2016年03月13日

システム理論、システム思考、そしてシステム科学

木嶋恭一教授最終講義「システム理論、システム思考、そしてシステム科学」

という案内が来ました。

13


工学はモノ、ハードを扱うのは得意だが、それ以外は苦手でしたが、線形計画法、オペレーションズ・リサーチなどにより、戦略、サービスなども対象になり、やがて、サービス科学、デザイン思考など、モノとサービスが一体不可分でシステムとして取り扱われるようになりました。

歴史を振り返ると、産業革命により、モノの生産性が大幅に向上し、

交通、物流も大量、高速になりました。

すると、人、モノの流れ、動きが劇的に変化し、これまでの配置、ストックでは対応できなくなりました。

そこで、線形計画法、オペレーションズ・リサーチなど計画、オペレーション、システムを扱う必要が出てきました。

15


この辺の事情については、

体系的に学ぶには歴史をたどることが不可欠、MOT(技術経営)の歴史とは?




マネジメントという概念、考え方が生まれてきたのは、産業革命以降、これまで手工業だった工場、生産現場が機械化され、大量生産が実現するようになったころでしょうか?

フォード社が、規格化によって部品互換性を確保することにより、1908年にT型フォードの大量生産に成功し、これが大量生産技術の始まりとなりました。

3bb457f3


「経営学の父」と呼ばれたフレデリック・テイラーが、1911年に科学的管理法を提唱し、「作業管理」「作業の標準化」「作業管理のために最適な組織形態」などが取り扱われるようになりました。

この科学的管理法が可能になるためには、数量的に「計測できること」「記録できること」が基本で、統計の基本が欠かせません。

生産工程の機械化、数量的管理により、当初、マネジメントは生産性向上のため、が主体でした。

例えば、機械化を導入したのに、思惑通りに、生産性が向上しない、生産工程をチャート化したところ、思わぬところに、ネックがあった、などという手法、線形計画法などの開発も進みました。

当初は生産性向上に利用されていた、マネジメントは、組織、経営、財務、人材にもその考え方が適用されるようになりました。

このように、これまで勘、経験、運で行われていた、経営の世界に科学的手法が導入されるようになりました。


6cff94ec


従来は「モノ」と「サービス」は分離して「モノ・製造業」「サービス・サービス業」と別々に考えられてきました。

しかし、ものづくり、サービス業からモノとサービスを一体でデザインし、メーカーとユーザーが価値を協創する時代に移行しています。

サービスイノベーション〜サービスとモノづくりをデータとコンテンツでつなぐ




モノを売って終わり、ではなく、オペレーション、サービスまで含めて売る

サービスまで含めることにより、単なる販売者からサービス提供者になり、顧客とつながることができる

「サービス」は、人間が深くかかわり、また数値化、定量化しにくい要素が多いため、研究、学問の対象にはなりにくく、MOT(Management of Technology 技術経営)も、第2次産業である工業についての技術、品質、コストを対象としたものが多く、「サービス」については、あまり研究が行われていませんでした。

「経験と勘」に頼る割合の高いサービス産業に「科学的・工学的手法」を導入していこう、というものです。


さらに、欧米を中心に新たな価値、体験を生み出すためのデザインがより重要になってきています。

c0f1d310-s


デザイン思考、シリコンバレーIDEOの事例より


変化が激しい時代におけるデザインの役割、「技術イノベーションをいかに人間的にするかの方法」、「デザインとビジネス戦略を繋げる」、「インタラクティブなコミュニケーションや商品をデザインするためのメソッド」「デザインとビジネスを融合する」「ユーザー価値と経済価値を繋げる」などなど、

技術、イノベーション、ビジネス、コミュニケーションなど、いろいろな分野、あるいは分野融合を起こす方法として、デザインに対する期待は高まっています。

問題解決のためのデザイン思考における5 つのプロセス」が重要だということ。

empathy:課題の対象に感情移入する

define:問題を定義する

ideate:アイデアをたくさん出す

prototype:プロトタイプを作る

test:試験し、フィードバックを得る

c2982e5f-s


このプロセスは、モノづくりだけでなくあらゆる問題解決の過程で応用できます。

・早い段階で、コストをかけずに、プロトタイプを創り、市場に出して、フィードバックを得る。アイデアでは見えなかったことが、プロトタイプにすると見えてくる。 

など、実際にやれているか、どうか、がキーポイントです。


このように、長い歴史を持つシステム理論、システム科学ですが、

まだまだ工学はモノ、ハードを扱うのは得意だが、それ以外は苦手、という雰囲気も根強く残っています。

これからの展開が楽しみです。



stake2id at 21:47│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
livedoor プロフィール
最新記事
Archives