2017年05月16日

未来材料によるイノベーションの可能性

東京大学高校生のための金曜特別講座

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未来材料:チタン・レアメタル〜夢の材料チタンの将来性やレアメタルに関する問題点を解説〜

社会が発展し、生活が豊かになれば、高性能の電子機器が数多く使われるようになる。

日常生活では直接目にすることは少ないが、電子機器には多くのレアメタルが使われており、私たちは多種多様のレアメタルに囲まれて生活している。

いまやレアメタル抜きには、私たちの生活は成り立たない。また、ハイテク製品だけでなく、省エネにもレアメタルは不可欠である。

たとえば、ハイブリッド自動車やロボットの高性能モーターや蓄電池、太陽光発電用のパネルや制御器などは、レアメタルの塊と言っても過言ではない。

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このように、社会が発展すればするほど、多量のレアメタルが必要となる。本特別講義では、夢の材料チタンをはじめとするレアメタルの現状や将来性について解説する。

また、レアメタルの生産に伴う様々な問題についても紹介する。レアメタルの採掘や製造に伴い、海外では環境破壊が進んでいるが、これらの問題の本質、さらには、レアメタル供給のボトルネックやリサイクルの問題点について講義を行う。

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という案内が来ました。

技術の進歩と言うと、最近では人工知能、IoT、モバイル・ネットワークなど情報通信関連に注目が集まりますが、それらを支える素材、材料についても進展が急速で、しかも、生活の中に入って来て、生活自体を変えています。

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「テニスラケットが壊れて、新しいラケットを使う」を考える




●テニスラケット材料、木からカーボンに伴い、大型化、軽量化

1980年以前のテニスラケットは、ほとんど木で、出来ていました。

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その後、グラスファイバー、高強度、高弾性カーボンが使われるようになり、ラケットの大型化、軽量化が進みました。

当初はテニスは遠くへ飛ばせばよい、のではないのだから、とラケットの大型化に懐疑的な人も多かったのですが、パワー、確実性に非常に有効でした。

木に比べてはるかに強度が高いカーボンを使用するため、軽量化が進み、木では370gあったラケットがカーボンでは270gまで軽量化が進みました。

また、木は一度、湿気を吸い込むと極端に強度が落ちます。それゆえ、湿度管理が大変でしたが、カーボンでは、その必要はほとんどなくなりました。

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ただし、軽量化とは材料の薄肉を意味します。ラケットのフレームは、中が空洞の、中空構造がほとんどで、曲げ、ねじり、疲労破壊には弱かったりします。


書いたように、テニスラケット材料の、木から高強度、高弾性カーボンへの進展は、トッププロのプレースメント重視から、パワー重視へのテニスの変化だけでなく、多くの人が軽く、長持ちするラケットで親しみやすくなりました。

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短縮・圧縮は便利だが、忙しくなる、貯蔵できると豊かになる




蓄電池自体は鉛蓄電池など、昔からあったのですが、容量、エネルギー密度が小さく、価格も高価でした。

リチウムイオン電池などの急速な技術開発により、PC、スマフォなどが外出時にも可能になり、乾電池では達成されない利便性が得られました。


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1995年頃まではバッテリーには主にニッケルカドミウムが使われていましたが、その後、リチウムイオンが使われるようになり、バッテリーの容量、出力が急速に向上し、リチウムがレアメタル、ということで、大量利用による価格高騰が心配されたのですが、実際には、量産効果で価格は急速に低下しました。

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その他、鉄道、バスから飛行機、宇宙船まで、鉄、アルミから軽量のチタンの利用が進んでいます。

これにより、交通機関の高速化が可能になります。


このように、人工知能、IoTなどに比べると、素材、材料の進展は地味ですが、着実に進み、私たちの生活を変えています。

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さて、レアメタルと言うと、埋蔵量が少ない、と考えがちですが、

埋蔵量は豊富なのだけれど、メタルに精錬するのが難しい、あるいは、精錬する際に有害物質が排出されてしまうので、大量生産が難しい、

などの理由で「レアメタル」であるものも多くあります。

実際のところ、枯渇が心配される「レアメタル」は、ないそうです。

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レアメタルは、上記のように、埋蔵量が少ない、メタルに精錬するのが難しい、あるいは、精錬する際に有害物質が排出されてしまうので、大量生産が難しい、

ため、リサイクルが奨励されます。

実際のところ、リサイクルするよりも、新しく作るほうがコストは安いのですが、採掘するのに環境を破壊することになる、精錬するのにエネルギーを使う、

ということで、リサイクルのメカニズムを作ったほうがよさそうです。





stake2id at 20:18│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

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