2014年07月

2014年07月31日

「箱物」行政と言うと、建築物を作って、職員も雇うのだけれど、ほとんど利用されず、税金の無駄遣い、のような言われ方をしていたことがあります。

ところが、最近では博物館、美術館、図書館などの「箱物」が元気です。

来る人を待っているだけではなく、活動の幅を広げて、いろいろなイベントを行っています。

「箱物」のいいところは、とにかく、人が集まる、物理的な「場」があること

共通のテーマに関心がある人が集まると、人と人のネットワークが生まれ、また、新しい動きが起きます

図書館1

文化の醸成に大切なのはふれあいの場




文化的環境の整備を目的に帝国劇場が作られたが、劇場で上演される演劇もさることながら、実際にはより重要だったのが、開幕までの時間を過ごす場、通路では政財界の知名人、文化人が挨拶を交わし、談笑するサロンの役目を果たした、ということ


と書いたこととも重なります。

こんなことを考えていたら、

日比谷図書館・米国大使館「インフォプロと図書館の新たな取り組み」

という案内が来ました。

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図書館の新たな取り組みについては、

図書館は、知を求める人を集め、つなげて、知を還元する、知の集積センター

に、

アメリカ大使館が主催する、いろいろなイベントは、

アメリカの若き女性リーダーから「行動すれば、社会は変えられる」アメリカ流・変革(チェンジ)のつくり方

創造とイノベーション、料理の力で世界を変える

に書きましたが、今日はどんなお話が聞けるのでしょうか?

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早速、出たお話をまとめます。

・図書館は本を貸し出すだけの場所ではなく、コミュニティーの中心として、情報を創造、発信し、人々の将来への架け橋の役割。

・社会、予測される将来が変化していくのに対応して、図書館の役割、人々に提供するサービスも変化していく。

・人口構成、文化、技術、経済は、日々変化していく。

・人口構成:日本は高齢化、アメリカは黒人、ヒスパニックの増加により白人が過半数ではなくなる

・文化:多様な文化とは、自分が暗黙の前提としている文化とは、異なる文化を知ることがまず第一歩

・技術:日々もの凄いスピードで進化しており、新しい技術を使いこなすこと

・経済:もはや国内ではなく、グローバルな影響が前提、対岸の火事ではない

・すべての人が学習者、すべての人々が学習する社会

図書館2

・図書館、学習と発見のための場所。本、情報があるだけの場所ではない。

・アメリカの図書館、移民が英語を実践的に使う場所

・正式プログラムだけではなく、集まった人々によるインフォーマルな学習。

・情報を消費する場所ではなく、情報を生産、創造、発信する場所としての図書館

・本だけでなく、3Dプリンター、ミシン、レゴを用意し、何かを創る場所

・ビジネスを立ち上げるためのスペースを図書館が提供

・いわゆる読み書きのリテラシーだけでなく、ネットを活用するデジタル・リテラシー、金融、メディア、技術のリテラシーを学習する。図書館スタッフはこれらに対応できる能力が必要

・デジタル・ネイティブ世代だからと言って、必ずしも、良質な情報を、高速に収集し、分析する能力を持っている訳ではない。

・それぞれの国、文化の視点で情報は見られている。この「視点」の違いを踏まえる必要

・コミュニティーの構成、分解、再構成は、日常的に行われている。

・コミュニティーをつくる、つなぐ、促進する場所としての図書館

・リアルな場だけでなく、ウェブ上にイベント情報、写真を掲載し、人々が集まり、情報を交換する場を作る 

・図書館、本だけでなく、道具、電化製品、電子機器、調理器具なども貸し出す

・膨大に流れている大量の情報の中から、利用者に最適な情報を選んで、提供する、情報キュレーターとしての図書館スタッフ

・大学生に、情報調査、収集、分析についての基本的な手法を教えることができる図書館スタッフが求められている

・ヒューマン・ブック・デイ、いろいろな話を提供できる人から話を聞く

・コミュニティーの作り手としての図書館、人々が集まり、関心あるてーまについて、情報交換、促進を行う役割 

・人と関わり、関係を構築する。一人仕事ではない。

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本の情報を求めて、人々が集まる場所であった「図書館」

インターネットの時代、情報を提供できるのは「本」以外にもたくさんある

貸し出す物も「本」以外にも、道具、電化製品、電子機器、調理器具などたくさんある

情報を求めて集まった人々を対象に、いろいろなイベントの可能性

集まった人々の間に、新たなネットワークが生まれる

いろいろな可能性が、ありそうです




2014年07月25日

期待学研究会「デザインで期待を超える」

という通知が来ました。

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期待学について、

期待学研究会「カタチと期待」

期待学研究会「経営デザインと期待」

次なる期待を予測するー期待学

期待学:多方向の、「期待」の醸成、「期待と現実のギャップのフィードバック」により社会は動く

顧客の「期待」を先読みすると、やりたいことができる

に書いてきましたが、今回は「デザインで期待を超える」がテーマです。

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欧米を中心に新たな価値、体験を生み出すためのデザインがより重要になってきています。

変化が激しい時代におけるデザインの役割、「技術イノベーションをいかに人間的にするかの方法」、「デザインとビジネス戦略を繋げる」、「インタラクティブなコミュニケーションや商品をデザインするためのメソッド」「デザインとビジネスを融合する」「ユーザー価値と経済価値を繋げる」などなど、

技術、イノベーション、ビジネス、コミュニケーションなど、いろいろな分野、あるいは分野融合を起こす方法として、デザインに対する期待は高まっています。

「デザイン」の定義が、製品、建築物の設計から、上に書いたように、サービス、システムなど、

ハードなモノ、だけでなく、仕組み、仕掛け、などにも適用されるようになってきました。

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アーティストとデザイナーについても、その違いが、あいまいになってきていますが、

自分の中にある考えを、作品を通じて、表現し、人々に伝えるのがアーティスト、

ユーザーが使うことを前提に、製品、サービスを設計するのがデザイナー、

というように、ここでは、自分を表現するのがアーティスト、ユーザーの使用を創るのがデザイナー、

と考えるとわかりやすそうです。

もちろん、この定義は状況により、違ったものになってきて、今日の研究会を説明するための、ものです。

では、早速出た話をまとめます。

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・デザインとアルゴリズム、頭の中に、漠然とあるものを、言語に落とし込んで、明確化、外形化していく

・アルゴリズム:目的をかなえるための一連の手段。直線に線を引くのではなく、条件を満たそうとする行為から見出した有効な手段

・アルゴリズムを見出す。予感、予想、予測、予見、予知、新たな期待

・格好よくても、使い勝手が悪いものはダメ。意味のないデザイン

・製品を使っていない、使ったことがないデザイナーの製品は例外なく、使いづらい 

・デザインとは、目的をもって、具体的に立案・設計すること

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・使いやすい、わかりやすい、格好良い、が、いいデザイン 

・200ページもある取扱説明書は誰も読まない。ユーザーではなく、エンジニアの視点

・製品のデザインは、デスクワークではなく、現場に行かないとわからない

・デザイナー、製品、サービスに関わる人々の現場での問題点を見つけて解決する。少し高くても売れる。

・製品、サービス、誰が使うか?どう使うか?が、まず大切

・デザインで差をつけられないと、価格競争しかなくなってしまう。

・コカ・コーラのビン、他とは違う個性を出し続けている 

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・デザインはコストではなく、投資

・デザイナーはアートだけ、エンジアリングだけ、でなく、両方の素養を持ち合わせていることが大切。

・日本の企業はレビューによる情報共有しかしない。新しいものを生み出すのは苦手。

・日本の工場の生産性は高いが、オフィスの生産性は低い。

・日本の製品、スペックとコストで決めている。人間中心のデザインは入っていない。

・日本企業は海外に展開しないと市場が伸びない。

・日本企業は、商品市場の活性化を目的とした、不要なマイナーチェンジをやり過ぎて、却って逆効果

・技術は急激に進歩し、それを活用するのは望ましいが、必ずしもデザインは変える必要はない

・人間工学、人間の身体は時代が進んでも、それほど大きく変化しないので、一度マスターすると、長く使える

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「デザイン思考」は、サービス、システムなどを含めて、いろいろなところで活用されていますが、

ひるがえって、むしろ、製品、建築物など、ハードなモノ、にこそ、適用されるとよい、のではないでしょうか?

スペックとコストの製品、漸進的な外観の建築物、よりも、

ユーザーの立場から、人間中心の製品、建築物をデザインしてみると、いいかもしれません。




2014年07月24日

これまでのビジネス経営では、

Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)に着目した3C戦略などで、

競合との市場の競争に勝ち抜く、というものが主流でしたが、

先進国だけでなく、途上国も豊かになり、

既存市場で、徹底的なコスト戦略を進めるよりも、価値を創造することにより、新たな価値を創造する考え方が

主流になりつつあります。

価値

これまで、大企業は動きが遅く、過去の成功に囚われて、ビジネスプランのレビュー、批判に時間を割き、新分野への進出は苦手とされてきました。


知的財産マネジメント研究会(Smips)でも、「知財×イノベーション」というタイトルで、これらに関するお話がありました。

早速出た話をまとめてみます。

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・価値創造の経営、いかに知財を創出し、経営に活かすか?

・日本のエンジニアには元気がない

・現場から学ぶ、ヒントは外にある

・成功するまでやれば、成功する。うまくいかない方法は変える。

・頭で考えているだけではイノベーションは生まれない。やってみなければダメ。

・自分たちが第一の顧客になる。自分たちが使いたいサービス。自分たちが「顧客にとって何がいいか」と考えているうちはダメ 

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・元気な人は、いろいろな人を巻き込む。

・PDCAサイクルはDから回す。頭だけで考えていると、最初の一歩が出ない。

・ビジネスは想いとパワーがないとできない。

・利益が出ないと企業は回らない。人が息をするのと同じ。だが、人は息をするために生きているのではない。

・経営に仕事は、価値創造のために仕掛けを作ること。

・戦略(事業の幹)の明確化、「幹」とは、よりどころとなる、本質的な価値。さらに、モチベーションアップの組み込む

・コミュニケーションのない組織にモチベーションはない。モチベーションのない組織からイノベーションは生まれない。

・自動改札機、磁気カードからICチップになって、複雑な機械、各種の既存特許が不要になり、低コストになった。 

・自動改札機は、鉄道の入り口から街の入口へ、街と人をつなぐメディア、駅ナカ、ICカードによる商店街への誘因、乗客増加

創出

・既存市場は技術革新で競争が激化する。価値を転換し、創造し、新しい市場をつくる

・健康と医療ではニーズが異なるが、同じ技術を利用できる。

・ICTの進化により、新しい世界観、生態系の創出。モノからサービスへ 

・製造業とサービス業の文化の融合 


ただし、新しい市場ができると、既存の市場が急に衰退することがあります。

CDの登場で隆盛を極めていたレコード、カセットが急に衰退し、そのCDも音楽のインターネットからのダウンロードで衰退

ディジタルカメラの登場で、アナログフィルム、街の写真館がなくなり、そのディジタルカメラもスマートフォーンの普及で衰退

技術の進歩と、市場の創出、衰退は目が離せません




2014年07月20日

公開シンポジウム:知をひらく、知をつなぐ。『知の技法』から20年

という案内が来ました。

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『知の技法』とは、東大駒場の教養学部の「基礎演習」のサブテキスト

東大駒場の教養学部のカリキュラムは、人文科学、社会科学、自然科学が幅広く、内容も豊富で、講師陣も多様です。

特に、人文科学、社会科学は優れたもので、これだけの陣容を誇るのは、東大ならでは、です。

ただ、20年前までは、ほとんどの授業は、「確立された知」を先生が、学生に教える、ものでした。

この『知の技法』は、学問のやり方、を教えるもので、「知」をもとに、考える、議論する、活用する、という、当時としては画期的なものでした。

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学問のやり方、「知」をもとに、考える、議論する、活用する、ということは、それまでは、授業で教わるものではなく、先生、先輩から盗み見て、身に着けるものでした。

誤解の内容に言っておきますが、「確立された知」を教わることだって大切です。

ただ、教わった「確立された知」は蓄積するだけではなく、実際に活用することが大切です。

この頃から、大学にある「知」を社会に還元し、積極的に活用しよう、という動きが生まれ、大学で公開講座が行われるようになったり、社会人が大学、大学院に再入学し、学び直す、人たちも出てきました。

このような、学ぶ場をつくり、学ぶ機会をもうけることが、大学にある「知」を社会に還元する一助になっているのですが、それに加えて、同じテーマに集まる、関心がある人たちの間で、つながり、ネットワーク、新しいことを始める、などの動きが、Facebook、Twitterなど、ソーシャル・メディアの発達も合わせて、出てきました。

また、社会の変化が激しくなる中、人々の経験、勘だけでは対応できるものではなく、大学にある「知」の一層の還元、活用が求められています。

上に書いたように、大学には学ぶ場、学ぶ機会が多く設けられるようになりましたが、学部、有志が独立的に立ち上げるもので、一つの大学の中でも、有機的に関連した動きではなく、カオスの状態です。

また、大学の先生は、「学問のやり方、「知」をもとに、考える、議論する、活用する」ことを教えるよりも、「確立された知」を教えることに慣れており、『知の技法』の2版、3版の「知の論理」「知のモラル」は「基礎演習」のサブテキスト、というよりも著作で、販売数も減っていきました。

「確立された知」を教わるだけでなく、また、大学だけで閉ざされているのではなく、「知」をもとに、考える、議論し、社会を巻き込んで、活用する、動きは確実に増えてきました。

このシンポジウムで、今までの動きを振り返ると、面白そうです。

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大阪大学ショセキカプロジェクトは、学生、教員、大学出版会が一体となって、「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」という奇妙な問いを起点に学問の魅力を描き出す『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』を出版し、大きな話題を呼んでいます。

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一方、東京大学情報学環・福武ホールでは、毎月開催されている「UTalk」というカフェ形式のイベントで、東京大学の研究者と市民をつなぐ実践を重ねています。

このような実際の活動事例をもとに、どのようなお話が聞けるのか、楽しみです。



・「知の技法」、それは東大が確立された「知」を教える、から、「知」について考え、議論し、活用するへ一歩を踏み出した時。アカデミアの境界を超え、実社会での知の活用を試し始めた時だった。

・「知の技法」から20年、「知」を巡る風景は大きく変わり、激しく変わる社会には知が不可欠で、知をひらく、知をつなぐ試みは大学の内外で見られる光景になった。 

・「知の技法」による基礎演習、学問のやり方を教える。

・大学、象牙の塔の高さ、から、開かれた濃密さへ

・学問は知識の切り売りではない。知は知識を持つこと、知識の集積だけではなく、知を活用した行為をすること 
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・知識を持っていても、利用できない人、状況に応じて適用できない人は、「知性ある人」ではない。

・自分が全く知らないところへ行った時に、知が、どう反応し、活動するか?

・明治時代までは、人が知らない知識を海外から導入する人が「えらい」とされていた。

・確立された「知」ではなく、現在進行形の「知」を魅せる。

・プロジェクトの不確実性、当初の予定通りにはいかない、未来は約束されていない

・注釈は章末ではなく、本文の隣に表示する。

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・「知」を実現するための、人が集まる場所としてのカフェ、大学を社会にひらく、ゆるやかな場所

・大学同士、学部同士がつながっていく。競争から協奏へ。学びを身に着け、創っていく。 

・「弱い思想」の中での知の創造。「つなぐ人」の意義。主催者が「これが私が」ではなく、「人々をつなぐ」に徹したイベント 

・大学の知の還元、大規模オンライン学習が導入される一方で、少人数で対面型学習機会の大切さ

・ラジカルに行動を進めることで、自由を勝ち取ることができる。

・場で生まれることを活かす。あらかじめ決めた内容では起こらない。

・学問の成果だけでなはく、プロセス、方法論、研究者の人柄、が面白い。 

・カフェイベント、参加者はリピーターで固まるのではなく、入れ替わり、新陳代謝がないと、「知」が停滞する。

・「知」をつなぎ、ひらいていくことにより、研究が継続し、広がっていく。

・プロジェクトに個人の名前が入っていると、その人のプロジェクトになってしまう。プロジェクトが広がり、継続するためには、マイナス 

・自分でノートを構成し、創っていく楽しみ

・「こうなる」とわかっていることから未来は生まれない。予期しなかったことから未来が生まれる。 




2014年07月18日

お茶大博士人材キャリア開発セミナー『ポスドク・インターンシップ報告会with起業家精神とビジネスマインド醸成』

という通知が来ました。

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このセミナーには、以前にも参加したことがあり、その様子は、

結婚・博士号取得・出産・子連れでのハーバード大学大学院留学

に書いています。

博士と言うと、研究のプロですが、高度な研究を行うだけでなく、研究の成果を実用に供するために、起業家精神、ビジネスマインドが欠かせません。

ところで、このセミナーは、お茶の水女子大で開催されていますが、公開イベントのため、社会人、男性の姿が目立知ます。

このようなテーマは学内限定、女性限定ではなく、オープンで行うと参加者、議論、が広がり、効果が大きくなります。

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それでは、早速出た話をまとめます。

・プロデュースしただけではダメ、Twitter、Facebookなどのソーシャル・メディアを駆使して、しっかり拡散する。

・フリーランス起業とベンチャー経営は全く違う。

・出版は分野によって、どの出版社から出すか、が大切。 

・スケジュールを調整せずに、忙しくしてしまうと、ムリが身体にくる。

・「これはムリ」と思える選択肢も取りあえず、テーブルに載せてみると、「あり」かもしれない。

・こだわっていたものから、あえて離れてみると、「なぜこだわっていたのだろう?」と思うことがある。 

・書籍は流れ、構成が大切で、まとまった時間が取れないと書けない。細切れ時間では無理。

・「これまでの枠」から離れてみると、新しい視点、世界に気づく。

・組織で働くことが、好きでなくても、人とのネットワークは組める。

・チームはいつも同じメンバーではなく、プロジェクトによって変える。

・組織に属さなくても、コミュニティーに属することはできる。

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・コミュニティーに属する、とは、自分がコミュニティーにどんな貢献ができるか?どんな価値をもたらすか?

・自分が得意で、貢献できる、フィールド、専門分野を見つける。

・嫌われる勇気を持つ。みんなから好かれることはあり得ない。嫌われない、とは、何もしていない、こと。

・自分の可能性をあきらめない。あきらめたら、そこで終わり。

・組織では、いやな人とも組まざるを得ないことがあるが、ネットワーク社会では、うまくいかない人とは組まない。

・ネットワークを維持するのは日頃のコミュニケーション

・Facebook、Twitterなどのソーシャル・メディアにより、情報は一瞬で広まる。

・すばやく仮説を検証するモデルを構築し、すぐに検証し、フィードバックにより、修正し、再チャレンジを繰り返す。

・思いついたことを言語化する。

・質問しながら、問題点を掘り下げ、次第に本質を見抜く。

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・漫然とではなく、問題意識を持って、情報に接することにより、気になる情報は、流れて行かずに、引っかかり、引き出しが増える。

・短時間で行うスピード感と決断力、断固として行う意志と実行力 

・リラックスして、かつ、トップスピードで走り続ける

・メモに書くことにより、考えを整理できる、頭がすっきりする、悩んでいたことが見える、悩みが減る、メモが外部メモリーになり、頭の活動領域が増える、暗黙知を形式知化する

・後でまとめて、ではなく、思いついた瞬間に書きとめる

・いやなこと、ストレスになっていることを、遠回しにではなく、ストレートに具体名を出してメモする。堂々巡りになっていたことが、はっきり出され、解決策が見えてくる 

・メモは短時間で書く。時間をかけても内容は深まらない。 

・中から外から、上から下から、多面的に書くことにより、これまで見えなかった関係性がはっきりしてくる。

・コミュニケーションがよくなると、いろいろな人と仕事ができる、スムーズに仕事ができる、新しい仕事が生まれる、次の仕事が来る

・コミュニケーションの基本は相手の話を最後まで聞くこと

・「うわの空」は命取り、相手に必ず伝わり、確実にマイナスのイメージにつながる

・相手の発言に感情的になりそうなときは、離れた立場から、反応している自分を見る

・リーダーシップとは周囲が自然に慕って、ついてくる魅力。熱意、向上心、柔軟性がポイント

・時には、強いエネルギーを発する人からエネルギーをもらう 




2014年07月16日

小林りんさん×岩瀬大輔さん 「ゼロから『仕事をつくる』ためのチーム論」対談

という案内が来ました。

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お二人は同大の同級生で、小林りんさんはスタンフォード大学に留学され、

国際協力銀行、国連児童基金勤務を経て、現在 学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)代表理事

既に何度かお話を伺ったことがあり、その様子は、

日本発の新たなリーダーシップ、情熱と使命感をもったチェンジメーカー

グローバル化時代の日本の教育「変わる世界で、変える人に」

に書いてあります。

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岩瀬大輔さんは、ハーバード大学に留学され、ライフネット生命代表取締役社長

やはりお話を伺ったことがあり、その様子は、

ハーバード・ビジネス・スクールからライフネット生命保険設立 岩瀬大輔さん

に書いてあります。

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今日は、小林りんさんの初の著書『不完全なリーダーが、意外と強い。』刊行を記念した対談です。

どんなお話が伺えるのか、楽しみです。

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では、早速出た話をまとめてみます。



・途上国の教育は大切。ただ、それだけでは大きな変化は起こせない。リーダーの育成が大切。

・チームは似た人で作ってはダメ、得意分野が違う人が補い合う。仲間割れもあり、チームはきれい事だけではできない。

・チームは似た人で組んではいけない。違う人と組む。個々の強みを活かしつつ、弱みを補う人をチームに加える。 

・自分は完璧ではないことを思い知る。自分ができないことはできる人にやってもらう。

・一人ではたいしたことはできない。できる人に、感謝の気持ちをもって、やってもらう。

・アメリカのビジネススクール。大きなことに挑戦する、自分でビジネスを起こすという雰囲気でいっぱい

・尊敬できる、好きな人と仕事がしたい。

・自分がやりたいことは、初めからあったのではなく、たどり着いた。

・やりたいことよりも、やりたい働き方をしてみる。

・時代、社会、ニーズが大きく、激しく変化している。今、やりたいこと、実力を発揮できることをやってみる。

・東大時代、振り返ってみると、いい友達、いい先生に会っている。

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・「想い」だけではダメ、スキルが必要 

・この人と仕事をして楽しいか?

・起業直後は公募ではなく、ネット含めた、知り合い、つながりの人々

・ネットでの発信は、ベンチャー起業のコアに人を集めるのに向いている。

・ベンチャー創業時には、ベンチャー創業者の経験が貴重 

・アーリー・スモール・サクセス、小さくてもよいから、早い時期に、成功、感動すること

・常勤スタッフが入って、それまで、良くは協力してくれたボランティアが不平不満、自分たちが疎外されてきた 

・外との問題よりも、仲間割れなど、内分問題がつらい

・自分のことは見えないが、他人のことは、離れた立場から、俯瞰して、的確に見える

・チーム作りは、きれい事だけでは済まない。仲間割れもある。

・急成長している時はよいが、「おどり場」になった時が正念場

・対外的に精力的に情報発信している時に、内部への情報が不足していることがある。

・現場と物理的に近いことが大切。距離が遠いと気持ちも遠くなる。

・キーパーソン・リスクの回避。キーパーソンがいなくなっても、プロジェクトが回る、動くような仕掛けにする。

・プロジェクトの進展により、組織にいろいろなステージ。対応はフレキシブルに。

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・予期せぬ出来事で体制ができていくことがある。

・点は「計画的に打つ」のではなく、「結果としてつながる」

・IPOよりも0から1を作るのがベンチャーの醍醐味

・信念を貫くことと、他人の意見に耳を傾けることのバランス

・固執するだけでなく、なぜ彼、彼女はこのようなことを言うのか?考えてみる

・個人とチーム、チームを卒業していく人、同じチームで頑張る人

・ベンチャーはアップ・ダウンが激しい。ダウンで落ち込む人は向いていない。

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ビジネスを始める時は、上記のように、公募ではなく、「この人と仕事をして楽しい」知り合い、そのまた、知りあいの知りあい、にコアのメンバーになってもらいます。

ビジネスが育って、メンバーが増えてくるのは楽しいのですが、メンバー間に意識の違いも出てきます。

資金調達など外との対応の大変さには耐えられても、仲間割れなど、内部の問題の対応はつらいものです。

多様なメンバーによるチームづくり、などと口で言うのは簡単ですが、実際には生々しい、ドロドロしたものになってしまいます。

実際にビジネスを立ち上げた、お二人のお話は大変参考になりました。




2014年07月05日

菅谷明子さん講演会「未来をつくる大学図書館〜東大の新しい学びの可能性」

という通知が来ました。

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東京大学が、知的な出会いの場、学びを通じた豊かな知を創出する場としてのミッションを自覚し、社会的使命を果たそうとするとき、それを支える図書館が担うべき機能とはどのようなものでしょうか。


講師の菅谷明子さんについて、

知のシャワーを浴び、脳がダンスしているような、興奮を覚える大学院の日々

で、


ハーバード大学に身を置くことは、毎日、知のシャワーを浴び、脳がダンスしているような、興奮を覚える日々である。

授業といっても、学生はすでに指定された本、論文、記事などを読み込んだ上で参加する。だから、先生の講義を聴くというよりも、各自が持ち寄る知見をさらに次の次元へと積み上げる場が授業であり、先生は補足を入れ、議論を深めるための促進役である。

また、キャンパスでは、連日、数百にもおよぶ、講演会、セミナーなどが開かれ、学者や研究者はもとより、政府・政策関係者、世界の国家元首やリーダー、また、今まさに社会を動かしている旬の人物をはじめ、ありとあらゆる人たちが、彼らの経験や知識をシェアし、対話の機会を与えてくれる。


知的創造の場を目指して、ハーバード、MITより


キャンパス内でグラスを傾け、知的交流できる場を作る。

アメリカの大学、学びが多角的に捉えられていて、多様な他者との出会いの場や機会を提供している。

授業はたたき台で、それを発展させての学び。キャンパスには、世界のリーダー、ビジネスマン、起業家などと、対話する機会を与えてくれます。 


など、ハーバード、MITより、いつも興味深い情報をいただいています。

実際にお会いするのは初めてですが、どんなお話が伺えるのでしょうか?楽しみです。

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主催者のスタッフによる記録【140704】「 #未来をつくる新図書館 〜東大の新しい学びの可能性」

があるので、参照していただければ、と思います。


以下に「TAK」さんのメモを書きます。

・図書館は単に本を借りる場所ではなく、知を求める人を集め、つなげて、知を還元する、知の集積センターである。

・図書館、本を借りる機能をはるかに超えたことができる。

・メディアも図書館も媒体を通して、世の中を知る。

・図書館、利用者が自分で調べるだけでなく、専門スタッフがアドバイスを適切に行うと、持っているリソースを有効に活用できる。

・図書館、デジタル時代でも利用者増、消滅は杞憂。デジタルサービスが急増しているが、図書の貸し出し数も増えている。両方が利用されている。

・公共図書館は地域の生活の質を向上させる。 

・情報は民主主義の通貨である。(トーマス。ジェファーソン)図書館は情報を持つ者と持たない者のギャップを埋める。 

・アートと図書館、アート・パフォーマンスを録画、録音により記録することにより、その場で終わらずに、コンテンツ化、コレクション化される。

・組織を離れると情報へのアクセスが難しくなる。図書館が情報へのアクセス機能を代替する。

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・図書館の役割、蔵書、情報という、リソースを活用して、市民の自立をサポート

・何を目的に、どんな情報が社会に価値を生み出すのか? 

・情報はあふれているが、必要な情報は限られている。

・あらゆる情報を提供するよりも、科学的に根拠があり、信ぴょう性がある情報を提供する。 

・読書支援の再考、考える力、共感、多様性

・アメリカには本を読む厚い層が存在する。出版量は前年比増、出版不況とは異なる。

・自分と似た考えの本を読むのではなく、自分とは異なる考えの本を読むことにより、新たな、異なる考えを身に着け、幅を広げ、成長する。 

・事実と意見の違いを知る。

・作文、先生が読むだけでなく、生徒がグループで、ピアレビュー、多面的な考えに触れる。

・ブック・ディスカッション、同じ本の同じ部分でも、人により、受け取り方が全く異なる。

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・研究者・作家センター、図書館に研究用スペースを与える代わりに、定期的に市民に講演をし、知を還元する。

・自宅や学校において、問題解決にPCを活用する割合が日本はOECD諸国内で下から2番目、突出して低い。

・日本は読解力、数的思考力は1位、ITを利用した問題解決力が低い。

・マスメディアからソーシャルメディアへの移行、人々が反応する情報をメディアが報道する。

・オープンガバメント、透明性とオープン、公的機関が持つデータを、自由に編集・加工できるデータとして一般に提供。営利、非営利を問わず 

・図書館を建設するには資金が必要だが、市民、社会にもたらすものは、投資をはるかに上回る。(ジュリアーニ元NY市長)

・医療情報を充実、予防医学の観点から、医療費を節約できる。

・本を探し、コピーする時間が、電子化により、大幅に削減された。 

・授業支援以外に、生涯必要な人間としての在り方、学生の生活全般を支え、幼児がなくても行きたくなる図書館

・教室以外にも、学びは重層的にある。

・図書館、評価に縛られない空間。学年、学部を超えた学びの場

・受験勉強の秀才とリーダーシップを取る人材の資質に大きなギャップ

・テストの点数が高いだけでなく、他者と違う点、社会貢献、リーダーシップ

・グローバル・リーダー、多角的な見方、共感する力、具体的に社会を変える策

・どうすれば図書館に人々が集まるか?夕刻のイベントには軽食、図書館をどうデザインしていくか?

・日本、他者と異なることに警戒感、他者からの評価を気にする。

・図書館、教室でも、研究室でもない、大学第3の場 

・パブリックな情報空間を担保するには、メディア・リテラシーが不可欠

・図書館、個々の人々をつなげる場

・ソーシャル・メディア、不特定多数の人が見る以上、発信できる内容には制限がある。リアルな場で対面で話すことが大切。 

・セミナー、内容を学ぶだけでなく、同じ内容に興味を持つ人が集まり、つながることにも意義がある

・本が好きだから図書館員になるのではなく、コミュニティーをつなげる、企画力などが大切

・大学図書館、大学に閉じているのではなく、オープンにし、他からの異分子の出入りを許可し、同質化を防ぎ、イノベーションを起こす

・図書館は単に本を借りる場所ではなく、知を求める人を集め、つなげて、知を還元する、知の集積センターである。

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今回の講演は上記のように大変興味深いものでしたが、想定していなかったのに感じたのが、図書館のスタッフの企画力、イベント主催力でしょうか?

図書館の司書の方と言うと、

「静かにしてください」「期限までに必ず返却してください」

と、厳しくて、保守的なイメージなのですが、

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東京大学は教育と研究のための新たな拠点として、本郷キャンパス総合図書館を大幅に拡充する東京大学新図書館計画「アカデミック・コモンズ」

の中で、


グローバル化の中で、東京大学が多様な人々の集う知の育成の場であり続けるためには、特色ある質の高い教育を提供し、研究者を惹きつける環境を整備することが不可欠です。では、その中で大学図書館が果たすべき機能とは何でしょうか。


と積極的に取り組んでいることを感じました。

今後の取り組みが楽しみです。



2014年07月04日

夢ビジョン2020「東京オリンピック・パラリンピックをパブリック・ディプロマシーの視点から考える」

という案内が来ました。

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2020年に開催が決まったオリンピック・パラリンピックは、日本に対する国際的な存在感・プレゼンスを世界に示す最良のプログラムです。

そして、目の前のことに忙殺されがちな日常生活から離れ、長期的な視点でこの国の将来を考える貴重な機会であり、課題先進国である日本として、成熟社会のあり方を熟考し、実行し、世界に示していく好機でもあります。

では、この絶好の機会に、日本は世界に何を伝えるべきか。世界にどのような日本を魅せるべきか。

このことが2020年を考える際に、最も問われることではないでしょうか。そして、留意すべきことは、自明なことですがオリンピックのオーディエンスは外国人であることを踏まえることです。

内なる改革・構築と、外への発信が同時に必要であり、どのように発信するかに応じて、内なる改革の中身を考えていく視点も必要です。

また、情報発信の手法としても従来のような国対国のレベルではなく、相手国の市民に直接働きかけ理解を促進する外交活動「市民外交」や「広報外交」、すなわち「パブリック・ディプロマシー」への期待や関心が最近はにわかに高まっています。


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夢ビジョン2020は今日が第3回目

第1回目の様子は

夢ビジョン2020オープンセッション「工芸、文化、産業、テクノロジー そしてこれからのものづくりとは」

第2回目の様子は

夢ビジョン2020オープンセッション『人口減少時代を希望に変える地域と創造』


に書いてあります。

第3回目の今日は会場も超満員。この動きも盛り上がってきました。

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さて、2020年「オリンピック・パラリンピック」東京開催、これは、決してトップアスリートのための2週間のイベントではなく、新しい日本をみんなで創り上げていく契機になります。

かつ、開催地の東京だけではなく、日本全体で盛り上げていきます。

では、どういう取り組みをしていくのか?

早速出たお話をまとめます。

・この機会に、日本は世界に何を伝えるか、どんな日本を魅せるか、どうアピールしていくか?

・東京オリンピック、国際社会に対して、日本の存在感、プレゼンスを示す機会

・東京オリンピック、オーディエンスの多くは外国人であり、日本人だけで考えるのでは不十分

・トップアスリートのイベントとしてだけでなく、「文化外交」「広報外交」としてのオリンピック、パラリンピックを考える

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・2012ロンドン・オリンピック開会式、230ヶ国、10億人の人々がオンタイム視聴、録画を含めると40億人の人が視聴、95〜98%は外国人

・海外の人々に、日本は何を伝えるか、どのような日本を魅せるか、日本をどうアピールしていくか

・経済効果への期待だけでなく、日本の将来に向けた変化の「大きなうねり」とする。2020がゴールではなく、きっかけ 

・日本の創造力、伝統を重んじる文化、成熟社会をアピールする。感動、対話、成熟

・オリンピックの感動に触れる。私が変わる。社会が変わる。

・日本人、戦略的に計画して実行するのは苦手だが、締め切りが設定され、迫ってくると、しっかり守る 

・2009招致失敗リオ→2013東京招致、何が変わったか、日本全体のムード「別にやらなくても」から「やろう!」政治も超党派の取り組み

・オリンピック、日本の起爆剤だけでなく、世界への貢献が大切

・「気づく」「考える」「作る」「伝える」日本人は「作る」のはうまいが、それ以外は苦手 

・日本に着いた時は、刺激と興奮に満ちている。だけれど、日本から帰る時は疲労困憊。情報過多のため

・日本の日常生活が、「京都」のように、もう少し落ち着いてほしい。「落ち着く街 東京」 

・日本は、周囲を海に囲まれ、世界共通語の英語は通じずに、「閉ざされている」印象。オリンピックは「外と一緒に」

・日本の伝統的文化コンテンツは豊かだが、最近はAKBとジャニーズだけになっている

・日本は、オリンピックで、世界にどういうメッセージを発信したいのか、それが重要

・その瞬間にどれだけ世界の人を感動させられるか?開催後にどうつなげていくか?

・オリンピックは業界の枠を超えた活動ができるイベント、通常ではありえない理想を描きたい、通常の理想ではつまらない

・トーチリレー、ロンドンだけでなく、イギリスの地方都市がアピールするチャンスとなった。地方から東京をバイパスして世界に発信するチャンス

・オリンピックの後に、日本をどう語ってもらいたいか?

・ロンドンオリンピック、開会式の感動でロンドン市民が変わった。

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・複数の問題を組み合わせて、同時に解決する

・国際関係の3構造の力:軍事外交力、経済力、政府がコントロールできない力 

・日本人が普通に、ありのままに、持っているものを活かす

・日本人の調整能力の高さ、自分の主張をするだけでなく、和を持って尊し、となす

・人口統計を見る限り、放置しておくと、2020年以降の日本の国力は低下してしまう 

・民族、国家を超えて、日本の文化、芸術が貢献できる領域、姿は何か? 

・日本は今後は単一民族では難しい。よそ者を嫌う日本が、移民を受け入れることにより、多様性を持つ社会になる

・2016,7年には建設業界は日本人だけでは不足する。

・日本人、ヨーロッパに対するあこがれ、理想、目標を追い求めるよりも、これでいいやという割り切り

・オリンピック、人を育てる絶好の機会

・競争原理をあまりに導入すると、強い人だけが生き残り、社会が安定しない

・問題解決はできる、世界にどう伝えるか

・日本人は完ぺきを求め過ぎる。取りあえず、チャレンジすることも大切 

・デザイン、取りあえず、市場に出して、早くフィードバックをもらう 


今後の取り組みが楽しみです



2014年07月03日

東大、早稲田、慶応などの大学院で、経済、金融、企業戦略などを教えている宿輪純一先生の勉強会

宿輪ゼミ「国際経済・金融情勢」

に参加しました。

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さて、前回の参加は

宿輪ゼミ「アメリカの量的緩和縮小は?日本の消費増税?ウクライナ情勢は?中国の成長減速の影響は?最近の国際経済・金融は?」

6月上旬の参加です。

最近の状況を見ると、

消費増税による物価高、消費税は5%から8%への3%の増税でしたが、

増税前は、内税(価格に織り込む)方式で5%、とにかく低価格に努める

増税後は、外税(価格に織り込まない)方式、つまり、本体価格に8%の消費税を上乗せ、もう、増税なのだから、開き直って、値上げ

という感じで、3%ではなく、実質8%を上回る増税感があります。

所得目減り、消費に重荷 物価高に賃金及ばず

消費増税3カ月 物価高 家計に負担

加えて、イラク危機による原油高、円安による輸入品の価格上昇、も加わっています。

その一方、上記のように、収入は上がらずに、家計が苦しくなった感があります。

140703税収

消費税増税(5%→8%)については、

消費税増税によせて、日本の財政を考える

日本経済の現代史を振り返り、財政再建の道を探る

に詳しく書きましたので、こちらを参照してください。

アメリカの金融量的緩和の縮小が取りざたされ、新興国から資金が流出し、その結果、インフレを招いています。

また、これまで世界の景気をけん引してきた中国景気に減速が見られます。

この間までは貿易黒字国だった日本ですが、今は貿易収支は赤字です。

140703貿易収支の推移

アベノミクスによる円安で輸出が好調なはずなのですが、原発トラブルにより、増加した燃料費など、輸入品の円安による高騰が、これを上回っています。

まず、量的金融緩和策についての復習から始めます。

経済の教科書では、市場に流通する通貨の量を調整するのが、政策金利(昔の公定歩合)であり、好景気の時にはインフレ防止で金利を上げ、逆に、不況時には、デフレ対策で、金利を下げる、というものでした。

ところが、政策金利がほぼセロに近いゼロ金利状態では、これが機能しないため、ゼロ金利の状態で、市場にさらに資金を供給するという政策がとられます。

これが量的金融緩和策です。

140703量的緩和

久しぶりの宿輪ゼミ「剥げ落ちたアベノミクスの期待/米国の量的緩和解除に注目」

にも


・金融の量的緩和とは?本来は金利の上げ下げで、市場に出回るお金の量をコントロールするのだが、金利がほぼゼロに近いため、量でコントロールせざるを得ない 

・アメリカの金融の量的緩和、余ったお金が株式市場に流れている。緩和が解除されると、金融が引き締まり、株価が下がる 


と書きました。

しかし、「紙幣」を大量に市場に供給するのであれば、「紙幣」の価値が急落するのでは、と考えるのが自然です。

金本位制の時代には、紙幣は金と交換されることで、その価値を担保していました。

140703雇用統計

なお、重要な経済指標として、アメリカの雇用統計が挙げられますが、

アメリカ「雇用統計」

アメリカ労働省が毎月第一金曜日に発表する雇用に関する統計で、アメリカ経済の状態を知る上で、極めて重要な指標です。

失業率、非農業就業者数を中心として、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、賃金インフレの状態を示す平均時給など10数項目が同時に発表されますが、特に重要なのは、失業率、非農業就業者数です。失業率は経済の状態の反映に少し遅れがありますが、、非農業就業者数は遅れがなく、すぐに反映され、よりタイムリーな指標と言えます。

さて、前置きが長くなりましたが、国際経済、国際金融について、検討する時は、このくらいの前提はしっかり整理してからでないと、表層だけなぞって、本質は理解できないことになってしまいます。

紙幣が金と交換されない現在は、紙幣が大量に出回れば、ハイパーインフレで、文字通り、紙屑同然になってしまうリスクも、ないわけではありません。

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上記事項を踏まえて、出た話をまとめます。


・先進国すべてが金融緩和、低金利政策。お金が動かない。リスクが低いものは埋まって、リスクが高いものへ。

・金融緩和で新興国にもお金が流れた。バブル、インフレの温床。

・金利が高いオーストラリア、ニュージーランドにお金が流れる。

・地政学的リスク、ウクライナからイラクへ。原油高、イラクからたくさんの原油を輸入しているインド、トルコ暴落。

・アメリカの景気回復、GDPの伸びが予想よりも弱い。お金が予想よりも集まらない。 

・アルゼンチン負債、デフォルトになったとしても、当初より、信頼されていないので、影響は少ない。

・日本の成長戦略、目新しいものがないため、日本株は売られる。

・年金問題、人口がピラミッド型ではなく、すり鉢型に移行しており、若い勤労世代では、増える高齢者を支えることは難しく、税金を投入せざるを得なくなる。

・欧州中央銀行のマイナス金利、当座預金が貸し出し、国債に回る。

・金融緩和した結果、実体経済ではなく、金融市場にお金が回っている。

・BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)は資源国で、アジア諸国の経済成長が減速すると不調になる。

・中国、構造改革の成果が出てきて、製造業が一時の減速から回復してきた。 

・中国、豚肉の値段が上がるとデモ。豚肉の値段はトウモロコシの価格と連動。トウモロコシ価格はアメリカ、ウクライナの気候による。

・ブラジルはワールドカップによる内需を期待していたが、外れた。高いインフレで、インフレ抑制が急務。 

・金融政策は、もともとインフレとの戦いだったが、デフレとの戦いに移行。引き締めは、比較的容易だが、刺激は難しい。

・原油はドル建て。原油を買うとは、ドルを買うこと。




2014年07月01日

集団的自衛権の行使容認=憲法解釈変更を閣議決定―安保政策、歴史的転換


政府は1日午後、首相官邸で臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈変更を決定した。

自衛隊の海外での武力行使に道を開くもので、「専守防衛」を堅持してきた戦後日本の安全保障政策は歴史的転換点を迎えた。

憲法改正によらず、権利を保有していても行使できないとしてきた従来の政府解釈と正反対の結論を導き出した手法も含め、安倍政権は説明責任を問われる。

140701憲法9条

自衛権発動の根拠は、憲法が前文に「国民の平和的生存権」、13条に「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を定めたことに求めた。

これらを踏まえ、「9条が、わが国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を取ることを禁じているとは到底解されない」との見解を打ち出し、1972年に示した政府見解の「自衛措置は必要最小限度の範囲内」との整合性は保っていると主張した。 


ということで、1947年に施行されて以来、憲法9条により、認められない、とされていた「集団的自衛権」について、行使可能と憲法解釈を変更します。

これは上記のように、「専守防衛」を堅持してきた戦後日本の安全保障政策は歴史的転換点、と考えられます。

140701集団的

今日は、これについて考えてみます。

Wikipediaによると、日本国憲法は、

第2次大戦後、連合国軍占領中に連合国軍最高司令官総司令部の監督の下で「憲法改正草案要綱」が作成され、

1946年(昭和21年)11月3日に日本国憲法として公布され、その6か月後の1947年(昭和22年)5月3日に施行されました。

当時の世界情勢は、

・わずか30年の間に2回の世界大戦をせざるを得なかった

・第1次世界大戦のドイツへの多額の賠償金が、1兆倍というインフレ、ナチの台頭を招き、第2次世界大戦につながった

という状況の中、「もう戦争は起こせないようにしたい」と国際世論の中、

制定されたものです。

戦争と平和の条件〜いま、大学の知と教育にできること


戦争を回避したくても、

ウクライナ紛争に加えて、イラクもアルカイダ勢力が盛り返し、政府軍と激しい戦いを行っています。

日本は、戦力、戦争を放棄する憲法9条の解釈、特に集団的自衛権をどう解釈するか?が議論されています。

140701憲法前文

日本国憲法 第二章 戦争の放棄

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


しかし、憲法で戦争、戦力を放棄しているからと言って、戦争に巻き込まれないことにはなりません。

実際に、他国が攻め込んで来たら、これに対して、自衛せざるを得ません。

「国の交戦権は、これを認めない。」と言っても、交戦せざるを得ません。

条文を尊重しつつ、どう解釈するか、は時代、社会情勢により、変化します。

「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」とありますが、最新鋭の戦闘機、イージス艦を有する自衛隊が「陸海空軍その他の戦力」と考えるのが相当です。

また、上記に書いたように、日本に他国が現実に攻め込んで来たら、あるいは、攻め込んで来ようとしたら、

日本単独ではなく、日米安保条約に基づき、アメリカなど、同盟国との連携が欠かせない、と考えられます。

そんな時に、「集団的自衛権をどう解釈するか?」等と言っている場合でもないでしょう。

平和な現時点で、基本的な解釈の検討をしておくのはいいこと、と考えます。


終戦の日を迎えて これからのグローバル社会は?

に書いたのですが、


戦争の問題を振り返る時、よくやってしまうのが、現在2013年の世界観、価値観で判断してしまうことです

20世紀前半はどういう時代で、どういう社会情勢だったのか?ただ単に戦争反対、と言っても始まりません(同じことが最近の原発問題にも言えます。建設当時の社会情勢を省みることなく、現在の価値観をそのまま適用しようとしてもうまくいきません)

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戦前、憲法の下、議会、内閣、司法の三権がありながら、軍部、特に陸軍の暴走を止められなかった理由として、

帝国憲法(明治憲法)第11条

「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」

と陸海軍の統帥権が内閣になかったことが問題で、明治憲法は欠陥憲法であった、という議論があります

「TAK」さんは工学系なので、法律議論は

統帥権の独立

など他に譲りますが、明治憲法は伊藤博文、井上毅らがヨーロッパの先進事例を十分に調査した上で、天皇と議会、内閣という制度に適した立憲主義のドイツ憲法を手本に作成したもので、アジアでは初の憲法であり、当時としては優れたものです

また、統帥権とて、平時ではなく、有事のもの、というのが法的解釈です

法律とは制定する時点から推定できる程度の将来しか見越すことはできません。

どんなに優れた法律であっても、社会が変化していく過程で、うまく対応していくことが出来なくなる、ことを示しています

特に、憲法のように一度制定されると、変更が難しい法律ではなおさらです

これは、現行憲法にも言えることで、第9条で戦力を保持しない、となっていますが、自衛隊が保有する最新鋭の戦闘機、イージス艦が「戦力」ではない、とは、とても言えません

それでは、自衛隊が憲法違反かと言うと、例えば、長くそのように主張していた社会党が政権を取った際に主張が変わったことでもわかるように、難しい問題なのです

140701アジア

日本が軍事力を背景にアジア諸国で行った暴挙は、決して許されるものでは在りません

この時のアジア諸国はどういった勢力図だったか?振り返ると、欧米列強の植民地であったことがわかります


この当時の日本では、強い軍事力を持たなければ、自らが植民地にされかねない、という危機感を持つのは、至極当然です

また、植民地については、その後の歴史を振り返ると、アジア、アフリカ諸国の植民地からの独立は手放しでは歓迎できません

欧米の支配がなくなると、現地の独裁政権が誕生し、内戦、虐殺により、国土が荒廃してしまった国が数多くあります

また、ほとんどの国が貧困にあえいでおり、食料、医療などが不十分です

植民地は現地に産業、雇用を誘致し、資源、製品の販路を設定し、経済を循環させた、という利点もあったのです。もちろん、政治的、経済的搾取はいけませんが

アジア、アフリカの貧困国からのヨーロッパへの移民、難民が馴染む事が出来ず、事件を起こすことも頻発しています

ということで、終戦の日とは、日本が過去の帝国主義を反省する、だけではなく、幅広く、奥深い問題を抱えており、戦後68年たっても、まだ、その総括すら途上である、なんて感じております


140701戦争と平和

終戦の日を迎えて グローバル社会とパートナーシップ


1894年から1945年の太平洋戦争終戦までの、わずか50年に日本は日清戦争、日露戦争、第1、2次世界大戦という大きな戦争を経験しています

これは日本だけの問題ではなく、世界中が一触即発の状態であり、その状態を嫌ったアメリカ大統領ウィルソンの提案で、第1次大戦後、国際連盟が提唱されるものの、アメリカの議会で承認を得ることができず、アメリカが不参加、という状況でした

このような状況下では、1国では自国の安全保障は難しく、他国とのパートナーシップは鍵となります

イギリスの歴史家イアン・ニッシュは「同盟がひとつの状態にとどまっていることはありえない」と言います

日米安保もソビエト連邦崩壊による、東西冷戦の終結により、その意味が希薄化し、アメリカ軍の沖縄駐留が焦げつく中、ロシアの北方領土、中国の尖閣諸島、韓国の竹島など、日本が固有の領土としている領土で周辺各国との紛争が絶えません


140701外交

軍事力だけでなく、貿易などの経済力、他国との連携などの外交力などが、戦争抑止力には大切なのはいう間でもありません。

外交とは可能性の芸術である。状況が激しくうねる中で、一瞬のチャンスを捉えて可能性を追求する

で、


昭和初期の日本は軍部主導で、日米開戦のまっしぐらのような印象がありますが、実は日米開戦前夜まで、日米双方で開戦回避の努力もされていました

ハル国務長官は、日本側の乙案に沿った形で、暫定協定案を

「日本がこれ以上南方進出をしないことを条件に、アメリカは経済制裁を緩め、日中戦争の解決には干渉しない。ただし、この提案の有効期間は3ヶ月とし、それ以後はあらためて交渉する」

と作ったものの、

アメリカを対日戦争に引き出したかった蒋介石、あるいはドイツに苦しめられていたイギリスもアメリカの世界大戦参戦を望んだ、

ため、その意向を汲んだ結果、最後通牒となった、という見解もあります

東郷外相はこう記しています。「目もくらむばかりの失望に打たれた。米側の提示し来たれる対案は、帝国の立場を無視せるものなり」。戦争に反対し、あくまでも開戦を回避する道を探り続けた東郷が、交渉を断念した瞬間でした。

140701国連

第1次世界大戦では、セルビア人学生によるオーストリア皇太子暗殺事件が引き金となり、複雑な各国の同盟関係により、ヨーロッパ各国は戦争回避へと懸命の努力をしたのにもかかわらず、ヨーロッパを戦場をする大きな戦争になってしまいました

その教訓は十分に承知しながらも、必ずしも望まない当事者同士が戦争せざるを得ない状況に追い込まれる。これは今も当てはまる教訓です


「外交とは可能性の芸術である。状況が激しくうねる中で、一瞬のチャンスを捉えて可能性を追求する」という言葉で締めくくります



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