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2018年09月15日
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        今の美術業界を考える(その732)

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藤田嗣治 展            2018年9月15日 
〜於  東京都美術館
                     10月8日まで
         
 上野の東京都美術館の藤田嗣治展にいってまいりました。
 今回は、BBJアートというIBM卒業生の仲間と拝見して参り
 ました。この藤田展にあわせて‘ギャルリーためなが’で藤田
 展を開催しておりますし、他の画廊でも美術館の開催に合わせて
 展覧会をするところが増えているように感じます。

 この藤田展は芸大時代の作品から晩年までの作品まで、藤田の
 画家人生を網羅する形になっています。初めて拝見する作品から、
 以前、銀座柳画廊で扱った作品にも出会うことが出来て、見応え
 のある楽しい展覧会になっておりました。

 一緒に拝見したBBJ(IBM卒業生の会)の仲間にも、藤田嗣
 治の書いた著書を読むことを勧めておりました。本を読んでから、
 展覧会を拝見すると理解も深まり、感動することも多くありました。

 藤田嗣治という作家は、‘日本人として世界に生きたい’という
 言葉を残しているとおり、世界で活躍された画家です。そこには
 フランスに行く前に、フランス語を習得されてから行かれるという
 ことからもわかるように、絵を学ぶだけでなく現地のコミュニティ
 に溶け込もうと努力された作家です。

 また13歳のときに、父親に「将来は絵描きになりたいので、お許し
 下さい。」と一緒に住んでいるにもかかわらず、厳格な父親に口頭
 では言えずに手紙を出したことも本に書かれておりますが、息子から
 手紙をもらった軍医だった藤田の父親の上司は、なんと森鴎外であり、
 森鴎外に相談した藤田の父親は、息子の芸術活動に理解を示した
 という事ですから、時代と人のご縁には驚くばかりです。

 さて、色々なご縁があっての藤田の活動ですが一つ新しいエピソード
 を日動画廊の社長夫妻から画商仲間の勉強会で伺いました。
 藤田の最後の奥様である君代夫人。年も離れており、藤田も溺愛されて
 いたということですが、かなりの焼きもち焼きだったそうです。
 藤田が君代夫人と結婚してから、裸婦は描いていないのに気づきません
 でした。そして、人間関係もひっそりとしたものとなり、藤田の亡くな
 ったあとも、君代夫人が著作権の事も含めて厳しかったのは周知の通り
 です。

 もし、芸術活動に理解のある奥様が、藤田の最後の妻であったとしたら
 藤田芸術は違ったものになったに違いないというのが、とても印象的で
 画家といえども、周りの人間関係に影響されるのだと改めて確認いたし
 ました。



                           文責  野呂洋子
 


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