2014年01月

2014年01月31日

神戸大学大学金井壽宏教授の

組織の共同性とリーダーシップについて再認識を


よくできる人は、よくつながっている人である


という言葉が目に留まりました。

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「よくつながっている人」には、いろいろな機会が舞い込みます。その中から、適宜取捨選択して活用していきます。

機会が舞い込むのは、意識的なものもあれば、本人は意図しないものもあります。

意図しないため、「たまたま」と感じます。

仕事ができる人は、"たまたま"をよく使う

イノベーティブなビジネスパーソンは、組織内外のネットワークの中で情報が集まり、新たな物事が生まれるような「構造的周辺」に、自らの身をおくような振る舞いを、自然としている

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コラボレーションできるネットワークとは?


「コラボレーションできるネットワーク」とは、交流会の名刺交換で、できるものではありません。

・ネットワークは創れない、出来上がるもの。知られる、貢献できるの偶然性

・ネットワーク、つながっている人が自分を規定する。「コミュニティーの橋」「ハブ」に価値がある


つまり、ネットワークとは「意図的につくる」よりも「結果として出来上がっている」もの、のようです。

さて、ネットワークというと、外部とのもの、と思いがちですが、必ずしもそうではありません。

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あえて内向きに、組織、領域、業界内のポジション確立は?


領域、社内外を横断するオープンネットワークが最近、強く標榜されています。

ひとつの会社、業界にとどまるのではなく、広い社会で活躍するには、オープンネットワークが欠かせません。

一方、業界、学会でしっかりした、抜きん出た立場を獲得するには、「業界、学会」内のコア・サークルに加わり、そこでの評価が不可欠です。

後者が内向きとされがちですが、業界内での確固たるポジションも大切です。

オープンネットワークとインナー・サークルは、相乗効果がある場合もあれば、相反する場合もあります。ただ、どちらか一方ではなく、両方が大切です。


自分のネットワークはどのような広がりで、どのような状況か?チェックしてみるとよさそうです。



2014年01月30日

Ed Tech新しい学びのシンポジウム

という案内が来ました。

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本シンポジウムは「未来からの留学生」である子どもの学びや成長について、専門家や異業種、スタートアップの人と意見を交わしながら考えていく場として開催される。

EdTechにより子どもたちの学びの環境や、新しい体験、成長の機会が急速に広がりつつある現在、新しい学びに対してのかかわり方や役割をともに考えていくことが重要だ。


紙の教科書、ノートからタブレット、教える授業から、事前に予習して議論する反転授業、無料の大規模オンライン講義、などが始まりつつある現在、教育が今後何を目指し、どう変わっていくのか?実は誰もわかっていない、のではないか、と思います。

とにかく、リアルタイムで起きていること、そのフィードバックの紹介、収集からヒントを得ることが大切です。

取りあえず、これまでの取り組みを整理すると、

BEAT公開研究会「変革期を迎えた学習プラットフォーム」に参加しました


ICTを利用した教育、いわゆるe-ラーニングは、インターネットの開始と同時に始まりました。

当初は、テキストは紙媒体の従来の書籍を使いつつ、参加者がメーリングリスト、電子掲示板などにポストする、というものでした。

今から見ると、随分、初歩的なインターネットの利用ですが、当時、カリフォルニア大学バークレー校などが、e-ラーニングを行い、1コース数万円とかなり高額で、かつ、修了証が出るだけにもかかわらず、世界中から参加者が集まりました。

「TAK」さんも、こういったe-ラーニングに参加しましたが、国内にいながら、自分が都合の良い時間に、ケースを行い、掲示板にポストし、世界中の参加者とメーリングリスト上で、英語で議論するのは、まるで「プチ留学」経験で、新鮮なものでした。

この時代は回線はISDNで端末はデスクトップでしたが、その後、光回線による大容量化、タブレット端末の普及によるモバイル化が進み、オンライン学習は量、質、内容、方法が大幅に進化しました。

テキストは電子書籍、講義は動画配信、メールなど使わなくても、ウェブ上ですべてが可能です。

ISDNの時代に比べ、リアルタイムの双方向性が格段に向上し、提供者側は学習者の学習態度、履歴をリアルタイムで把握できます。積極的にアクセスしてくるのか?ほとんど利用しないのか?ページは開いているものの、アクセスがほとんどないのか?リアルタイムでわかります。

最近では、MOOCs(ムークス:Massive(ly) Open Online Courses大規模公開オンライン講座)

と言われる、数週間単位の学習コースを世界中の誰でも無料で受講できるオンライン講座を、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学など世界トップレベルの大学が開設しています。


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公開研究会「MOOC(大規模公開オンライン講座)と反転授業で変わる21世紀の教育」に参加しました


MOOCsに世界のトップ大学が無料でオンライン講座を提供する、とは、「プラットフォーム・ビジネス」です。

各大学から提供されるオンライン講座は形式がバラバラではなく、MOOCsという「プラットフォーム」に適合するように「モジュール化」されます。

各教科、テーマについて、世界のトップ大学が無料で質が高いコンテンツを提供するため、「国際標準化」が起きます。

ネットビジネスとリアルビジネスの棲み分けが進みます。

・プラットフォーム・ビジネス

・国際標準化

・ネットビジネスとリアルビジネスの棲み分け

について考えてみます。

既にいろいろなプラットフォーム・ビジネスがあります。

インターネット(アマゾン)、人々(Facebook)、タブレット端末(アップル)、情報検索(グーグル)、モバイル(コンピューター)

MOOCsは教育のプラットフォームになりつつあります。

これから研究が進む新分野は、いろいろなテキストが乱立しそうですが、数学、物理、経済など、古典的な学問については、MOOCsに世界のトップ大学が提供する内容が、デファクト・スタンダードになりそうです。

なお、学ぶ言語は英語になります。


「ネットビジネスとリアルビジネスの棲み分け」ですが、アマゾン、楽天などのネット通販が普及してきて、リアル店舗は少なからぬ影響を受けています。

どんな大型店でも、品揃えはアマゾン、楽天などのネット通販にはかないません。

リアル店舗はネット通販で発注する品物の実物をチェックする場になってしまっています。

ただ、ネット通販では、最近は当日発送もでてきましたが、その場では買えません。

日用品だけではなく、ちょっとしたラグジュアリーも、ターミナル駅の駅中が販売するようになっています。わざわざ買い物に行く、時間のロスがないため、人気です。

また、Facebook、Lineなどネットを利用した人のつながりの時代だからこそ、実際に会うオフ会の重要性が増しています。


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実はここまでで、相当部分が網羅されているのですが、出た話の中から、少しトピックを拾ってみます。

・常に持ち歩くスマートフォーンで、すぐに調べることができるので、暗記する必要がなくなった。

・「書く」という行為が、考えをまとめる、記録する、他者の発想を誘発する。紙からPC、タブレットに媒体が移行しても、この「書く」から抜けられない。それゆえ、タブレットなど新しい媒体に「書く」を取り入れる。

・社会人の学び、25〜35歳は会社に適合すべく、ほとんどを会社の業務に割くが、35歳以降は会社の業務にも慣れ、一段落し、業務外の学びを求めるようになる。 

・若い人はタブレットなど新しい媒体による学びに、すっと入っていくが、中高年は抵抗があるようだ。

・学びに大切なのは、多様なグループとの交流、やり取り、新しいネットメディア・ツールを賢く使いこなす、自発的に活動する。




2014年01月28日

グローバル時代の知的財産マネジメント

という案内が来ました。

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国際標準化、知的財産マネジメントについては、

東京大学知的資産経営研究講座「知的資産経営の視点からみたデザインドリブンイノベーション」

東大知的資産新ビジネス塾「経営戦略としての知財活用」

東京大学知的資産経営研究講座「技術を活かすデザイン・ドリブン・イノベーション」に参加しました

東京大学知的資産経営研究講座「新ビジネス塾」に参加しました

東大知的資産新ビジネス塾「知財戦略はめまぐるしく進化する」

国際標準化と新興国とのコラボレーション

などに書いてきました。

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電機、製薬、自動車など業界により、知財戦略は異なっていました。

それゆえ、知的財産マネジメント、知財戦略を学ぶ時、講演に参加する時は、どの分野かにより、内容、手法が異なりました。

ところが、IT技術がほとんどの業界をけん引する時代になり、製薬以外はIT技術開発が知財戦略の中心になりつつあります。

また、これまで知財戦略は欧米先進国が対象でしたが、今後進展する新興国での知財戦略が急務です。

さて、知財戦略において、重要な役割を果たすのが、国際標準化ですが、これについて整理してみます。

グローバル社会の中での国際標準化


●国際標準化の起源、種類

国際標準化は、18世紀に電報が各国間で通じるように、ヨーロッパ22カ国で開催されたのが始まりです。

つまり、標準化とは、国境を越えて、どの国でも使えるために、必要に迫られて作られたものです。

この会議は、なんと、ナポレオンが召集したそうです。

その後、万国電信会議で電話のプロトコルを決めて、各国間で電話がつながる、などへ発展していきました。

これがITU(国際電気通信連合)の始まりです。


標準には、

・デファクトスタンダード (de facto standard) 「事実上の標準」:自然に成り行きで決まったもの。

・デジュールスタンダード (de jure standard):何らかの協議で決めたもの

の他、

・強制規格

・任意規格

例えば、電波は条約で決めた強制規格、電話は任意規格

世界標準、地域標準、国内標準などがあります。


例えば、紙の大きさは何でもいいのですが、A4、B5など、サイズが統一されていた方が便利な訳です。

昔、DVDではなく、ビデオテープが使われていた頃、一時期、VHS方式とベータ方式の2つの方式が競い合い、2種類のビデオデッキを持つ人もいました。

結局、VHS方式が標準となりました。

●標準化戦略と特許戦略

ある技術が国際標準として使われるためには、原則として特許は開放します。

国際標準として、広く世界中に普及させて、使ってもらうためには、特許の設定は相反します。

ある技術を特許とし、クローズドにし、財産権を確保するか?普及を図るために、標準化を目指すか?が大きな企業戦略となるでしょう。

せっかく、ある技術を開発して、特許が認められても、誰も使ってくれなければ、意味がありません。



市場を拡大し、シェアを奪われない国際標準化とは?


技術を考える上で、クローズドvsオープン、モジュールvsインテグラルという軸があります。

前者は、研究開発した技術を公開するか?非公開とするか?です。

後者は、製品を部品、パーツを取替え可能にするか、それぞれを組み合わせて加工するか、です。

初期のパソコンは、各社が技術を非公開とし、部品を加工して製作しましたが、最近のパソコンは技術が公開で、部品、パーツは取替え可能です。

CD、DVDなどが普及するためには、互換性が大切です。

そのためには、モジュール化、国際標準化が必要です。

以前は、技術は非公開で、1社が大きなシェアを確保した段階で、事実上の標準(デファクト・スタンダード)とした上で、ライセンス料を取って、技術を公開し、標準化していました。

しかし、現在では、関係する企業が共同して、フォーラムを作って、標準を作る、フォーラム・スタンダードが主流です。

以前は、このようなことをすると、カルテルとされ、独占禁止法に抵触していました

しかし、技術が複雑化し、1社単独での技術開発が難しくなった今、独占禁止法が緩和され、フォーラム・スタンダードが可能になりました。

CD、DVDなどで明らかなように、標準化されると、互換性が確保され、市場が拡大します。

しかし、その一方で、技術を公開する訳ですから、新規参入、特に発展途上国の新規参入ができるようになります。

すると、技術の標準化に貢献した企業はシェアを失い、新規参入が大きなシェアを奪うようになります。

ライセンス料をとっても、新規参入の発展途上国が、それを充分に吸収してしまう低コストで生産するので、シェアを奪われてしまうのです。

それゆえ、シェアを維持するには、すべての技術を公開するのではなく、公開する部分と非公開の部分を設定する必要があります

ただし、非公開の部分が多いと、市場の拡大は起こりません。

それゆえ、

・標準化する部分が、市場拡大に充分で、支障とならないか?

・市場拡大に貢献する、新規参入とWin-Winが図れるか?

がポイントになります。

これまでは、国際標準化、とそれによる市場拡大が課題とされていましたが、シェアを奪われない国際標準が新しい課題のようです。


知財マネジメント人材と標準マネジメント人材


古くは、ビデオのVHSとベータ、最近では、次世代DVDのブルーレイとHDDのように、

市場のシェアを確保するには、「標準」となることが大切です

上記例では、ベータ、HDDは技術的には決して劣るものではなかったにもかかわらず、「標準」とならなかったために、市場からの撤退を余儀なくされました

このような背景で「標準」が、にわかに脚光を浴びるようになりました

これまで、「標準」は国等の政府機関が作るもので、メーカーはそれに基づいて製品を作る、という考え方から、

市場、製品に適した「標準」自体を作り上げていく、という考え方に変わってきました


原則的に、「標準」となる技術は公開され、特許、ライセンスなどは設定されません。それゆえ、せっかく開発した技術を無償で供用する、ことになります

それゆえ、標準化する技術と、その周辺技術として、標準化せずに特許とする技術の棲み分けが大切です


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上に、国際標準化の起源で書いたように、ヨーロッパで国ごとにマチマチで使えなかった電報を各国で共通して使えるようにしたのが始まり、

ということで、現在でも国際標準などのルール作りはヨーロッパ主導です。

ルールを作る人たちは、公平、中立というよりも、意識、無意識に自分たちが有利なルールを作ります。

このヨーロッパ主導のルール作りに対抗するのが、例えば、マイクロソフトのWindowsのように、事実上、市場の多くを独占しているので、それに合わせざるを得ない、デファクト・スタンダードでしょうか?

また、中国は自らの圧倒的な人口、巨大市場に合わせることを要求する動きもあります。



さて、これらを踏まえた上で、出た話をまとめます。

・1.他に先駆けた研究開発、2.発明創出、3.よい技術を他に先駆けて出願・権利取得

・2000年以降、アジア、アフリカなど新興国の現地生産が急増。知財戦略も新興国へシフト。

・技術開発のパラダイムシフト、自動車メーカーがエンジンなどよりもIT技術の開発スピードに対応せざるを得ない。

・知財戦略は特定の1社ではなく複数社の対応に。異業種との競争、標準化競争の激化。

・知財は情報戦。特許情報は出願から1年半経過した一般情報であり、基本的に誰でも入手可能。

・特許出願は商品化される将来を想定して行う。意図しない技術も含め、時を超えて、数年後を想定して出願する。

・標準化競争になると、日本単独での戦いでは苦戦。できる限り、標準化競争に持ち込ませない。デファクトスタンダードを目指す。

・日本ではメーカー各社が標準化対応、ヨーロッパではメガサプライヤーが標準化対応。

・知財戦略、費用対効果で考えると割が合わない。 

・特許出願、費用対効果では「絞る」べきだが、将来的な影響を考慮すると、多めに出さざるを得ない。

・使わない特許、他社にとっては有益な場合もあり、棄却する前に売却を考える。

・自社の先進技術をデファクトスタンダードとしたい。いきなりの合議は難しいので、ある程度技術開発が進んでから合議を始める。

・国際標準の協議には数年を要するが、その時点からの技術開発では間に合わない。

・新興国の模倣対策、意匠での摘発は難しい。エアバッグなど安全面での欠陥から対応する。

・責任感、当事者意識があれば、仕事が変わっても早期に対応できる。 

・知識を与えるよりも、いかにモティベートするか?モティベートされると、自然に知識を得ていく。

・特許出願、技術を公開することにもなってしまう。ただし、出願しないと、権利化できない。他社に権利化されてしまうおそれ。

・企業は年々事業分野が変わっていく。将来の事業を予測し、どの部分を権利化するか、決めるのは難しい。





2014年01月27日

東大駒場・高校生のための金曜日特別講座「ローマ帝国という万華鏡」

という案内が来ました。

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東大駒場・高校生のための金曜日特別講座は

人文・社会・自然科学について、いくつかのテーマについて、高校生を対象にレクチャーするものですが、

その内容は大学生、大学院生あるいは社会人でも学べるもので、実際に会場にはこれらの人々が多いのが特徴です。

過去の参加記は、

世界の中のイギリスに見る凋落と復活

アメーバ細胞から探る、個体と組織の関係(自己組織化)

「アインシュタインの夢ー究極の素粒子理論」工学系必読

グローバリゼーションの歴史を観察する

に書いてあります。

世界史は地理的にエジプト、ギリシャ、ローマ、中国、ヨーロッパに渡り、時系列も古代、中世、近世、近現代に渡るため、内容が膨大で、高校の3年間で教えるのは難しく、人名、固有名詞、年号の暗記科目、になりがちです。

ただ、国際政治、経済、例えば、

・国際連盟から国際連合が設立されて、世界平和を目指そうという動き

・紙切れでしかない「通貨」は金と交換される金本位制で価値を担保されていたが、ヨーロッパ、アメリカはなぜ金本位制をやめたのか?基軸通貨のドルはどのように担保されているのか?

・世界最強国はいつ、なぜ、どのようにイギリスからアメリカに代わったのか?

などは、近現代の世界史を学ばなければ、正しく理解できません。

また、古代から中世のヨーロッパ、中国の歴史を学ばないと、文化・文明の発達、人文・社会・自然科学などの成立過程がわかりません。

高校時代は大学受験があるのでやむを得ないとして、世界史は大学入学後に、広く全般的、かつ、興味がある分野、時代は深く、あらためて学ぶとよいのでは、と考えます。

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さて、歴史を調べ、学ぶ時に、史実と、歴史学者の解釈、によりますが、ほとんどが後者により学びます。

比較的新しい時代であれば、公開文書、記録映像などで、史実の探求も可能ですが、歴史を遡るにつれて、入手できる資料は少なくなり、古代、中世などは歴代の歴史学者の伝承を学ぶ以外に手段はありません。

外交と世論、タイミングと順番、相互主義なんと複雑!




日米開戦前夜まで、日米双方で開戦回避の努力もされていました。

日米両国の国力の圧倒的な差を知っていたのは、ほかならぬ陸海軍、特に海軍であったでしょう。


と書きました。

戦前の日本は軍部が戦争へまっしぐら、のように言われていますが、文書を調べていくと、海軍の内部では、日米開戦は絶対に回避しなければならない、

のような意見が多かったこともわかります。

古代の歴史は、文書、絵などから読み解くのですが、これらは政権側によるものです。

つまり、戦いに勝った者が作成したものです。

また、例えば、「神が全世界を創った」と言う宗教上の教えと、ビッグバン理論、地球、太陽系は宇宙のほんの一部に過ぎない、という発見、は整合しなかったりします。

そういった場合は、人々が受け入れやすいものに歴史が「変質」したりします。

つまり、歴史を読む時には、必ずしも書かれているもの、すべてを信じるのではなく、史実と解釈・伝承を区別する必要がありそうです。

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そんなことを踏まえつつ、「ローマ帝国という万華鏡」を見てみます。

「万華鏡」とは、イタリアのローマだけでなく、ローマ帝国は現在のドイツ、フランス、イギリス、スペインからアフリカ大陸のモロッコ、エジプトからトルコ、イラン、イラクまで広がり、一つの国家と言うよりも多様な国家の集まり、と言う意味と紀元前7世紀から14世紀まで2000年にわたり、ローマ帝国が時代と共に変貌し続けた、と言う意味でしょうか。

・イタリアの首都としてのローマ、ローマ帝国は最盛時には現在のドイツ、フランス、イギリス、スペインからアフリカ大陸のモロッコ、エジプトからトルコ、イラン、イラクまで広がっていた。「ローマ」は必ずしもイタリアの首都としてのローマではなく、二重性があった。 

・歴史、記録、絵は勝者の立場の者が、史実の後で描く。勝者は意識、無意識に、後世に良く伝えられようと操作を行う。伝えられている歴史は操作されたものである可能性があり、必ずしも史実ではない。

・ローマ帝国、近代国家と異なり、ゆるやかな国境、国家、つながり。一つの中央集権国家ではなく、モザイクのように多民族、多様なな国家、都市、地域の集まり。

・ローマ帝国、一つの帝国として維持するのは難しく、地域ごとに分割統治。中央にとっての反逆者が地方では英雄。

・歴史とは必ずしも「史実」ではない。後世の人々にとって、受け入れやすい、都合のよい「歴史」を創り上げ、史実と置き換えられ、伝承されることも多い。 

・史実が重視されるようになったのは、最近になって、公開文書、記録による検証が可能になってから。以前の歴史では、史実とフィクションの伝承が混在し、都合の良いほうが採用されていた。

・史実だけでは歴史は語れないし、歴史を見る時に、それをすべて史実と考えてはいけない。

・暴君、名君は、後世の元老院が決めていった。

・キリスト教を含めた宗教も時代、社会と共に変貌していく。

・歴史を「客観的」に記述することは難しい。そもそも「客観的」とはどういうことか?


14世紀の東ローマ帝国の滅亡から、近代までは、

グローバリゼーションの歴史を観察する


・グローバル世界形成以前、地球上に文明圏としての「世界」(同じ価値観、言語、文化、宗教を共有する社会。中国、インド、中東イスラム、東欧、西欧など)が共存。それぞれは決して「閉鎖的」ではなかった

・文字は文化を伝達する手段。同じ文字が使われている範囲が、文化の広さを示す

・グローバル世界形成以前、文明圏毎の「世界」は隣接同士などで、ゆるやかなつながりはあるものの、「独立」であり、それぞれの世界の内部事情が他の世界に与える影響は小さかった

・海外貿易は古くからあったが、近世以降、西欧社会が、大航海時代、その後の産業革命により、圧倒的に優位な力をつけ、植民地を獲得し、そこから富をえるようになった

・19世紀以降、西欧世界は、アジア、アフリカ世界に、力を背景に要求、強制(日本の場合、黒船による開国、通商を要求)し、西欧と付き合いがなかった世界がかかわらざるを得なくなった

・西欧の文化、思想、言語の普及:優れているので、現地で取り入れられたもの、強制したもの、強制ではないが、標準化などのため、やむを得ず、取り入れられたものがある

・西欧社会はグローバル化の原動力にはなったが、西欧社会が他の世界を圧倒的な軍事力、技術力、経済力で統合、という単純な図式ではなく、もっと様々な地域間、西欧の国同士の事情が絡み合って進んだ


がわかりやすい、と思います。




2014年01月22日

東工大キャリアアップ・プログラムCumot第1期(2008年)の同窓会に参加します。

20名のクラスでしたが、そのうち7名が集まりました。

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は平日夜、週1回の通学など、社会人の方が働きながらMOT(技術経営)の学びを通じて、キャリア形成を図ることを支援するノン・ディグリー・プログラムです。

さらに知的財産、流通など新しいコースも加わり、既に第5期を迎えています。

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こういった社会人の学びプログラムでは同窓会がよく開かれますが、既に5年が経過していて、3割5分も集まるのはたいしたもの、と思います。

さて、平日夜、週1回のプログラムとは、社会人の方が働きながら学ぶには、無理のないペースですが、逆に言うと、本格的に学ぶには物足りないペースだったりします。

このプログラムからも本格的に社会人大学院に入学する人、同様なプログラムを継続する人など様々です。

このような同窓会に参加するのは、いずれかの方法で学びを続けている人、のようです。

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参加者から出たお話で興味深かったのが、

(1)社会人の学習、学んだことも大切だが、一緒に学んだ人々とのネットワークも大切

(2)社会人の学習、ただ単に学ぶだけではなく、ストーリー付け、体系付けが不可欠。そうでないと「学びっぱなし」になってしまう。学んだことを利用、活用することももちろんだが、
まずはストーリー付け、体系付け。

でしょうか?

(1)については、学びの場、特に社会人の学びの場で言われることですが、必ずしも「ネットワーク構築」が目的ではない、ことに注意が必要です。

これについて、まとめてみると、

上野千鶴子ゼミ書評セッション『絶望の国の幸福な若者たち』に参加しました


・人間の究極の幸福は目的の軸ではなく、共同の軸にある。ところが、共同は直接に目指した時は「浅いもの」になってしまう。目的を追求したことの副産物として得られた時に深いものになる

・大澤真幸、共同性と目的性は直交する別の概念ではなく、共同性が目的性の副産物であること、共同性が目的性を強化する作用を持ち得る。例えば、共に目的達成に向かう過程で友情が芽生える


結果としてできたネットワークとネットワークを目的とした違い


結果として、人と人とのつながりが大切さなのだが、とそちらを目的化してしまうと、うまくいかない、ということです

異業種交流会などで、熱心に名刺を配りまくっている人がいます。

この配られた名刺の中で、人的ネットワークにつながったものは、ほとんどないのではないでしょうか?

友達だって、付き合っていく中で、次第に仲の良い友達が出来ていくものです。

無理矢理、友達になれって言われたって、気の合わない人とは、いい友達にはなれません

人的ネットワークとは、例えば、共通の目的を達成しようとするプロセスの中で、次第に形成されていく、ものではないでしょうか?

ネットワーク作りを目的として、無理矢理作ろうとしても、うまく機能するものではありません

結果としてできたネットワークとネットワークを目的とした違いを正しく理解しましょう


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コラボレーションできるネットワークとは?


・ネットワークは創れない、出来上がるもの。知られる、貢献できるの偶然性

・ネットワーク、つながっている人が自分を規定する。「コミュニティーの橋」「ハブ」に価値がある

・フィルタリングの重要性、時間、リソースは有限であり、良質の人、モノを選択する重要性が増す

・ハブがよいのは、ネットワークが成果を生むこと

・私の成功は、私の周りの人の成功によって、測定される

・コミュニティー(地縁血縁に由来する同一の価値観を共有する)からヘテロニティー(異質体が、ある一点の興味や思いで、ほんの一瞬、部分的につながる)へ移行

・転職時に有効な「弱いつながり」とは、自分と位相を共有していない、つながり

・学校、教育の価値だけでなく、同級生のネットワークにつながる価値が大きい

・ビジネススクール:ケースメソッドを行うのに、個人ではなく、グループワークが行われる。多様な人々のチームを形成することが、ネットワークになる

・公式なネットワークよりも非公式なネットワークが役にたつ

・ネットワークを形成するには「ギブ」できるものが必要。大量のインプットによるアウトプットとコミュニケーション力



(2)については、MBA、MOT取得後のキャリアについて、

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MBA、MOTを取得したら、飛び出さないと グロービスGSC & Japan MBA Forum 共同企画に参加して


「会社が終ってから、私費でMBAプログラムに参加して、帰宅後、グループワーク、レポートを深夜、明け方までやります。

正直言って、きついです。

でも、こんなに頑張ったのに、会社ではMBA取得を全く評価されないのです。

昇進、昇格どころか、全くの横滑り、却って、閑職に廻されてしまった感じです

ハーバード、スタンフォードでMBAを取得したのなら、こんなことはないでしょう

国内のMBAは日本では評価されないのでしょうか?」



新鮮な経験を活かすには、元の鞘ではなく、新たな環境を切り拓いて


ローソンの新浪剛史社長のように、三菱商事から留学し、戻って活躍された例もあります。

でも、ほとんどは、元の組織に戻ると、ハーバード、スタンフォードのMBAプログラムでの新鮮な経験は色あせて、結局、日本の組織の中で小さくまとまってしまいます。

そして、「日本の組織ではMBAは評価されない、活かせない。」とぼやいています。

せっかく勉強したこと、素晴らしい環境での経験も、元の鞘に収まると、活かせないようです。


東工大MOT(技術経営)同窓会フォーラム


大企業から参加した方々は、MOT(技術経営)修了後に、起業するわけでも、転職するわけでもなく、ほとんどが、もとの大企業に戻っていきます

そこで、MOT(技術経営)での勉強はどのように活きているのか?定かではありません。

聞くと、皆、口をそろえて「役に立っています」というのですが、どのように役立っているのか?よくわかりません。

もしかしたら、せっかく受けたMOT(技術経営)での勉強も、しばらくすると、埋もれてしまうのかもしれません



どうやら、MBA、MOTで学んだことは、なかなか会社では活かせないし、また、会社ではMBA、MOT取得を評価されない、というのが実態のようです


と書いてきました。

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理系MBA、MOTからみた仕事人に求められるプロファイル
http://blog.livedoor.jp/stakeid/archives/51478689.html


キャリアアップを目指す社会人がMBA、MOTを目指す

向学心が高く、モティベーションもある彼ら、彼女らは首尾よく、MBA、MOTに入学し、それらのコースで一生懸命勉強する

ところが、MBA、MOTを取得した後のキャリア形成については、あまり考えていない

取りあえず、MBA、MOTを取ろうと考える。もちろん、彼ら、彼女らはMBA、MOTを取れば何とかなる、というような甘い考えではありません

さりとて、「MBA、MOTを取得して、これをやる!」というほど、明確な目標がある訳でもありません

ほとんどの社会人が所属している大企業に、取りあえず戻ります

そこに満足できないから、MBA、MOTを目指したはずです

ただ、安定した収入と職はあります

せっかく受けたMBA、MOTでの勉強も、埋もれてしまうのかもしれません


どういう起業をするのか?誰かパートナーを見つけて共同事業を起こすのか?元の会社に帰ってキャリアパスが拓けるのか?もっといい転職をするのか?

「MBA、MOTを取得した後のキャリア形成」をもっとしっかり考えることが大切ではないでしょうか?

これについて、あまり考える場、話し合う場がありませんでした

これは一人で悩むより、同じ悩みを持つ、多方面のいろいろな分野の人の知恵を持ち寄った方がよさそうです


と書いてきました。

学んだことを、そのままにせず、利用、活用することが大切なのですが、それ以前の段階として、学んだことを学びっ放し、にせず、体系化、再構築することが大切なのではないでしょうか?

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MBAで何を学び、何を得るのか?仕事・キャリアでのMBAの活かし方




・知識、理論は道具、覚えているだけでは意味がない。使いこなしてこそ、意味がある。 

・マーケティング、ファイナンス、マネジメントなど、学んだ知識、理論を統合していく。

・MBAは、卒業が始まり。体系的なカリキュラムから離れるので、自ら、学びの場を作り、学んでいく。


と書いたように、まず、学んだことを学びっ放し、にせず、学んだ知識、理論を統合し、さらに自ら、学びの場を作り、学んでいく、ことが大切なようです。



さて、今回は第1期だけの集まりですが、期、コースを超えた集まりを行いたいです。

それには、参加者だけの「横」のつながりだけではなく、期、コースに「縦串」を刺す、スタッフの参加が欠かせません。



2014年01月21日

週末は、どこかの大学の研究会に参加するのが通常なのですが、先週末は大学センター入試のため、研究会などに大学のキャンパスが使えません。

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そこで、センター入試に参加しない大学、大学以外で開催された研究会を「はしご」します。

背景、経緯をあまり理解せずに参加するので、ストーリーだてた話は書けませんが、参考になるポイントもあったので、メモランダム風に紹介します。

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政策分析ネットワーク:教育政策シンポジウム「新しい教育、新しい国つくりのあり方」@明治大学

急激に変化している社会に対応して、学生の将来のキャリア、生活に対応して、教育内容、手法も柔軟に変化させなければなりません。

これについては、

教育とは、自分の将来への投資

に書いたのですが、

一言でいえば、「教育」とは、「将来の自分」のための、基盤づくり、投資、とも言えるでしょうか?

社会とつながる学びとキャリア形成とは?





以前は官僚、医者、教員、法律家など、職業が比較的固定化されていて、医者になりたいのなら医学部、裁判官、弁護士、官僚になりたいのなら法学部、教員になりたいのなら教育学部のように、将来の職業と大学の専攻が結び付きやすかったのですが、

ソーシャルラーニングとこれからの人材育成


・小学生の65%は、今はない職業に就く

・高校生、大学生が将来就くキャリアについて、全く知らない段階で学ぶのは難しい


と書いたように、社会の変化が急激で、グーグルなど、IT関連では急成長する産業も多く、大学入試時点で将来の職業を描くのは難しいのかもしれません。

計画された偶然


「あなたは18歳の時に、今の職業はわかっていましたか?もし、わかっていたとして、計画的に歩んできましたか?」

 スタンフォード大学 クルンボルツ教授によると、「キャリアの80%は予期しない偶然の出来事によって形成される」ということです。

 人生に起こる様々な出来事「偶然」は、本人の意識では、あくまでも「偶然」。

 だが、その「偶然」が起こるための仕組みを本人が気付かずに行なっている、ということです。


そうは言いながらも、工学、理学系の学生が、金融、保険、など「文系就職」する事例が数多くありますが、そうであるならば、学部の3、4年次に土木、建築、化学、機械工学などの、学部学科に合わせた専門学科を時間を費やして勉強するよりも、就職する職業に応じた経済、法律などを勉強した方が有効では、と考えることもあります。



社会の流れが急速で、将来が決して、安定したものではなく、変動する不確定な時代に、「教育」はどうあるべきか?とテーマを再設定するとわかりやすそうです。

さらに、「投資」ということを考えると、

最も有利な投資は「学位」 OECD調査


今の時代、教育ほど有利な投資先はない。価値があるのは学位そのものではなく、学位を取得する過程で習得した市場性のあるスキルだとし、重要なのは自分の進路や目標を明確にした上で、それを達成するために必要な学位を選択すること。


が参考になりそうです。

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このシンポジウムで出た話と言うよりも、考えたことをまとめます。

・地方には "情報" と "人材" が不足している。つまり、自分の知らなかった世界を知る「きっかけ」が不足している。決して "能力" が劣っているのではなく、ただ「きっかけ」が不足している

・「決断は正しかった」と言う表現をよくみかけるが、「決断とは、その後の活動で正しくしていくもの」と考える。

・将来の社会から逆算して、今、何を教育しなければならないか?数学、物理など自然科学の古典的知識が大切なのは間違いないが、古典的知識以外で今教えるべきものは何か?

・レールが敷かれている時はよいが、レールがなくなった時に、課題を発見し、チャレンジするには、どうするか?

・変化の激しい時代に、未知の問題に臨機応変、リアルタイムで判断、決断するには、経験という多くの引き出しと、実際に判断、決断する機会が大切。

「教わる」と「学ぶ」をつなげる大切な「調べる」




小中高校までの教育は、「教わる」と「学ぶ」に大別され、これまでの日本の学校教育は「教わる」に重きが置かれていて、もっと自分で「考える、学ぶ」ことが求められる、と言われています。

もっとも、自分で考える、学ぶ、前提として、「教わる」ことが大切で、例えば、物理学の場合、偉大な先人の業績を教わることなく、自分一人で学ぶとしたら、ほとんどの人が、ニュートン、アインシュタインどころか、アルキメデスの成果を超えることなく生涯を終えます。


「古典として蓄積されている、先人の偉大な業績を教える」については間違いないのですが、「将来の社会から逆算して、今、何を教育しなければならないか?」については、誰も正解はわかりません。

最初に書いたとおり、結論めいたものを導くよりは、参考になるポイントもあったので、メモランダム風に紹介しますので、ヒントになるものを見つけていただければ、と思います。



2014年01月16日

キャリア構想と社会の進展のギャップ




人々は技術の進展、社会の変革は十分に認識しつつも、一方では、キャリア構想は「高度経済成長期」から、それほど進歩がない。官庁、大企業に就職し、組織内で出世して、高いポジションを得ること、と考えている。


と書いたのですが、東大情報学環の中原淳先生の

意味喪失社会を生きる!? : たかが意味、されど意味の時代

には、


「安定した雇用慣行」「右肩上がりの経済」と「疑似家族的な職場の雰囲気」の中で、「深く意味を探求せずとも」仕事ができたのに、それができなくなり、「意味」が揺らぎ、喪失している。

「不要とされる不安」におびえながら、目の前の仕事を「こなすこと」に、人々が辛さを感じている。


と書かれています。

キャリア構想だけではなく、「右肩上がりの経済」を前提に考えていた雇用、収入、働きがい、職場をもう一度見直すと、何かがわかりそうです。

そこで、GDP(国内総生産、Gross Domestic Product)をまず見てみます。

140116名目

ここで、気を付けたいのは、

(1)GDPには市場価格で評価した名目GDPとそれをインフレ率で割った実質GDPがある

(2)GDPを評価する通貨は基軸通貨であるドル

ということです。

(2)については、ドルと円の為替相場の違いが分かりやすいかと思いますが、(1)については、例えば、1970年代前半の第1次オイルショックの時には、モノが不足して、物価が年率で10%以上上がりました。

この場合、生産量は同じでも名目GDPは10%以上増えます。

では、国の力を見るには実質GDPの方がよい指標か、というと、通貨の力、インフレ、デフレの経済状態まで含めてみるならば、名目GDPの方が適切な場合もあり、使い分けが大切のようです。

130116経済成長

日本の名目GDPの推移、実質GDPの成長率を見ると、

1.高度経済成長(年率9%の伸び 〜1974年)、安定成長(年率4%の伸び 1974年〜1990年)、低成長(年率1%の伸び 1990年〜)を経て、1990年代前半までは成長ステージ

2.1990年代後半から頭打ち

3.2008年のリーマンショック以降、後退局面

にあることがわかります。

140116比較

日本はGDP世界3位ですが、1位のアメリカ、2位の中国と名目GDPを比較すると、アメリカは、日本と同様にオイルショックに見舞われたり、サブプライム問題とそれによるリーマンショックをかかえながらも、直実に成長し、中国は最近、急成長している、ことがわかります。

名目GDPと実質GDPを比較すると、2000年以降は実質GDPは増えているにもかかわらず、名目GDPが停滞し、デフレから抜け出せていないことがわかります。

140116実質

GDPが伸びている時は、市場が伸びているため、工場などの生産設備を増強し、会社の組織も大きくなっていきます。

雇用は安定した「終身雇用」で、役職、収入も年齢と共に上がっていきます。

工場はたくさんの労働者を必要とし、家族も含めると数万人の規模に達し、「企業城下町」と言われるようになりました。

製鉄の釜石、北九州、室蘭、石炭の夕張、いわき、造船の播磨、長崎、下関などでしょうか。

140116城下2

すると、会社のコミュニティーと地域のコミュニティーが、ほとんど同じになります。

さらに「終身雇用」ですから、同じ人々と同じ地域で、しかも家族ぐるみで、数十年、一緒に暮らす、ことになります。

コミュニティーの一体感を強化するために、運動会、お祭り、社員旅行などが、やはり家族ぐるみで行われます。

会社は儲かっていますので、社員に安心して働いてもらうために、手厚い福利厚生を行います。

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「会社のコミュニティーと地域のコミュニティーが、ほとんど同じ」「家族ぐるみで、数十年、一緒に暮らす」ため、コミュニティーの秩序を壊さないように、人事処遇制度は年功序列、横並び、になります。

さて、仕事ですが、市場が伸びて、会社の組織も大きくなっているので、とにかく、いろいろな仕事があります。

その仕事をこなしていくことが、会社の利益、みんなのため、になりますので、「やりがい」なんて、特に考える必要もありません。

高速で回転している物体が、多少の外乱があっても、安定して回転し続けるように、このように「うまく回っている」時は、多少のトラブルがあっても、うまくいってしまいます。



さて、成長していたGDPは頭打ち、後退を迎えます。

生産拠点は日本国内から労働賃金の安い中国、東南アジア諸国に移転し、国内の工場は縮小、閉鎖となります。

希望退職者を募ったり、レイオフがあったりして、雇用は不安定になり、収入も減ります。

140116閉鎖

工場長など、管理職は自分の職が、なくなる、統廃合される、おそれがあるだけでなく、労働者に他の場所への異動、レイオフを告げなければなりません。

人間関係は殺伐とし、とても運動会、お祭り、社員旅行など家族ぐるみの付き合いができる状況ではありません。

手厚い福利厚生も削減され、これまで会社が負担してくれるのが当たり前だったものが自己負担となり、収入が減っているのに、さらに支出は増えます。

これまではある年齢になると、課長、部長、工場長などに昇進し、収入も上がっていくのが当然だったのですが、収入減だけでなく、将来のキャリアも見えなくなります。

市場が伸びて、会社の組織も大きくなっていく時は、たくさんのプロジェクトがあり、寝食を忘れて打ち込むことができ、

やればやっただけの成果も見えました。

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ところが、市場、組織が縮小している時は、面白い仕事よりも、コスト削減、など、「後ろ向き」の仕事が多く、

また、やればやるほど、人員削減につながるなど、うらまれて、「やりがい」が感じられません。


さて、中原先生が言っていた


「安定した雇用慣行」「右肩上がりの経済」と「疑似家族的な職場の雰囲気」の中で、「深く意味を探求せずとも」仕事ができたのに、それができなくなり、「意味」が揺らぎ、喪失している。

「不要とされる不安」におびえながら、目の前の仕事を「こなすこと」に、人々が辛さを感じている。


を見ていくと、こんな感じでしょうか。

「右肩上がりの経済」が崩れると、雇用、収入、働きがい、職場など、すべてが一気に崩れ出します。

上に、高速で回転している物体が、多少の外乱があっても、安定して回転し続ける、と書きましたが、

回転が遅くなった物体は、ちょっとした外乱でも、不安定になります。

キャリア構想と社会の進展のギャップ




人々は技術の進展、社会の変革は十分に認識しつつも、一方では、キャリア構想は「高度経済成長期」から、それほど進歩がない。官庁、大企業に就職し、組織内で出世して、高いポジションを得ること、と考えている。


と書いたのですが、キャリア構想だけでなく、雇用、収入、働きがい、職場など、すべてが社会の進展とギャップがあることがわかりました。

さて、現状分析は、できましたが、では、「キャリア構想だけでなく、雇用、収入、働きがい、職場など、すべてが社会の進展とギャップ」がある現在、どうすればよいのでしょうか?


これについては、

組織を越えた変革「二枚目の名刺」が新たなつながりを生む




本業が面白くて、それに没頭して、寝食も忘れて打ち込んでいる状態ならば、"二枚目の名刺"など、やっている必要も、余裕もないでしょう。

組織と個人の関係には「波」があります。組織と個人の目的がぴったり一致し、やりがいがある時期もあれば、必ずしもやりたい仕事ではなく、やりがいを見出せない時もあります。

それならば、所属している組織の枠に縛られることなく、自分の能力が活かせる場、能力が磨かれる場を見つけていく、のは極めて自然な流れかもしれません

所属している組織よりも、組織外の活動の方が自分にあっているのならば、バランスの比重を変えるもよし、思い切って飛び出すのもあり、かもしれません


と書いて触れた

・創職時代の生き方

キャリア構想、最近の動きを振り返る

で書いた

・中堅エンジニアから技術経営層への脱却

・戦力外通告選手、場があれば大活躍する可能性

などにヒントがありそうなのですが、長くなるので、また後日とします。



2014年01月14日


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同じ目標を目指すチーム内の競争と葛藤




元Jリーグの選手から伺ったことがあります。

「世界選手権レベルでも実力は横一線です。出場機会を得た者が、アピールできます。すなわち、チーム内で出場機会を得る、戦いになります。

出場選手を決めるのは監督ですから、監督へのアピールです。

もちろん、せっかく得た出場機会を活かす選手と活かせない選手がいます。

でも、まず出場機会を得る戦いなんです。」



「半沢直樹」に見る、人事異動のメカニズムとは?




会社組織では難しいので、オリンピック、ワールドカップなどのサッカー、バレーボールで監督が選手を選ぶプロセスを考えてみます。

監督は勝てるチームをつくる責任があります。

能力が高い選手が選考されるのはもちろんですが、サッカーにはフォワード、ミッドフィルダー、バレーボールにはアタッカー、セッターなどの役割があります。

それぞれの役割に適切な選手をあてはめてゆく訳ですが、全体人数の枠もあります。

最後のひとつ、ふたつの枠になると、それぞれのポジション人数と全体枠のせめぎあいになります。

その結果、順当に選ばれた選手、予想外に選ばれた選手、選ばれなかった選手が出ることになります。

かつてのエースで現在は準エース級の選手が代表チームに落選することがよくあります。

サッカーの三浦知良、中村俊輔、バレーボールの栗原恵など

彼ら彼女らは、いまだに高い能力を持ちながらも、代表チームの機能、戦略を考えた場合、入るポジションがない、ということになるのでしょうか?

全体数に比べて、極めて少ない定員数しかなく、それを入試のような、公正な高得点順ではなく、組織の長が、自分が組織を運営しやすいように選考するプロセスですから、大多数から見れば、不合理であり、そこに「公平性」を求めること自体、ナンセンスかもしれません。


と書きました。

でも、実際の監督の仕事って、どんなものなのだろう?と思っていたら、

岡田武史氏が語る、日本代表監督の仕事とは!から学ぶ幸せの哲学

というサイトがありました。

岡田武史監督と言えば、1997年フランスW杯最終予選にて代表チームがアジア予選で敗退濃厚の窮地に陥り、加茂周監督が更迭され、代理監督として指名され、その後、監督になり、土壇場から日本代表初の本選出場を果たしました。ただ、本戦では、1ゴールのみでグループリーグ敗退し、代表監督を退任しました。

その後、日本代表監督に再就任し、2009年6W杯南アフリカ大会では、国外開催大会で初めてのワールドカップ決勝トーナメント進出を果たしました。

このサイトは2012年12月11日に早稲田大学で特別講演した際のものですが、抜粋します。

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・選手と酒を飲んだりは絶対しません。酒を飲んでわいわいやって、翌日「クビ」とは言えない。仲人は絶対しません。仲人をやって奥さんやご両親知っていて「君アウト」とは言えない。

・みんなから「いい人だ」と言われたいし、好かれたい。この仕事はそれができないんです。選手にとっての“いい人”“いい監督”というのは「自分を使ってくれる監督」ですから。

・スタジアムに試合を見に行ったら、にらんでいる女の人がいる。メンバーから外した選手の奥さんだった。それが嫌だったら日本代表監督なんてできない。チームが勝つために決断できるかが大事。

・手っ取り早く無心になる方法が1つだけあるんです。何かといったら、どん底を経験するんです。

・開き直って無心に近い状態で決断すると大体当たる。そうでない時にはやっぱり外れる。

・一番上の目標をポンと変えると、オセロのように全部が変わります。本気でチャレンジすることは、生半可なことではありません。犠牲が必要です。

・「プレッシャーが強いし、ミスをしそうだ」ということで守りに入っている。そうしてうまくなった選手を見たことありません。Enjoyとは、自分の責任でリスクを冒すこと。

・人を育てるとか変えるとかそんなことできないですよ、本人が本気になって変わろうとしない限り。

・お前の仕事がやりやすいためにチームはあるんじゃない。チームが勝つことにこだわれ

・できることは足元にある。今できること以外にない。それをやらないと、目標なんか達成できないんです。

・壁は邪魔をするために現れてきているわけじゃない。本気で目指しているかどうかを試すために出てきている。「今を守ろうとするな。常にチャレンジ」

・お互いを認め合うということ。お互いを認め合うのがチームワーク。究極はあいさつ。あいさつは「自分には認め合う準備がありますよ」という印

・人間万事塞翁が馬「バーレーンに負けなかったら、どうなっていたんだろう」問題やピンチが起こった時に「これはひょっとしたら何かまたいいことが来るんじゃないか」と勝手に思うようになる。


選手には選手の言い分がありますが、監督にも監督の責任、立場があります。

組織を構成する個人、責任者の役割、組織の目的と個人の目的の融合、ギャップを考える、いいヒントになりそうです。




2014年01月08日

NHKクローズアップ現代「未来を拓く 組織を越えた変革“二枚目の名刺”のすすめ」

が話題を呼んでいます。

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一人一人が猛烈に長時間働く事によってではなく、一人一人がこれまで共に学んできた友達や会社で志を同じくする同僚とつながる事で、新しい発想が生まれ、新しい技術や開発につながる・・・

別々の会社に勤務している若いエンジニアたちが、退社した後自宅に戻ってからビデオチャットを使って打ち合わせをし、3Dプリンターを使って試作品を作っていく様。

鍵は会社で支給される名刺とは別に「二枚目の名刺」を持つこと

勤務していた企業をやめるのではなく、所属したまま別のつながりを広げる

会社の中で認められなくても、チャンスは他にあるのではないか?組織の限界を前に悶々としている多くの人が会社以外の場であっても、持てる力を最大限発揮できればもっと社会に活力が生まれるのではないか?

一方、企業は、つながり力を武器に組織の枠にとらわれない企画を具現化したい社員をどう後押しできるのか?


NHKクローズアップ現代「未来を拓く」の2日目には糸井重里さんがゲストで出演しましたが、

「公私混同」する働き方

「働いている時間とそうじゃない時間が混じって、その人のキャリアになる」

を提唱されています。

おそらく、本業が面白くて、それに没頭して、寝食も忘れて打ち込んでいる状態ならば、"二枚目の名刺"など、やっている必要も、余裕もないでしょう。

組織と個人の関係には「波」があります。組織と個人の目的がぴったり一致し、やりがいがある時期もあれば、必ずしもやりたい仕事ではなく、やりがいを見出せない時もあります。

それならば、所属している組織の枠に縛られることなく、自分の能力が活かせる場、能力が磨かれる場を見つけていく、のは極めて自然な流れかもしれません

所属している組織よりも、組織外の活動の方が自分にあっているのならば、バランスの比重を変えるもよし、思い切って飛び出すのもあり、かもしれません

「二枚目の名刺」は、誰もあなたに用意してくれません。自分で見つけるか、創るしか、ありません。

一人でできることは限界があるので、いろいろなスキルを持ったパートナー、仲間を見つけるとよいでしょう。


この個人と組織のあり方、働き方については、このブログでも書いてきました。

まだ結論は見つかりませんが、参考になりそうなポイントをあげてみます。

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「プロボノ」プロのボランティア活動とは、創職時代の生き方?


最近、「プロボノ」という言葉をよく聞きます

弁護士、銀行員、技術者らの、プロによるボランティア活動、ということでしょうか?

そもそも、なぜ弁護士、銀行員、技術者ら、プロがボランティア活動をするのでしょうか?

彼ら、彼女らの持っている能力、知識、技術は所属している組織の活動を通して、実現されていくはずです。


「彼ら、彼女らは所属している組織だけではなく、その組織が及ばない、例えば、貧困層、弱者のためにも、その能力を発揮して、社会貢献しようとしている」というのが、もっともらしい説明です

でも、微妙に違うらしいのです

所属する組織での仕事にやりがいを見出せないから、組織外の活動で自分の能力を発揮して、社会貢献することに生きがいを見出している、これが相当の実態のようです

組織と個人の関係には「波」があります。組織と個人の目的がぴったり一致し、やりがいがある時期もあれば、必ずしもやりたい仕事ではなく、やりがいを見出せない時もあります

それゆえ、「プロボノ」がブームであるならば、多くの人が、「所属する組織での仕事にやりがいを見出せないから、組織外の活動で自分の能力を発揮して、社会貢献することに生きがいを見出している」ことになります

これって、本末転倒である感じもします。

本来、自分の能力が最大限に発揮できる組織を選択すべきではないか?


創職時代の生き方にもつながるのですが、ひとつの組織の中で自分のやりがいを実現、という時代がとっくに終焉を迎えた

ほんの数年前の超人気企業が衰退、経営破綻という例が珍しくなくなりました

上記のように、組織と個人の関係には「波」があります。組織と個人の目的がぴったり一致し、やりがいがある時期もあれば、必ずしもやりたい仕事ではなく、やりがいを見出せない時もあります

それならば、所属している組織の枠に縛られることなく、自分の能力が活かせる場、能力が磨かれる場を見つけていく、のは極めて自然な流れかもしれません

所属している組織よりも、組織外の活動の方が自分にあっているのならば、バランスの比重を変えるもよし、思い切って飛び出すのもあり、かもしれません

番組では、所属している企業がプロボノ活動に理解を示している、ということでしたが、これは期待しない方がよいでしょう

プロボノ活動は直接的には、所属する組織での生産性は下げ(モティベーションが上がるので、生産性も上がる、という紹介でしたが、残業はしない、など直接的には下がります)、転職されるおそれがある活動であり、企業がポーズではなく、本当に支援するとは考えにくい感じがします


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創職時代の生き方


今後社会は、組織社会からネットワーク型社会へ移行していくと考えている。

その時、非常に重要になる概念が、「創職」なのである。

創職とは起業とイコールの概念ではない。

創職とはもっと広い概念なのだ。

就活を迎えて「自分がやりたいことがわからない」という学生さんが多いのですが、「自分のちょっとした強みとネットワークをいかして」できることならば、見つけられるのではないでしょうか?

実は、学生さんよりも社会人の方が深刻です。

若い社会人ならば、「こんなつまらない仕事をするために、この会社に入ったのではない」

中高年ならば、「こんな敗戦処理の職場ではなく、花形部署に行きたいが、もう無理」「子会社に来て、かなり経つが親会社には、もう戻れない」

だからこそ、「自分のちょっとした強みとネットワークをいかして」できることを探しませんか?

例えば、社会人大学院生とは「社会人」と「大学院生」の2つの仕事をこなしているし、MOT(技術経営)は研究、技術について、製品化につなげ、知的財産化もすると言う意味で、「創職」かもしれません


創職時代 与えられた領域で頑張るのではなく自分が勝負する領域の設定を自ら行う


慶應義塾大学SFCの金正勲先生の言葉にこれらを方向付けるものがありました。


●自分が社会に対し提供できる独自の価値は何なのかを常に問い続けるのが人生だと思う。問われるのは自分の存在意義。


●与えられた領域で頑張るのではなく自分が勝負する領域の設定を自ら行うことがこれからの創造時代を切り拓く人材の条件。


つまり、「与えられた環境で精一杯頑張る」という従来の日本の伝統的な生き方ではなく、「自分が社会に対して価値を提供できる領域を、自分で作る」スタイルが、これからの創職時代の生き方では、ないでしょうか?





2014年01月06日

年の初めということで、今年の目標、計画を、もう、作った人、作っている最中の人、作ろうとしている人、いろいろだと、思います。

「TAKさん」にも今年の目標を作っている最中です。もちろん、目標は毎年異なりますが、作成方法の基本は変わりません

ただ、目標、計画を作りながら、感じているのが、変化が速い時代なので、あまりガチガチにスケジュールを作って

その通りにいかないから投げ出す、のではなく、取りあえず、この方向へ、いつまでに、としておいて、変化に合わせた柔軟な対応が望まれます。

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計画立案と実行、フィードバックのバランス




「泥棒を捕まえてから、縄をなう」が戒められてきたように、以前は計画は周到に準備しておくことがよい、とされていたのですが、

変化が速い時代には、計画を実行する段階には状況が変化しており、さらには、メール、ツイートにより、リアルタイムで反応が得られるようになったため、

計画は、あまり精緻なものではなく、暫定的なものにしておき、反応を見ながらフィードバックしていく、スタイルに変わっているようです。


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目標は明確にすべきなのか?


目指す目標、目標達成のために解決する問題、課題が、かなり流動的で、急激に変化、変質することが、よくあります。また、突然、新しい課題が発生したり、課題同士が複雑に交錯することもあります。

ある目標のために蓄積していた技術が、突然、陳腐化し、不要になることも珍しくありません。

それゆえ、目標は社会、環境に合わせて、柔軟に変更しなければなりません。

それに応じて、目標達成のために解決する問題、課題も変更していかなければ、なりません。

「これだ!これしかない!」とあまりにも目標を決め付けると、柔軟性がなくなります。


と書いたとおりです。

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取りあえずの皆さんの目標設定に参考になるか、と思いますので、目標、計画作成のポイントをいくつか紹介します。

●「〜だったらいいなあ」をひとつずつ現実に変えて行きましょう!

本を読むと、「目標は明確に、具体的に書くと実現性が高まる」と書かれています。

その通りなのですが、いきなり「明確に、具体的に」と言っても、難しいのではないでしょうか?

そうならば、「〜だったらいいなあ」を挙げてみませんか?

「部屋をもっとすっきりしていたらいいなあ」、「この情報を仲間内でリアルタイムに処理できたらいいなあ」、「この書類の山が一日で処理できてなくなればいいなあ!」等々

「こうなればいいなあ!」「こんなことが起こったらおもしろいなあ!」と思った瞬間に、言葉や行動に変えることにより、物語は常に変化を続け、前に進んで行くことができるのです。


次に、実際に目標を設定していくには、

●目標を設定すると、それを達成する方向に動きます。ゴールが不明確だと、何をしてよいか?わかりません。

●目標が抽象的にでも、決まると、目の前にすべきことがいろいろ見えてきます。

●イメージできないことは達成できません。まず、イメージしましょう!

●「でも、無理だから」、とか、「どうせ、だめだから」等と自分で制限してはいけません!

●他人との比較ではなく、必ず、自分がどういう人間になりたいか?何をしたいのか?ゴールを描きましょう!

●目標は必ず、「紙」に書く!「紙」に書くと、ぐっと実現に近づきます。


●どんな目標でも、必ず最初の一歩を書きましょう!

どんなに大きな目標でも、必ず最初の一歩があります。目標だけでなく、必ず最初の一歩も書いてください。

目標だけだと、ずっとできないままなんてこともあります。(「TAK」さん自身の反省です)


●バックキャスティングで!

現在の自分からスタートして、「理想とするイメージ」を目指すのではなく、逆に「理想とするイメージ」を先に描いて、それに足りないものをマスターしていきましょう!


●決まっているスケジュールを入れる

「目標は、具体的にスケジュールを書くと実現性が高まる」と言います。

でも、自分でスケジュールを設定するのって、結構難しいものです。

けれど、もう決まっているスケジュールなら、簡単に入れることができます

例えば、「大学院の入試が9月」ならば、「願書など、必要な書類の提出は7月」

それまでに英語のスコアを取らなければならない、ならば、TOEFLの試験は4月、という具合にスケジュールは決まってきます。

140106目標1

●進捗を計測・記録できるようにする

「来年の目標は計測できるように、記録できるように」

で書きましたが、目標、計画が「作り放し」にならないように、進捗を計測・記録できるようにすることが大切です。

計画はエクセルで作っておくと、修正、変更など管理が簡単!

目標、計画は環境、状況の変化に応じて柔軟かつ迅速に変更しましょう!


●本人も「何がしたいのか?」よくわかっていません。

初めから「こうしたい!」という明確な目標があって、行動する訳ではなく、行動していくうちに、行動した結果として、「こうしたかった!」とわかる場合も多いようです。

目標、計画は環境、状況の変化に応じて柔軟かつ迅速に変更できるようにすると、いいでしょう。


●「なったふり」をして!

現在のあなたはまだ「理想とするイメージ」にはなっていません。でも、「理想とするイメージ」に「なったふり」をして行動してみましょう!

きっと大きな変化が起こります。




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