2012年04月27日

爆笑問題カーボーイ 投稿の手引き

こんばんは。ステイゴールドです。

この記事では、僕が爆笑問題カーボーイを約10年聴き、投稿を続けてきた中で、投稿するネタを最も面白くさせる「フォーマット」について説明します。
投稿の経験が浅い投稿者や、ポッドキャストしか聴いていない投稿者には是非とも目を通していただき、ネタの品質向上につながればと思います。


今回説明する「フォーマット」とは、投稿するネタの核となる部分「本ネタ」の面白さを十分に引き出す書き方のことです。
「わ!びっくりした」のコーナーであれば、『ラジオネーム』『太田さん、○○、こんばんは』が「フォーマット」、『びっくりしたエピソード』が「本ネタ」にあたります。
「本ネタ」は投稿者のセンスや文章力が中心となるため、指南できるようなものではありません。それに対し、「フォーマット」は「本ネタ」を活かすためのフリであり、共通のテクニックなのです。
そして、この「フォーマット」を無理に膨らませ過ぎると、「本ネタ」の面白さをなくしてしまうことがあります。リズムが悪くなり、「本ネタ」の内容に気が向かないためです。
適切な「フォーマット」を理解すれば、「本ネタ」の面白さを十分に伝えることが出来ます。そのコツとなるのは、以下の4点です。


その一.自己紹介は要らない

「リスナー歴15年」や、「田中さんと同じ猫好きです」など、ネタの前に自己紹介を行う投稿者がいますが、こういった自己紹介は要りません。
その理由は至極単純。制作サイドやリスナーにとって、投稿者の素性に興味はないからです。
制作サイドやリスナーが求めているのは「どんな本ネタを送ってきたのか」であり、「どんな人が送ってきたのか」ではないのです。
投稿者はリスナー歴や趣味、性別や住所といったプロフィールを書く必要はありません。むしろ、書かない方が良いですね。
書かない方がいい理由は、不要な自己紹介文を読み上げることで、他のメールを読む時間や、他のコーナーをやる時間を削ってしまうからです。
適切な「フォーマット」のネタには、こういったムダがないため、他のメールやコーナーを邪魔しません。その結果、面白いネタが数多く紹介される正のスパイラルとなります。
一方、ダメな「フォーマット」のネタにはムダが多いため、他のメールやコーナーの時間を奪ってしまいます。その結果、ネタ数が少ないうえに面白くないネタばかりという負のスパイラルが生まれてしまいます。

どうしても伝えたい主張があるのであれば、「読まれれば初採用ネーム」みたいに、ラジオネームの前に着ける形でまとめてください。
その場合でも、長々とした文章にしないこと、文節がメチャクチャな文章にしないことが前提です。


その二.時候の挨拶は要らない

「季節の変わり目ですので、お体御自愛ください」といった文章をつける投稿者がいますが、これも要りません。
その理由は、手紙じゃないからです。
番組に送られるメールはお便りと呼ばれることもありますが、深夜ラジオの場合、手紙のマナーは求めていないのです。
それに、自己紹介と同様、他のメールを読む時間や、他のコーナーをやる時間を削ってしまうことにもつながります。

要するに、ラジオネームを名乗り、『太田さん、○○、こんばんは』と書いたら、すぐに「本ネタ」に入ればいいのです。


その三.田中いじりを「本ネタ」に持ち込まない

カーボーイのネタの特徴である、挨拶での田中さんいじり。これを「本ネタ」にも使うのは間違いです。
なぜ間違いなのか。それは田中さんのリアクションに余計な仕事が増えることで、「本ネタ」の面白さがブレてしまうのです。

例として、『太田さん、阿佐ヶ谷の地主さん、こんばんは』と挨拶に書いたケースで紹介していきましょう。
太田さんが本ネタのエピソードを紹介している時、田中さんは突っ込みやリアクションをとっています。
そういう時に、『〜〜だったのです。田中さん、どう思いますか?』と投げかければ、田中さんは直前の話題に対するコメントを即座に言ってくれるため、「本ネタ」と田中さんのコメントに一体感が生まれます。
しかし、『〜〜だったのです。阿佐ヶ谷の地主さん、どう思いますか?』と投げかけると、田中さんは「いや、地主じゃねぇから」と、田中いじりに対するツッコミを挟んでからコメントするため、「本ネタ」と田中さんのコメントの一体感が薄れます。
そして、一体感が薄れることにより、「本ネタ」の面白さが盛り下がってしまうのです。

また、田中いじりはボクシングでいえばジャブ程度の威力しかありません。せっかく「本ネタ」で盛り上がっていることころに、田中いじりをもう一度行ってしまうと、確実にスベります。
挨拶いじりはそこだけに留めておきましょう。


その四.『採用されたら、次は○○の話を送ります』は厳禁!

「人妻枠」や「わ!びっくりした」のコーナーで、「本ネタ」の後に『採用されたら、次は○○の話を送ります』と書く人がいますが、これは非常に良くない文章です。
それはなぜか。『採用されたら、次は○○の話を送ります』というこの文章を少し書きかえると、以下のようになります。
『○○の話は、この話が採用されたら送ります。』
どうでしょう。ほぼ同じなのに、途端に傲慢な印象を持つ文章になったと思いませんか?
そこです。『採用されたら、次は○○の話を送ります』という文章、攻撃的に意訳すると『○○の話は、今回送った話を採用しないと送りませんからね。○○の話を送ってほしかったら、採用しなさいよ。』という意味になります。
こんな文章を書かれたら、どんなに「本ネタ」が面白くても、途端に印象が悪くなってしまいます。

根本的な話をすると、ラジオ番組にとってメールとは「パーソナリティーのトークを盛り上げるための道具」にすぎないのです。
メールがなくてもパーソナリティーがいればラジオ番組は成立しますが、メールがあってもパーソナリティがいなければ、ラジオ番組は成立しません。
ラジオ番組にとって、パーソナリティーは絶対的な主であり、メールは従の域を上回る事はありません。
にもかかわらず、『私のメールを採用しなさいよ。』という、エゴ丸出しな意味を持つ文章を書くというのは、他の投稿者やパーソナリティー、ひいては番組をも冒涜する行為なのです。

もし今回送ったメールが不採用だったとしても、別のネタを送ればいいのです。
『私の投稿を採用しないんだったら、次は送らない』と思うような投稿者なのであれば、どうぞ投稿をやめてください。ラジオ番組は、自己顕示の場ではないのです。



いかがでしたでしょうか。納得できる部分もあれば、相容れない部分もあるかもしれません。しかし、今回書いた内容は、爆笑問題カーボーイに限らず、多くのラジオ番組で求められるものばかりです。
投稿者とは、番組を盛り上げる「協力者」です。「協力」という単語には、「力」という字が4つも出てきます。適切な「力」を入れなければ、「協力」は成り立ちません。


長々とお付き合いいただきありがとうございました。あなたの投稿生活の充実と、爆笑問題カーボーイの更なる繁栄を願って、結びとさせていただきます。
staygoldsuper at 05:03│Comments(13)

この記事へのコメント

1. Posted by どんぐり   2012年04月27日 06:38
5 あなたは、リスナーの鑑です

私は10年来のリスナーですが(無投稿、これからも)、このような方に支えられている番組を聴いていて、たかが、いちリスナーですが誇らしいです

無機質な言葉ですみませんがこれを伝えさせて下さい
「これからもがんばって下さい」
2. Posted by ステイゴールド   2012年04月28日 12:29
>どんぐりさん
ありがとうございます。

本当はそこまで仰っていただけるほどの人間ではないのですが、嬉しいです。

最近はさっぱり採用されていないので、もっと頑張ります!
3. Posted by サスペンダー二毛作   2012年04月29日 14:11
投稿の手引き、読ませていただきました。投稿100連敗中の自分にとって参考になりました。

お時間があれば、カーボーイに限らずもっと広い範囲での「投稿」の手引きについて書いていただけると自分みたいな者にとっては非常に有難いです。

宜しくお願いします。
4. Posted by 一リスナー   2012年04月29日 23:10
そんなことより常連通しの馴れ合いをなんとかしてくれよ。
5. Posted by ステイゴールド   2012年04月30日 00:32
>サスペンダー二毛作さん
ありがとうございます。

今回のは、以前からカーボーイの一部の投稿フォーマットに対する疑問があり、それが定着しつつある状況を何とかしたいと思ったが故の緊急のものです。
毎週投稿を続けていけば、そういう所は教えられなくても徐々に掴めてきます。
なので、投稿を続けてください。それが一番の上達への道です。

なお、「本ネタ」に関しては、僕もいまだにどういうのがいいのか掴めてませんw


>一リスナーさん
それは知りませんよ。

飲み会などで仲良くなることはありますけど、ネタに関しては全員ガチでやってますよ。
6. Posted by イザベラの元彼   2012年04月30日 17:30
ステイゴールドさんの意見にほぼ同意です。

ですがこの意見は投稿者よりも、むしろスタッフの方々に読んでもらいたいですね。

テンポを悪くする余計な部分は作家さんが削るべきだと思います。
『初投稿です』や『採用されたら、次は〜』のような投稿があれだけ読まれれば、
そりゃ皆真似したくなるでしょう。

作家さんがある程度添削しない限り、
あれが番組の「フォーマット」だと新規投稿者が思ってしまっても仕方がないと思います。
7. Posted by 地主   2012年05月01日 00:18
ステイゴールドさんの意見大賛成です!
僕はラジオネーム○○改め○○ってのもやめた方がいいと思います
あれでウケてるの聞いたことないし、中には声優さんのくだらないダジャレを送って変な空気にしてた投稿者もいましたしね
8. Posted by ステイゴールド   2012年05月01日 01:08
>イザベラの元彼さん
ありがとうございます。

たしかに、番組側が添削すれば、解決できる部分はあると思います。
ですが、「原文を尊重してそのまま読む」というのがカーボーイのスタイルですし、だからこそ様々なネタの送り方が生まれているのだと思います。

がんじがらめにするつもりはないのですが、「フォーマット」の範囲内で試行錯誤していくのが、ネタの面白さとカーボーイらしい自由さを両立させることができるのではと思っているので、そういった部分は投稿者側でいろいろ試してほしいなと、僕は考えています。

>地主さん
はい、僕も悪乗りする時があります。すみません。

今回作った「投稿の手引き」は、僕自身への戒めでもあるのです。
9. Posted by ドラゴン   2012年05月01日 20:19
基本的に同意できるのですが、「自己紹介は要らない」の部分で、藤田さんの投稿についてはどうお考えでしょうか?
彼こそ、素性を長々と書いてる気がします。常連だからOKという解釈だと、この手引きは単なる新人潰しになってしまいますよ。

あと「一リスナーさん」がおっしゃってる、常連同士の馴れ合いの投稿も控えて欲しいです。
事実、常連同士の飲み会でのエピソードとか、タイタンライブで藤田さんが先に帰ってしまってびっくり!などの投稿もありましたし。
10. Posted by ステイゴールド   2012年05月01日 22:46
>ドラゴンさん
リスオブをやっていると、藤田さんのも「長いなぁ」と思うときは、正直ありますよ。
ただ、最近の藤田さんは「藤田悦史君」でスッキリまとめているケースが増えているので、潮流が「フォーマット」側に向いてきているのだと考えています。

また、「馴れ合い」に関するメールについては、特段に面白くない限り、要らないと思います。
指摘されているメールは僕も送った事がありますが、既にそのようなメールは久方採用されていないのですから。
ただ、他の職人をネタにしているからといって、全てが「馴れ合い」ではないということだけはわかってください。
11. Posted by オングストローム   2012年05月02日 14:07
地主さんの、

『僕はラジオネーム○○改め○○ってのもやめた方がいいと思います
あれでウケてるの聞いたことないし、中には声優さんのくだらないダジャレを送って変な空気にしてた投稿者もいましたしね』

釘宮利益率とか
能登まみこすり半劇場とかね。
ていうか、これやってたの、
ステイゴールド当人じゃんw
12. Posted by たうら   2013年05月01日 13:32
最近のカーボーイに対するモヤモヤが書かれていてスッキリしました!
こういうのは挙げればキリがないのかもしれませんが、
顔文字の使用に関しても似たことを感じました。
太田さんはきちんと書いてある通りに読むので、
顔文字があるとその説明に時間がかかってしまいがちに感じます。
13. Posted by 膳場吉兆   2013年07月29日 15:01
うーん、結局本文のネタ自体なんだよな

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