先日の話



津で仕事があり、昔住んでいた家の近くを通った。

小さいころ過ごしていた場所は本当に繊細に記憶されていて
些細な変化でもすぐわかるから不思議だ

よく遊んだ田んぼがマンションになっていたり
道場がなくなっていたりと
悲しい変化もあったが

住んでいた20年前と変わらず マツダはあった。


マツダは駄菓子屋さんで

50円玉を握りしめてお菓子をよく買っていた。

マツダは当時から見てもおばあちゃんが店番をやっていて

特に看板みたいなものはないが、みんなマツダと呼んでいた。

近くには、マツダとタバタという駄菓子屋さんがあったが
マツダのほうが好きだった。

タバタもおばあちゃんがやっていたけど、タバタは当たりが出てもお菓子くれなかったし、なぜか鍵が閉まっていて、インターホンでおばあちゃんを呼んでお店を開けてもらうというシステムだった。

マツダのおばあちゃんはすごく優しくて消費税が5%に上がった時に

ガキんちょの僕らに 
本当にごめんね ごめんね

と めっちゃ謝ってきたのがすごく印象に残っている。

小学校で必要なものはなんでも揃っていて
流行りはいつもマツダ発信だった。




そんな思い出が駆け巡り、車で通り過ぎた後にUターンして 久しぶりにマツダに入ってみることにした。



ガラガラガラー  こんにちわー

引き戸の感じもすごく懐かしかった。


おばあちゃんはまったく変わらず元気だった。
もう80歳なんだと

さすがに僕のことは覚えてなかった。
たぶん当時の体重の3倍くらいになっているからしょうがない

お店の中はガランとしており

ミニ四駆とか、ジャポニカ学習帳とか、ミルキーペンとか、ベーゴマとか、ガチャガチャとか
その一切が無くなっていて、

お店の一角に駄菓子が並んでいるだけだった。


おばあちゃんと話しながら懐かしいお菓子を買った。

もう子供がおらんのやって
おもちゃも、文房具も、ガチャガチャも みんなヤマナカに買いに行くんやって
卸をやってくれていた業者さんもみんな辞めちゃったんやって
ボケ防止でやってるんやって

切ないなあ


悲しいけど、解決策も思いつかんし

ヤマナカは便利やし

こうやって懐かしいものとか

失われていくんやろうなと


ごっついそろばんで駄菓子を計算しているおばあちゃんを見ながら思った。

「ごめんなー消費税もらうね」

20年前と同じように言っていた
消費税を謝られるのは後にも先にもマツダだけやろうなと




また行きます。




そして つばさはサイクロンズに入りませんでした。



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