2016年03月04日

東大、早稲田、慶応などの大学院で、経済、金融、企業戦略などを教えている宿輪純一先生の勉強会

宿輪ゼミ「国際経済・金融情勢」

に参加しました。

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前回の参加は、

中国経済の減速、原油安による世界的な株価安、日本はマイナス金利導入で、世界経済はどうなる?

で2月上旬でした。

この時から、1月ほど経ちましたが、この時からの主な変化ポイントは、

・マイナス金利導入により、国債がマイナス金利となったことの影響が広がる

・下落していた原油価格も底打ち感

・混乱していた中国経済が回復傾向

というところでしょうか

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マイナス金利については、

日銀の新たな金融緩和、マイナス金利とは?

マイナス金利導入の効果は?日銀の思惑、外れる?

に書いたとおりですが、

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国債の金利が低下したため、主に国債で運用するMMFが募集を停止したり、生命保険などが、運用利回りを達成できず、保険料の値上げを検討せざるを得なくなる

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地方銀行の収益の主力である、20年物国債の金利が、1.0%弱から0.6%以下まで下がり、すなわち、収益性が4割下がり、統廃合などを余儀なくされそう

など、深刻な影響が出始めています。

住宅金利も下がったので、住宅を買いやすくなる、月々の返済が軽くなる、などのメリットがあるのでは、と考えられますが、解約手数料を払ってでも、現在のローンを解約し、新しいローンを組んだ方が安くなる場合、はもちろんメリットがあります。

ただ、新規の場合、住宅価格がバブル期を超えて高値を付けており、今買うのはどうか、という感がします。

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今後、少子高齢化がさらに進み、首都圏以外は、大阪圏も含めて、人口が減少しており、空家率が上がっています。

中長期的に考えれば、2020年東京オリンピック以降は、住宅価格は下落、と考えるのが相当では、ないでしょうか


原油安、中国経済減速については、詳しくはサイトを見ていただくとして、ポイントだけ書きますが、

サウジとイラン対立による中東不安、中国成長の先行き不安で世界同時株安、Fintechの急速な発達も加わり、世界経済はどうなる?


従来のガス田、油田に比べ、固い岩盤に閉じ込められていて、これまでは採掘不可能と考えられていた、ガス、石油が、採掘技術などの進歩により、採掘が可能になった、というものです。推定ではアメリカのシェールオイルの埋蔵量はサウジアラビアを上回るのでは、と言われています。

原油価格を決定してきた資源国ロシア、OPEC諸国から、アメリカに価格決定が移ったことを意味します。

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また、エネルギーの石油代替が進む中、自動車だけはガソリンを使わざるを得なかったのですが、電気自動車、燃料電池自動車の開発、実用化が進む中、石油の占める位置はますます軽くなっていきます。


原油価格について、短期的な変動はあったとしても、中長期的には、需要が減っていく方向で、安値に安定しそうです。

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中国がIMF通貨であるSDR(特別引出権)の構成通貨(現在、米ドル、英ポンド、ユーロ、日本円「主要な国際通貨」)の一つに人民元の採用されました

これは、中国の30年計画である人民元の基軸通貨化への重要なステップです。

今後、中国の景気が悪化することが予想されるので、金融緩和を行う予定ですが、海外で国債を売りさばくことになります

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SDR、通貨の「量」と「質」が大切です。人民元の国際化に必要なのが金融市場の自由化です。

金利の自由化、従来の規制では、預金と貸出の金利差を3%に設定していました。預金金利が低く、貸出金利が高いため、両分野でヤミ金融が暗躍しました。自由化により、この金利差を縮小することになります。

金利の自由化により、銀行の収益が落ちることになります。上海株式市場は1%の銀行が上場企業全体の純利益の6割を占めるため、結果として、上海株式が暴落することになってしまいます。


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これまで、日本の株価、日経平均はアメリカのダウ30と連動していましたが、今では、中国の上海株と連動します。

株式への投資は、この動きへのウォッチが欠かせません。

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さて、前置きが長くなりましたが、ゼミで出た話をまとめます。

世界全体の傾向

アメリカの経済が堅調、G20で協調を確認、により、「やや安定」

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中国

人民元切り下げなどによる、急激な元安は回避

預金準備率引き下げ→貸し出しに回せるお金が増加→金融緩和の一つ

住宅市場が急速に回復(金融緩和の効果)

製造業は、人員削減ができず、生産過剰で、収益が悪化

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原油

下落傾向に底打ち感(40ドル)

アメリカのシェールオイルが採算が取れず、撤退が多数(ただし、推定埋蔵量は多いまま)

OPEC諸国、増産も減産もせず、生産枠順守

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新興国

ブラジル、「投資不適格」に陥落、経済成長率マイナス、インフレ率2ケタ(オリンピック、大丈夫か?)

韓国、ウォンが6年ぶり安値、政治的にも、経済的にも不調で、中国を離れ、西側へ

メキシコ、金利引き上げ(景気がよくなく、インフレの時は、金利を上げる)株価が上がり始めた

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アメリカ

3/15,16 FRB FOMC(今回は金利引き上げはなさそう、既にゼロ金利は脱し、0.25%)

2016年第1四半期、成長率2.7%

雇用統計予想、失業率4.9%(完全雇用)、増加人数17万円、賃金上昇率

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欧州

3/10、ECB理事会、金融緩和予想

マイナス金利の影響で、銀行が軒並み、経営悪化

スペイン、景気回復、経済成長率3%

イギリス、ポンド安、6/23EU残留脱退の国民投票、おそらく残留

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日本

3/14,15 日銀金融政策決定会合

4月衆議院補欠選挙(参議院選挙の前哨戦)、7月参議院選挙


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金融市場

為替

ドル円:円安 115〜125

ユーロドル:ややユーロ安、金融緩和

新興国:ドル高現地通貨安だが、やや戻し

株式

米株:やや戻し16000

日株:やや戻し16000〜17000、ボラティリティ―が高い状態が常態化

債券

国債:マイナス金利がさらに低下

商品

金:年初から15%アップ、原油:やや戻し








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