2010年10月10日

東京大学工学系研究科より

工学が未来を創る −博士は世界へのパスポート−をいただきました。


博士課程に進むと狭い分野のスペシャリストになって進路の選択肢が少なくなると考えていないでしょうか?

こうした発想の一因は報道にあると思われますが、東京大学工学系研究科では、このような進路問題はほとんど起きていません

博士号を取得した多くの優秀な人材が、専門分野や博士時代とは異なる分野において、卓越した活躍をしています

それができるのは、博士時代に身につけた素養ゆえです

博士課程は「進路を狭める」ものではなく、「新しい可能性を広げる」ものなのです

海外で技術交流を経験した社会人が、博士号を取得していないと研究者・技術者として真っ当に扱われない現実に直面して、再び博士課程に入り直す例も見られます


賛否両論あるでしょうが、とにかくお話を伺いに行くことにします

工学とあなたの未来を考える2Weeksでは、

1.博士課程を考えるワークショップ 

2.ご父母向けオープンキャンパス    

3.キャリアデザインセミナー   

4.オープンディスカッション

と、いろいろなイベントがあります

一番面白そうなのは、「2.ご父母向けオープンキャンパス」です

「博士課程にもなって、父母は関係ないだろ」とは、いきません。息子、娘の進路を父母が心配するのは当然です

父母の多くは、先生方と同じ頃を大学のキャンパスで過ごし、いろいろなキャリアを重ねています

先生方は、経験、知識の差から学生向けイベントは乗り切れたとしても、父母向けイベントは、ごまかしができません。

でも、18歳(?)の「TAK」さんに博士課程進学を考えている息子、娘がいるの?って、う〜ん、難しい問題です


東京大学工学系研究科では、ほとんどの学生が学部から修士に進みます。ところが、修士から博士に進む学生は13.7%しかいません。

諸外国では、半数以上が進学するでしょうか

これらを踏まえた「工学系研究科教育の今後の課題(四半世紀を見据えて)」では、

・国際競争力から国際求心力へ

東大の卒業生が世界で活躍するだけでなく、世界中の優秀な人材を東大に集める。実際に留学生率は10%を超え、英語で行われる授業、ゼミも増えています

・高度科学技術人材戦略

・キャッチアップからフロントランナー

マネだけでは解決できない、誰も解決法を教えてくれない、複雑・他分野・地球規模

・「知」の創造

問題の本質を見抜く力、自ら革新的な解決法を創造できる力、自ら実践できる力

・イノベーションの特性

異端であること、不確実であること、他者の喜びを実現すること


博士課程進学の際に最も心配されるのが、

・専門バカになる

・人とのコミュニケーションがうまく取れなくなる

その結果、就職できない、高学歴ワーキングプアになる、というものでしょうか?

このイベントからはこれらを考える上でのヒントはたくさんありましたが、当然ですが、答えは各自が導き出すなので、「TAK」さんが工学系博士について考えてみます


以前、工学系博士課程に進む人は、少し変わり者で、研究室という「タコツボ」に閉じこもって、実験、論文書きをしていました。

学部、修士を卒業して、企業に進んだ人たちが実務をこなして結果を出していくのに対し、大学に残り、狭い分野を掘り下げていき、「専門バカ」「コミュニケーションが取れない」ということが多かったのは事実です

現在、博士級の研究活動を行うには、「タコツボ」に閉じこもってでは、できません。

研究テーマの設定、課題の発見、解決に産業界とのつながりが欠かせません

すなわち、ネットワーク、コミュニケーションができない人に博士級の研究活動は難しいでしょう

むしろ、学部、修士を卒業して、企業に就職し、ずっとその一つの企業に在籍する人の方が、その企業でしか通用しない「タコツボ」に陥っているリスクが大きいのでは、と思います

やりたい研究だけしていて、博士修了時に、「いいポストがない」というのは、やはり甘い、と思います

自分がやりたい研究に加えて、自分が進みたい分野で高く評価される研究が不可欠でしょう

ただ、工学系の研究室では、実験設備、解析プログラムなどにより、研究室で既にテーマが決められて、「○君が卒業するから、そのテーマは×君が引き継ぐ」場合も少なくありません

これは、大きな別のテーマなので、またの機会に話します














トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by jm7rti   2010年10月10日 22:00
5 Twitterをたまたま拝読しました。
自分も独学で電子機器を制作しています。

最近、ライブドアブログも試験的に始めました。

記事が参考になりましたのでコメントしました。
早速、反響があったようですね。RTしておきました。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
livedoor プロフィール

「TAK」さん

最新記事
Archives