エンデバーが提案するエンターテイメント

東京農工大学藤波研究室に属するエンデバーが研究の成果とかをまったり書き連ねていきます。 IDは「研究者の星」とするはずが、「投資家の星」になってしまってます。

論文に書かれない仕様

実験とは、いくつかのパターンに分けて行うものである。たとえば、理科の実験で有名なものでいうと、アサガオの実験がある。日光に当てるパターン、日陰で行うパターンの二つに分けるといった具合だ。なるほど、これだけ見ると常識から言えば、日光に当てるパターンのほうが当然よく育つように思われる。

ただ、これだけでは条件として正しくない。他の要素は全て揃えるというのが実験の基本だ。だから、水をやる量とか肥料をあげるかあげないかも揃えなくてはならない。こうして、はじめて日光にあたることの影響が確かめられるわけだ。

しかし、私はこれだけでは不十分だと考える。何故なら、「日光に当てる」というのはどのぐらいの日光なのか、「日陰で行う」のはどのぐらいの日陰なのかが分からないからだ。たとえば、1hあてただけで日光をあてたとみなして、日陰では家から漏れていた蛍光灯の光が24時間当たっていたともなればまた話は違ってくる。

私は実験には書ききれないいくつも仕様が裏に潜んでいるのだと思う。今回の目標設定システムを作るにあたって、与しやすい目標というのを有る程度調べてから実験した。たとえば、普通の人が10分間に100枚しか仕分けできないのに、目標が1000枚といった状態では話にならない。こういったいくつもの調整を経て、はじめてシステムというのは正しく動くのだと思う(実験とシステムを混同しかけている、しまった)。

もちろん、重要な仕様を論文に書いているわけだが、論文の作者が頑張っているのであればこういった細かいことの決定を行っているはずである。閲覧者が全てに目を向けるのは不可能だとしても、製作者はこういった問題全てを解決しないと効果的なシステムの全容を決定できないのである。

そして、そこの部分で本題ではないからと手を抜いてしまうと、せっかく作ったシステムの効果が確認できず結果を出せないといった形になってしまうのだ。

0と50と100

今回の実験では、あえて誤差を発生させるという不思議な実験を行った。それによって、システムの効果がどう変わるかを見たかったのである。その結果を今日まとめた。

率直にいえば、正解率100%と正解率0%には作業量やエラー数、満足度に差が出た。逆に、正解率100%と正解率50%の違いにはあまり差がなかった。これには簡単に主張しづらい問題が含まれていると思う。

実験する前は、0%<50%<100%の順番に線形的に結果が出るとなんとな〜く仮定していた。まあ、少なくともそれは間違いだということが結果を見ているとわかる。まず、0%と50%には決定的な違いがあるということだ。ただ、50%と100%にはそれほど違いがない。

それは0と1問題が潜んでいるように思う。正解率が0%というのは全くシステムがあてにならない状態である。それは単なる騒音に過ぎない。ただ、正解率が50%だとある程度システムがあてになる。すると、ユーザはある程度その情報を参照できる。つまり、Persuasiveなシステムにおいて、ユーザの情報をフィードバックすることがいかに大事かを表しているのではないかと思う。

適当に情報を出すだけではやはり説得に効果がないということがわかったことで、なかなかいい実験だったのではないかと思う。これについては、ぜひ修士論文に書いておきたいところだ。ただ、50%でもいいとわかったのは、いいのかわるいのか・・・。まあ、Persuasiveなシステムにおいて、厳密な精度はそれほど重要ではないのだろう。ただし、それが給与などにつながるのであれば別であろうが。

こうやって、blogがばりばり書けるのだが、修士論文のファイルはなかなか筆が進まない。これについてなぜなのかを次もう少し自分自身のために考えてみようかな。

作業に影響する要因

今回はインタフェースの必要性を訴えるため、フィードバックするシステムの精度をあえて落として実験してみた。すると、想定内の事態の他に想定外の事態がいくつか起こった。

想定内の出来事としては、やはりシステムに対する不信感が生まれていることである。ただ、不信感がすぐに意欲低下につながるかというとそういうわけでもないようである。だから、不信が生まれる→すぐに作業成績低下という主張しやすい実験結果が出るわけではないようだ。よって、SUSのようなシステムそのものを評価するような尺度が必要だったかもしれない。

想定外の出来事としては、それ以外の要因が色々と生まれてきてしまったことだ。いくつか得られた面白い意見を紹介する。
・久しぶりだったから作業を苦痛と感じなかった
久しぶりというところに難しさがある。追加実験という形なので有る程度覚悟してはいたが、やはりこのような意見になってしまうようだ。また、久しぶりであるが故に、前回より結果がいいということになってしまう。前回の経験がいかされているわけだ。
・二回目は疲労していた
これについては順序を入れ替えることで対応しているが、疲労しやすい人がAグループにかたまっていたりするとまた実験結果が偏りやすい。順序の影響がある人とない人がいるというわけだ。
・途中でストーブがついたから眠くなった
これもまたおもしろいのだが、わが校の校舎はストーブが集中管理されている。そこで、勝手に管理側がつけたストーブが影響してしまったらしい。

科学的知見を得るためには、できるだけ条件を揃えてあげる必要があるが、なかなかそうもいかないことのほうが多い。そこで、どう意見を主張していくか、結果をまとめていくかがごく普通の学生にとっては難題と言えるだろう。

システムの信頼性

システムの信頼性についてミーティングで議論が出されました。

画面上でやる場合には、ほぼ100%の動作を保証できますが(タッチパネルの信頼性と同等)物理インタフェースを作ると100%の保証は出来なくなります。そこで、システムが信頼される限界ラインというのはどのあたりなのかについて考えてみたいと思います。

そこで誤差について考えるわけですが、単に誤差といっても色々な形があると思います。私が本システムであげる誤差は以下の三つです。

・時間的誤差
入れるタイミングとは違った時間にフィードバックが返される
・数量的誤差
入れた量とは違った量のフィードバックが返される
・位置的誤差
入れた位置とは違った場所のフィードバックが返される

それぞれについて%を設けないと本当の誤差の影響が見えてこないような気がします。では、それぞれに検証しようという話になりそうですが、ここで実験についての難しい問題が出てきます。

話が少しそれるのですが、「実験で明確な有意差を出すにあたっては、明確な差を設ける必要がある」と感じています。もちろん電圧と電流の関係といったコントロールしやすいものであればあまり考える必要はないのですが、人がどう感じるかについては個人差も大きな影響を及ぼすため、小さな差は個人差の前に覆い隠される可能性があります。ですから、有意差を出すためには個人差に影響を受けないぐらいの大きな差を設ける必要があると考えるわけです。これについては異論があるとは思いますが、限られた修士の期間で結果を出そうと思うならやはり明確な差をつけることが重要でしょう。

そこで、以上に挙げた三つの誤差を全て発生させるということにしました。タイミングも数量も位置も違うフィードバックがシステムから返ってきたときに人はどう感じるか?

実験はこれからなので明確なコメントは控えますが、自分で体感してみると明らかに変というのを感じます。ここまでくれば、多数の人に誤差を感じてもらえるでしょう。でも、あえて誤差を発生させるとか学者的な実験だなあという気もするのでした。

そういえば割合についてはまだ考えてなかった。これから、いっぱい試して体感してみようと思います。

仮実験をやってみた

先日、仮実験をもう一度自分でやってみた。本来の流れの通りに、
1セットである。やってみると、色々なことに気がついたので書いていこうと思う。

・一番のモチベーションは何だったか
いい加減仕上げないと卒業が危ういという考えである。そして、次の研究会で発表するデータを作りたいという面もあった。つまり、簡単にいえば、郵便の仕分け作業そのものの作業意義などという考えに至ることはなかったということだ。作業の実験室的な意味を取り違えているのは間違いない、誰かに実験をやってもらうとしてその意味は、「研究室の仲間でいずれは自分の実験に協力してもらうから」という実験室実験のジレンマを脱しきれていない面がある。

・つまるところコンテンツは効果があったのか?
これについてはyesだと自分は思った。特に空白とコンテンツ用意後に違いを大きく感じた。何か変化する情報が提示されるということについては効果があると思った。それははたして、街の発展であるかどうかはまだなんともいえない。

・目標については意味があったか?
目標は正直いって、10分間目標が厳しすぎてそちらは全くモチベーションにならなかった。これについては調整が必要と考えられる。1分間目標は多少見ることが出来たが、ずっと見ているわけにもいかず、たまに一分間にどれぐらいできたのかなあというのを確認する程度であった。

そして、最後に応援コンテンツを試そうと思ったら、その時間には研究室に一人になっていたので応援を頼める人がいなかったとさ・・・。やるとこれだけのことがわかるのに、なかなか踏み出せないのは単調作業故にである。
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