2014年10月
2014年10月27日
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」については、
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」のデザイン
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」
に

>
企業で働く大人たちは、
「働くことの意味」を自ら問い直すことや、いままでにない新しい価値を創り出すことが求められています。
家庭でもない、職場(企業・学校)でもない、「第3の場」
家庭や職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直したり、新しいアイデアや気づきを得るための場。
それが、「学びのサードプレイス」です。
>

家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」とは、社会学者のオールデンバーグが取り上げたものですが、
職場から家庭に帰る前に、ちょっと居酒屋に立ち寄る、あるいは英会話スクール、スポーツジムに立ち寄る、
というのは、「第3の場 サードプレイス」ということを意識せずとも行われていることです。
もっとも、居酒屋、英会話スクール、スポーツジムに会社の人と行ってしまうのでは、会社の延長で、家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」にはならないのですが。
さて、早稲田芸術文化週間で、上記のオルデンバーグの著書を解説したマイク・モラスキー先生から
「居酒屋で飲む酒はなぜ旨いのか?」
という講演がありました。
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」としての「居酒屋」としてお話を伺うこととします。

・居酒屋は職場から自宅に帰る前に立ち寄る、どちらの役割からも解放される「第3の場」ふらっと立ち寄り、店主、女将さん、常連客との他愛ないやり取りが楽しい。
・居酒屋、雰囲気は店のスタッフと常連客が作り上げる。新入りは、店に慣れる、居心地がよくなる、までに時間がかかる。
・店内に「静かな活気」どんちゃん騒ぎではない。ほどよい盛り上がり。周囲に迷惑は掛からない。
・常連客にとって、自分の大切な居場所。雰囲気を守る者は許容するが、雰囲気を壊す者は排除する。
・酒、料理の品ぞろえは多くはない。値段は高くも安くもない。味わいは味覚だけには限らない。
・居心地がよいことがポイント。酒、料理だけでなく、その「場」が大切。

・スタッフと常連客が暗黙のルールを形成し、その「場」を楽しんでいる。
・スターバックスでは、他の客とは「隔絶」しているのが原則。
・「第3の場」職場でも、家庭でもない、居心地がよい、行きたい時にふらっと寄ればよい、知り合いがいて、事故が確認できる。行くことは強要されない。
・「第3の場」大都市に限定される。地域では、どこでも人々が知り合いで、「第3の場」が形成され得ない。
・「第3の場」は主催者が意図的に作ろうとしても却ってうまくいかない。参加者がその場の雰囲気を形成する。
・職場、家庭では、役割があり、その役割により、果たすべきことが限定されている。「第3の場」では、職場、家庭の役割から解放される。
・「第3の場」では、常連客には指定席があり、その指定席が他者に占拠されていると、居心地がよくない。
・「第3の場」では、常連客がスタッフの役割を果たすことがある。

・インターネットの時代、自分だけが知っている情報は、ほとんどない。
・コの字型、L字型カウンターでは場は共有されるが、直線型カウンターでは場が共有できず、テーブルでは場が分断される
・チェーン店居酒屋には、ひとりでは行けない。
・自分に関心を持ってくれる人と、一緒に時間を過ごすことに意味がある。
・チェーン店の居酒屋に職場の人と飲みに行くのは、せっかくの「第3の場」の意味をなくし、職場の延長にしてしまう。

・居酒屋とは雰囲気、居心地、人との交流がポイント。酒、料理は媒介、脇役
・自分に合っている居酒屋を探して、試して、見つける
・チェーン店居酒屋では、自分たちのグループで固まって、他者との交流はない。
・規範化、マニュアル化されたチェーン店は「第3の場」にはなり得ない
・電車、レジの列で、近くの人は他人、話はしない。だからこそ、知り合いがいる「第3の場」が大切。
・消費行為、消費に付随する行為がポイントではない。消費を媒介とした創造がポイント

家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」の場つくり、
場の主催者、常連客、場に立ち寄った人
などについて、このお話をもとに少し考えてみたいと思います。
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」のデザイン
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」
に

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企業で働く大人たちは、
「働くことの意味」を自ら問い直すことや、いままでにない新しい価値を創り出すことが求められています。
家庭でもない、職場(企業・学校)でもない、「第3の場」
家庭や職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直したり、新しいアイデアや気づきを得るための場。
それが、「学びのサードプレイス」です。
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家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」とは、社会学者のオールデンバーグが取り上げたものですが、
職場から家庭に帰る前に、ちょっと居酒屋に立ち寄る、あるいは英会話スクール、スポーツジムに立ち寄る、
というのは、「第3の場 サードプレイス」ということを意識せずとも行われていることです。
もっとも、居酒屋、英会話スクール、スポーツジムに会社の人と行ってしまうのでは、会社の延長で、家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」にはならないのですが。
さて、早稲田芸術文化週間で、上記のオルデンバーグの著書を解説したマイク・モラスキー先生から
「居酒屋で飲む酒はなぜ旨いのか?」
という講演がありました。
家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」としての「居酒屋」としてお話を伺うこととします。

・居酒屋は職場から自宅に帰る前に立ち寄る、どちらの役割からも解放される「第3の場」ふらっと立ち寄り、店主、女将さん、常連客との他愛ないやり取りが楽しい。
・居酒屋、雰囲気は店のスタッフと常連客が作り上げる。新入りは、店に慣れる、居心地がよくなる、までに時間がかかる。
・店内に「静かな活気」どんちゃん騒ぎではない。ほどよい盛り上がり。周囲に迷惑は掛からない。
・常連客にとって、自分の大切な居場所。雰囲気を守る者は許容するが、雰囲気を壊す者は排除する。
・酒、料理の品ぞろえは多くはない。値段は高くも安くもない。味わいは味覚だけには限らない。
・居心地がよいことがポイント。酒、料理だけでなく、その「場」が大切。

・スタッフと常連客が暗黙のルールを形成し、その「場」を楽しんでいる。
・スターバックスでは、他の客とは「隔絶」しているのが原則。
・「第3の場」職場でも、家庭でもない、居心地がよい、行きたい時にふらっと寄ればよい、知り合いがいて、事故が確認できる。行くことは強要されない。
・「第3の場」大都市に限定される。地域では、どこでも人々が知り合いで、「第3の場」が形成され得ない。
・「第3の場」は主催者が意図的に作ろうとしても却ってうまくいかない。参加者がその場の雰囲気を形成する。
・職場、家庭では、役割があり、その役割により、果たすべきことが限定されている。「第3の場」では、職場、家庭の役割から解放される。
・「第3の場」では、常連客には指定席があり、その指定席が他者に占拠されていると、居心地がよくない。
・「第3の場」では、常連客がスタッフの役割を果たすことがある。

・インターネットの時代、自分だけが知っている情報は、ほとんどない。
・コの字型、L字型カウンターでは場は共有されるが、直線型カウンターでは場が共有できず、テーブルでは場が分断される
・チェーン店居酒屋には、ひとりでは行けない。
・自分に関心を持ってくれる人と、一緒に時間を過ごすことに意味がある。
・チェーン店の居酒屋に職場の人と飲みに行くのは、せっかくの「第3の場」の意味をなくし、職場の延長にしてしまう。

・居酒屋とは雰囲気、居心地、人との交流がポイント。酒、料理は媒介、脇役
・自分に合っている居酒屋を探して、試して、見つける
・チェーン店居酒屋では、自分たちのグループで固まって、他者との交流はない。
・規範化、マニュアル化されたチェーン店は「第3の場」にはなり得ない
・電車、レジの列で、近くの人は他人、話はしない。だからこそ、知り合いがいる「第3の場」が大切。
・消費行為、消費に付随する行為がポイントではない。消費を媒介とした創造がポイント

家庭でもない、職場でもない、「第3の場 サードプレイス」の場つくり、
場の主催者、常連客、場に立ち寄った人
などについて、このお話をもとに少し考えてみたいと思います。
2014年10月26日
STeLA Leadership Forum 2014 in Stanford 報告会
という案内が来ました。

STeLA
>
STeLAは学生主体の組織であり、世界トップレベルの大学から科学技術分野の学生を集め、リーダーシップ教育や国際的な問題を多角的に議論する機会を提供しています。
STeLA Leadership Forumの大きな役割は、アメリカ、日本、中国、フランスやその他の国に渡る、高い意識を持った科学技術分野の大学学部生・大学院生間のネットワークの構築です。
STeLAは科学技術分野におけるグローバルリーダーの育成、および将来のリーダーによる国際的ネットワーク構築を目指して毎年フォーラムを開催しています。
今回の報告会では、今年8月にスタンフォード大学で行われたフォーラムの内容を紹介致します。また、世界各国からの参加者が議論や共同作業を通してどんな困難や課題に直面したか、それらをどのように克服したか、そしてそこから何を学んだかについて参加者によるスピーチも予定しています。
>

このSTeLA Leadership Forum には、何回か参加しており、過去の参加記は、
「STeLA Leadership Forum 2011 in Stanford 報告会」に参加しました
STeLA Leadership Forum 2010 報告会に参加しました
に書いてあります。
STeLA Leadership Forumは、科学技術が国際的な課題に果たす役割に興味を持つ世界中の大学生へのリーダーシップ育成と人的ネットワーク構築を目的としています。
そのためには、
・Relate 人と関わる
・Sensemake 現状を認識する
・Vision 将来を考える
・Realize 将来を実現する
が欠かせません。
科学技術が課題であるとしても、科学技術だけでは解決できません。政治・経済も必要です

こういった学生の活動は学部生が主体で、大学院に進むと卒業、というのが一般的ですが、STeLA Leadership Forumは修士、博士などの大学院生、若手社会人が中心です
大学院生といえども、研究だけしていればよい、のではなく、こういった活動への参加が望まれるのでしょう。
スタッフの目の輝きを見ると、この活動の充実振りが伺われます
同時に、こういった活動への参加を認めている、研究室の先生方の意識の変化も窺い知ることが出来ます
これまでのフォーラムでのお話を以下に書きます
・リーダーは必ずしも完璧ではなく、欠陥を持っている。誰もがリーダーを担い、お互いに補い合う、分散型リーダーを目指す
・リーダーシップのプログラムとして、将来を描く(Visoin)、人と関わる(Relate)、創造する(Invent)、現状を把握する(sense)
・実際の出来事から、あるデータを選択し、それを自分の中で解釈し、一般化する。

例えば、ある東大生女子がある日食事を断ったら、その背景を正しく構築せずに「東大女子=付き合いが悪い」と一般化してしまうことがある
・より深い信頼関係は、思い切って、一歩踏み込んで相手にぶつけることによって、得られる
・T字人材(深い専門性に加えて幅広い教養)よりも十字人材(専門のアウトプット志向により、教養だけでなく実践)実践して出した結果により、さらに多くの人とつながることができる
・日本人が誇れるもの:細かな配慮、チーム協働志向、理性・合理性 これらはグループの意思決定に重要な要素で、世界の課題解決にとっても重要な資質
・日本人が世界の問題解決をリードする上で障壁は1つだけ。それは、英語。日本の学生は英語を学ぶ機会を最大化し、国内の語学教育が不足しているならば、積極的に海外に出て行くべき
・STeLA参加の動機:研究生活において、特定の狭い分野に視野が集中しがち、自分の研究成果の社会貢献の実感が不足 世界で形が出せる実践をしたかった
・現在、日本の大学生はリーダーシップを発揮する場、ネットワークを構築する場が足りないのではないか、という問題意識
・数は力:一人で言っても聞き入れてもらえなくても、みんなの声を合わせれば聞いてもらえる
・理系のリーダーシップ、研究分野に進むにしても、事業分野に進むにしても不可欠
・学ぶ必要性は学び終わるまでわからない
・それぞれの専門性を持った人が協力をして横のつながりを持っていかないと、国際問題は解決できない

こういった活動は1回限りの「お祭り」ではなくて、継続するもの、であることが大切です
同じことを同じようにやっていたのでは続きません。新しいチャレンジが必要です
STeLAはForumの参加者が10数名、運営スタッフが20数名と、活動に割には小世帯です
報告会後の懇親会にも数十名の参加者がありました。
これだけ活動に関心がある人がいるのですから、もっと裾野を広げれば、と思うのですが、
「活動資金が足りないんです。Forum参加者も増やしたいんですが、ひとり参加するのも大変なんです」
来年のSTeLA Leadership Forum 2015には、もっと多くの参加者、スタッフがいて、活動が広がっていることを期待します。
という案内が来ました。

STeLA
>
STeLAは学生主体の組織であり、世界トップレベルの大学から科学技術分野の学生を集め、リーダーシップ教育や国際的な問題を多角的に議論する機会を提供しています。
STeLA Leadership Forumの大きな役割は、アメリカ、日本、中国、フランスやその他の国に渡る、高い意識を持った科学技術分野の大学学部生・大学院生間のネットワークの構築です。
STeLAは科学技術分野におけるグローバルリーダーの育成、および将来のリーダーによる国際的ネットワーク構築を目指して毎年フォーラムを開催しています。
今回の報告会では、今年8月にスタンフォード大学で行われたフォーラムの内容を紹介致します。また、世界各国からの参加者が議論や共同作業を通してどんな困難や課題に直面したか、それらをどのように克服したか、そしてそこから何を学んだかについて参加者によるスピーチも予定しています。
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このSTeLA Leadership Forum には、何回か参加しており、過去の参加記は、
「STeLA Leadership Forum 2011 in Stanford 報告会」に参加しました
STeLA Leadership Forum 2010 報告会に参加しました
に書いてあります。
STeLA Leadership Forumは、科学技術が国際的な課題に果たす役割に興味を持つ世界中の大学生へのリーダーシップ育成と人的ネットワーク構築を目的としています。
そのためには、
・Relate 人と関わる
・Sensemake 現状を認識する
・Vision 将来を考える
・Realize 将来を実現する
が欠かせません。
科学技術が課題であるとしても、科学技術だけでは解決できません。政治・経済も必要です

こういった学生の活動は学部生が主体で、大学院に進むと卒業、というのが一般的ですが、STeLA Leadership Forumは修士、博士などの大学院生、若手社会人が中心です
大学院生といえども、研究だけしていればよい、のではなく、こういった活動への参加が望まれるのでしょう。
スタッフの目の輝きを見ると、この活動の充実振りが伺われます
同時に、こういった活動への参加を認めている、研究室の先生方の意識の変化も窺い知ることが出来ます
これまでのフォーラムでのお話を以下に書きます
・リーダーは必ずしも完璧ではなく、欠陥を持っている。誰もがリーダーを担い、お互いに補い合う、分散型リーダーを目指す
・リーダーシップのプログラムとして、将来を描く(Visoin)、人と関わる(Relate)、創造する(Invent)、現状を把握する(sense)
・実際の出来事から、あるデータを選択し、それを自分の中で解釈し、一般化する。

例えば、ある東大生女子がある日食事を断ったら、その背景を正しく構築せずに「東大女子=付き合いが悪い」と一般化してしまうことがある
・より深い信頼関係は、思い切って、一歩踏み込んで相手にぶつけることによって、得られる
・T字人材(深い専門性に加えて幅広い教養)よりも十字人材(専門のアウトプット志向により、教養だけでなく実践)実践して出した結果により、さらに多くの人とつながることができる
・日本人が誇れるもの:細かな配慮、チーム協働志向、理性・合理性 これらはグループの意思決定に重要な要素で、世界の課題解決にとっても重要な資質
・日本人が世界の問題解決をリードする上で障壁は1つだけ。それは、英語。日本の学生は英語を学ぶ機会を最大化し、国内の語学教育が不足しているならば、積極的に海外に出て行くべき
・STeLA参加の動機:研究生活において、特定の狭い分野に視野が集中しがち、自分の研究成果の社会貢献の実感が不足 世界で形が出せる実践をしたかった
・現在、日本の大学生はリーダーシップを発揮する場、ネットワークを構築する場が足りないのではないか、という問題意識
・数は力:一人で言っても聞き入れてもらえなくても、みんなの声を合わせれば聞いてもらえる
・理系のリーダーシップ、研究分野に進むにしても、事業分野に進むにしても不可欠
・学ぶ必要性は学び終わるまでわからない
・それぞれの専門性を持った人が協力をして横のつながりを持っていかないと、国際問題は解決できない

こういった活動は1回限りの「お祭り」ではなくて、継続するもの、であることが大切です
同じことを同じようにやっていたのでは続きません。新しいチャレンジが必要です
STeLAはForumの参加者が10数名、運営スタッフが20数名と、活動に割には小世帯です
報告会後の懇親会にも数十名の参加者がありました。
これだけ活動に関心がある人がいるのですから、もっと裾野を広げれば、と思うのですが、
「活動資金が足りないんです。Forum参加者も増やしたいんですが、ひとり参加するのも大変なんです」
来年のSTeLA Leadership Forum 2015には、もっと多くの参加者、スタッフがいて、活動が広がっていることを期待します。
2014年10月24日
東大、早稲田、慶応などの大学院で、経済、金融、企業戦略などを教えている宿輪純一先生の勉強会
宿輪ゼミ「国際経済・金融情勢」
に参加しました。

さて、前回の参加は
円安のマイナス効果、アメリカ景気回復で独り勝ちで、国際経済金融はどうなる?
10月上旬でした。
この時から、景気回復で独り勝ちのはずのアメリカの株価が暴落しました。
景気回復のアメリカの独り勝ち、と思われましたが、ビジネスパートナーの欧州、中国、日本、新興国が景気がよくないままでの「独り勝ち」はありませんでした。
世界全体の不景気に引きづられる形で、欧州、日本の株価だけでなく、アメリカ株も暴落しました。
資源、生産、流通、消費などのビジネスが複雑かつ密接に関わる国際経済では「独り勝ち」はあり得ません。
Win-Winが不可欠なことを思い知らされました。
さらに、日本の短期国債がマイナス金利
になりました。
以前、ユーロが不安定な時に、ドイツ国債がマイナス金利、ということがありました。
これは、ユーロでもっていると、価値が暴落するリスクがあるので、強くて安定しているドイツ国債にする、というものでした。
では、なぜ日本国債がマイナス金利になったのでしょうか?
日銀が量的・質的金融緩和として大量の短期国債を購入しているため、市場は極めて品薄な状態に陥って、さらに、銀行などによる短期の資金運用先として短期国債のニーズが高まり、価格が上昇、すなわち金利が低下、した、ということです。

最近の景気動向を見ると、消費税増税後は景気が冷え込んでいます。
消費税増税前の駆け込み需要からの反動だけでなく、すっかり下方局面です
宿輪ゼミ、消費増税による物価高、イラク危機による原油高、収入は増えず?
に書いたとおり、
消費増税による物価高、消費税は5%から8%への3%の増税でしたが、
増税前は、内税(価格に織り込む)方式で5%、とにかく低価格に努める
増税後は、外税(価格に織り込まない)方式、つまり、本体価格に8%の消費税を上乗せ、もう、増税なのだから、開き直って、値上げ
という感じで、3%ではなく、実質8%を上回る増税感があります。
円安による輸入品の価格上昇、も加わるのに、その一方、収入は上がらずに、家計が苦しくなった感があります。
米財務省が指摘、日本は消費税増税のせいで景気が失速した
とありますが、現在見る限り、さらに10%に増税するのは難しそうです。

さて、量的金融緩和策についての復習から始めます。
経済の教科書では、市場に流通する通貨の量を調整するのが、政策金利(昔の公定歩合)であり、好景気の時にはインフレ防止で金利を上げ、逆に、不況時には、デフレ対策で、金利を下げる、というものでした。
ところが、政策金利がほぼセロに近いゼロ金利状態では、これが機能しないため、ゼロ金利の状態で、市場にさらに資金を供給するという政策がとられます。
これが量的金融緩和策です。

久しぶりの宿輪ゼミ「剥げ落ちたアベノミクスの期待/米国の量的緩和解除に注目」
にも
>
・金融の量的緩和とは?本来は金利の上げ下げで、市場に出回るお金の量をコントロールするのだが、金利がほぼゼロに近いため、量でコントロールせざるを得ない
・アメリカの金融の量的緩和、余ったお金が株式市場に流れている。緩和が解除されると、金融が引き締まり、株価が下がる
>
と書きました。
しかし、「紙幣」を大量に市場に供給するのであれば、「紙幣」の価値が急落するのでは、と考えるのが自然です。
金本位制の時代には、紙幣は金と交換されることで、その価値を担保していました。
紙幣が金と交換されない現在は、紙幣が大量に出回れば、ハイパーインフレで、文字通り、紙屑同然になってしまうリスクも、ないわけではありません。

なお、重要な経済指標として、アメリカの雇用統計が挙げられますが、
アメリカ「雇用統計」
アメリカ労働省が毎月第一金曜日に発表する雇用に関する統計で、アメリカ経済の状態を知る上で、極めて重要な指標です。
失業率、非農業就業者数を中心として、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、賃金インフレの状態を示す平均時給など10数項目が同時に発表されますが、特に重要なのは、失業率、非農業就業者数です。失業率は経済の状態の反映に少し遅れがありますが、、非農業就業者数は遅れがなく、すぐに反映され、よりタイムリーな指標と言えます。
さて、前置きが長くなりましたが、国際経済、国際金融について、検討する時は、このくらいの前提はしっかり整理してからでないと、表層だけなぞって、本質は理解できないことになってしまいます。

・景気回復のアメリカの独り勝ち、と思われた国際経済だが、ビジネスパートナーの欧州、中国、日本、新興国が景気がよくないままでの「独り勝ち」はなかった。世界全体の不景気に引きづられる形で、アメリカ株も暴落。
・資源、生産、流通、消費などのビジネスが複雑かつ密接に関わる国際経済では「独り勝ち」はあり得ない、Win-Winが不可欠
・世界経済の動きを示す指標はNYダウ30種(アメリカの主要業種の代表的な30の優良銘柄)
・景気の停滞感が強いため、原油、穀物が買われず、これが中南米、ロシアなどの資源国に影響。
・株価の下落幅、アメリカ7%、日本10%、欧州14%
・アメリカ、10月に金融の量的緩和終了、来年の3Qに利上げの予定、国際満期による自然減を目指し、ムリな売却はしない
・日本、12月に金融量的緩和の目的達成予定だが、その後の対応に注目
・欧州、金融の量的緩和はせずに、逆に資金量を引き締め
・ドイツ・フライブルグ学派、通貨価値維持、インフレ嫌悪(ナチスの台頭を招いた)、産業政策民間主導、その場しのぎをしない
・アメリカの財政赤字、2008年のリーマンショック直後の1/3、日本はむしろ増やしている
・シェールガス、オイルにより、アメリカが石油、ガスを輸出することになれば貿易赤字を脱却して黒字国へ。これは石油、ガスの資源国であるロシアへの大きな対抗手段。
・先進国の経済目標、成長率3%、インフレ2%、ところが日本ではインフレをターゲットとしたものの、物価だけ上昇し、賃金が上がらずに生活が困窮
・インフレターゲット(物価が上がる)と円安(輸入品価格が上がる)政策の失敗
・年金運用基金の20%を株式に、ただし、株価は下がる時は下がる
宿輪ゼミ「国際経済・金融情勢」
に参加しました。

さて、前回の参加は
円安のマイナス効果、アメリカ景気回復で独り勝ちで、国際経済金融はどうなる?
10月上旬でした。
この時から、景気回復で独り勝ちのはずのアメリカの株価が暴落しました。
景気回復のアメリカの独り勝ち、と思われましたが、ビジネスパートナーの欧州、中国、日本、新興国が景気がよくないままでの「独り勝ち」はありませんでした。
世界全体の不景気に引きづられる形で、欧州、日本の株価だけでなく、アメリカ株も暴落しました。
資源、生産、流通、消費などのビジネスが複雑かつ密接に関わる国際経済では「独り勝ち」はあり得ません。
Win-Winが不可欠なことを思い知らされました。
さらに、日本の短期国債がマイナス金利
になりました。
以前、ユーロが不安定な時に、ドイツ国債がマイナス金利、ということがありました。
これは、ユーロでもっていると、価値が暴落するリスクがあるので、強くて安定しているドイツ国債にする、というものでした。
では、なぜ日本国債がマイナス金利になったのでしょうか?
日銀が量的・質的金融緩和として大量の短期国債を購入しているため、市場は極めて品薄な状態に陥って、さらに、銀行などによる短期の資金運用先として短期国債のニーズが高まり、価格が上昇、すなわち金利が低下、した、ということです。

最近の景気動向を見ると、消費税増税後は景気が冷え込んでいます。
消費税増税前の駆け込み需要からの反動だけでなく、すっかり下方局面です
宿輪ゼミ、消費増税による物価高、イラク危機による原油高、収入は増えず?
に書いたとおり、
消費増税による物価高、消費税は5%から8%への3%の増税でしたが、
増税前は、内税(価格に織り込む)方式で5%、とにかく低価格に努める
増税後は、外税(価格に織り込まない)方式、つまり、本体価格に8%の消費税を上乗せ、もう、増税なのだから、開き直って、値上げ
という感じで、3%ではなく、実質8%を上回る増税感があります。
円安による輸入品の価格上昇、も加わるのに、その一方、収入は上がらずに、家計が苦しくなった感があります。
米財務省が指摘、日本は消費税増税のせいで景気が失速した
とありますが、現在見る限り、さらに10%に増税するのは難しそうです。

さて、量的金融緩和策についての復習から始めます。
経済の教科書では、市場に流通する通貨の量を調整するのが、政策金利(昔の公定歩合)であり、好景気の時にはインフレ防止で金利を上げ、逆に、不況時には、デフレ対策で、金利を下げる、というものでした。
ところが、政策金利がほぼセロに近いゼロ金利状態では、これが機能しないため、ゼロ金利の状態で、市場にさらに資金を供給するという政策がとられます。
これが量的金融緩和策です。

久しぶりの宿輪ゼミ「剥げ落ちたアベノミクスの期待/米国の量的緩和解除に注目」
にも
>
・金融の量的緩和とは?本来は金利の上げ下げで、市場に出回るお金の量をコントロールするのだが、金利がほぼゼロに近いため、量でコントロールせざるを得ない
・アメリカの金融の量的緩和、余ったお金が株式市場に流れている。緩和が解除されると、金融が引き締まり、株価が下がる
>
と書きました。
しかし、「紙幣」を大量に市場に供給するのであれば、「紙幣」の価値が急落するのでは、と考えるのが自然です。
金本位制の時代には、紙幣は金と交換されることで、その価値を担保していました。
紙幣が金と交換されない現在は、紙幣が大量に出回れば、ハイパーインフレで、文字通り、紙屑同然になってしまうリスクも、ないわけではありません。

なお、重要な経済指標として、アメリカの雇用統計が挙げられますが、
アメリカ「雇用統計」
アメリカ労働省が毎月第一金曜日に発表する雇用に関する統計で、アメリカ経済の状態を知る上で、極めて重要な指標です。
失業率、非農業就業者数を中心として、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、賃金インフレの状態を示す平均時給など10数項目が同時に発表されますが、特に重要なのは、失業率、非農業就業者数です。失業率は経済の状態の反映に少し遅れがありますが、、非農業就業者数は遅れがなく、すぐに反映され、よりタイムリーな指標と言えます。
さて、前置きが長くなりましたが、国際経済、国際金融について、検討する時は、このくらいの前提はしっかり整理してからでないと、表層だけなぞって、本質は理解できないことになってしまいます。

・景気回復のアメリカの独り勝ち、と思われた国際経済だが、ビジネスパートナーの欧州、中国、日本、新興国が景気がよくないままでの「独り勝ち」はなかった。世界全体の不景気に引きづられる形で、アメリカ株も暴落。
・資源、生産、流通、消費などのビジネスが複雑かつ密接に関わる国際経済では「独り勝ち」はあり得ない、Win-Winが不可欠
・世界経済の動きを示す指標はNYダウ30種(アメリカの主要業種の代表的な30の優良銘柄)
・景気の停滞感が強いため、原油、穀物が買われず、これが中南米、ロシアなどの資源国に影響。
・株価の下落幅、アメリカ7%、日本10%、欧州14%
・アメリカ、10月に金融の量的緩和終了、来年の3Qに利上げの予定、国際満期による自然減を目指し、ムリな売却はしない
・日本、12月に金融量的緩和の目的達成予定だが、その後の対応に注目
・欧州、金融の量的緩和はせずに、逆に資金量を引き締め
・ドイツ・フライブルグ学派、通貨価値維持、インフレ嫌悪(ナチスの台頭を招いた)、産業政策民間主導、その場しのぎをしない
・アメリカの財政赤字、2008年のリーマンショック直後の1/3、日本はむしろ増やしている
・シェールガス、オイルにより、アメリカが石油、ガスを輸出することになれば貿易赤字を脱却して黒字国へ。これは石油、ガスの資源国であるロシアへの大きな対抗手段。
・先進国の経済目標、成長率3%、インフレ2%、ところが日本ではインフレをターゲットとしたものの、物価だけ上昇し、賃金が上がらずに生活が困窮
・インフレターゲット(物価が上がる)と円安(輸入品価格が上がる)政策の失敗
・年金運用基金の20%を株式に、ただし、株価は下がる時は下がる
2014年10月19日
卒業生は大学にとって重要な資産です。
それゆえ、大学を卒業したら、それっきり、ではなく、ゆるやかでいいから、でも、しっかりと大学と結びついていてほしいものです。
でも、なぜか卒業して、月日が経つと、足が遠のいてしまうもの。
ホームカミングデーとは、そんな卒業生にに戻ってきてもらうためのイベント。
そんな訳で
東大ホームカミングデー
に行ってきました。

東大ホームカミングデーは今回で第13回目、「TAK」さんはここ4回ほど参加しています。
過去の参加記は、
2010年度
東大ホームカミング・デイに行ってきました「東大がベンチャーでなければならない!」
2011年度
世代を超えて集まろうじゃないか!東大卒業生 東大ホームカミングデー
2012年度
大学はふらっと立ち寄るプラットフォーム、東大ホームカミングデイに寄せて
2013年度
東大ホームカミングデーに寄せて、大学のキャンパスは学びたくなったら戻る場所
に書いてあります。
上に書いたとおり、今年で13回目だが、年々参加者、特に若い卒業生の参加が増えてきています。

このイベントの良いところは、学部学科卒業生限定のクローズドのイベントと、卒業生に限らず、誰でも参加できるオープンイベントの組み合わせ、ということでしょうか。
年に1回くらい、懐かしいメンバーで同窓会をやりたいものですが、卒業してから何年(何十年)もたつと、何か「きっかけ」がないと、なかなか同窓会をやる雰囲気にもならないものです。
ホームカミングのように、卒業生が年に1回集まる機会があれば、
「では、その時に、あわせて同窓会をやりましょう」
なんて、ことになります。

学部学科ごと、卒業年次ごとに、このホームカミングデーにあわせて、同窓会が行われることが多くなってきたようです。
何かやるには、「きっかけ」「ついで」があることが大切です。
ホームカミングデーは、その目的通り、卒業生に年に1度、懐かしいキャンパスに戻ってきてもらうために、絶好のイベントです。

ただ、卒業生限定のクローズドのイベントだけだと、どうしても規模が縮小していきます。
いつも同じメンバーでは、最初は懐かしくても、そのうち「飽き」「マンネリ」も出てきます。
「今年はパスしようか」
なんてことになり、だんだん参加者も少なくなったり、幹事もやる気がしなくなり、やがては行われなくなってしまいます。

ところが、有名卒業生の講演などで、卒業生に限らず、誰でも参加できるイベントが含まれていれば、いろんな人を巻き込むことができます。
すると、閉じた内輪、ではなく、大きなスパイラルになっていきます。
今回のホームカミングデーでは、懐かしい人との再会がある一方、講演イベントを通じて、東大以外の人々に、東大に来てもらう機会にもなりました。
何はともあれ、楽しいひと時でした。
それゆえ、大学を卒業したら、それっきり、ではなく、ゆるやかでいいから、でも、しっかりと大学と結びついていてほしいものです。
でも、なぜか卒業して、月日が経つと、足が遠のいてしまうもの。
ホームカミングデーとは、そんな卒業生にに戻ってきてもらうためのイベント。
そんな訳で
東大ホームカミングデー
に行ってきました。

東大ホームカミングデーは今回で第13回目、「TAK」さんはここ4回ほど参加しています。
過去の参加記は、
2010年度
東大ホームカミング・デイに行ってきました「東大がベンチャーでなければならない!」
2011年度
世代を超えて集まろうじゃないか!東大卒業生 東大ホームカミングデー
2012年度
大学はふらっと立ち寄るプラットフォーム、東大ホームカミングデイに寄せて
2013年度
東大ホームカミングデーに寄せて、大学のキャンパスは学びたくなったら戻る場所
に書いてあります。
上に書いたとおり、今年で13回目だが、年々参加者、特に若い卒業生の参加が増えてきています。

このイベントの良いところは、学部学科卒業生限定のクローズドのイベントと、卒業生に限らず、誰でも参加できるオープンイベントの組み合わせ、ということでしょうか。
年に1回くらい、懐かしいメンバーで同窓会をやりたいものですが、卒業してから何年(何十年)もたつと、何か「きっかけ」がないと、なかなか同窓会をやる雰囲気にもならないものです。
ホームカミングのように、卒業生が年に1回集まる機会があれば、
「では、その時に、あわせて同窓会をやりましょう」
なんて、ことになります。

学部学科ごと、卒業年次ごとに、このホームカミングデーにあわせて、同窓会が行われることが多くなってきたようです。
何かやるには、「きっかけ」「ついで」があることが大切です。
ホームカミングデーは、その目的通り、卒業生に年に1度、懐かしいキャンパスに戻ってきてもらうために、絶好のイベントです。

ただ、卒業生限定のクローズドのイベントだけだと、どうしても規模が縮小していきます。
いつも同じメンバーでは、最初は懐かしくても、そのうち「飽き」「マンネリ」も出てきます。
「今年はパスしようか」
なんてことになり、だんだん参加者も少なくなったり、幹事もやる気がしなくなり、やがては行われなくなってしまいます。

ところが、有名卒業生の講演などで、卒業生に限らず、誰でも参加できるイベントが含まれていれば、いろんな人を巻き込むことができます。
すると、閉じた内輪、ではなく、大きなスパイラルになっていきます。
今回のホームカミングデーでは、懐かしい人との再会がある一方、講演イベントを通じて、東大以外の人々に、東大に来てもらう機会にもなりました。
何はともあれ、楽しいひと時でした。
2014年10月17日
知をひらく、知をつなぐ。『知の技法』から20年
で書いた、「確立された知」を教えるだけでなく、学問のやり方、を教えるもので、「知」をもとに、考える、議論する、活用する、『知の技法』のもとを作られた小林康夫先生が東大を定年退官されます。

小林康夫先生には、科学技術インタープリター養成プログラムでもお話を伺い、その様子は、
知ること、考えること、説明すること
「自分さがし」か?「自分つくり」か?
「実際の事」と「想像上の事」の組み合わせ
読んでもらえるエッセイとは?
に書きました。
退官記念インタビュー(前編)
退官記念インタビュー(後編)
が掲載されており、大変興味深い内容なので、抜粋して紹介します。

自然科学やテクノロジーがもたらすものに対して、「人間とは何で、どうあるべきか」ということについて、今までとは全く違うタイプの問いに答える義務が、人文科学にはある。
コンピュータとインターネットの登場以降、情報は誰にでもアクセスできるようになって、知識を持つことは人文科学の特権じゃなくなった。もはや人文科学者にとって、知識というものに特権性はない。
人文科学は、自然科学やテクノロジーがもたらしたものに対して、それを受けた人間の学というのを構築しなくてはならない。
昔は経済が巨大産業に立脚していたから、大企業や国家機関のような大きくて重いタイプのものに身を置くことが出世の道だった。多くの優秀な奴がその道に入っていった。でも今や、そのような大きな組織がほとんど没落しつつあって、むしろ非常に小さなネットワークとか、新しい資本の流れの創造というようなことが魅力的に見える時代になってきた。
自分で新しいリアリティをデザインしていくような形で、既製のものによりかからずに何かを作っていく道が開かれている。巨大資本に頼らなくても小さな資本から初められるのが、今の成熟したグローバル資本主義の大きなポイント。だから優秀な人はその選択肢に流れていく。
中国や韓国の学生の世界認識のリアルさに比べたら、日本人の学生はなんにも世界を見てないよ。選考でも、「スケートやってました」だの「テニスやってました」だの、何一つ世界がどうなっているか言わない。驚くべきだよ。
中国人の学生が、自分は今の社会でどう生きてきて、日本はどういう国で、日本と中国をつないでどういうことをやろうとしているのか、はっきり二十歳で言えるのに、東大生はなんにも言えない。東大入ったらOKだと思っている。
この国がある程度マーケットがあって、ある程度成熟した社会だから、危機感を抱いていないんだろう。日本社会でうまくやれば大丈夫、自分は東大入って勝ち組だからテニスやって遊んでりゃなんとかなると思っている。ありえないでしょ。

世界の現状について自分なりに認識して、物事を考え判断するためには、本を読まなくてはならない。「情報ではなく本を読め」だ。ただ情報・知識を得るだけでなく、本を読むことで考え方を学ぶ必要がある。
感受性豊かなうちに本をひたすら読んで、人文系の思考を作っていく。それをしなくては今まで言ったような、これからの人間存在のあり方といった問題を本気で考えることは出来ないよ。
誰も考えたことないことを考えるような頭を作るのって、大学入ってからじゃ遅いんだよ。全国の高校生には、高校の三年間が自分の知的な脳を作っていく上で、ものすごく重要な時期だってことを知ってほしい。
受験勉強というのは、知的な頭を作るあり方の一つに過ぎなくて、高校時代にやるべき勉強というのは、大学合格のための勉強だけじゃない。自分の脳を、試験問題を解くためだけの脳にしちゃダメだ。
試験問題を解いているうちは、脳は大して発達しない。新しい事態に直面して初めて脳って発達するんであって、回答がわかっているようなこと考えても脳は発達しませんよ。
高校時代にそうやって、本を読んで、答えのない問いを考えること。理想を言えば、それを自分で文章化することが重要だ。そうやって物を考える回路を鍛えておくことで、過去の常識が通用しない新しい世の中で、自分の頭で生き抜く能力が身につくんだよ。
「確立された知」を教えるだけでなく、学問のやり方、を教えるもので、「知」をもとに、考える、議論する、活用する、ということについて、小林康夫先生が開いてくれた道を、一層進めていきたい、と考えます。
で書いた、「確立された知」を教えるだけでなく、学問のやり方、を教えるもので、「知」をもとに、考える、議論する、活用する、『知の技法』のもとを作られた小林康夫先生が東大を定年退官されます。

小林康夫先生には、科学技術インタープリター養成プログラムでもお話を伺い、その様子は、
知ること、考えること、説明すること
「自分さがし」か?「自分つくり」か?
「実際の事」と「想像上の事」の組み合わせ
読んでもらえるエッセイとは?
に書きました。
退官記念インタビュー(前編)
退官記念インタビュー(後編)
が掲載されており、大変興味深い内容なので、抜粋して紹介します。

自然科学やテクノロジーがもたらすものに対して、「人間とは何で、どうあるべきか」ということについて、今までとは全く違うタイプの問いに答える義務が、人文科学にはある。
コンピュータとインターネットの登場以降、情報は誰にでもアクセスできるようになって、知識を持つことは人文科学の特権じゃなくなった。もはや人文科学者にとって、知識というものに特権性はない。
人文科学は、自然科学やテクノロジーがもたらしたものに対して、それを受けた人間の学というのを構築しなくてはならない。
昔は経済が巨大産業に立脚していたから、大企業や国家機関のような大きくて重いタイプのものに身を置くことが出世の道だった。多くの優秀な奴がその道に入っていった。でも今や、そのような大きな組織がほとんど没落しつつあって、むしろ非常に小さなネットワークとか、新しい資本の流れの創造というようなことが魅力的に見える時代になってきた。
自分で新しいリアリティをデザインしていくような形で、既製のものによりかからずに何かを作っていく道が開かれている。巨大資本に頼らなくても小さな資本から初められるのが、今の成熟したグローバル資本主義の大きなポイント。だから優秀な人はその選択肢に流れていく。
中国や韓国の学生の世界認識のリアルさに比べたら、日本人の学生はなんにも世界を見てないよ。選考でも、「スケートやってました」だの「テニスやってました」だの、何一つ世界がどうなっているか言わない。驚くべきだよ。
中国人の学生が、自分は今の社会でどう生きてきて、日本はどういう国で、日本と中国をつないでどういうことをやろうとしているのか、はっきり二十歳で言えるのに、東大生はなんにも言えない。東大入ったらOKだと思っている。
この国がある程度マーケットがあって、ある程度成熟した社会だから、危機感を抱いていないんだろう。日本社会でうまくやれば大丈夫、自分は東大入って勝ち組だからテニスやって遊んでりゃなんとかなると思っている。ありえないでしょ。

世界の現状について自分なりに認識して、物事を考え判断するためには、本を読まなくてはならない。「情報ではなく本を読め」だ。ただ情報・知識を得るだけでなく、本を読むことで考え方を学ぶ必要がある。
感受性豊かなうちに本をひたすら読んで、人文系の思考を作っていく。それをしなくては今まで言ったような、これからの人間存在のあり方といった問題を本気で考えることは出来ないよ。
誰も考えたことないことを考えるような頭を作るのって、大学入ってからじゃ遅いんだよ。全国の高校生には、高校の三年間が自分の知的な脳を作っていく上で、ものすごく重要な時期だってことを知ってほしい。
受験勉強というのは、知的な頭を作るあり方の一つに過ぎなくて、高校時代にやるべき勉強というのは、大学合格のための勉強だけじゃない。自分の脳を、試験問題を解くためだけの脳にしちゃダメだ。
試験問題を解いているうちは、脳は大して発達しない。新しい事態に直面して初めて脳って発達するんであって、回答がわかっているようなこと考えても脳は発達しませんよ。
高校時代にそうやって、本を読んで、答えのない問いを考えること。理想を言えば、それを自分で文章化することが重要だ。そうやって物を考える回路を鍛えておくことで、過去の常識が通用しない新しい世の中で、自分の頭で生き抜く能力が身につくんだよ。
「確立された知」を教えるだけでなく、学問のやり方、を教えるもので、「知」をもとに、考える、議論する、活用する、ということについて、小林康夫先生が開いてくれた道を、一層進めていきたい、と考えます。
2014年10月16日
なでしこジャパンに学ぶ強いチームの作り方
という案内が来ました。

案内文によると、
>
2011年FIFA女子ワールドカップ優勝、そして2012年ロンドンオリンピック準優勝と大活躍を見せるサッカー女子日本代表。
1981年に初結成し、それから30年で世界の頂点に立ちました。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、紆余曲折を経ながら、「個の強化」、そして「チームの強化」に取り組んできたのです。
今回は元サッカー女子日本代表の講師をお招きし、サッカー女子日本代表のチーム作りを「組織行動の視点」から分析しつつ、「強いチームとは何か」についてお話しいただきます。
>
とあります。

2011年ワールドカップでサッカー女子日本、なでしこジャパンの快進撃、特に決勝で王者アメリカを破ったのには驚きました。
個々の身体能力、技術では、はるかに勝るアメリカを相手に、なでしこジャパンはどう戦い、勝ったのか?どういったチーム作りをしたのか?
大変興味がありましたので参加することとしました。

ところが、です。
この講師の方は、元サッカー女子日本代表で、澤ほまれ選手とも一緒にプレーしていましたが、2008年には引退し、2011年のワールドカップ優勝チームには、特に関係していません。
もちろん、一般の人々よりは、はるかに、なでしこジャパンに近い立場ですが、チームつくり、に参画したわけではなく、「チームつくり」のお話は一般論の域を出ないもので、決して「なでしこジャパンの強さの秘訣」ではありませんでした。
元サッカー女子日本代表ということで、企業、自治体から研修講師として招かれることが多くて、それが縁で今回のイベントとなったようです。

企業、自治体の研修は、対象者全員参加が原則ですが、個人参加型のセミナーは、興味、関心が高い人が、わざわざ時間を作って参加します。一般論では不満です。
これは「看板に偽り」です。実際に何人かの方が、途中で退席していきました。
「TAK」さんも退席しようか、と思ったのですが、面白い点に気づいて、とどまりました。
この講師の方は、元サッカー女子日本代表で、オリンピック、ワールドカップに出場しています。スポーツ選手としては、超トップクラスの実績です。
ところが引退後は、トップの座から「墜落」します。
元サッカー女子日本代表で、オリンピック、ワールドカップに出場した実績をもとに、いろいろなところから仕事のお声がかかる訳でもなく、やがて誰も相手にしてくれなくなります。
「こんなはずでは」ということで、大学院に進学し、通常以上の時間をかけて博士号を取得します。
引退後のスポーツ選手が、大学院に進学する事例を多数見かけます。
スポーツを科学的に研究し、高めていきたい、という面もあるでしょうが、JOCなどのスポーツ協会委員、大学などの研究者、キャスターなどの引退後のキャリアに有利、というのが本音でしょう。
この講師の方が語っていた、引退後のセカンドキャリアについて、
価値観の再定義を常に続けて、新たな価値を創造していく
という言葉が印象に残りました。

なんとなく、ボロボロに言いましたが、このセミナーが決して意味のないもの、だったわけではありません。
出たお話をまとめてみます。
・チーム、メンバーが1人替わっただけで、ガラッと雰囲気が変わることがある。
・女子サッカー界、2011年ワールドカップ優勝で、社会における立場、状況がガラッと変わった。OGもひっぱりだこに。
・構造、環境が整備されたからこそ、個人の力が発揮できるようになる。
・意義の再定義、新しい価値の創造を続けることが大切。そのためには、温故知新、旧きをたずね、新しきを知る。
・女子サッカー、父親、兄の影響で始めた選手がほとんど
・個人にスポンサー企業がつく状態でないならば、プロよりもアマチュアの方が得。国から強化費用が出るし、税金対策が不要
・澤選手、身体能力、技術が特別に傑出している訳ではないが、吸収が早い。多様な世代から好かれる。
・1.モティベーションを維持し、2.行動に移す、ことが大切。1と2は別物
・目標は設定するだけではなく、確認、見直し、再設定が大切

・優れた選手はしっかりイメージが描けている。イメージを描くにはトレーニングが必要
・ネガティブなイメージをいだいて、試合に臨むと、その場面が必ず再現され、起きてしまう。
・「自分はできる」という自信がないと、ポジティブに考えることは難しい
・「強気」と「弱気」のタイミングに気をつける。試合の前日、直前の「弱気」は絶対にダメ
・リーダー、周囲のサポートがないと、モティベーションの維持は難しい
・「ライバルに負けたくない」が強いモティベーションになることもある
・チームはリーダーとフォロワーで構成される。フォロワーの自立が大切

・チームは形成期→混乱期→統一期→機能期という変遷を遂げる。混乱期の葛藤が大切。この時期を、トラブルを避けるために、事なかれ主義で過ごすと、逆境などへの対応が難しい
・場面により、リーダーがくるくる替わることがある。誰がリーダーになるか?わからない。フォロワーのリーダーシップが大切
・「リーダー対フォロワー」だけでなく、「フォロワー対フォロワー」の関係性が大切
・チームの目標と個人の目標の一致。スーパースターは個人でやっていけるが、そうでない場合は一致しないと難しい
・相手が得意な「場」では戦わない
という案内が来ました。

案内文によると、
>
2011年FIFA女子ワールドカップ優勝、そして2012年ロンドンオリンピック準優勝と大活躍を見せるサッカー女子日本代表。
1981年に初結成し、それから30年で世界の頂点に立ちました。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、紆余曲折を経ながら、「個の強化」、そして「チームの強化」に取り組んできたのです。
今回は元サッカー女子日本代表の講師をお招きし、サッカー女子日本代表のチーム作りを「組織行動の視点」から分析しつつ、「強いチームとは何か」についてお話しいただきます。
>
とあります。

2011年ワールドカップでサッカー女子日本、なでしこジャパンの快進撃、特に決勝で王者アメリカを破ったのには驚きました。
個々の身体能力、技術では、はるかに勝るアメリカを相手に、なでしこジャパンはどう戦い、勝ったのか?どういったチーム作りをしたのか?
大変興味がありましたので参加することとしました。

ところが、です。
この講師の方は、元サッカー女子日本代表で、澤ほまれ選手とも一緒にプレーしていましたが、2008年には引退し、2011年のワールドカップ優勝チームには、特に関係していません。
もちろん、一般の人々よりは、はるかに、なでしこジャパンに近い立場ですが、チームつくり、に参画したわけではなく、「チームつくり」のお話は一般論の域を出ないもので、決して「なでしこジャパンの強さの秘訣」ではありませんでした。
元サッカー女子日本代表ということで、企業、自治体から研修講師として招かれることが多くて、それが縁で今回のイベントとなったようです。

企業、自治体の研修は、対象者全員参加が原則ですが、個人参加型のセミナーは、興味、関心が高い人が、わざわざ時間を作って参加します。一般論では不満です。
これは「看板に偽り」です。実際に何人かの方が、途中で退席していきました。
「TAK」さんも退席しようか、と思ったのですが、面白い点に気づいて、とどまりました。
この講師の方は、元サッカー女子日本代表で、オリンピック、ワールドカップに出場しています。スポーツ選手としては、超トップクラスの実績です。
ところが引退後は、トップの座から「墜落」します。
元サッカー女子日本代表で、オリンピック、ワールドカップに出場した実績をもとに、いろいろなところから仕事のお声がかかる訳でもなく、やがて誰も相手にしてくれなくなります。
「こんなはずでは」ということで、大学院に進学し、通常以上の時間をかけて博士号を取得します。
引退後のスポーツ選手が、大学院に進学する事例を多数見かけます。
スポーツを科学的に研究し、高めていきたい、という面もあるでしょうが、JOCなどのスポーツ協会委員、大学などの研究者、キャスターなどの引退後のキャリアに有利、というのが本音でしょう。
この講師の方が語っていた、引退後のセカンドキャリアについて、
価値観の再定義を常に続けて、新たな価値を創造していく
という言葉が印象に残りました。

なんとなく、ボロボロに言いましたが、このセミナーが決して意味のないもの、だったわけではありません。
出たお話をまとめてみます。
・チーム、メンバーが1人替わっただけで、ガラッと雰囲気が変わることがある。
・女子サッカー界、2011年ワールドカップ優勝で、社会における立場、状況がガラッと変わった。OGもひっぱりだこに。
・構造、環境が整備されたからこそ、個人の力が発揮できるようになる。
・意義の再定義、新しい価値の創造を続けることが大切。そのためには、温故知新、旧きをたずね、新しきを知る。
・女子サッカー、父親、兄の影響で始めた選手がほとんど
・個人にスポンサー企業がつく状態でないならば、プロよりもアマチュアの方が得。国から強化費用が出るし、税金対策が不要
・澤選手、身体能力、技術が特別に傑出している訳ではないが、吸収が早い。多様な世代から好かれる。
・1.モティベーションを維持し、2.行動に移す、ことが大切。1と2は別物
・目標は設定するだけではなく、確認、見直し、再設定が大切

・優れた選手はしっかりイメージが描けている。イメージを描くにはトレーニングが必要
・ネガティブなイメージをいだいて、試合に臨むと、その場面が必ず再現され、起きてしまう。
・「自分はできる」という自信がないと、ポジティブに考えることは難しい
・「強気」と「弱気」のタイミングに気をつける。試合の前日、直前の「弱気」は絶対にダメ
・リーダー、周囲のサポートがないと、モティベーションの維持は難しい
・「ライバルに負けたくない」が強いモティベーションになることもある
・チームはリーダーとフォロワーで構成される。フォロワーの自立が大切

・チームは形成期→混乱期→統一期→機能期という変遷を遂げる。混乱期の葛藤が大切。この時期を、トラブルを避けるために、事なかれ主義で過ごすと、逆境などへの対応が難しい
・場面により、リーダーがくるくる替わることがある。誰がリーダーになるか?わからない。フォロワーのリーダーシップが大切
・「リーダー対フォロワー」だけでなく、「フォロワー対フォロワー」の関係性が大切
・チームの目標と個人の目標の一致。スーパースターは個人でやっていけるが、そうでない場合は一致しないと難しい
・相手が得意な「場」では戦わない
2014年10月12日
EDGEシンポジウム
という案内が来ました。

EDGEプログラム
とは、
イノベーション創出の活性化のため、大学等の研究開発成果を基にしたベンチャーの創業や、既存企業による新事業の創出を促進する人材の育成と関係者・関係機関によるイノベーション・エコシステムの形成を目的としています。
13大学のプログラムが選定されましたが、採択された13機関の関係者が一同に会した、オープニングシンポジウムを開催、
ということで、参加することにします。

基調講演は米国Ziba社戦略ディレクターの濱口秀司の「0から1を生み出す人を育てる」です。
濱口氏のお話しは、
イノベーションを実現するためには、バイアスを壊す
「人間中心イノベーション」は結果として現れるもの

に書いていますので、そちらを見ていただくとして、
ここでは、パネルディスカッション「EDGEプログラムは何を目指すのか」で話された内容をまとめてみます。
・イノベーションにも作法がある。作法を知っていると断然有利。
・企業活動でのマーケティングにはインターナル(説得)とエクスターナル(認知)がある。後者だけが語られるが、全社も同様に大切。
・デザイン、機能に加えて、ストーリーが大切。
・アイデアだけでなく、アイデアの創出プロセス、実現への(3か月程度の短期の)活動計画が大切
・専門を持ちながら、専門以外の視野を持つ。
・アウトプットイメージを持ちながら、学ぶ。
・イノベーションを「語る」のではなく、「実行する」人を育成する。
・日本には、まじめだけれど、真剣でない人が多い。不真面目だけれど、真剣な人がほしい。

・どの会社にも、社内起業家と、その足を引っ張る人がいる。イノベーションをつぶさずに、活かすエコシステムが必要。
・イノベーションの創出を、既存の基準で評価するのは矛盾している。
・大企業のトップは、イノベーションを理解するが、マネージャークラスのミドルは、効率的なオペレーションを進めることに専念し、イノベーションとなり得る「ムダ」を排除してしまう。
・研究者に対していだくステレオタイプ、白衣を着て、フラスコを振って、ラボにこもり、人見知りをする。研究者の環境を守ろうとして、研究者を多用な人との接触から避けてしまう。
・大学院における社会人、民間企業での勤務経験があるだけでは不十分で、ビジネスでの成功体験がある人がほしい。
・新しいことを始めることは、慣れ親しんだ、安全な場所から出ていくこと。何らかのロールモデルと、外れていないか確認するコンパスが必要。
・スポーツの記録の壁、「破れない」と言われた記録を誰かが破ると、一気に破る人が続出する。このようなロールモデルが大切。
・男性はロールモデルを意識するが、見ないふりをして、方法論が好き。女性は方法論よりもロールモデルを好む。
・不確実な環境では、一発必中のライフル銃よりも、弾が散る、散弾銃の方が有効。

・バラバラに進めた結果の「個性」ではなく、連携を保ちつつ、「個性」「バラエティー」を活かす。「いいとこどり」「先行事例へのキャッチアップ」だけでは不十分。
・逆説的だが、EDGEプログラムに頼ってしまうのはイノベーティブではない。ひとつのきっかけにはなるとしても、各所で同時多発的にイノベーションが起こってほしい。
・連携によって、均質化するのではなく、共通のプロトコル、議論する素地ができる。
・なぜ人が真剣になるのか?価値観(他人よりも勝りたいのような相対的ものと自分に固有の絶対的なものがある)のうち、絶対的な価値観の経験によるアドレナリンによる。
・文書化されていないのに、できてしまうのは「文化」のせい。これを伝えるのは難しい
・エンジニアが開発技術の利用事例を想定しても適切ではない場合が多くて、せっかくの開発構想がしぼんでしまう。技術応用のプロに適切なアドバルーンをたくさんあげてもらう。
・イノベーティブな教育のためには、学部からすぐに大学院に進学するのではなく、一度社会に出てから、自分の価値感、ニーズを明確にしてから、大学院に行くことが望ましい。
・イノベーション=インベンション(発明)×インサイト(洞察)により、社会に対して価値を生み出すこと
これまで、それぞれの個所で、分散的に行われ始めていたイノベーション教育が連携を取りつつ、行われようとしています。
ここから何が生まれるか?楽しみなのですが、イノベーション教育の流れについては、B面ブログに書いてみます。
という案内が来ました。

EDGEプログラム
とは、
イノベーション創出の活性化のため、大学等の研究開発成果を基にしたベンチャーの創業や、既存企業による新事業の創出を促進する人材の育成と関係者・関係機関によるイノベーション・エコシステムの形成を目的としています。
13大学のプログラムが選定されましたが、採択された13機関の関係者が一同に会した、オープニングシンポジウムを開催、
ということで、参加することにします。

基調講演は米国Ziba社戦略ディレクターの濱口秀司の「0から1を生み出す人を育てる」です。
濱口氏のお話しは、
イノベーションを実現するためには、バイアスを壊す
「人間中心イノベーション」は結果として現れるもの

に書いていますので、そちらを見ていただくとして、
ここでは、パネルディスカッション「EDGEプログラムは何を目指すのか」で話された内容をまとめてみます。
・イノベーションにも作法がある。作法を知っていると断然有利。
・企業活動でのマーケティングにはインターナル(説得)とエクスターナル(認知)がある。後者だけが語られるが、全社も同様に大切。
・デザイン、機能に加えて、ストーリーが大切。
・アイデアだけでなく、アイデアの創出プロセス、実現への(3か月程度の短期の)活動計画が大切
・専門を持ちながら、専門以外の視野を持つ。
・アウトプットイメージを持ちながら、学ぶ。
・イノベーションを「語る」のではなく、「実行する」人を育成する。
・日本には、まじめだけれど、真剣でない人が多い。不真面目だけれど、真剣な人がほしい。

・どの会社にも、社内起業家と、その足を引っ張る人がいる。イノベーションをつぶさずに、活かすエコシステムが必要。
・イノベーションの創出を、既存の基準で評価するのは矛盾している。
・大企業のトップは、イノベーションを理解するが、マネージャークラスのミドルは、効率的なオペレーションを進めることに専念し、イノベーションとなり得る「ムダ」を排除してしまう。
・研究者に対していだくステレオタイプ、白衣を着て、フラスコを振って、ラボにこもり、人見知りをする。研究者の環境を守ろうとして、研究者を多用な人との接触から避けてしまう。
・大学院における社会人、民間企業での勤務経験があるだけでは不十分で、ビジネスでの成功体験がある人がほしい。
・新しいことを始めることは、慣れ親しんだ、安全な場所から出ていくこと。何らかのロールモデルと、外れていないか確認するコンパスが必要。
・スポーツの記録の壁、「破れない」と言われた記録を誰かが破ると、一気に破る人が続出する。このようなロールモデルが大切。
・男性はロールモデルを意識するが、見ないふりをして、方法論が好き。女性は方法論よりもロールモデルを好む。
・不確実な環境では、一発必中のライフル銃よりも、弾が散る、散弾銃の方が有効。

・バラバラに進めた結果の「個性」ではなく、連携を保ちつつ、「個性」「バラエティー」を活かす。「いいとこどり」「先行事例へのキャッチアップ」だけでは不十分。
・逆説的だが、EDGEプログラムに頼ってしまうのはイノベーティブではない。ひとつのきっかけにはなるとしても、各所で同時多発的にイノベーションが起こってほしい。
・連携によって、均質化するのではなく、共通のプロトコル、議論する素地ができる。
・なぜ人が真剣になるのか?価値観(他人よりも勝りたいのような相対的ものと自分に固有の絶対的なものがある)のうち、絶対的な価値観の経験によるアドレナリンによる。
・文書化されていないのに、できてしまうのは「文化」のせい。これを伝えるのは難しい
・エンジニアが開発技術の利用事例を想定しても適切ではない場合が多くて、せっかくの開発構想がしぼんでしまう。技術応用のプロに適切なアドバルーンをたくさんあげてもらう。
・イノベーティブな教育のためには、学部からすぐに大学院に進学するのではなく、一度社会に出てから、自分の価値感、ニーズを明確にしてから、大学院に行くことが望ましい。
・イノベーション=インベンション(発明)×インサイト(洞察)により、社会に対して価値を生み出すこと
これまで、それぞれの個所で、分散的に行われ始めていたイノベーション教育が連携を取りつつ、行われようとしています。
ここから何が生まれるか?楽しみなのですが、イノベーション教育の流れについては、B面ブログに書いてみます。
2014年10月09日
東大、早稲田、慶応などの大学院で、経済、金融、企業戦略などを教えている宿輪純一先生の勉強会
宿輪ゼミ「国際経済・金融情勢」
に参加しました。
さて、前回の参加は
宿輪ゼミ、量的緩和の終了の予想、消費増税、物価上昇も、景気回復は感じられず、財政、貿易も赤字。今後の経済、金融は?

8月上旬の参加です。この時から、アメリカの景気回復感はますます強まり、歴史的円高だった時には1ドル78円であったのが、6年ぶりに1ドル110円になりました。
為替を最も実感するのが、海外旅行の時でしょうか?
先月ヨーロッパを旅行しましたが、1ユーロ137円。以前1ユーロ100円の時に、換金しておいたユーロが、まだあるので、換金しませんでした。
頻繁に行く海外の通貨は、直前に換金するよりも、為替レートが円高の時に、大量に換金しておいた方がよさそうです。外貨建ての航空券、ホテル代は仕方ありませんが

消費増税による物価高、消費税は5%から8%への3%の増税でしたが、
増税前は、内税(価格に織り込む)方式で5%、とにかく低価格に努める
増税後は、外税(価格に織り込まない)方式、つまり、本体価格に8%の消費税を上乗せ、もう、増税なのだから、開き直って、値上げ
という感じで、3%ではなく、実質8%を上回る増税感があります。
加えて、イラク危機による原油高、円安による輸入品の価格上昇、も加わっています。
その一方、上記のように、収入は上がらずに、家計が苦しくなった感があります。
消費税増税(5%→8%)については、
消費税増税によせて、日本の財政を考える
日本経済の現代史を振り返り、財政再建の道を探る
に詳しく書きましたので、こちらを参照してください。

アメリカの景気回復感はますます強まり、金融量的緩和の縮小、金利の引き上げが取りざたされ、新興国から資金が流出し、その結果、インフレを招いています。
また、これまで世界の景気をけん引してきた中国景気に減速が見られます。
この間までは貿易黒字国だった日本ですが、今は貿易収支は赤字です。
アベノミクスによる円安で輸出が好調なはずなのですが、実際には工場などは既に海外移転しており、円安の恩恵はあまりなく、
原発トラブルにより、増加した燃料費など、かえって輸入品の円安による高騰が、これを上回っています。
安倍総理も円安によるマイナス効果を言及する事態になっています。
まず、量的金融緩和策についての復習から始めます。
経済の教科書では、市場に流通する通貨の量を調整するのが、政策金利(昔の公定歩合)であり、好景気の時にはインフレ防止で金利を上げ、逆に、不況時には、デフレ対策で、金利を下げる、というものでした。
ところが、政策金利がほぼセロに近いゼロ金利状態では、これが機能しないため、ゼロ金利の状態で、市場にさらに資金を供給するという政策がとられます。
これが量的金融緩和策です。

久しぶりの宿輪ゼミ「剥げ落ちたアベノミクスの期待/米国の量的緩和解除に注目」
にも
>
・金融の量的緩和とは?本来は金利の上げ下げで、市場に出回るお金の量をコントロールするのだが、金利がほぼゼロに近いため、量でコントロールせざるを得ない
・アメリカの金融の量的緩和、余ったお金が株式市場に流れている。緩和が解除されると、金融が引き締まり、株価が下がる
>
と書きました。
しかし、「紙幣」を大量に市場に供給するのであれば、「紙幣」の価値が急落するのでは、と考えるのが自然です。
金本位制の時代には、紙幣は金と交換されることで、その価値を担保していました。
紙幣が金と交換されない現在は、紙幣が大量に出回れば、ハイパーインフレで、文字通り、紙屑同然になってしまうリスクも、ないわけではありません。

なお、重要な経済指標として、アメリカの雇用統計が挙げられますが、
アメリカ「雇用統計」
アメリカ労働省が毎月第一金曜日に発表する雇用に関する統計で、アメリカ経済の状態を知る上で、極めて重要な指標です。
失業率、非農業就業者数を中心として、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、賃金インフレの状態を示す平均時給など10数項目が同時に発表されますが、特に重要なのは、失業率、非農業就業者数です。失業率は経済の状態の反映に少し遅れがありますが、、非農業就業者数は遅れがなく、すぐに反映され、よりタイムリーな指標と言えます。
さて、前置きが長くなりましたが、国際経済、国際金融について、検討する時は、このくらいの前提はしっかり整理してからでないと、表層だけなぞって、本質は理解できないことになってしまいます。
上記事項を踏まえて、出た話をまとめます。
・アメリカは景気回復感があり、金融の量的緩和が終了の見通しで、その後の金利引き上げも予測される。
・一方、アメリカ以外の欧州、日本、中国は停滞感が強く、IMFが成長率を下方修正。
・景気の停滞感が強いため、原油、穀物が買われず、これが中南米、ロシアなどの資源国に影響。
・景気が回復すると、「株が買われ、債権が売られる」量的緩和では「株が買われ、債権も買われる」
・世界経済の動きを示す指標はNYダウ30種(アメリカの主要業種の代表的な30の優良銘柄)
・金融政策以外に策がなかったため、量的緩和。ただ、これは一時しのぎにしかならない。本来は体質立て直しのための構造改革が必要。
・アメリカ雇用統計、10万人増加で現状維持、20万人増加で景気拡大のところ、24.3万人増加、雇用の質を見極めて、金融量的緩和を終了。
・アメリカでエボラ熱が発生したことが、NY株急落の原因の一つ。
・シェールガス、オイルにより、アメリカが石油、ガスを輸出することになれば貿易赤字を脱却して黒字国へ。
これは石油、ガスの資源国であるロシアへの大きな対抗手段。
なお、シェールガス、オイルについては、
エネルギー革命、シェールガスとは?
を参照のこと。

シェールが従来型より「安い」など有り得ない
にあるように、従来型石油・ガス田よりも深い層を採掘するため、初期投資がかかり、
また、アメリカ東海岸に多く存在するために、アジアへ運ぶにはパナマ運河を通過しなければならないため、
アメリカ、ヨーロッパに比べ、割高な「アジア・プレミアム」は避けられません。
・日本は経常赤字、財政赤字の「双子の赤字」状態で、医療、年金への支出がかさみ、将来への投資が見られない。
・スペイン、ポルトガルなど南欧諸国は国内財政を縮小し、赤字を脱却
・イギリス、スコットランドの分離、ひいてはEU離脱の懸念がくすぶる
・貿易量は外為取引量の2.8%にすぎない。
・投資は株が高いところ、金利が高いところへ動く。
・正常な経済では、金利とインフレ率が一致する。インフレが進むのに、低金利である、今の日本は異常。
・市場は「売り」と「買い」が交錯している時が山場。全員が買うと「終わり」
・実際の値、そのもの、よりも、実際の値と予想の差が大事。
・アダム・スミス「神の見えざる手」ただ、経済の成長のためには、新しいことに挑戦していく「アニマル・スピリッツ」
・高価なものが投資対象になって、バブルが発生し、必ずバブルは崩壊する
・トップクラスのワインの製造量は400年間変わらない。ただし、チリなど新たな産地が増え、質が向上し、
気温、日照、降水量などをコントロールできる工場生産が増えるとどうなるか?
・直感は「無意識の部分に蓄積された、経験から得られた能力」ただし、ブラックボックスのままにしておくのではなく、
言語化、分析すると、さらに進歩する可能性
宿輪ゼミ「国際経済・金融情勢」
に参加しました。
さて、前回の参加は
宿輪ゼミ、量的緩和の終了の予想、消費増税、物価上昇も、景気回復は感じられず、財政、貿易も赤字。今後の経済、金融は?

8月上旬の参加です。この時から、アメリカの景気回復感はますます強まり、歴史的円高だった時には1ドル78円であったのが、6年ぶりに1ドル110円になりました。
為替を最も実感するのが、海外旅行の時でしょうか?
先月ヨーロッパを旅行しましたが、1ユーロ137円。以前1ユーロ100円の時に、換金しておいたユーロが、まだあるので、換金しませんでした。
頻繁に行く海外の通貨は、直前に換金するよりも、為替レートが円高の時に、大量に換金しておいた方がよさそうです。外貨建ての航空券、ホテル代は仕方ありませんが

消費増税による物価高、消費税は5%から8%への3%の増税でしたが、
増税前は、内税(価格に織り込む)方式で5%、とにかく低価格に努める
増税後は、外税(価格に織り込まない)方式、つまり、本体価格に8%の消費税を上乗せ、もう、増税なのだから、開き直って、値上げ
という感じで、3%ではなく、実質8%を上回る増税感があります。
加えて、イラク危機による原油高、円安による輸入品の価格上昇、も加わっています。
その一方、上記のように、収入は上がらずに、家計が苦しくなった感があります。
消費税増税(5%→8%)については、
消費税増税によせて、日本の財政を考える
日本経済の現代史を振り返り、財政再建の道を探る
に詳しく書きましたので、こちらを参照してください。

アメリカの景気回復感はますます強まり、金融量的緩和の縮小、金利の引き上げが取りざたされ、新興国から資金が流出し、その結果、インフレを招いています。
また、これまで世界の景気をけん引してきた中国景気に減速が見られます。
この間までは貿易黒字国だった日本ですが、今は貿易収支は赤字です。
アベノミクスによる円安で輸出が好調なはずなのですが、実際には工場などは既に海外移転しており、円安の恩恵はあまりなく、
原発トラブルにより、増加した燃料費など、かえって輸入品の円安による高騰が、これを上回っています。
安倍総理も円安によるマイナス効果を言及する事態になっています。
まず、量的金融緩和策についての復習から始めます。
経済の教科書では、市場に流通する通貨の量を調整するのが、政策金利(昔の公定歩合)であり、好景気の時にはインフレ防止で金利を上げ、逆に、不況時には、デフレ対策で、金利を下げる、というものでした。
ところが、政策金利がほぼセロに近いゼロ金利状態では、これが機能しないため、ゼロ金利の状態で、市場にさらに資金を供給するという政策がとられます。
これが量的金融緩和策です。

久しぶりの宿輪ゼミ「剥げ落ちたアベノミクスの期待/米国の量的緩和解除に注目」
にも
>
・金融の量的緩和とは?本来は金利の上げ下げで、市場に出回るお金の量をコントロールするのだが、金利がほぼゼロに近いため、量でコントロールせざるを得ない
・アメリカの金融の量的緩和、余ったお金が株式市場に流れている。緩和が解除されると、金融が引き締まり、株価が下がる
>
と書きました。
しかし、「紙幣」を大量に市場に供給するのであれば、「紙幣」の価値が急落するのでは、と考えるのが自然です。
金本位制の時代には、紙幣は金と交換されることで、その価値を担保していました。
紙幣が金と交換されない現在は、紙幣が大量に出回れば、ハイパーインフレで、文字通り、紙屑同然になってしまうリスクも、ないわけではありません。

なお、重要な経済指標として、アメリカの雇用統計が挙げられますが、
アメリカ「雇用統計」
アメリカ労働省が毎月第一金曜日に発表する雇用に関する統計で、アメリカ経済の状態を知る上で、極めて重要な指標です。
失業率、非農業就業者数を中心として、製造業就業者数、小売業就業者数、週労働時間、賃金インフレの状態を示す平均時給など10数項目が同時に発表されますが、特に重要なのは、失業率、非農業就業者数です。失業率は経済の状態の反映に少し遅れがありますが、、非農業就業者数は遅れがなく、すぐに反映され、よりタイムリーな指標と言えます。
さて、前置きが長くなりましたが、国際経済、国際金融について、検討する時は、このくらいの前提はしっかり整理してからでないと、表層だけなぞって、本質は理解できないことになってしまいます。
上記事項を踏まえて、出た話をまとめます。
・アメリカは景気回復感があり、金融の量的緩和が終了の見通しで、その後の金利引き上げも予測される。
・一方、アメリカ以外の欧州、日本、中国は停滞感が強く、IMFが成長率を下方修正。
・景気の停滞感が強いため、原油、穀物が買われず、これが中南米、ロシアなどの資源国に影響。
・景気が回復すると、「株が買われ、債権が売られる」量的緩和では「株が買われ、債権も買われる」
・世界経済の動きを示す指標はNYダウ30種(アメリカの主要業種の代表的な30の優良銘柄)
・金融政策以外に策がなかったため、量的緩和。ただ、これは一時しのぎにしかならない。本来は体質立て直しのための構造改革が必要。
・アメリカ雇用統計、10万人増加で現状維持、20万人増加で景気拡大のところ、24.3万人増加、雇用の質を見極めて、金融量的緩和を終了。
・アメリカでエボラ熱が発生したことが、NY株急落の原因の一つ。
・シェールガス、オイルにより、アメリカが石油、ガスを輸出することになれば貿易赤字を脱却して黒字国へ。
これは石油、ガスの資源国であるロシアへの大きな対抗手段。
なお、シェールガス、オイルについては、
エネルギー革命、シェールガスとは?
を参照のこと。

シェールが従来型より「安い」など有り得ない
にあるように、従来型石油・ガス田よりも深い層を採掘するため、初期投資がかかり、
また、アメリカ東海岸に多く存在するために、アジアへ運ぶにはパナマ運河を通過しなければならないため、
アメリカ、ヨーロッパに比べ、割高な「アジア・プレミアム」は避けられません。
・日本は経常赤字、財政赤字の「双子の赤字」状態で、医療、年金への支出がかさみ、将来への投資が見られない。
・スペイン、ポルトガルなど南欧諸国は国内財政を縮小し、赤字を脱却
・イギリス、スコットランドの分離、ひいてはEU離脱の懸念がくすぶる
・貿易量は外為取引量の2.8%にすぎない。
・投資は株が高いところ、金利が高いところへ動く。
・正常な経済では、金利とインフレ率が一致する。インフレが進むのに、低金利である、今の日本は異常。
・市場は「売り」と「買い」が交錯している時が山場。全員が買うと「終わり」
・実際の値、そのもの、よりも、実際の値と予想の差が大事。
・アダム・スミス「神の見えざる手」ただ、経済の成長のためには、新しいことに挑戦していく「アニマル・スピリッツ」
・高価なものが投資対象になって、バブルが発生し、必ずバブルは崩壊する
・トップクラスのワインの製造量は400年間変わらない。ただし、チリなど新たな産地が増え、質が向上し、
気温、日照、降水量などをコントロールできる工場生産が増えるとどうなるか?
・直感は「無意識の部分に蓄積された、経験から得られた能力」ただし、ブラックボックスのままにしておくのではなく、
言語化、分析すると、さらに進歩する可能性
2014年10月06日
10月6日は東海地方から首都圏にかけて、台風が直撃しました。
ただ、多くの学校、企業が、休校、
あるいは、交通機関が乱れることが予想される場合は、無理に出社せずに、自宅待機
などの措置を取ったため、被害はあったものの、大きな混乱はなかったようです

一昔前は、大雨の中、大混乱の振替輸送を乗り継いで、とにかく出社する「武勇伝」とか、
近くのビジネスホテルを予約する
などの「とにかく出社しろ」から、
「無理には出社しない」「危ない時は早めに帰宅」
が定着してきたことは、とても良いことだと思います。

今はインターネットのおかげで、サーバーにアクセス、メールなどで、
自宅待機でもやれる仕事はたくさんあります。
「TAK」さんのような産学官関係者は、台風が近づく場合には、早々に研究会などは中止します。
首都圏の関係者はともかく、地方からの参加者は、新幹線、飛行機の発着の都合もあるので、早めの決定が欠かせません。

もちろん、台風の中、生活を維持するため、災害に備えて、待機している、
鉄道、電力、ガス、通信、上下水道、災害関係の行政、警察、消防、病院、スーパー、コンビニエンスストア
などで働く人々がいます。
これらの人々のおかげで、台風が来ても、市民が安心して生活できるわけです。
「TAK」さんも産学官プロデューサーをやる前に、上記のような仕事をしていたことがあります。
台風接近情報を共に、宿直、職場待機体制を整備します。
家族にとっては、「台風が来ている時に、お父さんがいない」大変な状態だったりします。
これらの災害時にも生活をバックアップしてくれている人々の負担を減らす意味でも、
台風接近時の出勤は控えたいものです。

繰り返しになりますが、台風のような災害が近づくときに、「とにかく出社しろ」から、
「無理には出社しない」「危ない時は早めに帰宅」
が定着してきたことは、とても良いことだと思います。
ただ、多くの学校、企業が、休校、
あるいは、交通機関が乱れることが予想される場合は、無理に出社せずに、自宅待機
などの措置を取ったため、被害はあったものの、大きな混乱はなかったようです

一昔前は、大雨の中、大混乱の振替輸送を乗り継いで、とにかく出社する「武勇伝」とか、
近くのビジネスホテルを予約する
などの「とにかく出社しろ」から、
「無理には出社しない」「危ない時は早めに帰宅」
が定着してきたことは、とても良いことだと思います。

今はインターネットのおかげで、サーバーにアクセス、メールなどで、
自宅待機でもやれる仕事はたくさんあります。
「TAK」さんのような産学官関係者は、台風が近づく場合には、早々に研究会などは中止します。
首都圏の関係者はともかく、地方からの参加者は、新幹線、飛行機の発着の都合もあるので、早めの決定が欠かせません。

もちろん、台風の中、生活を維持するため、災害に備えて、待機している、
鉄道、電力、ガス、通信、上下水道、災害関係の行政、警察、消防、病院、スーパー、コンビニエンスストア
などで働く人々がいます。
これらの人々のおかげで、台風が来ても、市民が安心して生活できるわけです。
「TAK」さんも産学官プロデューサーをやる前に、上記のような仕事をしていたことがあります。
台風接近情報を共に、宿直、職場待機体制を整備します。
家族にとっては、「台風が来ている時に、お父さんがいない」大変な状態だったりします。
これらの災害時にも生活をバックアップしてくれている人々の負担を減らす意味でも、
台風接近時の出勤は控えたいものです。

繰り返しになりますが、台風のような災害が近づくときに、「とにかく出社しろ」から、
「無理には出社しない」「危ない時は早めに帰宅」
が定着してきたことは、とても良いことだと思います。