2019年06月30日

テクノロジーが拡張する人間の機能、人間とは何か?

日仏討論会 :「拡張された人間−身体の補完から拡張へ?」

という案内が来ました。

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新テクノロジー、 特にデジタル技術が可能とする身体の補完と、 アプリケーションによる人間の拡張をめぐり、次のようなより大きな問題について考えたいと思います:

人間とは何なのでしょうか? 身体の補完と拡張の間に境界はあるのでしょうか?

あるとすればその境界線はどこにあるのでしょうか?

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これについては、これまでも考えてきました。

パラアスリートの物凄さ、身体機能の拡張と脳の再編による回復可能性の示唆

パラアスリートに見る、障害とは何か、障害から日常への帰還とは

障害とはイノベーションの源?


ずっと大昔、まだ眼鏡がなかった時代、近視の人は障害者だった、訳です。

人を襲う肉食動物、あるいは闘いの際の敵、など身近に迫る危険を察知する能力が弱体化しているのですから、大きな障害でした。

視力の障害によるニーズに基づき、眼鏡が発明されました。

眼鏡により、視力の障害は大きく克服されることになりました。

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人が眼鏡をかけるように、それぞれの能力や身体機能にあわせた最先端技術の詰まったツールを身にまとい、それぞれの日常でそれぞれが望む動きを可能にする。


これまで、パラリンピックは、

不幸にして、障害を持ってしまった人たちが、その制約される環境下で、頑張っている

という認識だったのですが、そんな薄っぺらな認識をはるかに超える、物凄い可能性を示唆するもの、とのことです。

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もちろん、グラスファイバー、グラファイト、チタンなど、材料技術の進歩により、軽量高反発の義足などが開発されるようになりました。

ただ、仮に陸上のオリンピック・メダリストが不幸にして、大けがをして、義足になったとして、それまでを上回る記録を出せるでしょうか?

おそらく、歩くのすら、ままならず、とても高速で走ったり、長い距離の跳躍など、できないでしょう。

つまり、パラ・アスリートは既に義足を自分の足として認識、機能させています。これはAR(拡張現実)の一種でしょうか。

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パラ・アスリートに限らず、ずっと以前から、手が不自由な人が、足を使って、タイプライターを高速、正確に操作する事例が報告されていました。

最近では、こういった方々、パラ・アスリートの方々の、脳の活動している部位を計測できるようになりました。


すると、健常者に比べて、脳が活動している部位が、異なったり、広範囲であったりすることがわかりました。

さらに、この方々は、身体機能だけでなく、そもそも脳の活動を再編していることがわかりました。

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つまり、パラ・アスリートの方々は、

障害を持ってしまった人たちが、その制約される環境下で、頑張っている

どころか、

身体機能だけでなく、そもそも脳の活動を再編して、頑張っている

のです。


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人間が使う技術、人間を取り巻く社会環境が急速に進化することにより、人間自体の機能も拡張、進化していきます。

パソコン、ネットで拡張する脳の機能、人工知能時代に備えて




パソコン、ネットが普及する前の、「紙」の時代には、頭が記憶していることが、大切でした。

「これ、書いたことがあるな」と思って、引き出しを調べたり、「これ、確か、どこかで読んだことがあるな」と思って、本棚を調べても、多くの場合は、その資料、本を見つけることができず、「どこかで見たんだけれど」と忘却の彼方に忘れ去られました。


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「自分の身体」という暗黙の周囲、世界を評価する基準が変化すると、どうなる?


ヒューマンオーグメンテーションは、人間とテクノロジーを一体化させて人間の能力拡張を行うことを意味します。

具体的には、知覚の拡張、身体能力の拡張、認知能力の拡張、存在の拡張など幅広い能力拡張を目指し、それぞれに関わるAR・VR、ロボティクス、人工知能やヒューマンインターフェースといった分野を研究していきます。

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ヒューマンオーグメンテーションの考え方ではこうした学問分野を能力拡張のための技術として捉え直し、IoA(Internet of Abilities・能力のインターネット)を中心に据えた社会構築を目指していきます。

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自分の身体、例えば、外見、声、大きさ、性別などは、普段は意識していませんが、周囲、世界を測る、暗黙の「基準」となっています。

例えば、小さな食器にしただけで、食べ物が相対的に大きくなり、食べる量が減るといいます。

そうであるならば、自分の身体、外見、声、大きさ、性別など、周囲、世界を測る、暗黙の「基準」を変化させると、

周囲と自分のインタラクションはどう変化し、そのインタラクションの変化をどう感じるでしょうか?

Yutuberのように、自分の声、外見を違う性別、例えば、自分が中高年の男性であれば、若い女性の音声、外見にすると、周囲の反応、自分の認知も変化します。

デジタル技術を駆使して、これを積極的に活用するとものすごい変化が起きそうです。




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