2008年04月10日

理工系の人材育成の課題

4/8(火)は東京は、もの凄い春の嵐、傘も役に立ちません。でも、ささない訳にもいかないか?

青山通りから、神宮外苑へ。晴れていれば、とても爽やかなお散歩なのに。

今日は「TAK」さんは、大学の先生方の「先生」をやっちゃいます。テーマは「理工系の人材育成の課題」

ただ、大学名、先生方のお名前は伏せる約束なので、悪しからず


少子高齢化が進んで、18歳人口は減少していますが、大学入学率が上がっているので、大学生の人数は、あまり変わりません

ただ、人口は減少しているのに、合格者は同じ。ということは、早い話、大学に入学する学生のレベルが低下しています。

文系、理系の比率は、ここ十数年変わらず、6:4という割合です。

ただ、理系の中で、最近は、工学系が減って、医歯薬系が増えています。

地方を中心とする医療現場の逼迫を考えると、よい傾向なのかもしれません。

でも、科学立国の日本にとっては、深刻な問題です。

しかも、工学部を卒業した後、技術系に就職する学生の比率が、著しく減少しています。

医師、弁護士などは、立派な資格ですが、工学系の電気主任技術者、建築士などのイメージが劣るのは、事実です。


大学の先生方から、本音で意見を伺うことができましたので、紹介します。

・新入生には工学、自然科学どころか、三角関数、微分積分、行列式など、高校の数学の補習を、高校の先生のOBの方に来ていただいて、やらないと、授業にならない状態なのです。

・IT技術、ライフサイエンスなどには学生が来るのですが、伝統的な電気工学、機械工学など、製造業、ものづくりに関わる学科には学生が来ないんです。メーカーの大規模なリストラ、希望退職募集の影響も大きいんです。

・企業から求められる人材は、以前は「独創力、発想力のある学生」、少し前は「熱意のある学生」、最近は「とにかく基礎学力がある学生」と、ころころ変わっています。そんなに急に大学の教育カリキュラムは変えられません。

・大学3年生と修士1年生は、就職活動のせいで、授業にならないんです。これって、大学の問題でしょうか?

・演習、実験、レポートなどは学生に対する教育効果は高いのですが、「きつい学科」という評判になって、次年度以降の学生の希望がてきめんに減ります。

・大学には、教育、研究、社会貢献というミッションがあり、その中でも教育が中心でしょう。

でも、実際には、私たち教員は、研究で実績を出さないと、研究費はおりない、その結果、学生に十分な教育ができない、という、負のスパイラルに陥ります。

こう言うと、言い訳に聞こえるかもしれませんが、そんな訳で、教育よりも研究に時間を割いている、のが実態です。


う〜ん、どうしよう?

「TAK」さんも先生役から、一緒に考えるモードになってしまいました






stake2id at 22:32│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

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