2017年08月28日

現象学の異境的展開「江戸の身体観・死生観〜現象学的アプローチ〜」

という案内が来ました。

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新しい「普遍学」をめざす現象学の運動は、拡大と進化を続けている。

それは、幾つもの国境、地域と地域、人と人を隔てる境界線を踏破してゆくと同時に、それらの境界線をめぐる攻防をも刻みつけている。

地域的な広がりとともに、現象学は、精神医学や教育学や宗教学、さらには芸術など多様な分野に「応用」されている。

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ちょっと難しい案内文です。

今日は伺ったお話の紹介ではなく、伺ったお話をベースに考えたことを書きます。

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文化、社会は国、地域により異なり、その変化、進歩は急速です。一方、人間の身体的特徴の国、地域による違いは、文化、社会に比べると小さく、変化、進歩もゆるやかです。

そんなことないよ、という人もいるかと思います。

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引退したボルト選手の100m世界記録が9秒58、日本記録が10秒00、1/20の差です。また、足が遅い人でも100m20秒くらいで走れるでしょうから、1/2の差です。所得、資産、技術などの差に比べると、小さいものです。

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とは、言いながら、20世紀前半までは、大半の人が40歳までに亡くなり、どんなに生きても限界は60歳、70歳まで生きる人は「古代稀なり」と言われていましたが、先進国では平均年齢が80歳を超えるようになりました。

一方で、途上国では、いまだに40歳までに亡くなる人も少なくありません。近年になって、先進国の向上により、その格差が拡大しています。

寿命が40歳と80歳では、健康、人生、生活に対する考えも大きく違ってきます。

寿命が急速に伸びたのは、食糧生産力増強、食糧の冷凍冷蔵保存技術の開発による食糧危機回避、栄養改善および抗生物質の発見による医療の進歩によるものです。

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再生可能エネルギーによる電力が貯蔵できるようになると?

南蛮菓子の伝来と貿易―グローバル・ヒストリー的に


食物の冷蔵手段がなかった時代、食物の長期保存のために、塩、胡椒などの香辛料は重要で、その主要産地インドとの交易は大切だったのですが、陸路では輸送量が限られ、大量輸送が可能な航路の探索が重要な課題でした。


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医食農イノベーション、グローバル・フード・チェーンへ


人々は早い時期から「火」を使って、煮る、焼く、炊く、などの調理行為を行ってきました。

ただ、肉、魚、などの生鮮食料品を家庭で保存できるようになったのは、昭和30年代の冷蔵庫の普及からです。

それまでは、肉、魚、などを長期に保存するには、煮干し、鰹節など、乾燥させていました。

家庭で、冷蔵、解凍できるようになってから、生産、流通にも劇的な変化が起こっています。

・20世紀後半から食料は生産力が過剰、余っているのではない、生産調整。

・穀物価格は高騰はしていない。乱高下しているだけ。原油価格、銅価格と連動。


食料の保存が難しかった時代は、人口は食料生産量に依存し、一時的な余剰はあっても、慢性的に不足していました。

食料の貯蔵技術が進んでいない時代には、飢饉など食糧不足に見舞われました。

昔の平均寿命が短く、著名人の寿命はそこそこ長いのは、食料危機になると、裕福な人以外は、栄養不足でなくなったためです。

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ところが、農薬の進歩、品種改良、機械化に加えて、冷蔵保蔵できるようになり、食料不足は原則的になくなり、むしろ価格を維持するための生産調整、食べられるのに捨ててしまうフードロス、などが問題となるようになりました。

平均寿命が伸びたのは、医療の進歩もありますが、食料の保存技術によるものが大きいです。

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生物多様性学の最前線

医学上の大発見が、

抗生物質の発見

でしょうか。

ペニシリン、ストレプトマイシン、カナマイシンなどの抗生物質は、人類にとって強大な脅威だった感染症──コレラ、赤痢、破傷風、結核、食中毒など──に優れた効果を示しました。

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最近の研究では、同じ遺伝子のセットでも、環境が異なると、異なる生体発達をし、進化は数世代にわたり、数千、数万年かかるものだけでなく、一つの世代、個体で数週間、数年で行われるものもある、ことがわかってきました。

環境が変化すると、細やかな対応ができるのが生物の特徴です。

最近の死亡原因のトップは「がん」ですが、年に1回の定期検査ではなく、血液検査、常時測定で早期発見、治療が可能になれば、より寿命が延びることも期待できそうです。

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さて、興味深いことは、このように寿命は大幅に伸びてきたのですが、徒然草など、古くからの文学作品をみると、30歳くらいが体力、気力の全盛期、それ以降、老いが始まる、とされています。

これについては、寿命が大幅に伸びた最近でも、大きな違いはありません。

徒然草大全(高田宗賢 1677年)などをみると、60歳近くまで生きて、髪は白くなり、腰は曲がって生きているくらいなら、「四十に足らぬほどにて死なんこそ」40歳になるまでに死んでしまった方が、という考え方もあったようです。

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プロスポーツ選手でも以前は35歳くらいには引退する選手が多かったのですが、最近は40歳過ぎまで活躍する選手も少なくありません。

老化は始まっても、それとうまく付き合いながら、現役を続けることはできそうです。







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