2011年09月02日

とりあえず名前出しちゃったんで続けておく。マリさんは設定より5才くらい上のイメージで

「お、彩だ彩!」
「…」


決起会当日―



『彩』ライブが始まって壇上に視線を釘付けにされている秋穂さんの隣を微妙に、少しづつ少しづつ距離を空け―それこそ敵DFラインとの駆け引きより慎重だったと断言できるね―そっと席を立つ。抜き足差し脚、さらに部屋を出る。
ドアのとこに立ってる運営の人にはちょっとお手洗いに、とか言ってその場をたたたっと立ち去る。


脱出成功。


  


脱出、なんて言っても別にここから抜け出してどっか行こうっていうわけじゃなくて。
そりゃそうだ、そんなのバレたら秋穂さんに半殺し―いや、7割か8割くらい―までの目に遭わされるし。


で、出て来たのは屋上。前に来たことあって抜け道知ってるんだよねー…


懐から隠していたケータイを取り出して、っと。



「まぁだ陸から返信来てないなあ…」



もしや私のいない間に悪い虫がっ!?陸ってあれで結構優柔不断なとこあったりするしなあ。そこがまた魅力だったりするんだけど!



「あれ?」



不意に声がして驚く。やばっ。抜け出したなんて知れたら後でミドルキック・ハイキックの雨あられがっ!!…と、思ったけど声の主は何だか見覚えのない、細っこい女の子。すらっとしてて赤縁の眼鏡、髪を後ろでまとめていて。こっちのヤバい、と思った時の顔に反応したのか向こうも驚いた顔だったのをすぐにニヤニヤのそれに改めた。



「ははあん、さてはそっちもサボリ?」
「べ、別に私はサボリなんかじゃ…えーとそう!人混みが苦手なんで新鮮な空気を吸いにね!」
「ふううううん」


その子は面白そうな顔を崩さない。


「ま、やけにケータイ気にしてたっぽいけど?」
「返信来ないんだよねー」
「来ないってどんくらい?」
「えーっと」


…確か送ったのが「これから開場だよ!」メールだったから…


「30分前くらい?」
「それ拘束し過ぎじゃないの?」


一般的な彼氏彼女ってそんなもんじゃないのかー?と思いもするがその子は別の感想を抱いてたらしい。ふう、と息を付くと自分のケータイを取り出した。


「あちゃー、やっぱいっぱい着信入ってるなあ…」
「そっちこそサボリじゃんか」
「そうだよ?」


キッパリ言い切りやがった(笑)こいつ(笑)


「何かさーこーゆー堅苦しいのって駄目なんだよねー」
「だからってサボっていいわけじゃないよ」
「いやいや、それサボってる人に言われたくないし」
「いやいや、私開会の時はちゃあんと会場にいたし!」


子供の喧嘩だな(笑)…って待てよ、私開会時からいたけど、この子見た覚えがない顔だ。って誰なんだろ、そういや?


「私は春日つかさ、春日スプリングサンズで選手やってる。あなたは?」
「マリ。マリ・イラストリアス」


言うとマリは眼鏡を直して私をじっくり見た。


「…ふうん、あなたが。名前だけは聞いてたわ」
「マリは…今季からの人?去年までには見た覚えがないけど?」
「ご明察。そして」


苦笑してマリは自分の眼鏡の蔓を軽く弾く。


「あー、福井の人?」
「そ、今季から入団、えげれす帰りの新進気鋭のストライカー!」


とん、とマリは自分の胸を親指で突く。


「マリ・イラストリアスとは私のことなのよ!」













「いや、今初めて聞いた」
「まあ、普通そーだわな」


からからとマリは笑い、「365歩のマーチ」を口ずさみながら会場へと戻るようだ。



その後ろ姿を見ながらぼんやりとあることを思い出す―




「あ、私も戻んないと!」


戻った瞬間秋穂さんに捉まり、会場の柱の陰でミドルキック10連発を喰らいましたとさ(笑)

 

steve600 at 22:12│Comments(0)TrackBack(0)春日 | チャレンジリーグの人たち

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