2017年07月10日

東京大学新図書館計画「アカデミック・コモンズ」

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東京大学は教育と研究のための新たな拠点として、本郷キャンパス総合図書館を大幅に拡充する東京大学新図書館計画「アカデミック・コモンズ」を推進します。

図書館前広場の地下に新館を建設し、伝統ある本館は外観を保存したまま内部を全面改修する、というものです。

次の世代に受け継ぐ、新学術拠点の建設。その実現に向けてさまざまな取り組みが始まっています。

本館前広場の地下に、新館を建設、約300万冊収容可能な巨大な自動化書庫をつくります。

このため本館では、より多くの本を手にとることが可能なスペースが生み出されます。

電子情報と実物の本との間を自由に往き来する「ハイブリッド図書館」が誕生します。

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完成:川添善行による東京大学総合図書館 別館 + ライブリープラザ

新館の工事が完成し、見学会があったので、参加しました。

文献検索といっても、紙の論文よりも、ネットでの電子論文の検索が主流になり、実際の図書館に行くのではなく、図書館のサイトにアクセスし、そこから電子論文の検索を行う機会が多くなったのですが、貴重な古い文献を保存するアーカイブ、あるいは、その保存してある貴重な古い文献を電子化し、記録する場所、あるいは、知を検索する人々が集まる場所、としての図書館の役割は大きく広がっていきます。

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この辺の事情は、

将来への架け橋としての博物館、美術館、図書館

図書館は、知を求める人を集め、つなげて、知を還元する、知の集積センター




「箱物」行政と言うと、建築物を作って、職員も雇うのだけれど、ほとんど利用されず、税金の無駄遣い、のような言われ方をしていたことがあります。

ところが、最近では博物館、美術館、図書館などの「箱物」が元気です。

来る人を待っているだけではなく、活動の幅を広げて、いろいろなイベントを行っています。

「箱物」のいいところは、とにかく、人が集まる、物理的な「場」があること

共通のテーマに関心がある人が集まると、人と人のネットワークが生まれ、また、新しい動きが起きます

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文化の醸成に大切なのはふれあいの場




文化的環境の整備を目的に帝国劇場が作られたが、劇場で上演される演劇もさることながら、実際にはより重要だったのが、開幕までの時間を過ごす場、通路では政財界の知名人、文化人が挨拶を交わし、談笑するサロンの役目を果たした、ということ


と書いたこととも重なります。

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・図書館は単に本を借りる場所ではなく、知を求める人を集め、つなげて、知を還元する、知の集積センターである。

・図書館は本を貸し出すだけの場所ではなく、コミュニティーの中心として、情報を創造、発信し、人々の将来への架け橋の役割。

・社会、予測される将来が変化していくのに対応して、図書館の役割、人々に提供するサービスも変化していく。

・技術:日々もの凄いスピードで進化しており、新しい技術を使いこなすこと

・経済:もはや国内ではなく、グローバルな影響が前提、対岸の火事ではない

・すべての人が学習者、すべての人々が学習する社会

・情報は民主主義の通貨である。(トーマス。ジェファーソン)図書館は情報を持つ者と持たない者のギャップを埋める。 

・組織を離れると情報へのアクセスが難しくなる。図書館が情報へのアクセス機能を代替する。

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・図書館、学習と発見のための場所。本、情報があるだけの場所ではない。

・情報を消費する場所ではなく、情報を生産、創造、発信する場所としての図書館

・コミュニティーの構成、分解、再構成は、日常的に行われている。

・コミュニティーをつくる、つなぐ、促進する場所としての図書館

・リアルな場だけでなく、ウェブ上にイベント情報、写真を掲載し、人々が集まり、情報を交換する場を作る 

・コミュニティーの作り手としての図書館、人々が集まり、関心あるてーまについて、情報交換、促進を行う役割 
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・人と関わり、関係を構築する。

本の情報を求めて、人々が集まる場所であった「図書館」

インターネットの時代、情報を提供できるのは「本」以外にもたくさんある

情報を求めて集まった人々を対象に、いろいろなイベントの可能性

集まった人々の間に、新たなネットワークが生まれる

いろいろな可能性が、ありそうです


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資料のデジタル化の持つ、とてつもないパワー、可能性


多分野の研究が生み出す、応用と相乗作用


資料は、東大の倉庫、図書館、研究室の段ボールに埋もれています。

これらの中には、当時の状況を知る、だけでなく、科学技術的に重要なものも数多く含まれています。

これらの資料を一般公開、よりも、むしろ、デジタル化してウェブに公開すると、思わぬ展開が生まれることがあります。

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文書の場合、スキャナーだけでなく、HTML化して置くと、ベターです。

つい最近まで、資料は紙ベースでした。これらを文書、画像のデジタルデータとすると、貴重なアーカイブとなるだけでなく、ウェブで公開することが大切なようです。


文書、写真をデジタルで作成し、保存、時にはSNSでシェア、などは、既に生活に組み込まれています。ただ、スマフォで写真を撮って、SNSにアップする時代になったのは、ここ数年のことです。

その前の時代の、紙媒体の資料、写真などは、引き出しの中に、さらに古いものになると、段ボールに入ったまま、放置され、場所を取るため、内容をよく見ることもなく、ある時期に廃棄、となっていることが多い、と思います。

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紙媒体の資料、写真のデジタル化のメリットについて、あらためて記述します。

(1)紛失することが極めて少なくなる。

重要な書類、写真で、大切に保管しているものであっても、引っ越し、思わぬ災害、により、紛失してしまうことがあります。

デジタル化することにより、PC、USB、クラウドサーバーなど、複数個所に、場所を取ることなく、保存することが可能になり、紛失リスクは著しく減少します。

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(2)検索が容易になり、知識が活用される

紙媒体に書かれている知識は、上記のように、段ボールに埋もれていて、他の人々のみならず、所有者すら、活用しません

「確か、あそこに書かれていた」とは思っても、大量の書類の山に立ち向かうのは、躊躇されます

デジタル化、と言っても、PDFにした状態では、これとあまり変わりません。PDFではなく、OCRにより、内容が検索できるHTMLにしておくことが大切です。

逆に言うと、活用しにくい知識は、活用されません。

自分の論文、文書であっても、主に1990年代のWindows95よりも前の、紙でしか保存していない文書は、活用されません。

これは、「もったいない」ことです。

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(3)他の人々とのシェア、意見をもらうことが容易になる。

書類、写真は紙媒体をデジタル化することで、ウェブにアップする、メールに添付する、ことで、他の人々とのシェア、意見をもらうことが容易になります。

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さて、ここまで紙媒体の資料、写真のデジタル化のメリットについて、容易に想定される「入り口」について書きました。

この「入り口」を入っていくと、いったい何が起きるのか、まだよくわかっていません。

ただ、「現在は思いもつかない、とてつもないことが起こるのではないか、そんな感じがします。







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