2026年10月15日 08:00

2001年「a piece of life」収録
a piece of life - 松たか子
松たか子
ポリドール
2001-06-13



 テーマ:「Picture」で続けます。
 俳優さん繋がりで松たか子です。
 16歳の時に歌舞伎座で初舞台を踏み、翌年にはNHK大河ドラマ初出演。90年代半ば頃はテレビドラマで人気を得ています。
 音楽に関しては97年デビュー。当時は広末涼子などと共にアイドル女優の片手間の雰囲気もありましたが、何だかんだでオリジナルアルバムが10枚もリリースされており、全国ツアーもきちんとやるなど、本格的に音楽に取り組んでいる印象です。ここんところはリリースも少なく、アルバムは2017年が最後、ツアーも2010年が最後ではありますが。
 現在はほとんどドラマや映画の「女優業」がメインとなっています。ディズニーの「アナ雪」の影響で声優方面へシフトするかもと思いましたがそんな兆候もなく、普通にテレビ・映画の女優業で頑張っています。現在放送中のNHK連続テレビ小説にも出演しています。
 結婚相手が腕っこきスタジオミュージシャンの佐橋さんというのは、私ら音楽好きには嬉しいところです。俳優や歌舞伎役者らが周りにはいっぱいいるのに、ミュージシャンの、しかもほぼ表舞台には出ないセッションマンというのが、音楽好きには好印象です。

「a piece of lie」
1 コイシイヒト
2 雨の色
3 a bird
4 another birthday
5 優しい風
6 Sha la la
7 Pianissimo
8 ゆびさき
9 a piece of life
10 沈丁花
11 コイシイヒト (instrumental)

 2001年にリリースされた4thアルバムです。1,5がシングル曲、3,,4がカップリング曲。オリコンでの最高位は4位。
 日向敏文、来生たかお、川村結花といった豪華な作家陣に加え、このアルバムでは松たか子自身も自作曲5,9を披露しています。他にも7,10と結構スローな佳曲が多く収められています。



 作詞は松たか子自身、作曲は日向敏文、編曲は日向敏文と金子飛鳥の連名。ピアノとストリングスの綺麗なバラードです。クレジット通りなら松たか子本人のピアノです。レコーディングですからピアノと歌は別々に録っていると思いますが、弾き語りにストリングスをかぶせたような音世界になっています。他の楽器が出てこないというのは、半分アイドルの女優兼業歌手としては大胆にも感じます。逆にいえばこういうしっかり音楽家らしい音世界があったことで、私の松たか子に対する音楽的信頼度が上がったとも言えます。
 静かで柔かで緩やかな曲調で、ピアノに絡まるストリングスも絶品です。ドラマ音楽などを数多く手がける日向さんのメロディに、色々なJ-Popシーンのレコーディングに名を連ねる金子飛鳥グループですから、予想通りの安定感があります。超絶なテクニックなどはありませんが、安心安定ですんなり聴けるのはJ-Popという枠組みの中では大事なことです。
 歌詞の内容は幼馴染への想いでしょうか。特に恋愛関係を匂わせているわけではありませんが、仲の良さとか大事にしている想いなどはそこここから感じられます。その大切な相手との関係を、日常の一場面を切り取ることで描いています。特にラストの「あの頃よりちょっと 臆病になった こんな私を 守って下さい」とすることで、沈丁花の花言葉「永遠」とうまく結びつけています。
 沈丁花自体は2月から4月に花を咲かせますので、どちらかといえば春の印象になります。花言葉の「永遠」と合わせると、卒業とか門出のような大切な場面に似合いそうです。

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2026年10月14日 08:00

1990年「Cinderella Liberty」収録
CINDERELLA LIBERTY
柴田恭兵
フォーライフ ミュージックエンタテイメント
1996-06-21



 テーマ:「Picture」で続けます。
 この人はストレートに俳優さんです。いわゆるアイドルのような歌と芝居が半々と言うわけではなく、俳優業の隙間で少し歌もやってました、くらいでしょうか。
 77年にテレビドラマに初出演し、79年に連続ドラマ初主演。80年代半ばからは「あぶない刑事」や「はみだし刑事純情系」などで爆発的な人気を得ています。テレビドラマだけでなく映画はもちろん、洋画の吹き替えや舞台、バラエティ番組などにも出演。流石に本数は少なくなりましたがいまだにドラマなどに出演しています。
 音楽に関しては79年のデビュー以降80年代を中心に、シングル11枚、オリジナルアルバム3枚がリリースされています。公式リリースはここまで少ないのに、ベスト盤が10作もあるのが人気者らしいところです。

「Cinderella Liberty」
1 Cinderella Liberty
2 End For Begin
3 Still
4 一枚の写真
5 真昼の幻
6 カウントダウン
7 乾いた悲しみ
8 Return
9 12月の雨
10 Break Out
11 クリスマスを追いかけて

 90年にリリースされた3rdアルバムです。10がシングル曲。オリコン最高位は42位。
 編集されたベスト盤や再リリース・リミックスといったものを除けば最後の音楽作品になります。初回盤には写真集が付いていたそうです。そちらは見たことないので不確定情報ですが、中古屋さんなら見つかるかもしれませんね。



 作詞はHIROKO、作曲は吉松隆、編曲は小林信吾。小林さんはJ-Pop界の大名跡でKAN・尾崎亜美・角松敏生・中原めいこなど諸々の履歴があります。吉松さんはクラシック系の作曲者で管弦楽曲・協奏曲・交響曲を数多く発表した他、ELPの「タルカス」をオーケストラに編曲したり、NHK大河の「平清盛」の音楽をやったり。ポップス系では柴田恭兵のシングル「ランニング・ショット」を作曲し、「あぶない刑事」の挿入歌となったのでカラオケでもこの曲だけ入っているケースがよくあります。HIROKOさんはこの曲以外に検索にヒットしませんでした。
 AORというかシティポップというか、大人の男のお洒落さがあります。シンセの柔らかい音が中心で、バンドとしてコピーするとなると面倒臭い音です。間奏はギターからシンセという繋がりです。そういった点も含めて、全ての音がPC音源に取って代わる過渡期の音という感じです。
 この人のボーカルは顔のわりにはちょっと高めに感じます。あぶ刑事コンビの舘ひろしが低音でいかにもイケオジの魅力があるのに比べるとどこか飄々とした雰囲気があり、役柄も相まって二枚目半くらいの雰囲気になってしまいます。歌唱力も特筆するほどうまくは感じず、それでも素人よりはしっかりしているという辺りに収まっています。会社の忘年会でカラオケに行って、こういう上司がいたらモテるかもしれませんが、音楽番組だと埋もれてしまうという印象です。
 特に私の好きなジャンルでも歌声でもないので普段ならスキップしてしまう曲ですが、テーマ:「Picture」だとぴったりのタイトルなのでとりあげました。邦楽の男声ソロボーカルとなるとどうしてもフォーク系にばかり偏ってしまいますので。

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2026年10月13日 08:00

2004年「さだまさしベスト2」収録
ベスト2~通 - さだまさし
さだまさし
フォア・レコード
2004-03-24



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 73年にフォークグループ「グレープ」としてデビュー。「精霊流し」「無縁坂」などのヒットはありましたが、明るい曲がヒットしなかったことやさださんの体調不良もあって76年に解散。
 76年11月からソロとして活動を始め、77年のシングル「雨やどり」がオリコン1位となるヒット。77年には山口百恵に提供した「秋桜」がヒットし百恵ちゃんの代表曲となっています。78年の「関白宣言」はミリオン達成。81年にはTVドラマ「北の国から」のテーマを担当。90年代からは「レーズン」名義でグレープ再結成をたまに挟んでいます。
 ライブ活動は日本でも最多クラスで、ソロコンサートは4700回を超えています。今年も順調にツアーをやっていますので、前人未到の5000回も夢ではありません。
 オリジナルアルバムがソロで46枚、グレープ名義(再結成のレーズン含め)が5枚リリースされています。ライブアルバムが28作も出ているのも驚きですが、ステージトーク大全なんてのが出てるのは他のアーティストでは考えられない「噺家」としての面です。

「さだまさしベスト2」
1 主人公
2 つゆのあとさき
3 修二会
4 October -リリー・カサブランカ-
5 檸檬
6 天までとどけ
7 フレディもしくは三教街 -ロシア租界にて-
8 償い
9 セロ弾きのゴーシュ
10 Birthday
11 黄昏迄
12 まほろば
13 奇跡 -大きな愛のように-

 40作近くあるベスト盤の、その何枚目かで、94年の「さだまさしベスト」と対になっています。
 ベストですから代表曲がほとんどです。5,6,13あたりは有名でしょうか。私的な五つ星は3,7です。
 「さだまさしベスト」第一弾に比べると初心者には取っつきにくい選曲かもしれません。ここら辺になると好き嫌いが別れるでしょう。



 オリジナルはグレープ時代、75年リリースの3rdアルバム「コミュニケーション」収録です。グレープ時代の曲の中では最長で、7分もあります。
 この曲の歌詞はちょっと難解なので、まずは用語解説です。二人が出会った漢口(ハンカオ)は現代の中国武漢市。モデルはそこにあった旧租界、いわゆる治外法権の地域です。ここにはロシア正教・ユダヤ教・キリスト教の三つの教会があったことで三教街と呼ばれていました。第二次大戦時に日本軍が占領していましたが、1944年に連合軍が大空襲を行い、爆撃とそれに続く三日間の大火災で住宅地帯すべてを焼き尽したと歴史の本には書かれていました。
 さださんの母親は17才から3年ほどこの漢口でタイピスト兼秘書のようなことをしていたそうで、歌詞に登場するフレディはそこで出会ったドイツ青年をモデルにしているそうです。
 歌詞の前半はさださんの母親をモデルとした女性の日常が淡々と綴られ、平和で幸せな日常が描かれます。そこへ戦闘機が飛来し、すべてが焼け野原と化してしまい、フレディも姿を見せなくなります。
フレディ 夕暮れの 鐘に十字切って
ポプラの枯れ葉に埋もれた あの人は一枚の絵だった
本当はあなたと私のためにも
教会の鐘の音は響くはずだった
けれどもそんな夢のすべても
あなたさえも奪ったのは
燃えあがる紅い炎の中を飛び交う戦闘機

 さださん・グレープは当時のURCを中心としたフォークグループのように、声高に「戦争反対」を叫ぶ人たちではありませんでした。それでも若い女性の目を通して、平凡な日常が崩れていく様・平和が消え去る様を描き、戦争のひどさ・虚しさを訴えています。持って回った言い方が文学っぽいと言うかさださんっぽいな、と感じます。
 「夢のすべても」と言った後に「あなたさえも」と繋げているのが印象的です。夢・未来とは別に強烈な恋心もプツリと途切れてしまう。それを奪っていったのが連合軍や米軍、単純な敵とはしないで一言で「戦闘機」、どちらの陣営にもある「モノ」でしかありません。つまり敵味方関係なく、両軍ともが平和な日常を壊すというように感じます。
 単純に「戦争反対」と呼びかける楽曲は、特に70年代フォークは色々ありますが、日常ドラマを途切れさせることで反戦を訴えるのが、さださんらしいですね。

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2026年10月12日 08:00

1986年「予感」収録
予感
中島みゆき
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
2001-04-18



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 谷山浩子さんの次は中島みゆき姐さんです。
 70年代から第一線で活躍を続ける、女性シンガーソングライターの第一人者です。現在までにオリジナルアルバムが40枚以上リリースされ、ボックスセットは8タイトルもあります。2020年に「ラストツアー」と銘打ったツアーが終わってコンサート活動終わりなのでは、とも思いましたが、今度は「歌会」という夜会のようなコンサートがあり、次はこれが一つの軸になっていくようです。
 この人は自身でのヒット曲も多数ありますが、人に提供した曲でもヒットが多数あります。これだけ全世代に支持されているのも珍しいところです。

「予感」
1 この世に二人だけ
2 夏土産
3 髪を洗う女
4 ばいばいどくおぶざべい
5 誰のせいでもない雨が
6 縁
7 テキーラを飲みほして
8 金魚
9 ファイト!

 83年リリースの10thアルバムです。シングル曲が一つも入っていませんが、オリコンで週間1位、年間11位というヒットになっています。9は94年のシングル「空と君のあいだに」で両A面として10年越しにシングル化され、その際にはCMにも使用されています。
 4には細野晴臣さんが参加。他にも吉川忠英さんや斉藤ノブさん、山木さん、倉田さんなどが参加しています。
 全体的には薄暗い雰囲気の曲が多いんですが、2,5,7,9は私のフェイバリットで、私にとっては大好きなアルバムです。



 初期みゆき姐さんの寂しく恨めしい楽曲です。曲調としてはどこか明るさすら感じるポップ曲の範疇ですが、寂しさとか諦めとかが漂ってきます。
仲間と騒いで来たんだと 嘘はまだ優しさなのね
カメラを忘れていって なにも撮れなかったって
嘘、とどいた私の友だちからの この写真の隅に
偶然 写る二人

 浮気ってのはこういうしょうもないところからバレるのかもしれません。友人から見せられたことで余計にショックもあるでしょうし。今ならば誰もがスマホを持ってる時代ですし、スマホには写真アプリは当たり前に付いていますからこんな言い訳は通じません。そこら辺は時代を感じます。80年代前半はスマホ・ケータイはもちろんデジカメもなく、「写るんです」に代表されるレンズ付きフィルムという奴も日本では86年の発売です。となるとこの時代カメラと言えば普通に一眼か数少ないコンパクトカメラで、撮ったフィルムを現像に出しという手間の掛かるものです。
 みゆき姐さんの声も、基本的には柔らかいというか明るめというか、どこかそっけない雰囲気があります。もっと情念たっぷりの声の曲もありますから、歌詞の状況に対してあっけないと言うかそっけないと言うか。特に大サビ前の「嘘」という呟きが、乾いていて印象的です。これだけ恨みがましい・寂しさを感じる歌詞の中で、そっけないくらいに「やっぱりね」という感情が出ています。しかもその証拠写真をさして「夏土産」としてるところがみゆき姐さんの恨み節全開の気がします。
 ちょっと焦点はズレますが、ここで出てくる友人の方も微妙な立場に追いやられますよね。観光地へいって楽しく写真を撮ったら、友人の恋人が別の人と来ていたわけですから。しかも雰囲気的にその場で気付いたというよりも、写真を現像したら気がついたような。ひょっとしたら気付かないままに友人である主人公に写真を見せたということもあるでしょうが、どちらにしろそれで友人に別れ話の決定打を提供することになったわけです。この後の友人関係がどうなるのかが気になってしまいます。フィクションである楽曲の、しかも脇役への下世話な興味でしかないんですけど。

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2026年10月11日 08:00

1990年「Country Girl」収録
カントリーガール (紙ジャケット仕様)
谷山浩子
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
2011-08-17



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 72年に最初のデビュー。NHKの音楽番組でメンバーとして活動後、74年のポプコン本選で入賞して二度目のデビュー。77年から本格的にソロとして活動しています。
 デビュー50年を迎えていますが、大ヒットとは無縁の人です。元々シングルのリリース自体が少なく、シングルすべてを足しても二十数枚です。そのぶんアルバムは多数リリースされており30枚以上あります。他にベスト盤・セレクト盤・ピアノインスト・共作アルバムなどがリリースされており、典型的なアルバムアーティストです。
 作詞作曲で他のアーティストへ提供することも多く、斉藤由貴や河合奈保子といったアイドル勢、豊崎愛生や上坂すみれ等の声優勢などにも提供しています。アニメ映画等でも有名な曲は多く、ラジオドラマの原作、雪印や明治・ナショナルのCMソング、小説や童話・詩集・エッセイの執筆まで、音楽に関わらず幅広く活躍されています。

「Country Girl」
1 カントリーガール
2 お早うございますの帽子屋さん
3 風になれ
4 うさぎ
5 てんぷら☆さんらいず
6 SORAMIMI
7 銀河通信
8 地上の星座
9 猫の森には帰れない
10 河のほとりに
11 リカちゃんのポケット
12 夜のブランコ
13 窓
14 MOON SONG
15 おやすみ

 90年にリリースされた初期のベスト盤になります。なにしろこれだけアルバムが出ていますと、どこから手を付けていいのか分からなくなります。そんな時はこういったベスト盤はありがたいですね。オリコン最高位は58位。
 ベスト盤とはいっても新録やリミックスし直されたものが多数入っています。その上曲順も考えられていまして、朝から夜へという流れができあがっています。そういう意味では企画盤に近いですかね。



 オリジナルは88年の9thアルバム「水の中のライオン」収録で、このベスト盤に採用され、さらに94年になって22枚目のシングルとしてアレンジされたものがリリースされ、94年リリースの21枚目のアルバム「銀の記憶」でシングル盤を再収録しています。「水の中のライオン」とこのアルバムは松下誠編曲ですが、シングル盤と「銀の記憶」は倉田信雄編曲です。一応違いがありますので明記しときます。
 ピアノ中心で寂しげな、いかにも谷山浩子の楽曲です。弾き語りではありませんが歌メロをしっかりと際立たせるアレンジで、歌を支える「伴奏」とはこういうものだとわかります。シングル化した際は賑やかなシンセが目立ち、歌以外のところにも注目がいってしまいます。それはそれで面白いアレンジではありますが、浩子さんの歌声という点ではこのオリジナルアレンジの方が好きです。
 この曲はどこを切っても「私の好きな谷山浩子の声」を堪能できます。それまで私の印象としては、どこかしら童話的と言うか、「こういう時に聴きたくなる声」というイメージがしっかりありましたが、この曲は歌い出しから最後の呟くような声まで、すべてが私の好きな周波数・声域なんですよね。サビのこの部分だけ、というような曲は他にも沢山ありますが、AメロもBメロもサビも、全てにおいて胸をかきむしるような寂しさや焦燥感があり、名曲だらけのこういったベスト盤の中でも五つ星を付けています。
 これがシングル盤になると他の音が大きく入ってくるので、総体的に声の魅力が薄れてしまいます。もちろん私にとって、でありますからそうではないファンもいるとは思いますが。
あなたの机の上 ほほえむ写真を伏せて
愛なんて言葉忘れて 逢いに来て 夜のブランコで待ってる

 歌詞の内容的には不倫とでも言いますか、一つの愛とは別の、いてもたってもいられない衝動を歌っています。そういった内容を踏まえればシングルのどこが頭だかわからなくなりそうな譜割りや印象的なバックの音も納得のアレンジなんですが、このオリジナルの五つ星の声を聞いた時の衝撃にはかないません。

シングルバージョン


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2026年10月10日 08:00

2008年「知と性、毛布とセックス」収録



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 岡山県出身のシンガーソングライターです。07年に配信限定曲「雨と傘と繋いだ手」でデビュー。08年にメジャーよりCDデビュー。ヒット曲は特になくオリコンでの最高位はシングルが2011年の「愛と星」が84位、アルバムだと同年の「ワタシノウタ」が75位。ベスト盤を最後にインディーズへ移行し、現在はたまのリリースとライブで過ごしているようです。

「知と性、毛布とセックス」
1 9cmのプライド
2 レプリカ
3 鋼の心
4 あの丘へ行こう
5 メトロノーム
6 ハニー
7 さなぎ
8 煙
9 ポラロイド
10 「愛してる」が聞こえない
11 砂の城

 2008年リリースの1stアルバムです。3,6,8がシングル曲です。シングル曲の他に4,7にタイアップがついています。オリコン最高位は140位。



 タイトルのポラロイドはカメラメーカーの社名ですが、この曲では写真の代名詞として使われています。いまならば「チェキ」にでも代用されるのかもしれませんが、90年代まではポラロイドが一強でしたから、私のような古い人間にはすんなり納得できます。ちなみにこのアルバムがリリースされた2008年に米ポラロイド社は経営破綻、商標自体は他社に引き継がれていますが実質倒産で、ポラロイド=インスタント写真という構図が終了しました。
 サウンドはハキハキしており、全体的に音圧高めで前面に出ています。もう少し落差をつけると聴きやすくなるような気もします。もっともこの人の声が独特ですから、バックの音はそこまで気になりません。かなりハスキーな声で一度聞いたら忘れることはありません。とはいえこの声は好みがありますから、好きな人にはたまりませんが、そうでない人は一度で充分と思うかもしれません。
去年の秋にやっと 捨てられたポラロイド写真
捨てた後にまだ残る 無い筈の笑顔のVサイン
日焼けした壁が そこだけ 白く切り抜かれたようで
1年経った今は どこにあったかもわからない程

色褪せたポラロイドの痕は 差し込んだ西日に消えた

 壁に飾っていた写真を捨ててから1年、ようやく壁の痕も心の隙間も消えた、という寂しいながらも前を向く内容です。ポラロイド写真はあくまで小道具ではありますが、思い出の象徴として描かれています。

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2026年10月09日 08:00

2014年「She is.」収録
She is.
文月メイ
ユニバーサル ミュージック
2014-02-05



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 2013年にシングル「ママ」でデビュー。翌14年に1stアルバムをリリース。現在公式に発売されているのはこの2作のみです。レコード会社であるユニバーサルの彼女のページは2014年で止まっていますし、そこに書かれているマネジメントの会社には彼女の項目がありません。
 ツイートを見てるとたまに新曲がアップされていたり、ライブのお知らせがあったりします。事務所と切れて出せない状況なのかな、と推測しています。あくまで私の推測です。

「She is」
1 オレンジロード
2 Blue
3 ひまわり
4 二十歳
5 Stray cat
6 実家
7 雨
8 歳上
9 生
10 ママ
11 Angel

 2014年にリリースされた1stアルバムです。10がシングル曲、9がカップリング曲。オリコン情報は見つかりませんでした。
 このアルバムはジャケ買いしたやつですね。パッと見で世理奈を思い出すインパクトのあるジャケットが気に入りました。聴いてみたら一曲目から生ギターの弾き語りで、70年代フォークから続く日本語を大事にするアーティストだなと感じてお気に入りになりました。惜しむらくはこれでリリースが途切れてしまったことです。



 生ギターの弾き語り、2コーラス目からはベースやピアノも入ってきますが、古のフォークソングの匂いがします。音数は少なく、生ギターとピアノが目立つ程度です。それだけに歌声の方にきちんと耳が行き、歌詞がしっかりと聞き取れます。
 デビューシングル「ママ」も家族をテーマにしていますが、この曲もストレートに親子関係へ切り込んでいます。
途切れたアルバムを また埋めていくよ
いつかはそこに 皆の写真
横には“おばあちゃんになりました。”

 作詞作曲は文月メイ自身。実体験に基づく歌詞だとインタビューで語っていました。この曲はMVも作られていまして、8組の実際の親子が登場します。一番最後に彼女の母親が登場した際の、彼女の照れたような、泣くのを我慢しているような柔らかい笑顔が印象的です。短いながらもストーリーを感じて、一遍の短編映画のような雰囲気です。
 「ママ」などは聞いてて胸が痛くなるところもありますが、この曲はじんわりと暖かくなってきます。カッコつけていない本音の歌詞だからこそ、歌声も暖かく感じますし、聞いてる方もしんみりしてしまいます。

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2026年10月08日 08:00

1996年「Torch」収録
Torch
今野登茂子
ファンハウス
1996-12-04



 テーマ:「Picture」で続けます。
 83年にオーディションから「赤坂小町」を結成。84年にレコードデビュー。86年にPrincess Princessに改名。以降80年代末頃から90年代前半にかけてヒット曲を量産し、トップグループに上り詰めます。96年に解散。
 ソロとしてはプリプリ時代の94年4月にメンバーの中でいち早くシングル・アルバムをリリースしています。ちなみに奥居香のソロは94年8月、中山加奈子のソロは95年2月です。渡辺敦子と富田京子は解散後には色々活動していますが、プリプリ時代の活動はせいぜい楽曲提供程度でした。
 プリプリ解散後にもしばらくはシングル・アルバムのリリース、映画への楽曲提供、NHKの番組でキャスターなどをしていましたが、2000年代半ばからは主婦として、東日本大震災の復興支援でプリプリを期間限定で再結成した以外は、表舞台からはほぼ遠ざかっています。
 今年はプリプリの解散30周年ということで、「解散から30周年記念スペシャル」というライブフィルムが劇場にかかり、そこに登壇したといったことが小さくニュースになっていました。

「Torch」
1 Torch -大地と空が出逢う街から-
2 愛してる
3 Don’t be walking HIGH WAY
4 あなたの好きな歌
5 SHE
6 Peace of X’mas

 96年にリリースされた最初のミニアルバムです。最初と言いつつミニアルバムはこれしか出てませんが。オリコンの情報は見つかりませんでした。
 2がシングル曲、5はプリプリ時代の楽曲をセルフカバー。



 オリジナルはプリプリの88年リリースの2ndアルバム「Here We Are」に収録されています。作詞は中山加奈子、作曲は今野登茂子。曲調自体はそれほど変わらないミディアムスローなナンバーです。プリプリ時代はバンドということでドラムやベース・ギター・シンセが均等に入っていましたが、トモちゃんのソロではドラムの音が軽く、シンセのオーケストレーションで柔らかく仕上げています。硬めのギターを軸に、要所でシンセストリングスを混ぜています。その後映画音楽をやるだけあって、聞いてても邪魔にならない音に仕上がっているのは流石です。
 プリプリ時代は奥居香のボーカルで、トモちゃんの柔か仕立の声になると、やはり雰囲気が違ってきます。プリプリ時代にも「月夜の出来事」ではメインボーカルを取っていますが、ソロとなると聞く方もやはり印象が変わります。ましてやプリプリ時代の楽曲をセルフかバーとなると、どうしても奥居香と比べてしまいます。どちらが好きかはもちろん人それぞれですけど。
ポトリと落ちた一枚の写真
あなたと彼と青い瞳の天使 3人の笑顔

Dear my best friend 幸せそうな 写真をふせる
Dear my best friend 元気でいて 見知らぬ空の下

 学生時代からの友人なのでしょうか。「金網の向こうに あなたは行く」とありますから米軍関係者とでも結婚したんでしょう。そして異国の地へ旅立ち、子供の写真を送ってくれた友人に対し、「元気でいて」と寂しげにエールを送っています。勇気を出して飛び込んでいった「彼女」と、「ただ立ちつくした」「わたし」の対比が寂しげに感じますが、それでも最高の友人のためにエールを送る。
 中山加奈子が作詞ですが、加奈ちゃんがどこまで実体験を下敷きにしていたかはわかりません。ベースキャンプへ遊びに行った友人がいたのか、本当に異国へ飛び出した友人がいたのか、すべてが空想なのか。女同士の友情を、異国からのエアメールという形で表現するのは面白いですね。
 そしてこの曲をカバーしようと思ったトモちゃんの心情も面白く感じます。作詞作曲にメインボーカルまで担当した「月夜の出来事」を選ぶならば誰もが納得できますが、加奈ちゃんが作詞したこの曲を選んだことに、何かしらの意図を感じてしまうのは深読みしすぎでしょうか。今から30年も前のことを、今現在のトモちゃんに聞いたところでわかりようもないでしょうが。

Princess Princess


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2026年10月07日 08:00

1989年「√5」収録
√5 - バービーボーイズ
バービーボーイズ
ソニー・ミュージックダイレクト
2009-05-27



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 84年デビュー。3ピースに男女ボーカルというちょっと変わった編成で、ボーカルのコンタはサックスも吹くことでバンドに特徴をつけていました。あまりサポートを入れてるところを見たことがなく、基本的にはこの5人での演奏です。メンバー変更としてはデビュー前にベースが変わっています。ちなみに前ベーシストの安部さんはアレンジ・プロデュース・ベーシストとして川村カオリやプリプリ、PSY・Sなんかでクレジットされています。
 全盛期には東京ドームを埋めたこともありますが、92年に解散。これにはレコード会社が絡んでいたようなことを、後のインタビューで語っていました。
 解散後は、杏子とイマサはソロ活動、コンタは俳優業、エンリケは永井真理子や浜崎あゆみのバックバンドとして活動していました。ちなみにコイソのニュースは聞いたことありません。
 2008年にスマスマ名曲歌謡祭で再結成を果たし、そのままライジングサンなどのフェスに参戦。09年にデビュー25周年でツアーも行っています。
 2018年に再び再結成し、19年には新曲ばかりのミニアルバムをリリース。2025年にコイソが勇退という扱いで、残り4人で活動を続けていくことが発表されました。今年11月には氣志團主催のイベントに出演予定、12月にはZepp羽田でワンマンライブが予定されています。

「√5」
1 ト・キ・メ・キ
2 目を閉じておいでよ
3 Y -ゆがむ-
4 chibi
5 Late Again
6 さぁ どうしよう
7 噂ばなしはM4
8 せまって day by day
9 君を見てるとしょんぼり
10 もうだいじょうぶヒステリー

 89年にリリースされた5thアルバムです。2,4がシングル曲、1がカップリング曲です。特に2は大ヒットとなりましたので、それを受けてこのアルバムもオリコンで週間1位、年間18位となっています。
 2025年にマルチテープからリミックスし直した「√5デトックス」がリリースされています。
 PSY・Sの松浦さんがシンセでゲスト出演しています。PSY・Sの曲にイマサがゲストで出ることもあるのでその恩返しでしょうか。松浦さんは結構色んな所にゲスト演奏しますからそれとは別かもしれませんが。



 バービーでは珍しくイマサではなくコンタの作詞作曲。編曲はバービー名義です。そしてバービーでは珍しく杏子さんのパートがありません。間奏でコーラス部分こそありますが、メインボーカルはずっとコンタ一人です。男女それぞれからのアプローチで物語が展開するバービーとしては、珍しいところです。
ひとり遊びのカードが散らばり
写真のおまえが恨んで睨む

 コンタ一人がボーカルをとることからわかるように、男の寂しい独り寝の曲です。いつもはそこに杏子さんがちょっかいをかけてきますが、この曲では一人寂しく過ごします。バービーっぽくないとも思いますが、杏子さんの声がないと拗ねてしまうという状況設定がメタ的な面白さに繋がります。
 コンタ一人で歌ってるのですからキーを落とすかとも思いましたが、相変わらず青筋立てたようなギリギリの高音で歌っています。この人は歌声もギリギリならサックスもビタッとしてますし、ステージ映像を見ると動き回る姿まで余裕なさそうにササッと動き回ってます。それが杏子さんのボーカルとぶつかり合って緊張感が出てくるんですから面白いものです。ステージ映像を見るとこの二人は戦っていることがよくわかります。

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2026年10月06日 08:00

1994年「Mother」収録
MOTHER
安宅美春
アポロン
1994-03-22



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 91年デビュー。99年の活動休止までにシングル14枚、アルバム8枚がリリースされています。もっともアルバムの内3枚はミニアルバム相当です。
 ギターとボーカルの二人組ユニットで、デジタルビートにハードロックギター、アレンジは明石昌夫。初期のB’zには色々とフォロワー的存在がいましたが、女性版としては一番手に名前が挙げられるくらいには知名度・人気・売り上げがありました。ギターの安宅美春はKIX-S以前に「孤独のRunaway」を松本孝弘プロデュースでリリースしています。同じビーイングで、ボーカルの浜口司が作詞・ギターの安宅が作曲というコンビプレイもB’zと同じです。
 97年にレコード会社を移籍し、デジタルビートからバンド中心の音作りに移行しています。これもB’zがデジタルビートを離れてブルーズロックに移行した時期と似ていますが、B’z程にはうまくいかずに99年に活動休止となってしまいました。

「Mother」
1 もう一度 Tenderness
2 わがままに Crazy Love
3 鮮やかに消えて...
4 いつの日か この涙
5 Lovin' You
6 Emotion
7 I Said Good Bye
8 Don't Stop His Love
9 愛し過ぎてこわい
10 MaMa's Song

 94年にリリースされた5thアルバムです。もっともこの人たち、3枚目までは7曲しか収録してませんでしたから、フルアルバムとしては2作目と考えてよさそうです。
 1,5,9がシングル曲です。4は後にカップリング曲としてシングルカットされました。オリコン最高位は3位となっており、この人たちの中では最上位アルバムになっています。
 全曲葉山たけしのアレンジで、栗林誠一郎なども顔を出す、ビーイングらしい作りです。デジタルビートを基本としたハードロックサウンドで、わかりやすいJ-Rockといったあたりでしょうか。



 B’zフォロワーの代表らしくデジタルビートにハードなギターが絡みます。デジタルのかっきりしたリズムは初期B’zのフォロワーたちには当たり前でしたが、そこにぶっとくてエッジのきいたギターが絡むのは、本家以外は彼女たちくらいのものです。チャキチャキしたカッティングも、ザクザクしたバッキングも、ハイトーンのしっかりしたソロも、ギターの腕前に限定すれば当時のB’zフォロワーの中でも群を抜いています。流石に松本プロデュースでシングルをリリースしただけのことはあります。
 ギター好きとしてはどうしてもギターの方に注目がいってしまいますが、ボーカルも当時のフォロワーの中では最上位です。B’zとは男女の違いこそありますが、力強い声にはっきりとした歌い方、ハイトーンでも余裕に感じるシャウトと、当時いくつもいたB’zフォロワー・ボーカル+楽器のユニットの中でもトップクラスです。
 ちょっと残念だったのは、話題先行と言うか、ビーイングが色々と売ろうと画策しすぎたことです。シングルではなくミニアルバムでデビューさせたり、女性二人組ということでジャケット写真は百合色強めにしたり。これだけしっかりしたユニットなのですから、小細工無しの楽曲勝負を仕掛けていれば変な色が付かなかったのにな、と思います。それはそれで売れたかどうかはわかりませんが。
言い返さず出て行く背中
独り残された部屋に飾ってある
二人の写真 今日も知らず微笑んでいるわ

 女性視点の別れ歌ですが、どこか前向きと言うか、ポジティブな勢いがあります。ジメッとした部分がなく、きちんと向き合ってる印象です。追いかけたり縋ったりするのではなく、消えるまで睨みつけているような、そんな強さを感じます。

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2026年10月05日 08:00

2014年「Winner」収録
WINNER - Gacharic Spin
Gacharic Spin
JUICY GIRLS RECORDS
2014-04-09



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 2009年に結成されたガールズロックバンドです。最初はツェッペリンスタイルの4人組みでしたが、メンバーが変わったり担当が変わったりパフォーマー(ダンサー?)が増えたり減ったり、現在は6人組みになっています。初期からまったく変わっていないのはベースのチョッパーKogaだけで、あとは後から入ったりパートを替わったりしています。
 2010年にインディーズデビュー、2014年にメジャー昇格。現在までにインディーズ時代含めて9枚のフルアルバム、3枚のミニアルバムがリリースされています。他にAKB48の楽器指導をしたり、教則ビデオを出したり。またガチャピンの楽器隊とLight BringerのボーカルFukiが組んで、Dolls Boxxというサイドユニットでもたまに活動しており、今年8月にDolls Boxxのシングルがリリースされ、今月渋谷O-Westでライブが予定されています。
 私は2011年の楽器フェアで、キーボードがいないバンドのくせにローランドのブースで演奏したというリポートをみて興味を持ち、調べてみたら面白かったのでインディーズでの1stミニアルバムを手に入れて以来ちょくちょく気にかけています。ある意味青田刈りです。

「Winner」
1 Winner
2 ダンガンビート
3 連星
4 もし世界を敵にまわしても
5 週末ファンタジー
6 運命さえも変える言葉
7 脳内エラー
8 オトナ少女
9 宝物
10 More Power -2014-

 2014年にリリースされたインディーズでの2ndアルバムです。オリコン最高位は40位。
 当時のメンバーは楽器隊4人とパフォーマー2人の6人編成。専任ボーカリストはおらず、ドラムとキーボードがボーカルを分け合っていました。その後メジャー昇格したので、一番勢いのあった時期かもしれません。



 アルバムハイライトとも言えるバラードです。別にテンポが遅いわけではありませんが、静かなピアノに大きなノリのギターにゆったりとしたボーカルが乗っています。他の曲ではチョッパーベースに元気一杯のギターが特徴ですが、この曲ではそういったところは出てきません。普段と違うしっかりとしたロックポップ曲という印象です。
 ピアノがメインとなってはいますが、ギターはきちんと刻んでいますし、裏のほうでキラキラしたシンセも鳴っています。ドラムもしっかりロックドラムです。それでもメインがピアノなのは変わらず、間奏はピアノとコーラスがとります。
いつか色あせてく 写真に写った日々
ずっとこの時間 続いてほしいのにな

 希望を持って未来を見る、ポジティブな歌詞もステキです。この人たちの歌詞はもともと元気で前向きなものが多いんですが、バラードでも安易に別れ歌などにはしないのも好きなポイントです。自分自身に語りかけるような、聴き手全てに届くようなメッセージが、外連味なしの歌声で歌われるから聞く方も自然と耳に入ってきます。飛び道具ばかりの他の曲に混ざってるからこそ魅力を感じる部分はありますが、他のアーティスト・楽曲と並べても魅力的に感じる楽曲です。

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2026年10月04日 08:00

1996年「ごらん、あれがオリオン座だよ」収録
ごらん、あれがオリオン座だよ
橘いずみ
ソニーレコード
1996-03-21



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 92年デビュー。プロデューサーが須藤晃だったことや自虐的な歌詞から、尾崎豊のフォロワーのように扱われていました。「失格」や「バニラ」といったシングルヒットがありつつ、2000年代初頭まで活動。結婚を機に「榊いずみ」に改名、2020年に「和(いずみ)」一文字に名義変更。
 90年代はシングル・アルバム共にコンスタントにリリースしていましたが、それ以降はリリース間隔が広がり、現在までに12枚のオリジナルアルバム、ミニアルバムが3枚リリースされています。時期によって名義は変わりますが。定期的に、とはなりませんが、思い出したようにアルバムをリリースしたりライブをやったりで、きちんと活動を続けているのが嬉しいですね。

「ごらん、あれがオリオン座だよ」
1 Hello, Hello
2 深夜急行
3 アマリリス
4 自分
5 ウサギとベルベット
6 ハヤリスタリ
7 退屈
8 真空パック嬢
9 赤鉛筆は葡萄酒の香り
10 26-Dec. 11th, 1968
11 Dudada

 96年リリースの6thアルバムです。3,8がシングル曲、6がカップリング曲です。オリコン最高位は19位。
 全曲の作詞・曲は彼女自身、編曲は彼女と須藤晃の共同となっています。この人のアルバムらしくいい意味でとっ散らかってる印象で、綺麗な旋律のちょっと暗めのバラードからぶっ飛んだ曲まで手札を揃えており、平均点高めのアルバムになっています。



 彼女らしく言葉の詰まった楽曲です。シンプルながらも色々な音が詰まったバックの音も魅力的です。印象的な生ギターのメロディからエレキのメロディへとバトンタッチするイントロやら、生ギターとエレキギターがストロークでガチャガチャやってる伴奏に、単純な繰り返しなのに響くドラムのリズム。クレジットには橘いずみと須藤薫の名前しかありませんので、ドラムやベースをどうやっているのかが気になります。打ち込みにしてはズッシリしてる気もしますが、橘いずみや須藤薫が叩けるとも思いません。丁寧に打ち込まれているのか裏方がいたのか。ビートルズだったらこういうのを解き明かす解説本が出るんですが、流石にそれは望めませんかね。
 尺としては5分弱とそこまで長い曲ではありませんが、やたらと言葉が詰め込まれているので、歌詞カードでは凄い長さになっています。イメージとしては二小節で七五調を詰め込んでいます。Aメロ16小節でだいたい8回の七五調が出てくると考えれば、どれだけ言葉が詰まっているかがわかります。そのAメロが二回登場した後にBメロとしてちょっと曲調が変わり、再度Aメロの派生系で1コーラスが終わります。全てで言葉が詰まっているので、歌詞カードが言葉の羅列になってしまいます。
 ここまで三曲、絵画と絵具の曲が続きましたが、この曲はようやく写真です。
最後に写真を撮られたのはいつ?

 思い出の写真というわけではなく、自分を省みて自問しています。現在は写真をとるとなるとスマホが一番手軽です。好きな人なら一眼のデジカメを持ち歩いている人もいますが、私はコンパクトデジカメすらもう十年以上触っていません。何か集まった時の集合写真でさえスマホばかりです。「写真を撮られた」は別に一眼じゃなきゃ駄目、ということはないでしょうが。
 自撮りや友人とふざけて撮ったというようなのを別にすると、「写真を撮られた」と言える場面が思い出せません。小学生なら誕生日やら運動会やらいろいろあるでしょうが、高校に上がる頃からそういうのも少なくなり、特別な記念とか旅行の思い出とかでほんの少しあるのもここ十年は数えるほどです。
 橘いずみの楽曲には、真剣に考えるとグサリとする言葉がいくつも登場します。このフレーズもそんな中のひとつで、曲を聞いてるとそのフレーズだけが浮かび上がるように聞こえます。

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2026年10月03日 08:00

1997年「Grapefruit」収録。
グレープフルーツ
坂本真綾
flying DOG
2010-03-24



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 昨日の岩男潤子さんと同じ声優仲間です。世代はちょっと違いますが。
 8歳の時から子役として活動し、吹き替え等も担当。96年にアニメ「天空のエスカフローネ」の主役でアニメ声優として、主題歌を歌うことで歌手としてデビュー。その後声優としてはガンダムSEED、デスノート、黒執事、物語シリーズ、攻殻機動隊…。そろそろ活動30年になりますが、いまだに主役級を数多くやっています。
 アニメ・ゲームだけでなく洋画の吹き替えやレミゼを代表とする舞台、プラネタリウムのナレーション、博物館の音声ガイドなど、いわゆるマルチタレント的な活動もしています。
 歌手としては96年のデビュー以来、シングルが配信含めて40作以上、オリジナルアルバムが11枚、他にミニアルバム・トリビュート盤・デュエット企画・ベスト盤などがリリースされています。コンサート活動も一回限りのスポットではなくツアーを組んでやっています。声優のアーティスト活動としてはすでにベテランの域に入っていますが、アルバムリリースが5年以上途切れることはなく、しっかりと音楽に向きあっている印象です。また自身で歌うだけでなく他の人への詞の提供などもしており、中島愛や宮野真守といった声優・アニソン仲間だけでなくKinki Kidsなんかもリストにあります。
 今年は「Fate/GO」のテーマソングを集めたコンセプトベストがリリースされています。シングルは全て揃えていますので、こういうベスト的な盤は手に入れるかどうか悩みます。「Fate」ファンは一も二もなく飛びつくんでしょうが、ゲームをやってない身としては思い入れはありませんし。声優のアーティスト活動ものでは悩む部分です。

「Grapefruit」
1 Feel Myself
2 I and I
3 グレープフルーツ
4 右ほっぺのニキビ
5 ポケットを空にして
6 オレンジ色とゆびきり
7 青い瞳
8 約束はいらない
9 My Best Friend
10 風が吹く日
11 そのままでいいんだ

 97年にリリースされた1stアルバムです。8がシングル曲、9はc/w曲の英語バージョン。5,7,8,9,10が真綾が主演したアニメ「天空のエスカフローネ」関連曲です。5は今でもライブでテーマのように歌われています。
 オリコン最高位は76位と、今では考えられないほど低いものでした。作編曲は全て菅野よう子。1stアルバムにして4,6の作詞を真綾が一人で手がけており、1は岩里祐穂との共作。11はGabriela Robinというクレジットですが、これは菅野よう子の別名とされています。



 アルバムのタイトル曲で、作詞は岩里祐穂さん、作編曲は菅野よう子さん。その菅野よう子がキーボードを担当、浦田恵司のシンセに今堀恒雄のギター、渡辺等のベース。今堀さんも渡辺さんも、菅野よう子とは何度も一緒に仕事をしている人ですから、ある意味「菅野よう子プロジェクト feat. 坂本真綾」みたいなイメージです。
 ゆったりとしたシンセ音やブレイクビーツのようなドラム音源、シンセピアノといったちょっと変わった音使いです。ここら辺の音作りは菅野よう子らしさを感じます。通常のポップスというよりは、アンビエント音楽にジャズ要素やヒップホップ系などをつけ足し、当時まだ女子高生だった真綾ちゃんに歌わせています。通常女子高生をボーカルに使うとなると「元気さ」とか「明るさ」とかに振りたくなるものですが、どこかアンニュイな曲調をぶつけるところが面白いですね。
 ボーカル自体は可もなく不可もなくという程度です。決して下手だとは思いませんが、表情付けまでしっかりできてるかと聞かれると疑問符がつきます。もっとも曲調がどこかアンビエント系ですから、それも狙ってやったことなのかもしれませんが。
 真綾ちゃんの曲で歌詞検索をかけると、「絵本」ばかりがヒットします。「大好きな絵本の表紙(tune the rainbow)」、「大好きだった絵本の中の(My Favorite Books)」、「嫌われ者だけど絵本の中ではね(Once upon a time)」等々。ユーミンの「卒業写真」をカバーしていますが、あれはちょっと別扱いですからカウントしません。
 そんな中でこの曲は「絵具」に焦点を当てています。
くもりガラスに浮かぶ太陽見ていた
滲んだ絵具の色 想像していた

 どこかふわふわと漂うような曲調で、「滲んだ絵具の色」という言葉が面白く感じます。確かにこの曲調で「パキッとした色」にはならないでしょう。ここら辺は岩里さんのセンスでしょうか。
 この曲は2013年のライブで演奏されたものが録音として残っています。正直、部屋で酒でも飲みながら聞く分には気持ちよくなれますが、ライブ会場で聴くとどうなのでしょうか。小さなライブハウスやジャズクラブなどなら似合いそうですが、Bunkamuraという大箱です。似合っていたかどうかは別にして、貴重だな、とは思います。

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2026年10月02日 08:00

1995年「はじめまして」収録
はじめまして
広谷順子
ポニーキャニオン
1995-04-05



 テーマ:「Picture」で続けます。
 岩男潤子さんは声優として結構有名な人で、90年代半ばから2000年前後くらいまでは有名なタイトルで主役級含めて活躍していました。NHKアニメ「モンタナ・ジョーンズ」でデビュー以来、エヴァンゲリオン・CCさくら・妖しのセレスなど有名タイトルでレギュラー・主役を務めています。そのおかげでシリーズのゲームなどにも登場しています。最近は新作アニメへの出演はほとんどありませんが、レギュラー出演が強いおかげで続編やらゲームやらへの出演はそこそこありますし、アニメ・ゲーム関係のイベントやコンサートにも出演しています。
 歌手としては「モンタナ・ジョーンズ」のイメージソングでソロデビューし、オリジナルアルバム8枚、ミニアルバム10枚をリリースしています。初期の頃はポニーキャニオンからでしたが、2000年以降はインディーズ・自主レーベルに移り、最後のリリースは2019年です。

「はじめまして」
1 はじめまして
2 泣かないWeekend
3 食卓にルールを
4 ぶらんこ降りたら
5 恋がひとつ消えてしまったの
6 June brideになれなくて
7 朝のキスを
8 シャッターチャンスの連続
9 2年あとのプロポーズ
10 坂道

 95年にリリースされた1stアルバムです。アイドル声優というくくりが出始めてきた頃で、このアルバムも基本的にアーティスト活動というよりはアイドルチックな曲が多くなっています。8がデビューシングル曲、5がそのカップリング曲。1は開幕の小曲。4や10はその後の彼女っぽさを感じさせるちょっと寂しげな良曲です。



 アルバムより半月ほど先行してリリースされた正真正銘のソロデビュー曲。声優としてのデビュー作だったNHKアニメ「モンタナ・ジョーンズ」のイメージソングとして番組の中でも流れていました。ちなみにオープニングとエンディングのテーマはAlfeeが担当でしたので、私はこの番組の中で彼女を知ることになりました。
 作詞はSora、作曲は山本はるきち。Soraはこのアルバムでも4,7,10でも作詞を担当し、他にも丹下桜や堀江由衣など声優・アニソン系に強い人です。山本はるきちさんは元Lookのメンバーで、岩男潤子さんのバンマスとしてその後も連れ立って活動し、98年には潤子さんと結婚されています。07年に離婚していますが。
 シャッター音のSEに続いて軽やかなシンセのイントロ、軽快なシンセピアノにシンセブラスと言ったわかりやすい90年代サウンドに可愛らしいボーカルが乗ります。サウンドもメロディも歌詞もいかにもアイドルチックで、今現在に続くアイドル声優の走りが感じられます。
 ちょっと面白いのがずっとダブルトラックのボーカルです。普通ダブルトラックのボーカルというと声を補強するためにやることが多いのですが、微妙にユニゾンとコーラスを行ったり来たりしています。きちんとコーラスパートを歌っているのはうまいと思いますが、ユニゾンパートが綺麗に重ならないのはへたさを感じます。素人のカラオケではないのですから狙った音程なのでしょうが、ちょっと微妙に感じてしまいます。一度普通に歌った後、キャラクターの声でちょっと下手ウマに歌ったような印象です。
 先ほども書いたようにこの曲はアニメのイメージソングでした。このアニメで彼女は声優デビュー作ながらメインヒロイン役で、しかも本編終わりのミニコーナーではナレーションも担当していました。そのミニコーナーで流される数曲の内の一曲でしたから私の耳にも残り、せっかくだからと8cmシングルを買って以降彼女を追い続けています。他のアイドル声優はだいたいが声の仕事で人気を摑んでからCDを出す人が多い中、声の仕事・歌の仕事ともが同じ時点から始まったと言うのは、当時からしても珍しいことです。もっともデビュー前にアイドルグループ「セイントフォー」や、ミュージカルや教育テレビなどという微妙にお仕事をしていましたが、声優・歌手の両方を最初から見ていられたこと、そして売れていく様・だんだん仕事がなくなっていく様・今でもしっかり仕事を続けていく様まで見続けられているのは、ある意味貴重な体験です。

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2026年10月01日 08:00

2001年「Aristocracy」収録
Aristocracy - 片倉三起也
宝野アリカ
徳間ジャパンコミュニケーションズ
2001-04-25



 本日から新しいテーマです。「山」「海」「川」と遊んできましたので、思い出は写真にとろうということで、「絵画・写真」、英語だと「Picture」です。
 まずは邦楽部門でアリプロから。
 ボーカル・作詞担当の宝野アリカ嬢と、キーボードで作曲担当の片倉三起也センセのユニットです。最近のクレジットではバイオリニストが併記されることもありますが、正式メンバーはこの二人のみです。
 88年に「蟻プロジェクト」としてインディーズデビュー。92年に「ALI PROJECT」としてメジャーデビュー。独特のスタンスで活動をしていますが、特にアニソン界隈では絶大な人気があります。別に声優の仕事をしているわけではなく、あくまでアニメの音楽担当が多いというだけなのに、アニメファンの知名度は物凄いものがあります。CDショップでは大抵アニソンのコーナーに置かれており、アニメ特化型といった部分があります。
 現在までにオリジナルアルバムが20枚以上、ベストアルバムが10作程度、ストリングス企画の「月光ソワレ」シリーズが8作リリースされています。

「Aristocracy」
1 miserere
2 少女貴族
3 病める薔薇
4 MALICE
5 a la cuisine
6 桂花葬
8 閉ざされた画室
9 un tableau blanc -絵画旅行-
10 闇の翼ですべてをつつむ夜のためのアリア
11 プラタナスの葉末に風は眠る
12 Sacrifice
13 solemnis

 01年リリースの5thアルバム、蟻プロ時代からの通算で6枚目になります。3がシングル曲。11はインスト曲で片倉さんのソロアルバムにも収録されています。12は2000年にリリースされたベスト盤「Jamals vu」に収録されていた曲です。
 オリコンでは圏外。この頃はアリプロ自体が沈んでいた時期です。この後で「グラギニョ」や「禁じられた遊び」等でようやく話題になるようになりました。この雌伏の時期から応援していた私にとっては、その後の「黒アリ」全盛はちょっと面食らいます。
 この頃のアルバムは手に入りにくいので、中古屋をこまめに探すことになります。もっとも今はネットで探しやすくはなっていますが。



 作詞はアリカ様、作曲は片倉センセ。色々な画家の名前が登場する白アリ楽曲です。副題に「絵画旅行」とついてることからもわかる通り、画家の名前と同時にキーワードとなる言葉も登場するのが面白いところです。「Redonのペガサス」「Rubensの天使」「Monetの睡蓮」「Rousseauの葉陰」「Kislingの少年」「Rossettiの少女」「Cezanneの丘」「Goghの星月夜」。たいして絵画を見ない人でも「モネの睡蓮」や「ゴッホの星月夜」などは想像ができます。どれも名画ばかりですから一つの美術館で一緒に目にすることはまずありませんが、画集などではいくらでも見られるものばかりです。
 いかにも白アリ楽曲の、ストリングスがメインとなります。まだ大ヒットがない時期ですから、大編成のオーケストラではなく恐らくシンセ音源でしょう。片倉センセはそういった音作りが上手いので自然に感じますが、音の粒立ちや音圧などが揃いすぎています。イントロなどで目立つバイオリンのみ渡辺剛のクレジットがあります。ちなみに渡辺さんはGクレフの元メンバーで90年代半ばからずっとアリプロのレコーディングに参加している馴染の人です。
 バックの音が白アリサウンドですと、アリカ様の歌声も澄んだソプラノボイスで清浄な雰囲気が漂います。アニメのテーマなどで聴かせるドスの利いた歌声とは違い、清楚な天使の歌声です。特にこの時期の白アリ楽曲は声の綺麗さが際立ちます。実際にストリングス企画の「月光ソワレ」ライブは翌年の2002年から、その音源のリリースが2003年からで、この時期を境に白アリ企画が別に飛び出す感じです。ストリングスの静謐な雰囲気とアリカ様の歌声で別世界を作り上げるのですから凄いことです。

 曲紹介とは少しズレますが、アリプロの曲を「絵」で歌詞検索かけるとやたらと「影絵」がヒットしました。私の印象としてはルーベンスやダリといった画家の名前がよく出てくる印象でしたが、意外なほど「影絵」が多くて驚きました。よくよく思い返してみればあれもそうか、これもそうかとなりました。

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2026年09月30日 08:00

2002年「Deep River」収録
Deep River
宇多田ヒカル
EMIミュージック・ジャパン
2002-06-19



 テーマ:「川」のラストです。
 98年デビュー。当初はテレビに出演しない、独特のPV、15才で作詞作曲を手がける、藤圭子の娘、逆輸入の帰国子女、と話題先行で盛り上がりました。もちろん曲の良さもありましたけれど、99年の1stアルバム「First Love」はいきなりアルバム売り上げの歴代記録を塗り替える大ヒットとなっています。その後もシングル・アルバムを出せばヒットしています。4thアルバム「Ultra Blue」が売り上げ90万枚で売り上げが落ちた、といわれたのですからレベルが異常です。一時はUTADA名義でアメリカでもリリースしていました。大ヒットにはなっていませんが、ビルボードのアルバムチャートでTop100内に入った邦人アーティストではラウドネス以来で7組目だったそうです。
 その後は母の死や、結婚・出産もあり、レーベル移籍もありながらマイペースに活動を続けています。現在までにオリジナルアルバムが宇多田名義で8枚、UTADA名義で2枚リリースされています。現在でもリリース自体はありますが、シングルは配信ばかり、たまに出すEPミニアルバムも配信だったりLPのみだったりと、CDのアルバムセールス記録を持っている人とは思えない変身ぶりです。うまく時代に合わせてると言った方がいいかもしれませんが。

「Deep River」
1 Sakura ドロップス
2 traveling
3 幸せになろう
4 Deep River
5 Letters
6 プレイ・ボール
7 東京Nights
8 A.S.A.P.
9 嘘みたいな I Love You
10 Final Distance
11 Bridge
12 光

 02年リリースの3rdアルバムです。1,2,10,12がシングル曲、5は両A面扱いとなっています。
 リリース直前に卵巣腫瘍の摘出手術を受け、プロモーション等は少なくなりましたが、それでも発売週に200万枚、最終的には3ミリオンの300万枚を突破し、オリコンの年間チャートのトップになっています。



 シングルにはなっていませんが、アルバムタイトル曲としてMVは作られています。作詞作曲は当然宇多田ヒカル自身、編曲は河野圭と宇多田ヒカルの連名。
 遠藤周作の「深い河」に影響を受けたと言われ、どこか南アジアっぽさがあります。多分シタールの響きのせいでしょう。このアルバムには以前からのR&B系の他にもラテン調だとかダンスナンバーとかいろいろあるので、変わった曲だとは思ってもそこまで意外性はありません。シタールが印象的だとは言えいわゆるインド音楽と言うほどではなく、あくまで印象的な音だな、ぐらいのアレンジだったのもあります。
 ちょっと暗めで、盛り上がりという点では寂しく感じます。マイナー調のメロディで寂しげで、展開も少なく、歌詞も哲学のように小難しく感じます。当時の宇多田ヒカルと言えば突然現われた大スターで、音楽業界がその動向を固唾を呑んで見守る存在でした。そんな彼女のシングル曲はストーリー的にはわかりやすいのに、アルバムタイトル曲はこんな小難しいのかと思ったものです。
 歌の上手さは群を抜いています。特に長音、伸ばしている最中で音を変化させるところとかは、単純にスゲーなと思います。こういった部分は当時カラオケでみんな苦労していた部分です。ただ声に力強さと言うか勢いがなく、あくまで「いい声でうまく歌う」という印象です。ここら辺は私が普段聞いてるのがハードロックだというのの弊害です。カレン・カーペンターがいくら歌が上手くても、オジー・オズボーンのように歌えるわけはありません。それは頭ではわかっていますが、私の好み的にどうしても気になってしまうところです。

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2026年09月29日 08:00

2005年「夢の中のまっすぐな道」収録
夢の中のまっすぐな道
aiko
ポニーキャニオン
2005-03-02



 テーマ:「川」で続けます。
 大阪出身で、ポプコンの後釜である「Teens Music Festival」でグランプリ獲得。その後大阪でラジオDJなどをしながら、インディーズでアルバムをリリース。98年にメジャーデビュー。99年の3rdシングル「花火」がヒットし全国区に。2000年のアルバム「桜の木の下」がオリコン1位でミリオンセラーの大ヒットとなり紅白にも出場。その後は体調不良でのライブキャンセル等はありますが大きな活動休止もなく、昨年デビュー25周年を迎えています。
 話題という点では「花火」「カブトムシ」「ボーイフレンド」といった2000年前後の曲が中心になりますが、現在でもアルバムを出せばオリコン上位になりますし、紅白は25年間で14回も出場していますし、ツアーも含めてライブは毎年開催していますし。なんだかんだで第一線でずっと走り続けている音楽人です。

「夢の中のまっすぐな道」
1 青い光
2 恋人同士
3 エナジー
4 明日もいつも通りに
5 かばん
6 恋の涙
7 ビードロの夜
8 愛のしぐさ
9 ずっと近くに
10 Smooch!
11 花風
12 三国駅
13 星物語

 2005年にリリースされた6枚目のオリジナルアルバムです。オリコンでは週間1位、年間26位になっています。
 5,11,12がシングル曲。カップリング曲の収録はありません。他に1がCMに使われています。13はシークレットトラックのような扱いでブックレットに歌詞はなく、トレイの下に印刷されていました。



 作詞作曲はもちろんAIKO自身。編曲は吉俣良。彼女はアーティスト名は小文字のaikoですが、JASRACへの申請が大文字のAIKOとなっています。吉俣さんは美空ひばりのバックバンドから音楽活動を開始し、キーボードプレイヤーとして活動した後作曲家・編曲家・プロデューサーとなっています。代表的なところでは映画「冷静と情熱のあいだ」や「Dr.コトー診療所」、大河ドラマ「篤姫」、富士ドラマ「眠れる森」などの音楽担当、日清「スパ王」のCMなどがあります。aikoとは02年のシングル「今度までには」から一緒に仕事をしており、「三国駅」などがシングル化されています。
 三拍子のちょっとジャジーな楽曲です。吉俣さん自身のピアノにバカボン鈴木のベース、佐野康夫のドラムが基本で、トランペットやサックスなどが途中で入ってきます。ギターよりもホーン類の方が大きな音ですし、ウッドベースの音ですし、なによりピアノが独特の転がり方をします。純粋なジャズとは言えませんがどこか「ジャズっぽい」雰囲気を感じます。
 サビの一部にだけ挟まる三連符が面白い味になっています。この三連符の部分だけ四拍子のようにも感じます。私はきちんとコードをコピーしたわけではないのではっきりしたことは言えませんが、三拍子で数えているとズレてしまいます。三連符だからそう聞こえるんだ、と言われるとそんな気もしてくるくらいに自然に処理されていますが、そこだけ「4」まで数えると綺麗に解決します。
横顔にあたった宵の星
川辺を今日初めて
手を繋いで歩いた

 まだ恋人になれていない時期の、夕暮れ時の川べりという舞台設定が、たった三行で伝わります。そこから諸々物語を経て「ずっと近くにいるよ」とタイトル回収して曲を〆ます。最後の一言だけカギ括弧付きで書かれているので、思いが伝わったのだと結末を知ることができます。元々詞先で曲を作る人で、作詞能力の高さが判ります。

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2026年09月28日 08:00

1988年「Vocu」収録
VOCU
和田加奈子
EMIミュージック・ジャパン
1988-11-06



 テーマ:「川」で続けます。
 デビューは85年。今では大作詞家となった及川眠子さんの作詞家デビュー作である「パッシング・スルー」というシングルでデビュー。80年代後半はアニメのテーマなども担当して、よくラジオの音楽番組に顔を出していました。90年までにオリジナルアルバム6枚とミニアルバム1枚がリリースされています。91年に結婚を機に音楽活動を停止しました。
 その後はマイク真木と再婚したとか、子供が生まれたとかのニュースがたまに流れて来る程度で、音楽活動自体は停止したままです。それでも2019年になって過去のアルバムが初CD化及び再販され、一部でまた再評価されています。

「VOCU」
1 ママはライバル
2 Hellow My Radio
3 あの空を抱きしめて
4 失恋教室
5 プラモデルの翼
6 ラッキー・ラブ
7 Asian Dream
8 向かい風に
9 パパのJAZZ
10 約束のイブ

 88年にリリースされた4thアルバムです。3,6がシングル曲。6はカイリー・ミノーグの超有名曲のカバーです。オリコン最高位は29位。
 スタジオミュージシャンが腕利きたちで、白井良明・鳥山雄司・本田雅人・金子飛鳥ストリングスなどが絡んでいます。
 クレジットによると、ミックスだけでなく録音もLAで行われているようです。LAで録ったのが一部なのかすべてなのかは情報がありませんでした。



 タイトル通りどこか東南アジアの要素を足したポップ曲です。いわゆるニューミュージックの末裔である彼女の曲としては、ちょっと異質なアレンジです。元々がユーミン・今井美樹・杏里などの流れを汲む都会的なシティポップの匂いの曲が多くありましたが、この曲は異文化の匂いをさせています。都会のお洒落さではなく、旅先でのちょっとした心の動きとでも言いましょうか。これがニューヨークやロンドンならばいくらでも例はありますが、東南アジア風に料理しているのが当時としては面白かったですね。
 作詞は和田加奈子自身、作曲は松島英男。このアルバムは全曲彼女の作詞でセルフプロデュース。どこか私小説的なアルバムの中に入っているとなると、実際に彼女がどこかアジアの片隅に出かけた時のエピソードのようにも感じます。
金色の舟が 赤い帆なびかせ
煙った街を見つめながら 銀の川を流れてく

 歌詞の中でどの国という特定の言葉は出てきませんから勝手な想像でしかありませんが、メコン川沿いのプノンペンとか、そういった印象です。実際はどうかわかりませんが、東南アジアは川になぜか金色の派手な船が浮かんでいる印象です。なんででしょうか、手漕ぎの木の平船なのに金や赤の色使いで、熱帯雨林の中の小さな川に頭に笠をかぶったおじちゃんが漕いでる印象です。ま、川は銀ではなく茶色なんですが。

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2026年09月27日 08:00

1989年「Time The Motion」収録
TIME THE MOTION
小比類巻かほる
徳間ジャパンコミュニケーションズ
1995-07-21



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 85年デビュー。87年のシングル「Hold On Me」がテレビドラマのテーマとなりヒットし、紅白にも出場。「City Hunter」はアニメのテーマとして現在でも人気です。90年代前半まではヒット曲もそこそこ出ていましたし、プリンスやモーリス・ホワイトがプロデュースをしていたりと、話題は色々とありました。
 現在でも一応現役ですが、CDとしてのリリースはほぼありません。アルバムは配信限定ですし、ライブもたまに他の人と一緒の形態ばかりです。今年も配信でアルバムがリリースされ、8月には小さい箱ですがライブがありました。

「Time The Motion」
1 Wild Generation
2 Dreamer (Long Version)
3 いい子を抱いて眠りなよ
4 In The Rain
5 Mind bells
6 Bliss
7 Everything’s All Right
8 アスファルトの帰り道
9 Time The Motion
10 リバーサイドパーク
11 Silent Blue

 89年にリリースされた6thアルバムです。オリコン最高位は2位。ソニーを離れこのアルバムからTDKへ移っていますので、第二期とでも言いましょうか。2が先行シングル、3は3ヶ月後にライブバージョンがシングルとしてリリースされています。
 5,6はプリンスのプロデュース。他はほとんどの曲が小比類巻かほる作詞・大内義明作曲・デビッド・キャンベル編曲。



 80年代シティポップの正統進化曲です。R&BとAORのいいとこ取りにポップセンスを振りかけています。賑やかでちょっと綺麗すぎるきらいはありますが、バンド音が好きな人間も納得できるギターも入っています。ブラス系の音が目立ちますが、恐らくシンセ音源でしょう。当時はこういう音が流行っていましたし、彼女の曲にはこういう音が多かったので、ある意味馴染んだ音です。
 彼女の歌声は「さすが」の一言です。元々歌の上手さというか声の凄さで人気となった人です。曲自体は特筆するほどではない曲も、この人が歌うと凄みというか深みというか、広がり・奥行きが出てきます。当時はそこまで表舞台に出てこなかったR&Bという言葉を広めたのは、小比類巻かほると久保田利伸の成果と言ってもいいかもしれません。イカ天に始まるバンドブームの傍らで、バックの音ではなく声の力で戦っていた人だから、この曲でもバックの音はそこら辺に転がってるような音なのに広がりを感じます。アイドルのように聞いてて不安になる部分は一切ありませんし、この人の声を聞いているとなんか落ち着くんですよね。単純に私の好きな周波数なのかもしれませんが。
 この人はR&B系と言うか、ブラックミュージックの流れを汲む歌姫です。元々が三沢基地のFENを聞いて育った人で、80年代後半の女性ポップス人気華やかな頃でもこの人は歌声で勝負していました。ちょっと違うかもしれませんが、宇多田ヒカルや椎名林檎が人気を博していた2000年代初頭に、Misiaが歌声で人気を取ったのと近い印象です。爆発的な売り上げより、音楽好きの人なら名前を知っているような立ち位置も似てる気がします。

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2026年09月26日 08:00

1986年「Reimy Brand」収録
麗美ゴールデン☆ベスト-REIMY BRAND COMPLETE-
麗美
日本コロムビア
2005-05-18



 テーマ:「川」で続けます。
 84年にユーミンの妹分としてデビュー。曲作りからプロデュースにいたるまで、ほぼすべて松任谷夫妻が手がけていました。そのおかげでユーミンのファンには知られていましたが、それ以外の一般人にはそこまで名前を売ることが出来ていません。一般的にユーミンの名曲として知られる「ノーサイド」や「青春のリグレット」は、ユーミンが麗美に提供した曲で、ユーミンとしてはセルフカバーになります。
 86年からは「ユーミンの妹分」から離れて、シンガーソングライターとして歩んでいます。88年にはアメリカでも曲を出して、デビー・ギブソンが曲を提供したり、米クラブチャートで14位と結構いい成績を残しました。90年代前半の女性シンガーソングライターブームで、永井真理子・辛島美登里らと共に再度脚光を浴びましたが、それ以降はあまり音沙汰がありません。たまに別名義でドラマやアニメのサントラに関わっているようですが、自身のアルバムは出ていません。

「Reimy Brand」
1 Time Travelers
2 青春のリグレット
3 パンジーとトパーズのネックレス
4 ポニーテール
5 ノーサイド
6 恋の一時間は孤独の千年
7 愛にDesperate
8 残暑
9 ひとちがい
10 霧雨で見えない
11 どんなふうに
12 何もいらないから
13 星のClimber

 86年にリリースされたベストアルバムです。1,2,7,8がシングル曲、6,12がカップリング曲です。
 松任谷夫妻が関わった曲ばかりを集めています。名曲揃いで、当時ユーミンがどれだけ力を入れていたかがわかりますね。5はユーミン自身もセルフカバーしている名曲です。その後色々な人がカバーしてますが、みなさん「ユーミンのカバー」としていて、オリジナルである麗美のことを忘れ去っているのが寂しいです。13はユーミン作詞・麗美作曲と珍しいコンビで、ユーミンが後にカバーしています。ユーミンが詞のみ提供するなんてよっぽどのことです。どれだけ力入れていたことか。
 2005年に「Golden Best -Reimy Brand Complete-」として再販され、そちらには4曲プラスされています。



 オリジナルは84年の3rdシングル「残暑」のB面で、2ndアルバム「”R”」にも収録されています。ユーミンの作詞作曲で、編曲は松任谷正隆さん。ユーミン自身も92年のアルバム「Tears And Reasons」でセルフカバーしています。この曲も麗美の曲としてではなく、ユーミンの曲として記憶している人の方が多そうですね。私は断然麗美の方が好みなんですが。
 シンセ音主体のポップ曲です。ちょっと変わったリズムに印象的なフレーズがかぶさり、麗美独特の舌っ足らずなボーカルが乗ります。シンセのリズムがパーカッション主体になればサンバのようにも感じますし、ミステリアスな雰囲気はアラブ・ジプシー音楽のようにも感じます。メロディラインは哀愁がありながらもキャッチーで、さすがユーミン作曲です。全体的にJ-Popらしくないというか、アレンジ次第でどこの音楽にも合致しそうな雰囲気を感じます。
 麗美の声が特徴的です。もともと沖縄出身で日本語っぽい癖がなく、ビブラートをかけないどこまでも平坦な歌い方の人です。その上声が特徴的ですから、好き嫌いはわかれると思います。どこかロリっぽさもありますし、かといって艶っぽさがないわけでもない。小中学生からすれば特徴的なアイドルボイスで、二十歳を超えた人からすれば大人っぽい妹属性、そんな印象です。近い印象の人ですとバングルスのスザンナ・ホフスとかが浮かびます。この声が当時中学生だった私には刺さったんですね。
 私は元々ユーミンの楽曲は好きな曲が多いんですが、ユーミンの声に苦手意識があります。麗美の声も特徴的ですが、ユーミンの声は私の好みとは違う方向で特徴的なせいです。恐らく世間一般的には麗美よりユーミンの声の方が好みの人が多いでしょうが、こればかりは趣味嗜好の問題ですから仕方ありません。
たとえば10年後の花火の晩
約束の川辺に 呼び出してね

 花火というと夏の夜の風物詩ですが、歳時記によると元々は秋・初秋の季語だったそうです。昔はお盆行事だとか秋祭りに紐付いていたそうですが、明治期に新暦が登場し、夏の納涼で打ち上げることが多くなり変遷したそうです。もちろん現代楽曲であるこの曲は「夏」として捉えるのがいいんでしょうが、夏真っ盛りよりも晩夏・初秋の方が似合うように感じてしまいます。

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