2013年10月15日

「論より統計!」大規模データの時代になって、統計が「整備」から「積極活用」に

『論より統計! 社会が求める人材になるために』

という案内が来ました。

131015統計1


案内文によると、


膨大なデータから課題を発見し解決する力と論理的に思考する力は、グローバル化社会の中で是非とも身に付けておくべき能力です。


とあります。

ところで、「統計」とは何でしょうか?

統計の歴史を振り返る〜統計の3つの源流〜

より抜粋します。


「統計」と呼んでいるものの歴史を振り返ると、その源流は以下のように大きく3つに分けることができます。

1. 国の実態をとらえるための「統計」
2. 大量の事象をとらえるための「統計」
3. 確率的事象をとらえるための「統計」

これらは別々のルートをたどって、19世紀半ば、ケトレー(1796-1874)が社会統計を科学的に作成・分析するために確率論を導入したことで、社会現象・自然現象いずれも数量的にとらえる「統計」として形を整えました。


1. 国の実態をとらえるための「統計」

古来、為政者は、徴税、兵役などのために、その支配する領域内の実情をできるだけ正確に把握する必要がありました。

19世紀のフランスの統計学者モーリス・ブロックは「国家の存するところ統計あり」という言葉を残しています。こうしたことからも、統計が国家経営に欠かせないものとして発展してきたことは容易に理解できます。

古代エジプトでは紀元前三千年にピラミッドを建設するための調査が行われたことが知られていますし、ローマ帝国では初代皇帝アウグストゥスの治世の頃に、人口や土地を調べる調査(Census)が行われました。今日、国勢調査のことを「人口センサス」と呼ぶのはその名残です。

日本でも、住民を登録して課税するために670年に最初の戸籍、庚午年籍を作成したり、また後世では豊臣秀吉が同じく課税のために、大規模な太閤検地を行ったことが知られています。


2. 大量の事象をとらえるための「統計」

イギリスのジョン・グラント(1620-74)によってその道が切り開かれました。

グラントは、当時たびたびペスト禍に見舞われていたロンドンで、教会の資料を基にした死亡統計表を分析し、一見偶然とみえる人口現象に規律性のあることを明らかにしました。

彼はまた、当時200万人と考えられていたロンドンの人口について、様々なデータや観察を通じて38万4千人と見積もり、限られた量のサンプルデータを注意深く観察することで全体の人口に関する推測が可能になることを示したのです。


3. 確率的事象をとらえるための「統計」

サイコロ賭博のように偶然に左右されるギャンブルとの関わりの中から産み出されました。

「標本空間」の基本的な考え方は、16世紀にサイコロ賭博やトランプゲームにおける偶然の仕組みを数学的に研究したイタリア人カルダーノ(Geloramo Cardano 1501-76)によっています。

パスカル(1623-62)とフェルマー(1600年代初頭-1665)は期待値、推定、検定、標本理論など確率論の基礎をつくり、18世紀に入り、ベイズ(1702-61)、ラグランジュ(1736-1813)、ラプラス(1749-1827)といった一流の数学者たちの研究を経て大成します。


131015統計2


早速出た話をまとめます。

・明治14年(1881年)明治政府は「統計院」を設立。「現在の国勢を詳明せざれば 政府すなわち施政の便を失う  過去施政の結果を鑑照せざれば 政府その政策の利弊を知るに由なし 」(大隈重信)

・政策立案の根拠は統計データ、データにより現状を把握し、状況・効果を予測し、施策を立案する。特に人口、経済状況は基本。 

・18世紀から19世紀にかけて、各国で国家運営の基礎として統計を用いることの重要性が認識されるようになり体制整備や統計調査。フランスでは、統計の重要性に着目したナポレオンによって1801年に統計局が設置。

・感情的になることなく、客観的なデータを分析する。

・社会人に求められる資質=論理的問題解決能力、データに基づく規則性の発見(仮説)→仮説検定→実証

・統計を学ぶ意義。ビジネス、研究では必須。無駄をなくす、だまされない、判断ミスを減らす、人生を有意義、効率的に生きる、無駄な心配をしなくて済む。

・大学での統計学、文系にとっては数学、理系にとっては「あいまいな学問」解析学、物理学などに比べ、主観的。統計学は、現代の「読み、書き、そろばん」 

・運鈍根、勘、経験、度胸による判断から統計に基づく判断へ

・ビジネスで求められる能力、次々と降りかかってくる無理難題を解決する。美しい正解はない。武器としてのリテラシー(知識、能力)を多く持ち、活用できること。考え抜く力と構築力、責任感、実行力

・リテラシー:体力コミュニケーション能力、語学力、対人関係、数量的な感覚、数字へのセンス(数字をしっかり見ているか?課題発見、課題解決のための仮説検証)

・数学を駆使して仕事に活かす能力、課題を数字で見る、処理能力が高まり、客観性が出る、説得力が増す、仕事を客観的に見渡せる。

・ビッグデータにより、統計は「整備・収集」の段階から「積極活用」の段階へ


いろいろお話がありましたが、端的に言うと、

1.計測、記録するシステムを整備すること

2.1に基づき、勘、経験からデータに基づくライフスタイルへ

ということでしょうか?

1.については、

今さらながら、PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクル




PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクルとは、

(1)測定の仕組みがあるか?(Plan)

(2)計画的に実施しているか?(Do) 

(3)測定結果を適切に評価しているか?(Check)

(4)その結果を改善につなげているか?(Act)

(5)改善効果は得られているか?(成果)

(6)もし(1)−(5)が適切になされていなければその原因は何か?

巷で言われているPlan(計画)よりも、「測定の仕組みがあるか?(Plan)」としているのが特徴です。

計画しっ放し、ではなく、測定できるように、と言っています。

あなたの会社では(1)〜(6)がしっかりできていますか?

なお、この(1)〜(4)の順番は入れ替わることもあります。

こうなりたい姿に現状から目指すのであれば、

PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)ではなく、CAPD(チェック・アクション・プラン・ドウ)

・なりたい姿と現状のギャップを評価する

・そのギャップを踏まえて、なりたい姿へアクション

・計測できる仕組みづくり

・計画的にできるか?

というステップになります。


例えば、あなたが営業だとします。製品別、地域別、顧客別の売上高、利益率などについての、「測定の仕組み」がありますか?

オンライン・システム、社内LANなどのインフラが整備されているのですから、各自がいつでも、ほしいデータを集計できればよいのですが、実際には担当者がExcelなどを使って、手作業で集計しています。

それゆえ、集計は四半期毎、月毎、などになり、ほしい時に測定することはできません。

すると、PDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクルを回して仕事をしているのではなく、測定できるのは、四半期毎、月毎で、それ以外の時は、いつもの慣習、成り行きで仕事をしている。

そして、トラブルが起きた時、何かイベント(常務への説明、営業リーダー会議など)がある時、顧客と納入業者の板ばさみ、への対応に追われ、仕事をした、と思っている。

すなわち、その場しのぎ、行き当たりばったり、になっており、マネジメントはできていない。

個人でも、業績の目標管理、あるいは個人として目標を目指していること、があると思います。

しっかりPDCA(プラン・ドウ・チェック・アクション)サイクルを回してマネジメントしていますか?


2.については、

勘、経験からデータに基づくライフスタイルの時代へ


・データは当初の目的だけでなく、それ以外にも大きな利用価値がある、データの再目的化がポイント(ビッグデータ)

・まだ分析されていない「眠っているデータ」を有効に利用することで大きなビジネス上の価値を創出することができる

・Evidence based Society、もっとデータを利用する。勘と経験による判断から、データによる判断へ

・ワインの質、ソムリエのテイスティングよりも、気温、降水量などのデータにより正確に予測可能(オーリー・アッシェンフェルダーのモデル)

・データを意思決定に活用するには、相関ではなく因果を知らなければならない。相関関係と因果関係は別物

・データ・サイエンティスト:高度な数学的素養を持ち、プログラミングにたけ、好奇心旺盛で企業経営に興味を持つ、スーパースターで、アメリカにおいて、最もセクシーな職業(トーマス・ダベンポート) 

・データ・リテラシー:データ処理や統計に関する基本知識に加えて、データの裏にある真実を見抜く力、一見関係がないデータの組合せから、何かを見抜く力


ということでしょうか。

人々のライフスタイルの大きな転換点に来ている感がします。




stake2id at 19:52│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
livedoor プロフィール

「TAK」さん

最新記事
Archives