2017年02月14日

東大・小川圭一郎教養学部長最終講義。「駒場に44年 化学徒の歩み」

の案内が来ました。

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2016年度の東大入学式で、

自ら広く体験し、迷うこと、課題を「解く」よりも「発見する」こと


教養学部での2年間は、これをどう過ごすかによってその後の長い人生が変わると言ってもよいほど、大切な期間です。

まず、自分の世界を拡げる努力をしてください。それは、できるだけ広い学問分野に触れ、その中に入り込み、迷いを重ねることです。


の祝辞が素晴らしい、小川教養学部長は化学の出身です。

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この季節は、最終講義の季節で、いろいろな分野の退職なさる先生方のお話を伺います。

理工系分野でも機械、化学、土木、生命科学など、いろいろな方面の先生方のお話を伺うのですが、共通しているのが、

工学研究は、人との出会いによる他分野、新技術、コンピューターの進歩の取り入れ

に書いた、

・最先端の観測、計測技術を取り入れること。自分の大学、研究施設にないのなら、世界、日本に数台、1台でも、持っている大学、研究機関に行き、そこの人と知り合いになり、そこに行ってコラボすること

・コンピューターの進歩の取り入れ(研究本体の解析の進化、に加えて、自動計測、データの可視化など研究周辺分野の充実)

でしょうか。

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さらには、優秀な人材を育て、巻き込み、世界中の研究者と競合、協創しつつ、築き上げていくことの大切さををあらためて感じます。

小川先生の専攻は有機化学、「TAK」さんも学んだ野村祐次郎先生ら、懐かしい先生方のお名前が出てきたのですが、ここでは「化学」よりも教養学部長としてのお話について考えたい、と思います。

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小川先生の上の祝辞は、多くの社会人が強く共感することだと思います。

「もし、大学入学式の時点まで、時間を戻すことができるなら、きっと、こうするのに」

実は、それを最も強く感じているのは、既に新入生を終えてしまった2年生、専門学科に進級した3年生、うまく単位を取得することができず、留年してしまい、同じクラスの友達と離れてしまった留年生、ではないか、と思います。

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東大キックオフ会議、東大駒場の生活をよりよいものに




駒場の人文・社会科学の幅広い、豊富な人材、講義が非常に素晴らしいのですが、駒場の時はその良さをわからずに講義をさぼってしまい、大学院、あるいは社会に出てから、必要性、重要性に気づいて、聴講に来ることがよくあります。

教養課程で勉学をさぼってしまい、専門課程で思い直してしっかり勉強したとしても、教養科目の欠如は補うことができません。

タイミングを逃してしまうと、取り戻すのが難しいことがたくさんあります


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大学で何を学ぶのか?




「TAK」さんの価値観では、大学生活で大切なことは、「勉学・研究」「友達作り」「恋愛」でしょうか?

このうち、先生が教えてくれるのは、「勉学・研究」だけ。

他の大切な、「友達作り」「恋愛」は、自分で方法を探さなければなりません。

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大学では勉学が第一ですが、振り返ってみると、勉学よりもサークル活動などの課外活動、友達、恋愛などが記憶に残っています。

「TAK」さんも含めて、多くの社会人が、勉学については、社会に出てから、ニーズを明確にしたうえで、大学院に再入学して、勉強し直す人が増えています。

もちろん、「友達作り」「恋愛」だって、社会人になってからもしますが、大学時代のサークル活動などの課外活動、「友達作り」「恋愛」は、この時期にしかできない、貴重なものです。


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基盤キャリアの形成は35歳まで、「最初にどこで働き始めるか」が重要




いくつになっても、その気になれば取り戻せるんじゃない、という声もありそうです。

「人生、いくつになっても遅すぎることはない」には、いくつかの意味があります。

諦めてしまうくらいならば、チャレンジした方がずっといい。

ただし、タイミングを逃してしまうと、取り戻すのが難しいことがたくさんあるのも事実です


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専門を深化する工学と俯瞰し、つなげる人文・社会科学




リベラルアーツ、教養って、若い、学んでいる時は「役に立たない」と思われることが多いが、ある時を過ぎてから、アイデアの基盤となり、視野を広げ、俯瞰的な思考のベースとなる、大切なものであることに、振り返って気づくものかもしれない。

というものです。

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大切さを経験した人は、まだ経験していない人に対して、何とか伝えようとするのですが、残念ながら、うまく伝わらない。

そして、経験していない人が、ある時に「こういうことだったのか」と悔やむことになる。

社会人になってからも勉強するのですが、タイミングを逃してしまうと、もったいない、リカバリーが難しい、ものも少なくありません。


多くの人が社会人になってから気づくのですが、大学ほど、知的環境に優れた場所はありません。多くの先生がいて、いろいろな講義が行われています。

自分の学部、学科のカリキュラム以外にも、他学部、他大学で興味深い、講義、ゼミが行われています。

この権利を放棄してしまうのは、もったいないことです。

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大学で何を学び、何を経験するのか?


大学生は課外活動で何を学ぶのか?




高校まではクラスメート、部活、塾というコミュニティー、

社会人になると会社というコミュニティーが中心で、比較的構造が単純です。

実は大学時代が、クラス、サークル、アルバイト、研究室、ボランティア、インターンなど、活動、コミュニティーが、最も輻輳化、複層化している時期かもしれません。


と書きました。

大学時代は、このクラス、サークル、アルバイト、研究室、ボランティア、インターンなど、活動、コミュニティーが、最も輻輳化、複層化している時期なのですが、

休学、留年すると、大きくバランスを崩すことになります。

同学年の友達と活動、イベントがずれたり、就活、卒論など、悩み、考えるテーマもずれてきます。

その結果、一緒に遊ぶ、活動をする、飲みに行く、友達をなくしてしまうことにもなります。

卒業式に参加しない学生の最大の理由が、「休学、留年したために、友達がいない」ことだったりします。


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小川先生の「自ら広く体験し、迷うこと、課題を「解く」よりも「発見する」こと」

に「タイミングを逸するな、逸するとリカバリーが難しい」を付け加えることとします。




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