2009年03月20日
今日は、第8回社会技術フォーラム 智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)科学技術コミュニケーション社会の創造の話を書きますが、長くなるので、
A面ブログ:智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)を築くために、今何をすべきか?
B面ブログ:科学技術コミュニケーション社会の創造
とテーマを分けます。
両方読んでくださいね!
今年2009年とは、
・ガリレオによる天体観測から400年
・ケプラーの第1、2法則から400年
・ダーウィン生誕200年
・ダーウィンの「種の起源」から150年
という記念すべき年だそうです。
そういうことで、会場は科学に関心がある方で、満員なのですが、参加者が高年齢で、しかも、男性が圧倒的に多い、という、状況です。
「TAK」さん、残念ですねって!
冗談はさておき、主催者側は、若い人たち、特に女性の参加を期待しているのでしょうが、新学期の直前の春休み、では、学生さんの参加が望める時期ではなかったようです。
市民が智(knowledge)と技(arts)を共有し、人間の絆(communication)を築くことにより、変動する社会や環境の課題に共に立ち向かっていくために、今何をすべきか?どんな話が聴けるでしょうか?
基調講演の、
安西祐一郎 慶應義塾長からは、
・知っていることは、主観的経験を通して、知識になる(ローレンツ)
・知は力なり(ベーコン)
・知識は目的ではなく、手段である(ドラッカー)
・時代が進み、知識(knowledge)は確実に増えているが、智恵(Wisdom)はどうだろうか?(ラッセル)
・智恵が形成されるには、信頼関係が欠かせない
・技術と人を組み合わせることが大切
北原和夫 国際基督教大学教授からは、
「科学技術の智」とは、
・学問の体系をやさしく伝えるのではなく、
・生活に活かすための「智恵」である。
・頭、身体、心を動かして共に行動するための知識、技能、考え方
というお話がありました。
ところで、上に書いたように、最近は社会人の学習意欲が旺盛です。
パネル討論の司会の公立はこだて未来大学の 美馬 のゆり先生 から、
社会人学習者は、
・実利的である
・動機を必要としている
・自律的である
・関連性が必要
・目的指向が高い
・豊富な人生経験
である、という紹介がありました。
さて、会場から興味深い質問がありました。
「今日のフォーラムでは、理系教育の試みについて紹介がありました。
私は理系出身で、理系の教育を受けてきました。
でも、今、振り返ると、古典、歴史など、社会科学、人文科学の教育をもっと受けていたら、人生がもっと豊かになったのでは?と思うのですが、いかがでしょうか?」
「TAK」さんは、どんな回答が聞けるのか?楽しみにしておりました。
ところが、
「今からでも、遅くありません。本を読んでください。
鎌倉時代のお坊さんに夢で見たことを記録して、人生を2倍生きた人がいます」
という回答でした。
鎌倉時代のお坊さんのお話はおもしろい、として、これでは回答になっていません。
「理科離れ」が指摘され、理数系教育の強化が叫ばれています。
では、その分、英語などの外国語教育、古典、歴史など、社会科学、人文科学の教育は削減してよいのでしょうか?
そうではなく、理系学生が、外国語教育、古典、歴史など、社会科学、人文科学を身につけることが、大切なのではないでしょうか?
専門分化し、全体感がつかめない理学研究者、経済性、マーケティングをわかっていないエンジニア、などが、「理科離れ」の一因になっていないでしょうか?
「理科離れ」対策には、逆説的ですが、理数系教育の強化よりも、古典、歴史など、社会科学、人文科学の教育が大切かも知れません。
智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)を築くには、まだまだ、課題が多いようです。
では、「科学技術コミュニケーション社会の創造」はどうでしょうか?
B面ブログ:科学技術コミュニケーション社会の創造をご覧下さい。
A面ブログ:智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)を築くために、今何をすべきか?
B面ブログ:科学技術コミュニケーション社会の創造
とテーマを分けます。
両方読んでくださいね!
今年2009年とは、
・ガリレオによる天体観測から400年
・ケプラーの第1、2法則から400年
・ダーウィン生誕200年
・ダーウィンの「種の起源」から150年
という記念すべき年だそうです。
そういうことで、会場は科学に関心がある方で、満員なのですが、参加者が高年齢で、しかも、男性が圧倒的に多い、という、状況です。
「TAK」さん、残念ですねって!
冗談はさておき、主催者側は、若い人たち、特に女性の参加を期待しているのでしょうが、新学期の直前の春休み、では、学生さんの参加が望める時期ではなかったようです。
市民が智(knowledge)と技(arts)を共有し、人間の絆(communication)を築くことにより、変動する社会や環境の課題に共に立ち向かっていくために、今何をすべきか?どんな話が聴けるでしょうか?
基調講演の、
安西祐一郎 慶應義塾長からは、
・知っていることは、主観的経験を通して、知識になる(ローレンツ)
・知は力なり(ベーコン)
・知識は目的ではなく、手段である(ドラッカー)
・時代が進み、知識(knowledge)は確実に増えているが、智恵(Wisdom)はどうだろうか?(ラッセル)
・智恵が形成されるには、信頼関係が欠かせない
・技術と人を組み合わせることが大切
北原和夫 国際基督教大学教授からは、
「科学技術の智」とは、
・学問の体系をやさしく伝えるのではなく、
・生活に活かすための「智恵」である。
・頭、身体、心を動かして共に行動するための知識、技能、考え方
というお話がありました。
ところで、上に書いたように、最近は社会人の学習意欲が旺盛です。
パネル討論の司会の公立はこだて未来大学の 美馬 のゆり先生 から、
社会人学習者は、
・実利的である
・動機を必要としている
・自律的である
・関連性が必要
・目的指向が高い
・豊富な人生経験
である、という紹介がありました。
さて、会場から興味深い質問がありました。
「今日のフォーラムでは、理系教育の試みについて紹介がありました。
私は理系出身で、理系の教育を受けてきました。
でも、今、振り返ると、古典、歴史など、社会科学、人文科学の教育をもっと受けていたら、人生がもっと豊かになったのでは?と思うのですが、いかがでしょうか?」
「TAK」さんは、どんな回答が聞けるのか?楽しみにしておりました。
ところが、
「今からでも、遅くありません。本を読んでください。
鎌倉時代のお坊さんに夢で見たことを記録して、人生を2倍生きた人がいます」
という回答でした。
鎌倉時代のお坊さんのお話はおもしろい、として、これでは回答になっていません。
「理科離れ」が指摘され、理数系教育の強化が叫ばれています。
では、その分、英語などの外国語教育、古典、歴史など、社会科学、人文科学の教育は削減してよいのでしょうか?
そうではなく、理系学生が、外国語教育、古典、歴史など、社会科学、人文科学を身につけることが、大切なのではないでしょうか?
専門分化し、全体感がつかめない理学研究者、経済性、マーケティングをわかっていないエンジニア、などが、「理科離れ」の一因になっていないでしょうか?
「理科離れ」対策には、逆説的ですが、理数系教育の強化よりも、古典、歴史など、社会科学、人文科学の教育が大切かも知れません。
智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)を築くには、まだまだ、課題が多いようです。
では、「科学技術コミュニケーション社会の創造」はどうでしょうか?
B面ブログ:科学技術コミュニケーション社会の創造をご覧下さい。
問題解決の心理学―人間の時代への発想 (... 安西 祐一郎 |
専門知と公共性―科学技術社会論の構築へ向... 藤垣 裕子 |
ナレッジサイエンス―知を再編する64のキ... 北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科 |
心眼力 -柔らかく燃えて生きる30の智恵... 野口 嘉則 |
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1. 【イベントレポート】第8回社会技術フォーラム「智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)?? 科学技術コミュニケーション社会の創造」に行ってきた [ Science and Communication ] 2009年03月21日 10:19
東京有楽町の東京国際フォーラムで開催された,第8回社会技術フォーラム「智 (knowledge)・技(arts)・絆(communication)?? 科学技術コミュニケーション社 会の創造」に参加してきました.
2. [本間]「智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)」を考えるフォーラムに参加して [ 新潟県立大ブログ ] 2009年03月21日 11:30
昨日上京し,その足で以下を聴きに有楽町へ。 第8回社会技術フォーラム「智(knowledge)・技(arts)・絆(communication) − 科学技術コミュニケーション社会の創造」(東京国際フォーラム,2009/03/20) 催しが催しだけに,すでにアクティブな方々からブログエントリーが発信
3. 第8回社会技術フォーラム「智・技・絆− 科学技術コミュニケーション社会の創造」 [ 内田麻理香ブログ「カソウケンの科学どき技術どき」Powered by Ameba ] 2009年03月22日 00:55
? 無事終了しました。
第8回社会技術フォーラム「智(knowledge)・技(arts)・絆(communication)? 科学技術コミュニケーション社会の創造」
あの天候に関わらず、参加して下さった皆さま、そして感想をブログにupして下さった皆さま、お礼申し上げます。そして短...