2017年06月19日

人工知能と脳科学、この密接な関係

人工知能研究会「大脳基底核と強化学習」

という案内が来ました。

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過去の研究会では人工知能の工学的応用についての講演がほとんどでしたが、今回は人工知能と神経科学の関係について、ご講演いただきます。

機械学習の一つである強化学習は、エージェントが環境と相互作用するなかで、よりよい行動を学習する枠組みであり、人や動物の脳機能のモデルと考えることができる。

本講演では、人工知能の応用ではなく、人工知能の枠組みをつかって脳を理解しようとする試みである計算論的神経科学について紹介する。


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人々が住み、働く場こそ、人工知能、IoTの活用を

「茶わんの湯」から“予測する科学”「人工知能の予測と予期〜予測する科学と予期する工学」




人工知能の歴史

1.物理記号:知能の本質は記号処理。(→言語化、記号化できない暗黙知は扱えない)

2.パターン認識(画像認識、ニューラル・ネットワーク、ディープ・ラーニングなど)

3.環境との相互作用

超多層の学習であるディープ・ラーニングは、コンピューターの高速化により可能になった。(以前のコンピューターではリアルタイムは不可能で、数年かかった)

以前の知能システムは、認識→推論→行動、の順番で行っていたが、今は、認識、推論、行動のそれぞれを、パラレルで行い、相互にフィードバックする。

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ディープラーニングは、2012年、コンピューターによる物体認識の精度を競う国際コンテスト「ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge(ILSVRC) 2012」で、トロント大学のSuperVisionチームが採用した、もので、ディープラーニングのシステムは、人間の脳についての知識を利用して階層的に認識を行うシステムです。

従来の人工知能で採用されていたパターン認識では、人間の精度に勝てなかったのが、ディープラーニングは人間の精度を超えました。


と書いたように、

従来の人工知能で採用されていたパターン認識では、人間の精度に勝てなかったのが、人間の脳についての知識を利用して階層的に認識を行うシステムである、ディープラーニングを採用したところ、人間の精度を超えました。

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これは、

人工知能に大学、産業、ビジネスはどう対応する?




2015年2月に、ディープラーニングは人間の精度を超えました。

これは地球の歴史45億年、生物の歴史40億年における、5億4000年前のカンブリア爆発、

史上初めて、目を持った生物、三葉虫が誕生し、進化が急速に進んだ、になぞらえたりしてます。


と書いたとおりです。

人工知能の開発には、脳科学の研究が欠かせません。

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ここで、少し疑問が出てきます。

人工知能、もちろん人間にも欠かせないのが、失敗経験などから学習する強化学習です。

人工知能は、もちろん起こった事実から学習し、事実の記録を検索します。

人間も、もちろん起こった事実から学習しますが、それ以上に大切なのが、起こった事実に対して自分がどう感じたか、だったりします。

検索するのも、事実に記録よりも、あいまいで、おぼろげだけど、一部だけ鮮明な「記憶」だったりします。

どちらがいい、とは言い切れません。人工知能が選択する合理的判断よりも、人間にとっては、多少不合理でも、「好き」「これは、いや」「絶対に許せない」など、感情が優先する場合も少なくありません。

これは併用することになりますが、人工知能は人間の感情にも踏み込みつつあります。

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ここで一度整理します。

1.従来の人工知能で採用されていたパターン認識では、人間の精度に勝てなかったのが、人間の脳についての知識を利用して階層的に認識を行うシステムである、ディープラーニングを採用したところ、人間の精度を超えました。人工知能の開発には、脳科学の研究が欠かせません。

2.人間は、もちろん起こった事実から学習しますが、それ以上に大切なのが、起こった事実に対して自分がどう感じたか、だったりします。人工知能の対応は、人間の感情にも踏み込んだものも含むことが求められます。

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これについて、これまで考えたことをまとめてみます。

人間と人工知能の競争?協奏?協創?


人間は試行錯誤、表面に見える情報をもとに、過去にうまくいったパターン、自分が知っているパターン、「直感」で解こうとしますが、コンピューターは、瞬時にすべてのパターンを検索します。

・人間は理論的な最適経路よりも、自分がわかりやすい、近く見える経路、あるいは直感的に近いと考える経路を選ぶ。

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・パターンの固定化、直面する問題に対する解を考える、よりも、むしろ、過去にうまくいったパターン、自分が知っているパターンで解こうとする。そのプロセスで、正しいゴールを見失っている。

・直感で判断、とは、これまで自分が蓄積した知識、経験に照らして、合理的に判断、というよりは、表面に見える情報をもとに、過去にうまくいったパターン、自分が知っているパターンで解こうとする。

・ゴールへの道筋がわかると、感情に動き(うれしい)があり、行動が早くなる。

・被験者の動きを、第三者的立場で観察すると、本来のゴールから、かけ離れたところで、悩み、決断していることがよくわかる

これまで自分が蓄積した知識、経験に照らして、合理的に判断、という「直感」よりは、表面に見える情報をもとに、過去にうまくいったパターン、自分が知っているパターンで解こうとする「直感」、になってしまい、金槌でボルトを抜こう、とするように、正しいゴールを見失っていることがあります

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カメラ付きのメガネで視線が追ったもの、食べたものをを自動的に記録する、簡単なイア・センサーで聞いた音、話したことを録音する、など、人間の行動が自動的に記録され、かつ、検索できる、可能性

計測器を大幅に軽量化してヘアバンドに、制御部を携帯電話、iPod、ヘッドホンに組み込むことができれば、通常の生活での脳波の状態が計測、記録できます。

すると、自分がイライラしているのか?ゆったりしているのか?自分の脳波を見て、確認することができます。


人工知能、ロボット、コンピューターは人間の感情、感覚などは、これまで「扱うことができない」「計測できない」「ブラックボックス」とされていました。

ところが、人間の感情、感覚が計測できる、そしてコントロールできるようになれば、大きく、深く、人間に踏み込んできて、人間の生活、行動が大きく変わってくる、ことになりそうです。


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人工知能、IoT、ロボットなどは進歩が速く、予測してもあまり意味がありません。これからもウォッチすることにします。




stake2id at 19:51│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

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