2012年03月27日

東大情報学環BEATセミナー「ソーシャルラーニングとこれからの人材育成」 

に参加します

ソーシャルメディアの急速な普及により、人々の関わり方、つながりに変化が見られると共に学習やコラボレーションも変わりつつあります。

人材育成にも大きな影響を及ぼすことが考えられます

今日の講師は知的財産分野で有名な妹尾堅一郎先生です

まずは、出た話をまとめてみます

・人のつながりの限界は150人、と言われていたが、facebookへの登録は8.5億人。全人類がつながる時代になりつつある

・インターネットの第1フェーズは、デバイスにより、PCマシンがつながったこと、第2フェーズはソーシャルメディアにより、人と人がつながったこと

・ソーシャルラーニング=新しい、人と人のつながりによる学習、人と人がつながることが新しい学習のインフラに

・小学生の65%は、今はない職業に就く

・高校生、大学生が将来就くキャリアについて、全く知らない段階で学ぶのは難しい

・社会人は高校生、大学生の時に、これを勉強しておけばよかった、という思いがあるが、学生にはわからない

・高校生、大学生、社会人、それぞれ同士の中ではつながりがあるが、それぞれ間のつながりは人為的に作らないとつながらない

・ソーシャルメディアでは、通常ではつながり得ない、人と人がつながることができる 

・Twitterは公開で雑談主体だが、facebookはクローズドに近く、実名がほとんどなので、意図的に雑談を入れないと、真面目な話ばかりになる

・例えば、ネットで留学体験談を調べる場合、留学してよかったことなどはわかるが、本人の迷い、不安、葛藤などはインタビューしないとわからない

・通常アドバイスは先生、先輩、両親など周囲の人からしかもらえないが、ソーシャルメディアを使うと、いろいろな人からアドバイスをもらえる

・技術で価値を見出せないのが、ちょっとしたアイデアで、価値を見出し、人生を変える場合がある 

・戦後は窮乏が明白で高度経済成長、その後、物が行き渡ると、潜在的ニーズを発掘。現在は、今あるものをなくすことを防止するリスク社会

・3.11により、ソーシャルメディアによるパーソナル情報およびNHKテレビがその優れた取材力、発信力、信頼性で復権

・教育とは「学習者」の創造、学びにワクワクし、学び続ける人を育成

・教育のコンセプト:皆と同じことが言えること(教科書)及び、他と違うことが言えること(オリジナリティー)

・教育、誰でも何か言える、言いたがる。素人談義に陥る危険もある

・知識伝授(教える、教わる)から互学互習(学びあう、教え合う)へ

・成長:自ら育つ、発展、自ら変われる

・「既存モデルの熟達者」だけでなく、他と違うことが言える「モデル破壊型人材」がほしい

・教える→教わる→覚える、のパターンでは、考えなくなる。気付き、学び、考える、が大切。調べ尽くし、考え抜き、、紡ぎ出す

・どうつながるのか?わからない物、コト同士をつなげるプロセスから、新たな発見がある

・既存モデルの量的拡大、新モデルへの変革、どちらも大切。それぞれのステージがあり、タイミングを間違えないことが大切

・Innovation(創新)画期的な新モデルを創り、既存モデルから移行させること(普及、定着)新規性&進歩性→有効性

・Improvement(改善)既存モデルを磨き上げていくこと。効能性&効率性→生産性 

・先端的融合領域は、体系化されていない

・ビジネスモデル、定石を学び、定石を超える

・知の新領域の創出:アドバンスト(進展)、インター(学際)、ニッチ(間隙)、フュージョン(融合)、トランス(領域を超える)、メタ(俯瞰)

・議論はまとめるのではなく、整理する。まとめる前提だと、まとめやすい議論しかしなくなる。できることだけやっていると、スケールが小さくなる

・知を学ぶ力、知を創る力、知を活かす力。つなぐ力

・先が見えない社会では、先人がうまくいった大企業のキャリアパターン(今はよくわからず、大変かもしれないが、頑張っていればうまくいく)は通じない

・インターネットにつながる人とつながらない人の情報格差は大きかったが、ほとんどの人がネットにつながり、自然に解消した

・やりたいことをやっている人に「脱落」はない。。無理やり、やらせることから「脱落」が生まれる

・先進国のインフラは道路、エネルギー、水、などのインフラ整備の後に情報のインフラ整備だが、途上国では、情報のインフラ整備は先

・選択肢、時間の多様性、やりたいことに加えて、やる時期の多様性も大切。60歳の大学院生がいてもよい

・問題は与えられ、解がただひとつあり、採点者により評価される、という大学入試流の問題解決症候群。問題を解決するよりも、問題を発見、形成することが大切

・Diversify your Dream.いろいろな夢をもちなさい

・夢→構想→企画→計画

・たくさんのロールモデルを見ないと、多様な夢は見られない。ソーシャルメディアを活用すると、多くのロールモデルを見ることができる

・ロールモデルの喪失、ビートルズ、加山雄三、のような「雲の上」のロールモデルから、すぐに会いに行けて、取替えが効くAKB48

・役に立たない、と考えられていたものが、ある時から急に役に立つことがある。ゲノムの塩基、など

・無用と思われているものが、どうつながるか?可視化されると、多様な学習が促進される

・ネットワークとフットワーク。両方と持つことが大切

・Facebookのつながりはイベント、お祭りが終っても、続く

・イノベーション、天才が一人で行うのではなく、いろいろな人との交流により生まれる

120327イノベーション


製品技術では、連続的な効率改善と不連続な変革の2種類の進歩があります

前者は日々の効率改善によるものですが、後者はアナログカメラからディジカメのような変化です

前者がImprovement(改善)、後者がInnovation(創新)と呼ばれます。イノベーションだけが注目を集めていますが、両方とも大切です

新しく創ったモデルの改善を行い、量的拡大を図るステージ、および、モデルが成熟し、新技術への転換が望まれるステージ、それぞれあります

人材育成も、単なる育成というよりも、連続的な効率改善Improvement(改善)、不連続な変革Innovation(創新)の2つの局面があるのでは、と考えます

120327不連続


例えば、教育ステージは大雑把に、(1)中学入試までの小学校、(2)大学入試までの中学・高校、(3)大学、(4)大学院、(5)社会人(これのいくつかのステージに分かれる)なんて具合に分けられます

例えば、大学生になってから、大学入試に準備していた時の勉強を一生懸命しても、大学生としての成果は期待できません

ステージが変わったのですから、新しいステージでの対応が必要です

(1) から(4)までは環境が必然的に変化するので、対応が容易ですが、やっかいなのが社会人になってからです

皆、それぞれ連続的な効率改善Improvement(改善)は行うのですが、不連続な変革Innovation(創新)への対応はできていない場合が多いようです

今はうまくいっているとしても、同じことをやっていては成長、変化、進化はありません。

環境が変化している時、あるいは環境は変化しないが自分が新しい成長ステージに行きたい時は、不連続な変革Innovation(創新)が欠かせません


いろいろ考えるヒントがあるセミナーでした





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