2017年10月02日

科学と技術のハーモニーで人と社会をつなぎ未来を形にする東大先端研

東大先端科学技術研究センター30周年事業 記念講演会

という案内が来ました。

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東大先端科学技術研究センターについては、10年前に開催された20周年記念

東京大学先端科学技術研究センター20周年記念シンポに行って来ました




先端科学技術研究センターは以前は「航空宇宙研究所」という研究所でした。

駒場にあるのですが、1、2年生が通う、駅前の教養学部からはずっと離れた場所にありました。

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工学系大学院の航空学科専攻で、航空宇宙研究所に配属と言われると、中央の本郷キャンパスから島流し、という雰囲気でした。

それが、30年前に「先端科学技術研究センター」となりました。

発足当初は14名の教官しか、いませんでしたが、現在では100名近い教職員がいます。

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研究分野も航空宇宙学ではなく、法学、経済学などの人文科学、社会科学から、工学、理学、医学まで、文字通り「分離融合」し、幅広い研究分野に及んでいます。

この30年で最も自由に、活き活きと研究を楽しんできたのが、本郷キャンパスから離れた先端研だったのかもしれません。


ただ、以前は「先端」であったことも、他が追いついて来ると「標準」になり、やがては「時代遅れ」になってしまいます。

先端研が草分けとしてやっていた「学際性」、「流動性」、「国際性」、「公開性」は今では多くの大学でもやっています。

例えば、東大本郷でも、情報、メディアを軸に、人文科学、社会科学から理工学まで幅広く扱う情報学環などがあるし、

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東大柏キャンパス一般公開に行ってきました

に書いた柏キャンパスでは、「知の冒険」を目指して様々な新しい取り組みが行われています。


大学院新領域創成科学研究科では「基盤科学系」、「生命科学系」、「環境系」の3つの分野を中心に、「情報生命科学」を加えた新しい学問領域の創成を目指しています。

物性研究所ではエレクトロニクスを始めとして現代の多様な産業を支える様々な物質を根源から解明し、新しい物質の創成を目指しています。

宇宙線研究所では宇宙線の研究を通して宇宙や物質の起源に迫ろうとしています。

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大気海洋研究所では海洋と大気の基礎的研究を推進するとともに、地球表層圏に関する科学の深化を通じた社会貢献を目指します。

国際高等研究所数物連携宇宙研究機構では数学と物理学の連携により宇宙の根本的な謎の解明に挑んでいます。

さらに人工物工学研究センター、空間情報科学研究センター、環境安全研究センター柏支所、情報基盤センター、高齢社会総合研究機構、柏図書館などが活動しています。


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「先端科学技術研究センター」が「小さいけれど、きらりと輝いていた」のが、10年前でしょうか。

聞こえる100年前の声〜樺太アイヌ、パリ万博のゲイシャ〜

インテレクチャルカフェ、分野が異なる研究者が知の交流を行うイノベーションの創出


インテレクチャルカフェは、公開の一般参加が可能なイベントではなく、さりとて、研究所内、学会コミュニティーに参加が限定されるクローズドなイベントでもなく、研究あるいは社会のテーマについて、知的な対話を行うことができる人々に参加を呼び掛ける、セミオープンなカフェでした。

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他分野の研究者のお話を伺い、それをベースに対話するイベントは、今では、それほど珍しくありませんが、2007年当時は、研究者は自らの研究を深化させることがミッションとされ、自然科学、工学の研究者が他分野、それも経済、社会科学の研究者の話を聞くことなどは、「時間の無駄」のようにさえ、言われました。

ただ、現実には他分野の研究者のお話を伺うことから、新たな視点、切り口が得られたり、一見すると、結びつかないテーマが融合することにより、新たなテーマ、価値が生まれるのは、ご存じのことと思います。

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こういった活動は学外、あるいは東大内の他学部の人々からは高く評価され、

「東大のイノベーション、知のオープン化は先端科学研究所から始まる。」

と言われたものでした。


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30年前は「先端」で「尖っていた」先端科学技術研究センターは、尖りが丸まってしまい、研究設備、学際性など、多くの点で、既に東大内でも先端に位置するものではなくなってしまったかもしれません。

今回の記念講演会も3つの講演があるだけで、「先端科学技術研究センター」の、これまで、これからを展望するセッションがなかったことが少し残念です。

「先端科学技術研究センター」が「東大のイノベーション、知のオープン化は先端科学研究所から始まる」「小さいけれど、きらりと輝く」研究所に返り咲くことができるのか?気になります。

「先端科学技術研究センター」について、かなり辛口に書いてきましたが、3つの講演、

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・水と衛生 −紫外線を利用した水処理技術の新展開−

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・昆虫科学が拓く新しい科学と技術の世界

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・渋滞と「急がば回れ」の科学

は、それぞれ興味深いモノでした。後日紹介していきます。










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