2016年07月21日

永六輔さん「見上げてごらん、空の星を」

を書いたばかりなのに、

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巨泉さん悼む「辛口のコメントが有り難かった」

と、大橋巨泉さんの訃報を聞き、本当に残念です。

永六輔さん、ラジオの深夜放送による中高生への音声による開放空間の創作


永六輔さんは、「上を向いて歩こう」の作詞、1970年代には愛川欽也さんとのラジオの深夜放送による中高生への音声による開放空間の創作してきました。

永六輔さんはラジオという音声によるメディアを縦横無尽に利用して、多くの人々に夢、希望さらには想像力を提供してきました。

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1970年代と言うと、既にテレビが普及しており、ラジオは全般的には「隅に追いやられた」感がありました。

ただ、テレビが普及したといっても、まだまだ高価で、大きくて、20万円以上しました。薄型の液晶テレビなどなく、ブラウン管の大きなテレビの時代です。

1人1台ではなく、1家に1台、茶の間にあり、家族みんなで見る、ものでした。

一方、その頃、ラジオは小型で安価で中高生でも手に入るものでした。

それゆえ、みんなで見るテレビに対し、中高生がパーソナルユースで1人で聞くラジオ、という感じでした。

受験勉強をしながら、ラジオを聞く、「ながら族」という言葉が生まれました。

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もちろん、インターネットなどない時代で、孤独な中高生にとって、ラジオとは、深夜放送という開放空間へ導いてくれる、今のスマートフォーンのような存在でした。

こういった形で、全般的には「隅に追いやられた」感があるラジオでしたが、草の根レベルで、一人一人の中高生には普及していきました。


永六輔さんが、「ラジオの深夜放送による中高生への音声による開放空間」を創作した、のなら、大橋巨泉さんは、11PM、クイズダービー、などのテレビ番組により、「テレビの力を限りなく広げた巨人」と言えるでしょうか?

誤解のないように言っておきますが、お二人とも、テレビ、ラジオを縦横無尽に活用し、活躍されましたが、あえて言うならば、上記のような対比でしょうか。

テレビとラジオの最大の違いは、映像があること、その映像の力を、巧みに発揮させました。

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こっそり見てた深夜放送の『11PM』(イレブン・ピーエム)


『11PM』は、1965年11月8日から1990年3月30日まで約24年半に渡って放送されていた深夜番組です。

お茶の間で家族みんなで見ていたテレビですが、夜11時にもなると、小さな子供は、もう寝せて、中高生の子供は受験勉強に追いやって、お父さんたちは、こっそりと、ちょっとエッチなお姉さんたちが出てくる、お色気の深夜番組を見ていました。

お母さんは、そんなお父さんを大目に見つつ、子供たちはそれを知りつつ、ラジオの深夜放送を聞いていました。

そして、親たちが旅行などで不在な時に、垣間見る「大人の世界」だったりしました。

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セックスに関するタブーがあるから、芸術、文学になる、というパラドクス




テレビによるマスメディアの時代から、インターネットの時代になって、テレビをにぎわせていた、巨乳露出系アイドルが廃れ、インターネットには、おびただしい数のアダルトビデオが無料で流れています

セクシャリティーあるいはエロスは、家族、友達など他の人とテレビで鑑賞するものではなく、個人専用のインターネットで、鑑賞するのが適していることの表れ、でしょうか


と書いたように、この役目はインターネットに取って代わられていきます。

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クイズ番組「クイズダービー」


1976年から92年(巨泉さんの司会は90年まで)まで16年続いたこの人気番組は、競馬方式を取り入れたクイズ形式と巨泉の名司会ぶり、またパーフェクトな正解率を誇るはらたいら、「三択の女王」の竹下景子、珍回答の連続、井森美幸といったレギュラー陣のユニークな解答ぶりで、30%を超える高視聴率を記録

『11PM』が、お父さんが子供たちを追い払いたいのに対し、「クイズダービー」は家族みんなを茶の間に集め、みんなで楽しめる番組でした。

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ただ、巨泉さんは、全体を仕切りたがって、また、若い芸能人を、上から目線で見下すような態度があり、次第に視聴者から飽きられ、あまり、しゃしゃり出ない、逸見政孝さん、板東英二さんに司会が移っていきました。

巨泉さん自身、その流れをよく知っていて、1990年にセミリタイア宣言をしています。


テレビのない生活からわかった、現代のテレビの役割




ネットが普及してから、テレビの存在感は確実に減りました。

ネットがない生活は、数時間でも困りますが、テレビのない生活は、さほど困りません。

そもそも、スマートフォーンのアプリ、ワンセグにより、テレビを見ることができます。

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今のテレビの役割は、

映像がある、時刻表示機能がある、BGMで、生活ペースメーカー、かな、

というところでしょうか?

PCにも時刻表示はあるのですが、作業をしていると時間を忘れてしまうことがあります。

テレビをつけていると、ニュース、天気予報など、定時に放送される番組があるので、時間の認識ができます。

PCでは、自分が興味あるニュースしかクリックしませんが、テレビのニュースでは、それ以外のニュースも流れます。

大きな役割が、家族との会話のトリガーでしょうか。

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イヤフォーンをつけて、スマートフォーンでテレビニュースを聞いて、PCで作業をしていると、

各自が「個」に閉じこもり、家族との会話を遮断し、作業することになってしまいます。

ところが、それぞれが別の作業をしていたとしても、BGMとしてのテレビ放送が流れていると、

それが会話のトリガーになったりします。

茶の間で家族団らんでテレビを見る、という時代ではないのですが、別々の作業をしつつも、共通の情報BGMとしてのテレビ、

という役割は健在のようです。


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「テレビの力を限りなく広げた巨人」は、多くの業績を残しつつ、その文化を引き継がれつつ、静かに去って行かれました。

ご冥福をお祈りします





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