2011年09月01日

グローバルファイナンスの基本2(コモディティー(金、原油、穀物など)市場とデリバティブ)

東工大のMOT有志による財務会計自主ゼミの考察ノートです

授業にせよ、ゼミにせよ、よいのは、自分一人ではなかなか勉強することが難しいテーマについて、とにかく基本を教えていただき、糸口をもらうことでしょうか

あとは、その糸口をもとに、自分で専門書を買うなり、論文を検索するなりして、勉強することができるようになります

さて、今日は「コモディティー(金、原油、穀物など)市場とデリバティブ」という、素人には難しいテーマです

コモディティー基礎講座

デリバティブ

を調べつつ、考察ノートをまとめます


コモディティーとは「商品」と訳されますが、コモディティー市場と言う場合には、「資源」「素材」など、「投資可能な商品」ということでしょうか?

コモディティーは流動性が高く、「信用リスク」も「経営リスク」もなく、あるのは「価格変動リスク」だけでしょうか?

110901金価格


国際的に、投資の対象となる商品は、おおよそ

ロイター/ジェフリーズCRB指数

の19品目ですが、このうち、金、銀など、現物が投資可能なもの以外は、取引所で取引されます

実際問題として、例えば、一般投資家が原油を大量に購入して、それを値段が上がるまで待って、売るということは不可能です

110901原油価格


ここで生産、流通、消費、保管を行う業者間での「現物価格」と取引所の「先物価格」があります


「現物価格」は、例えば、今まさに金、原油、穀物などを購入するための価格ですから、わかりやすいです

やっかいなのが、「先物価格」です

先物取引とは将来の売買についてあらかじめ現時点で約束をする取引のことで、

現時点では売買の価格や数量などを約束だけしておいて、将来の約束の日が来た時点で、売買を行います。

前もって売買の価格を決めておくことができるので、価格変動する商品の売買につきものの価格変動リスクを回避できるという利点があります。

この時の価格が「先物価格」です

例えば、外貨でドル円で100ドルの買い物を6ヶ月後にする場合、6ヶ月後のドル円相場はどうなっているかわかりませんが、取りあえず、現時点のドル円で決済する、なんてケースです。

6ヶ月後の価格に比べ、損することもあれば、得することもあり得ますが、現時点の価格での取引を決めることで大幅な変動リスクは回避できます

ただ、コモディティー(金、原油、穀物など)でさらにやっかいなのは、上記のとおり、一般投資家はコモディティー(金、原油、穀物など)を持っていても仕方がないので、上記の約束の期日までに、コモディティー(金、原油、穀物など)を売らなければならない、ということです

1. 「品物の受取りや代金の支払を取引時ではなく一定期間経過後に行い、売買価格を取引時点で決める」という契約をする

2. 品物と代金の受払い日が到来する前に、市場を通じて反対の売買をすることにより、当初の取引契約を相殺する

3. 反対の売買で取引を相殺したとき、その(買い契約と売り契約の)差額を受払いして清算する。(差金決済)

というプロセスを経なければなりません

かなり面倒くさいのですが、例えば、インフレだと債権等の金融商品に比べ、コモディティー(金、原油、穀物など)の方が一般に価格が上昇するなんていう、ヘッジ効果があります



ここまででも、かなり難しいのですが、コモディティー(金、原油、穀物など)では金、銀など貴金属以外では、現物を保有するのではなく、デリバティブを保有するものが多いようです

デリバティブ(Derivatives)とは、原資産と呼ばれる特定の証券や資産の一定の特性を条件にして新たに作成された証券や契約のことを言います

そのペイオフが原資産価格の変動など、その特性の変化に依存して決まるところに特徴があります

デリバティブの起源は古く、ギリシャの哲学者ターレスがオリーブ圧搾機の借用権(オプション)を安く買ったことにまで遡ります

日本でも江戸時代に大阪堂島で「帳合米取引」と呼ばれる先物取引が行われていました


為替レートや金利の変動が大きくなって、リスクをヘッジするニーズが出てきたため1970年代以降、今のような近代的なデリバティブが相次いで登場し広範に利用されるようになりました

デリバティブは原資産(現物証券)の取引と比べると、次のような特徴を有しています


1.少しの資金で大きな金額(想定元本)の取引ができる=レバレッジが大きい

2.デリバティブはネットの供給はゼロであり、それから生じるリターンも売り手と買い手を合わせるとネットでゼロになる

株式の場合は企業収益が改善されれば株価が上昇して株主全員が高いリターンを享受できるが、先物の場合は株価が上昇したら買い手は儲かるが、売り手は買い手の儲けの分だけ損をする

3.取引コストが低く、流動性が高い

取引を始めるときに現物や資金の受渡しがないので取引コストが低く、また資金をほとんど要しないので取引に簡単に参加できるため、一般に流動性が高い



デリバティブは新たにリターンを生み出すわけではなく、原資産のリターンやリスクの再配分を行うだけであり、その適切な利用は広い意味でのヘッジにあります



さて、ここら辺まで来ると、さすがに難しくなってきます。考察ノートはこの辺にしておきます









stake2id at 14:45│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
livedoor プロフィール

「TAK」さん

最新記事
Archives