痛みが過敏な痛みに

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・姿勢をよくする、とは、背筋を伸ばすのではなく、へその下の丹田に力を入れる

・休憩の機会、気分転換の場は大切

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PC、スマートフォーンを1日中見る生活スタイルになっています。これは時代の流れで避けようがありません。

そうであるならば、正しい姿勢で行うことで、肺を大きく使い、腹式呼吸でリラックスし、ストレスを軽減しつつ、不調を脱したいものです。




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2015年02月15日

将来のぼんやりとした目標と、1か月程度の具体的な目標の組み合わせ

絶好調社員はつくれる

という案内が来ました。

為末大さん、石川善樹さん、森山暎子さんらトークセッションです。

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通常の調子があるから、絶好調な状態がある訳で、いつも絶好調なのは横浜DeNAの中畑監督くらい、でしょうか?

今日はこのうち、為末大さんのお話を紹介します。

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為末大さんのお話は、

トップアスリートの挑戦 為末大氏「走りながら考える」

為末大さん炎上に見る「夢、希望をくれると思ったのに」

超一流選手は結果としてできていて、「明後日(あさって)」を見ている

に書きましたが、今日はどんなお話が伺えるのでしょうか、早速出たお話をまとめてみます。

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・スポーツの価値を社会に還元、スポーツで世の中の人を健康にする

・引退したアスリートに、多様なロールモデルを示し、社会に還元

・毎日よい練習を継続し続ければトップ選手になれるはず、やる気、ビジョンを持てればよいが、持ち続けることは難しい。自分をコントロールすることは難しい。自分が一番よくわからない。

・好きなことをやることは幸せ。自分がやるべきことを好きになる。ただし、好きになることはコントロールできない

・平時が絶好調ではありえない。揺らぎのピークが絶好調

・「勝つ」ことと「勝ち続ける」ことは違う

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・コントロールできるものに意識を向ける。どんなに悔やんでも変えることはできない。他人はコントロールできない。相手に勝つ、は、相手の調子によるので不確定。今できることに集中する

・目標の設定、自分自身に設定する目標と、周囲が寄せる期待に基づく目標がある。

・今の状態で、目標達成が無理な時、あせるか、あきらめる、実は妥協した目標を再設定するのが合理的

・自分が何をすべきか、わからない、リアリティーがない、目標設定は無意味

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・将来のぼんやりとした目標と、1か月程度の具体的な目標の組み合わせ

・目標が達成されてしまった場合、どうする?達成した後のことは考えていない。次どうする?目標設定だけではなく、日々頑張っていることを楽しむ

・単純作業、単なる反復作業とするのか?何かを探す作業とするのか?

・スポーツは勝負の世界、いいプロセスでも負ける場合、よくないプロセスでも勝つ場合、結果とプロセスを無理やり関連付けてしまう

・これから先のことは結果に集中し、振り返る時は学び、負けても、勝っても学び

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・モティベーション、自分をどうだますか?精神力を鍛えるのは難しい

・限界にチャレンジする、の、「限界」とは?1マイルレース4分が壁と言われ、誰もが破れなかったが、ひとたび破られると多くの選手が一気に破った。限界とは体力ではなく社会の認識

・大会のタイムが実力タイムよりもよくない選手がいる。なりふり構わずやれる、バカになれる人は強い

・スランプに陥ると、視野が狭くなる、自分を客観視する必要。終わってみると、なぜあんなことに悩んでいたんだろう、と感じる



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2015年02月14日

イノベーション人材育成には、企業家精神(アントレプレナーシップ)教育、イノベーション・エコシステムが大切

イノベーション創出のエコシステム 第5回勉強会「イノベーション人材を如何に育てるか」

という案内が来ました。

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この勉強会には以前にも参加しており、その様子は

イノベーション創出エコシステム勉強会「社会システムのデザイン」に参加しました

イノベーション創出エコシステム「社会システムのデザイン」とは?

イノベーション創出のエコシステム「シリコンバレーの事例より」

に書いています。

今日の講師は、

東京大学 産学連携本部 事業化推進部長 各務 茂夫教授

以前ボストンコンサルティングに勤務され、その後、起業された経験がある方です

なお、各務先生のアントレプレナーに関する講演は、

企業家精神(アントレプレナーシップ)を発揮するにはイノベーション・エコシステムが大切

アントレプレナーシップ「業を起こす者よりも、むしろ業を企てる者」

アントレプレナーシップの教育は難しい?

に書いておりますので、ご参照ください

企業家精神(アントレプレナーシップ)と書きましたが、これは「起業家精神」の誤植では?と思った方もいるかと思います

上に、

アントレプレナーシップ「業を起こす者よりも、むしろ業を企てる者」

と書いたように、アントレプレナーは必ずしもベンチャー企業を起す者ではなく、業を企てる(くわだてる)者、Passion(志)とIntelligence(知性)を併せ持つ者、と考えると、しっくり来そうです

イノベーション創出のエコシステムについては、このブログでも検討してきましたが、復習します。

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企業家精神(アントレプレナーシップ)を発揮するにはイノベーション・エコシステムが大切

に書いたのですが、


(イノベーションのエコシステム)

・自己完結できる企業など存在しない。いかなる企業も、その成功は、支援企業やインフラに左右される(マイケル・ポーター)

・成長著しい地域経済を見ると、例外なく、クラスターが形成されており、生産性、イノベーション、競争力の面で重要な役割を果たしている(マイケル・ポーター)

・テキサス州オースティン、ビジョナリストによる計画的・人為的な「場」において、大学、ベンチャー、大企業の有機的、偶発的な展開が見られた

・クラスター形成においては、大企業からのスピンオフが、ベンチャーとしても人材としても母体になっている

・大企業が優秀な人材を集積させ、教育し、人的ネットワークを形成し、社内ベンチャーを育成し、それらの人材がスピンアウトすることが、クラスターにおいて重要な役割を果たしている

・チボリ・システム。事業アイデアがIBM社内では認められないため、スピンアウト。IPOを果たすがIBMに買収される。スピーディーさが失われ、主要メンバーが再度スピンアウト

・ベンチャー企業の出口戦略、日本ではIPOだが、アメリカでは大企業によるM&A

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・シリアルアントレプレナー(複数回、会社を設立した人)が経験、スキル、ネットワークを活かし、境界横断的に出口戦略を果たしていく

・ネットワークは、起業家のみならず、VC、支援機関、大学など外延性を含むと有効に機能する。ただし、適切な維持をしないと時間と共に減衰していく 

企業家精神(アントレプレナーシップ)を発揮するには、大企業、大学、ベンチャー企業、弁護士、弁理士などの専門家集団などのイノベーション・エコシステムにより、技術、知財、人材、資金が動くことが大切です

大企業、大学、ベンチャー企業、弁護士、弁理士などの専門家集団などのイノベーション・エコシステムは、ポジティブな関係だけではなく、

・大企業をレイオフされた人々が、新しい産業を創る

・大企業をスピンアウトしたベンチャー企業を、数年後にその大企業がM&Aで吸収

のように、かなりドロドロしたものも含みます。これらを含めたエコシステムの中で企業家精神(アントレプレナーシップ)は活かされる、ようです


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「米国におけるクリーンテックベンチャーの動向と今後の課題」に参加しました




ベンチャーが活躍する分野としては、クリーンテック、ライフサイエンス、ITが主流ですが、それぞれで全く様相が異なること、

アメリカでもベンチャーを育てる生態系があるのは、シリコンバレー(スタンフォード)、ボストン(MIT)、ニューヨーク。投資家、ベンチャー経験者、(レイオフされた有能な)技術者、弁護士がいて、世界中から人材が集まる



オープンイノベーションとアントレプレナーシップ(企業家精神)




オープンイノベーションとアントレプレナーシップ(企業家精神)については、企業体質、個人の資質として、議論されることが多いのですが、

むしろ、

・グローバル競争の激化、株主への説明責任の増大に伴う、大企業の中央研究所の終焉

・大企業の基礎研究からの撤退に伴う、産学連携、ベンチャー企業への移行

・単独企業内でのイノベーションから、産業クラスターでのオープンイノベーション

という時代、社会の大きな流れの中で考えた方がよさそうです


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さて、これらの前提を踏まえて、出た話をまとめます。

・アメリカの企業、経営を変える時は、必ず外部の人を呼ぶ

・大企業、自主開発よりも、ベンチャーの買収が技術開発のポイント

・かつては基礎研究主体の共同研究が大学と企業の産学連携の主体だったが、イノベーションにつながったもの、事業化につながったものは少ない。共同研究の多くは死蔵され、お金、労力が無駄になっている。

・企業は自社技術だけでは事業化は難しい。大学の技術と企業の事業化の可能性。

・アメリカでは研究開発費は国、ベンチャーがイノベーションの源泉

・エコシステム、人の連鎖、人のつながり、が大企業、ベンチャー、アカデミアをつなぐ

・アントレプレナーシップ教育により、ビジネスプランを作成し、実行する教育は、起業する人以外にも極めて有効。

・高成長なハチャメチャな会社にいないと、会社を起こす人材にはなれない

・アイデア、人材、大学発の方がエッジが効いている。企業にいると、「尖り」がなくなり、「丸く」なる

・大企業からのスピンアウト、順調にいくと、欧米は買収するが、日本は社内に戻そうとする

・アメリカのベンチャー・キャピタルは元ベンチャー、起業家が投資家になっている

・ベンチャーをやるには、大企業の経験、ビジネスのやり方を知っている必要

・IT、ゲーム業界には100億円程度のエンジェル・キャピタリストが日本にもいる

・人材のプールが必要

・事業を本気で考えると、自分が持っていないものを持っている人を取らざるを得ない

・コンサルタント、人脈、ビジネスという「保険」を持っていると思っている。怪しいのだが




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2015年02月11日

「楽しいと結果が出る」よりも「結果が出たから楽しかった」

今日はテニスの話です。

週末にはテニスをすることが多いのですが、テニスの調子がいいかどうかは、実際にテニスコートに立ってプレーしてみるまでわかりません。

ウォーミングアップでボールを打ってみて、今日は球離れがいい、飛びがいい、スピンがかかる、などと感じます。

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ウォーミングアップ、ストローク・ラリー、ボレー、スマッシュの練習が終わると、ダブルスの試合になります。

4人でペアを2組作っての対戦ですが、通常、双方の力が拮抗するようにペアをつくります。

ダブルスの試合と言っても、クラブ、サークルでは勝ち負けよりも、楽しいひと時を過ごすことが目的になります。

そうは言っても、負けるよりは勝った方がいいです。

さて、テニスはポイントの積み重ねです。4ポイント取ると1ゲーム、6ゲームとると1セット取れます。

今のゲームが不利で取られてしまっても、次のゲームは、またゼロから始まるので、そこから頑張ればよかったりします。

さて、このダブルスのゲームが「曲者」です。

調子がいいからポイントが取れるというよりも、調子が今ひとつでも、まぐれでも、ラッキーでも、偶然でも

とにかくポイントが取れることが続くと、調子がよくなり、いいショットが来ますようになります。

一方、調子がよくても、ポイントが取れないと、無理にでもポイントを取ろうとして、調子が悪くなってきます。

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メンタルが強いとは、「マイナスの感情を抱かない」よりも「マイナスの感情を抱いていても実力を発揮できる」





「ありのままの自分で勝つ」ための絶対的な自信のつけ方:横峯さくらをスランプから救ったメンタルトレーナー・森川陽太郎インタビュー


メンタルが強いとは、「マイナスの感情を抱かないこと」よりも「マイナスの感情を抱いていても実力を発揮できる」という概念

「楽しいと結果が出る」と思う人が多い。「結果が出たから楽しかった」のであって、その過程を楽しんだかどうかと結果は関係がない

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抜かれる、負けるとは想像したくないのですが、勝てる思いしかないと、「勝てるゲームプラン」しか考えられない。相手が強いので負けることもイメージして、その極限の中で「勝つにはどうしたらいいか」とプランをすることで、試合運びを考えられる。そうしないと、起こりうる悪いことがすべて「予想外」になってしまいます。

コントロールできないものをコントロールしようとすると、ストレスがたまり、パフォーマンスが落ちてしまうので、自分がコントロールできるもの...自分の行動や思考に対して努力をしていく


と書きました。

結果が伴わないのに、調子を維持する、のは難しそうです。

結果が出るから、頑張ることができ、調子も上がる、ということでしょうか。



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2015年02月08日

目は中心だけでなく、周辺でも見る、耳だけでなく全身で聴く

超一流選手は結果としてできていて、「明後日(あさって)」を見ている



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ほとんどのスポーツが、「見る」ことを条件に成立しています。だからとても重要だと思うんですが、中でもおもしろいなって思うのは、じつは音とか匂いとか、そういうものも統合して捉えたものを「見えた」と感じているのではないかと思うんです。

野球選手も「球が止まって見えた」なんて言いますけれど、実際は目だけの情報でなく、全部の感覚によって「見えた」ということになるんじゃないかと。

経験の浅い選手は、ハードルを最後まで目で追いかける。トップ選手のは早い段階で視点が次のハードルに向かっていた。

「先取りをしていけるか」っていうか。ちょっと見ただけで、それがどうなっていくか予測できるのが、トップ選手の視覚

ボールをずっと追いかけていく選手と、ぼんやりと動ける選手。ぼんやりと動くようなときのほうが反応がよいということを、多くの選手は実感を伴って知っている


と書きました。

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武田シンポジウム2015

があり、

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仁科エミさん「聴こえない超高周波が脳を活性化する」

可聴域を超える複雑な超高周波は、脳の活性を高め、多様でポジティブな効果をもたらす。しかも、それは耳ではなく体表面で感じている。

音楽のLPからCDへのディジタル化に伴い、人が聴こえない22kHz以上の超高周波音がカットされた結果、音質が悪くなったように感じられた。脳波、脳血流を計測したところ、超高周波音は耳ではなく、全身で聴き、感じていることが分かった。

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という講演がありました。

つまり、耳だけで聴くのではなく、全身を使って聴いているのです。


村上郁也さん「錯覚するのも悪くない」

錯覚は変に見えて不思議と言うだけでなく、外界を心に映し出す近く情報処理の本質を解明する格好の材料でもある。

また、錯覚を利用することで芸術作品に臨場感を与えるし、視界を明瞭にする技術にも応用できる。


という講演がありました。

脳は目から入った情報だけで判断するのではなく、目から入った情報をこれまで自分が蓄えてきた知識と照らし合わせて判断します。

さらに、目で見る、と言っても、目には中心視野と周辺視野があり、

中心視野と周辺視野

対象物の詳細な認識は主として中心視野で行うが、場面全体のあらましは周辺視野を使う

ということです。

つまり、目で見て、耳で聴く、のが基本ですが、実はそれだけでなく、全身の感覚を駆使して、これまで自分が蓄えてきた知識と照らし合わせて、状況を知覚、認識し、判断して行動しているようです。

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なお、錯覚については、これまでも書いてきたことがありますので、再掲します。


錯覚を活用してリアリティ、感情をコントロール


感覚器には異常がないにもかかわらず、実際とは異なる知覚を得てしまう現象が「錯覚」である。

錯覚は、限られた情報から現実を最大限理解するために、脳が作り出した工夫の結果として生じる。

「見間違いや思い違いなど、ネガティブな印象の強い錯覚であるが、これを積極的に活用することで、私たちの感じる感覚やリアリティ、感情をコントロールすることも可能になる」

匂いと見た目を変えて食べ物の味を変える技術、見た目を変えて満腹感を変える技術、見るだけで楽しくなれる鏡の技術など

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複合現実感技術、リアル世界とバーチャル世界の融合

・人間の嗅覚は50%くらいしか正確ではない。視覚で違うものを与えると、そちらに引かれる。 

・ジュース、内容物は同じでも色を変えると味が変わる。

・拡張されるリアリティー、例えば、記憶は、見たもの、聴いたものを記録することにより、トレース、追体験が可能になり、正確性は確実になる。

・モノの限界、モノが残せるのは形だけ。動きや働きは残せない。バーチャルリアリティーでこれらを再現することが可能になる。

・リアルをバーチャルに取り入れる、バーチャルをリアルに取り入れる、の双方向が可能である。 

拡張現実を利用して、錯覚を積極的に起こして、リアリティーを望む方向に拡大する

さらには、思ったこと、考えたこと、感じたこと、を自動的に、記録し、さらに後で検索できるようになれば、生活は劇的に変化するでしょう

・拡張現実、視覚的な情報の付加だけではなく、私たちが感じるリアリティーを変える

・ファンタ、10数種類あるが、すべて無果汁。缶の色とジュースのにおいが違うだけ。示されているフルーツの果汁は入っていない。

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・かき氷、シロップの味は同じ。イチゴ、メロンは、色と香料の違い

・見た目と味とにおいがセットになっている

・拡張満腹感、見た目を大きくすると食べる量を減らすことができる

・ポテトチップ、食べる量は袋の大きさに比例する

・コップの見た目の長さ、幅を変えると、飲む量が変わる

・皿の大きさにより、食事の量が変わって見え、食べる量も違う

・リアリティーの3要素:自律性、対話性、臨場感

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・知覚された事象と事実は異なることがある。脳が合理的に、都合よく解釈している

・心理は感覚から生まれる。心理が感覚に影響する。感覚で心理を作ることができる。

・操作された鏡(わからないくらい微妙にCGで笑顔、悲しい顔にする)笑顔にすると楽しく、悲しい顔にすると悲しく感じる

・悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい

・食べ物「おいしそう」という期待同化。期待同化により、行動を変化させる。

・リアリティーの感じ方を変えることで、幸せになれる仕組みを創りだすことができる。

・人は一度選ぶと、その選択の理由を後付する。

・自分をだます機能のおかげで、悩まずに生きていける。


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期待学研究会「カタチと期待」


・人間は部分的にしか、思い出すことができない。

・次に予測されることを支援して気づかせるデザイン

・感覚 → 知覚 → 認識

・予感 → 予想 → 予測 → 予見 → 検証 → 確認(既得概念との照合) → 予知

・同じ形でも向きが違うと受ける印象が全く違う

・形態心理学、カタチが人の心に作用する




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2015年02月06日

「性」とまっすぐに向き合い、色んなアートや文献に触れ、女になっていく。一方、男は?

とても興味深いサイトを見つけました。

おんなになる-生理と生きる


色んなアートや文献に触れ、女になっていく。服装やメイクで着飾るという表面的な事、見た目、しぐさ、言葉遣い、身のこなし、知性。大切なピースは「性」。自分の「性」とまっすぐに向き合う事が出来る女性が魅力的な女性に成る為には必要


「性」とまっすぐに向き合い、色んなアートや文献に触れ、女になっていく。

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さて、一方の男はどうでしょうか?

若い男性の「セックス離れ」が進んでいる。『草食化』どころか『絶食』 


目を引いたのが、29歳以下の男性の性行動を巡る事情だ。性交経験率が5割を超える年齢は「29歳」で、08年の「23歳」、10、12年の「26歳」と比べて一気に高年齢化した。

男性は相手より優位に立ちたいと考えがちだ。学歴や収入面で同年代の女性に負い目を感じれば、結果的に関わりを避けるのかもしれない


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色んなアートや文献に触れ、女になっていくのに、引き換え、伝統的には、男は財力、権力、社会的な立場を得ることによって、あるいは、将来獲得できる見込みが高いことによって、女を獲得してきたのかもしれません。


「伝統的には」と書きましたが、現在でも、この考え方は根強く残っており、

パネルディスカッション「グローバル化した21世紀をリードする女性の育成」に参加しました。




・女性は、暗黙の裡に、母親(多くは専業主婦)をモデルとしている。まだ見ぬ夫や子供のために、時間を確保しようとし、仕事上の目標を妥協してしまう。

・就職に際し、男性は総合職で生涯働く(同じ会社かどうかはともかく)ことを前提に考えるが、女性は総合職or一般職、必ずしも生涯ではなく、結婚、出産までという考えがある。

・女性の6割が出産を機に仕事を辞める。続けられる制度がまだまだ未整備。

・女性は経済的自立、トラブル対応のためには、職業、収入があることが望まれる。

・女子大では女子がサークルの部長をするが、共学大学では男子が部長、女子が副部長のことが多く、女子大の方がリーダーシップが育つ環境かもしれない。 

・提供してもらえる、何かしてもらえる、ことに慣れ過ぎていては、成長できない。

女性の社会進出が進んでいますが、まだまだ圧倒的に男性優位な社会です。

女性は、なまじ一般職、専業主婦という選択肢があるがゆえに、高度な教育を受け、高い知性を持ちながらも、暗黙の裡に、リーディング・ロールではなく、サポーティング・ロールを選択してしまう。

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特に、美しい人、綺麗な人、かわいい人は、彼、周囲の人が、何でもやってくれちゃいます。

その場のいるだけで、微笑んでいるだけで、十分な存在価値があったりします。

すると、何もあくせく頑張らなくても、男性にやってもらう、やってくれる男性を見つければいい、なんて考えも出てくるかもしれません。


と書いたとおりです。

ところが、女性がビジネスの世界に出て行くと、「そんな言うほど、たいしたことないじゃん」とわかってきました。収入を得て、経済力を得て、男性に依存する必要もなくなります

草食系どころか、機能を失う「オトコ」たち




女装する女 オトコとオンナ 草食と肉食の明日はどっちだ!

ビジネス社会でバリバリ仕事をこなし、結果を出していく女性経営者、女性管理職、まさに「男まさり」の働きでしょうか?

この女性たち、ブランドの服で、化粧をビシッと決めて、女性らしさをしっかりとアピールしています。

また、就きたい職業の上位に「キャバクラ嬢」があがってきています。

芸者文化、おいらんの流れを汲んで、女性らしさをアピール、ということでしょうか。

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一方、男は逃げています。「男らしさ」と「生身の女」から。

まずは、「男らしさ」

これまで、ビジネスは「男の聖域」、「男は外に出れば7人の敵がいる」なんて言われ、昭和の妻は、三つ指着いて、給料袋を受け取る、という図式がありました

ところが、女性がビジネスの世界に出て行くと、「そんな言うほど、たいしたことないじゃん」とわかってきました。

女性も収入を得て、経済力を得て、男性に依存する必要もなくなります

そんな訳で、男は「男らしさ」から逃げていきます

巨人の星の星飛雄馬、明日のジョーのような、ノスタルジックな「男らしい男」に希少価値が出てきます

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次は、「生身の女」から

これは「男らしさ」から逃げていること、と関連するのですが、それにインターネットの普及が加わります

インターネットのサイトに、おびただしい数のアダルトビデオが無料で流れています

そこでは、「えっ、こんなかわいい女の子が」というほど、かわいい女の子が、裸になって、Hなことをしています。

一方、男たちのまわりに、こんなかわいい女の子はいません。実際、自分たちのまわりにいる女の子は「普通の女の子」です

それなのに、食事、デートに誘って、口説いて、とお金と労力をかけても、うまくいくかどうか、わからない

それならば、インターネット上のバーチャルな世界でかわいい女の子とHした方がいいや、となってしまいます

実際に35歳から39歳の男性の44.8%が未婚で、半数が親元で暮らしています

こんな感じなので、「男女別学感覚」が出てきます

遊びに行くのも、飲み会も、男女一緒よりも、男だけ、女だけの方が、本音が話すことができて、ずっと盛り上がる

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最後にこんな話になりました

「女」は男に選ばれてこそ「女」です。

反対する人がいるかもしれないけれど、本当です

しかし、「男」は女に選ばれてこそ、「男」ではないのです

男に選ばれて、尊敬されてこそ、「男」なのです

これが、男と女の感覚のずれなのです


それでは、「男」はどうすればよいのでしょうか?

それほど難しいことではありません。

伝統的な、男は財力、権力、社会的な立場を得て、女性を養う、という考え方から、

男性と女性は、収入も含めて、共に生活を築いていくパートナー、という考え方に転換します。



この辺の事情は

「美女はレンタルで十分!」投資する対象は価値が上昇するもの!

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「美」は、そのうち「なくなってしまう」。もし「美」があなたの唯一の資産ならば、あなたの10年後の価値は、かなり心配すべきもの。

パートナーの選択は、外見も、もちろん大切だけれど、一緒にこれから築いていく価値の方がずっと大切、ということ、でしょうか?

男性が女性のパートナーを選択する場合、専業主婦よりも収入がある女性を選択すると、経済的価値が高まることもわかります。



「桜蔭生と結婚したほうが良い理由」共働きが前提の社会への変貌

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・男性だけが大黒柱として働いて、女性は専業主婦、というスタイルから夫婦共働きスタイルへの変化

が明白に読み取れます。

出産、子育ての問題はあるのですが、収入、リスクという点では、

収入は2倍になり、また転職を考える際にも、他方の配偶者の収入が確保される、というリスク分散があります。


「美女」の話がまだ不十分なのですが、

美女への出費は投資ではなく、所有欲、自己顕示欲、他者との差別化のため

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・「美女・イケメン」は、個人で所有するのではなく、公共の財産として、アクセスしたい時に、「体験」を得たいもの

・「美女・イケメン」は価値が減少していき、新規参入のライバルに取って代わられる危機を常に抱えている


これについては、また後程考えます



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2015年02月05日

文系と理系、目的論とメカニズム、融合ではなく、両方必要?

文系と理系、というのは、大学入試の便宜上の区分けであり、

理科の先生を育成する教育学部

技術をビジネスとする技術経営

など、文系と理系という区分けにそぐわない学問がどんどん生まれています。

そうは言いながら、大学入試の便宜上の区分けでありながらも、

入学試験勉強の際に、数学、物理、化学を重点的に勉強し、大学入学後も同様な、いわゆる理工系、と、

国語、日本史、世界史を重点的に勉強し、大学入学後、法律、経済を学ぶ文系、

とでは、物事を考える思考法に大きな開きがあるのも事実です。

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理工系大学のリベラルアーツ、教養教育はどうする?

に、東工大シンポジウム「進化する教養教育」で、


物理学は「なぜ?why」よりも「どうなっているのか?how」目的よりもメカニズムを追求

文科系は目的を追求し、理科系は目的よりもメカニズムを追求する。ここで、文科系と理科系が乖離する


という話があり、また


文系のあるべき論のコミュニケーションと、理系のファクトベースのそれは少し違う


などとも伺っています。

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文系と言っても、法学部、経済学部と文学部では、随分違うし、

理系と言っても、自然の真理を探究する理学部と科学に基づく技術を開発し、社会に適用する工学部、あるいは農学部、薬学部、医学部

では随分違います。


ここでは、文系として、法学部、経済学部、理系として工学部、理学部を取り上げます。

法学部、経済学部は人間の活動を対象とし、「あるべき姿」と現実を見極め、法律、政策、経済対策を立案し、実行していきます。

経済とは、人の行動を予測し、一歩先を行くこと




古典経済学では、人々は合理的な行動をとる、という前提のもとに構成されていますが、

実際の人々の行動は、経済的に合理的なもの、とは言えません。

人間は必ずしも、理性により合理的に判断するのではなく、感情により、非合理的な行動をとることもよくあります。

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経済学は、理工学などと異なり、実験環境を整備することが難しいために、実験は難しい、とされていましたが、「ゲームの理論」が提案されてから、実験経済学、行動経済学と呼ばれる学問が生まれました。



一方、工学部、理学部では、自然現象、あるいは、それらを模した実験を観察します。

そして、その観察から導き出されるファクト、メカニズムを得ようとします。

理学では、自然の真理を探究することが主目的ですが、工学では、その導き出されたファクト、メカニズム、を活用して、よりよい社会つくりをしていくことになります。


つまり、法学部、経済学部も工学部(あるいは農学部、薬学部、医学部も)も、「よりよい社会」を作っていくため、ということに変わりありません。

ただ、プロセスとして、初めから目的ありき、で、人間の活動を対象とする文系と、

まずは、自然現象を観察し、ニュートラルにファクト、メカニズムを導き出す理系

というプロセスの違いでしょうか。

ところで、文系でも、実行した法律、政策、経済対策等の有効性の評価は、定量的な数値による、科学的なものであることが求められます。

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両方の考え方が必要なのは言うまでもなく、文理融合、横断、俯瞰プログラムが提唱されているのですが、

自然現象を観察し、数式でファクト、メカニズムを導き出す理系と

人間の活動を対象とし、「あるべき姿」と現実を見極め、法律、政策、経済対策を立案し、実行していく文系

の考え方、思考パターンは大きく異なります。

また、異なってはいけないのか?と言うと、そうでもない気がします。

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特にまとめる考えもないのですが、これまで考えてきたことを示してみます。

研究活動とは美しいアートである


最近は、研究成果の報告会はほとんどの場合、パワーポイントを使い、必要であれば動画も使います

この時のスライドの出来不出来が、その研究成果の理解、さらには研究自体への評価にもつながります

以前から、「プレゼンは研究活動の大事な一部分」と言われ、これには研究者間で賛否両論がありました

発表のパワーポイントを見ながら、

「研究は成果発表のプレゼンにアートの才能があると断然有利」

という印象を持ちました

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ただ、もしかしたらこれって、極めて表層的な理解に過ぎなかったのではないか?と感じ始めました

「実は、研究活動それ自体がアートではないか?」

「だからこそ、美しいもの、聴衆に伝わるものがあるのであり、単にスライドがわかりやすいだけでないのではないか?」

「TAK」さんは、いわゆるアートの専門家ではないけれど、

アートとは音楽、絵画、写真、彫刻などの媒体を使って、自分が表現したいことを表現するもの、でしょうか?

作品を作る時は自分の概念を具現化させて自分の世界を構築させようという出発点から始まる

無から有を生む、というものよりも、既に自分が抱いている、持っているコアをベースに未知のものを創造していく

作品が重視されがちだけれども、アーティストにとっては、作品以上に創造するプロセスが重要であったりする

研究も既存の研究成果(自分、他者を含めて)をベースに、ある特定の分野を掘り下げて、探究し、真理を発見したり、仮説を構築し、何らかの手法で検討したりして、未知のものを創造して、自分の世界を構築していく


あるアーティストの方から伺ったことがあります

「何でも自分の感じたことを表現できる、特に現代アートはいい反面、時にとてもつらくて、何にも表現できなくなることがあります

絵画のようにキャンバスと絵具と筆で二次元で、とか、あるいは、陶芸のように、土を手でこねあげて、それを焼く、のように予めルールが決められて、それにしたがって表現する方が楽なことも多いです」

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「TAK」さんが言いました

「研究とアートは類似点があり、既知から始めて未知の分野を開拓し、他者に理解されるよう表現する。作品に自信をもって、満足していなければ、自分の中の迷いが作品に残り、見る人、聞く人に伝わってしまう」

アーティストの方からの答えです

「う〜ん、ちょっと違います

アートの作品は発表した時点から、作者の手を離れ、見る人、聞く人にゆだねられます。

作者の考えとは関係なく、見る人、聞く人から、予想外の点が好評をいただいて、次の作品へとつながっていくことがあります

たぶん、研究者の中には、自分の研究領域に閉じこもって出てこなかったり、自分の高尚な研究成果など一般人は理解できない、という人がいるのでは?と思います

アーティストの中にも、自分のアート、作品は決して俗人が理解できるような簡単なものではない、という俗世間から離れた孤高の人たちがいます

言い方は悪く聞こえるかもしれないけれど、この人たちは「自分のアート、作品で自慰」しているのかもしれません。でも、ある意味でこれはその人にとってとても幸せは状態なんです」



科学と技術の融合


「科学技術」と一言で語られますが、「科学」と「技術」は、本来は違うものではないでしょうか?

「科学技術」と言われる場合、自然科学において、科学的な発見、根拠があり、それをベースに、実社会に適用する技術に応用する、というのが一般的です。

ただ、人類の歴史において、「技術」は人間の生活と共に、科学的根拠など伴うことなく、ほとんど経験により、活用されてきました。

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医術は人類と共に、発祥したのでしょう。

この当時のお医者さんは細胞試験、基礎実験など、行いません。実際の患者を扱う臨床の経験がベースです。

でも、紀元前の歯科技術は、現在と比べても、遜色ないことが発見されています。

農業が営まれると、水路をひく灌漑技術も発達しましたが、物理学の発見がベースではなく、これも経験によるものでしょう。

当然ながら、重力の法則も、作用・反作用の法則も発見されてはいませんでした。

測量技術により、直角を作るには、三角形の直角をはさむ二辺のそれぞれの平方の和と斜辺の和が等しい、ことを経験により知り、適用していました。

これを科学的、論理的に証明したのが、ピタゴラスです。

このように「技術」は人間の生活に密着したもので、生活を便利にするために、経験をベースに作られていきました。

つまり、「技術」は「役に立つ」ことが基本です。

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「技術」は極めて閉鎖的で、親方から弟子へ、教わることもなく、見よう見まねで伝承されました。

「技術」は自分たちの存在価値、意義、飯のたね、ですから、他の人たちには教えません。

「技術」が書き物にされて、学校で広く教えられるようになったのは、近代に工科大学が設置されてからです。

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一方、「科学」は、人間の生活とは、特に関係があった訳ではありません。

「同じ体積であれば、質量に関わらず、風呂からあふれる水の量は同じ」というアルキメデスの原理は、結果として、いろいろな技術のベースになりましたが、アルキメデスは人間の生活のために発見したのではないでしょう。

ニュートンの一連の法則、万有引力の法則、作用・反作用の法則、慣性の法則も同様です。

科学は、哲学、芸術、文学、などと同様、生活にゆとりがある人々の教養に基づく、知的欲求によるものです。

新しいことを知ることが楽しい、から行うのであって、特に、「人間のために役に立つ」ことを目的としたものではありませんでした。

「科学」は早くから大学で教えられてきました。もっとも、その当時は「科学」というよりも「哲学」であったかもしれません。

「科学者」は世の中から離れて、実生活とは関係のない、真理を追究する人たち、というイメージが最近までありました。

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「科学」と「技術」が融合したのは、つい最近です。

「技術」が経験だけでなく、「科学」も根拠とするようになりました。

「科学」も何か「技術」に結びつかないか?検討し出しました。

そこで、「科学」が人間の生活に役に立つ、ようになりました。

「新しいことを知ることが楽しい」科学が「人間の生活に役に立つ」ようになりました。

こう考えると、科学はむやみに人間の生活に役に立つように、というよりも「新しいことを知ることが楽しい科学」と「人間の生活に役に立つ技術」がバランスを取って融合するのがいい、みたいです。







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2015年02月02日

卒論・修論発表会は「公開」すると、新たな展開が始まる

卒論・修論発表会は「公開」すると面白い

で取り上げた

【千葉大学教育学部 藤川研究室 卒論等発表会】「エデュテイメントフェスタ2015」

の案内が来ました。

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上記ブログの一部を再掲すると、


卒論・修論発表会のシーズンです。

徹夜で書き上げて、提出して、ホッとするのもつかの間で、発表用のスライドを作らなければなりません。

学科の先生方の顔が浮かんできます。

「意地悪な、答えられないような質問をされたら、どうしよう?」

実は他者からの指摘は貴重なもので、研究している本人、指導教官など「内側」からは気づかないことを、「外側」から見て、わざわざ教えてくれる訳です。

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そうは言いながら、発表する本人には、そんな余裕はなく、どうしても「守り」のモードに入ってしまいます。

さて、多くの卒論・修論発表会は建前上は「公開」なのですが、事実上「非公開」です。

学科の教職員・学生以外は、OBOGあるいは委託研究先の企業関係者くらいしか、参加しません。

そもそも周知しないことが多いし、仮に周知したとしても、どうせ誰も来ないだろう、ということでしょうか?

多様な「ゆるやかなつながり」の方々に来てもらって、発表を聞いて、コメントをもらうと、「内側」の人々には、思いもつかない、新たな発想、展開があって、発表者もさることながら、指導教官、研究室のスタッフにとって、新たな研究のネタ、展開が得られます。


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卒論・修論発表会を2年生・3年生が楽しい演出を交えながら進めます


とあります。

多様な「ゆるやかなつながり」の方々に来てもらうには、通常の卒論・修論発表会のような研究内容の発表、それに対する質疑応答、だけではなく、発表会自体をエンターテイメント・ショーに仕立てあげてしまう、とよかったりします。

すると、プレゼンターとスタッフ、参加者が一体の「場」になります。

先生によると、


この発表会自体を一つの実践として、3年生を中心に、2年生などが協力して演出させていただいています。研究室のキャプテンが、かけあいをしながら進行をさせていただきます。

こうした演出は、紅白歌合戦のようにできるとよいと考えています。紅白歌合戦では、基本的に歌をしっかり聴かせますが、歌手のエピソードが紹介されたり、ゆかりのある人が応援に来たりすることも含め、司会者が歌への導入や歌のあとのフォローを行います。それで、全然知らない曲も多くの視聴者が楽しめるわけです。

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卒論発表会でも、個々の発表者や個々のテーマには興味がないという方もおられると思いますが、司会者による導入によって少しでも興味をもっていただければ、と考えています。

この演出での課題は、演出のクオリティとリーダーシップ&フォロワーシップの2点です。

演出のクオリティというのは、発表会の空間を一つの整合性ある空間として楽しんでいただけるようにするということです。

空間としての会場の装飾や掲示や照明と、司会者や登壇者のパフォーマンスとの両方が重要です。

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限られた時間で準備をするのですから、手間暇をかければよいというものではありません。

統一的なイメージを描いて、できるだけ少ない手間で最大の効果を上げるようにする必要があります。

会場までの案内をわかりやすく貼るとか、会場内の掲示物をちょっとおしゃれなセンスで作るとか、机の上がきれいに片付いているとか、さまざまな案内がさりげなくしかしわかりやすく掲示されているとか、そうしたことが大切です。

その上で、音楽や映像表示を効果的に使って、気持ちのよい演出ができればよいわけです。表現力、創造性といったものが発揮される場面です。

こうしたクオリティを可能にするのがチームワークです。

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リーダーは一人一人のスタッフに対して、役割を与えなければなりません。

そして、各スタッフは自分の役割だからこそ見えることをリーダーに伝え、全体の改善に寄与しなければなりません(これこそフォロワーシップでしょう)。

ということで、卒論等発表会をつくることは、学級経営や部活・委員会運営の力量に直結する実践的な活動です。


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先生のご説明通り、ショー仕立てで、司会進行がなされ、まるでエンターテイメント・ショーのようです。

質疑応答を聞いていると、年配の方々が、必ずしも学科の先生ではなく、「ゆるやかなつながり」で集まった方だったりします。

さらに、質問が、通常の発表後の質問に加えて、ポスターセッション風に発表者に個別に質問する時間帯も設定されていて、

しつこい質問者が、あまり発表内容とは関係のない質問者で「場」を独占しないような、仕掛けになっています。

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また、PCでパワーポイントのスライドを使って発表する場合、PCの交換、設定の場合、不調の時が、どうしてもあります。

この発表会でも、スクリーンにスライドが表示されないトラブルがあったのですが、

司会が、トラブル自体をショーの要素にして、発表者、スタッフ、参加者を緊張した状態にすることなく、

なごませていたのが、印象的でした。

「TAK」さん自身もいくつかの発表にヒントがあったので、発表者と有意義な議論をして、お知り合いになることができました。

卒論・修論発表会のシーズンの楽しい試みでした。





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