柳画廊のメールマガジン/ブログ情報です。

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2021年09月18日
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       今の美術業界を考える(その886)

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学校ってなんだ!          2021年9月18日
日本の教育はなぜ息苦しいのか
       工藤勇一  鴻上尚史 著  講談社現代新書
          
ZOOMで毎月実施している読書会でご紹介された本を拝読させて
いただきました。教育には非常に興味を持っている私としては、
日本の現在の教育は、今のご時世に合っていないのは明らかで
あるにもかかわらず、どうして変えることが出来ないのだろうと 
思っています。

その中で、著書の工藤勇一さんは、2014年から2020年ま
で、東京都千代田区立麹町中学校の校長先生として、担任制を辞め
て、全員担任制にしたり、校則を廃止したり、定期試験を辞めたり
と、かなり画期的な教育方針を打ち出されて、それらがニュースに
なったり、NHKで取材されたりと、断片的に「すごい先生が現れた
な、、、」と思っておりました。

鴻上尚史さんは、作家・演出家ということで、演劇の分野の方が、
教育について対談されるということに非常に興味を持ちました。
演劇は、総合芸術ともいわれていて、芸術に造詣の深い方が教育
について議論されることに、大きな意味があると思っています。

私なりに、このお二人のお話しを著書から伺って感じることは、
日本社会の息苦しさは、教育の中に大きな問題があるという事です。
それは、どういうことかというと、自主性を認めない、多くの
意味があるのかないのかわからないルール(校則)によって、縛ら
れていて、そのルール(校則)の意味も、学校側も生徒側も議論
することさえ多くの学校では許されていないという現実です。

そのような現実の中で、工藤先生が実施されたのは、生徒の自主性
に任せて、自立したこどもを育てることに主眼を置かれたという事
なのだと思います。言葉を変えると、本当の意味の民主主義を学校
教育の現場で、子ども達に教えていることが画期的なのだと思います。

人を殺すとか、法律を破ることはいけないけれど、スカートの長さや
髪の毛の色など、意味のない校則については自主性に任せるという潔さ
が工藤先生の胆力なのだと思います。

言葉を変えて表現すると、工藤先生の教育は日本社会を自分たちで変える
事が出来る子ども達を育てているのだと思います。それは、学校を変える
経験をした子ども達は、大人になっても、日本社会を本気で変えることが
出来ると思うのです。日本の学校は、そういう経験をさせる現場として
教育者が変わっていけば、もっとスピーディに日本社会は変化することが
可能になると信じています。

                         
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075
 


2021年09月11日
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       今の美術業界を考える(その885)

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東京オリパラを振り返って       2021年9月11日
          
 色々なことがありましたが、東京オリンピック、パラリンピックが
 終わりました。私にとっては、何年も前からワクワクしながら、
 待っていたオリンピック、パラリンピックでしたが、終わってみると
 なんともあっけなく終わったように感じています。

 ひとつには、オリンピックもパラリンピックも観戦チケットを購入
 していて、とても楽しみにしていたのですが、現地で見ることが
 できず、TVでの観戦になりました。

 また、ハンドボールでも多くの事を期待しておりましたが、やはり
 ヨーロッパの壁は厚く、関係者からは‘頑張った’という声も頂き
 ましたが、やはりコロナ禍において直前のヨーロッパ遠征ができな
 かったのは大きかったのではないかと思っています。

 逆に、期待以上だったのはパラリンピックの方でした。障がい者の
 方による大会ということですが、健常者以上の成績を出される方を
 含めて、その本気の度合いにはTV画面を通してからも圧倒されました。

 特に、共感を呼んだのは、オリンピックも選手の競技力や技術の
 高さに感動するのですが、どんな仕事も一人で大きな仕事をする事は
 できません。それはスポーツでも全く同じだと思っています。

 パラリンピックの場合、支える方がTVにうつるというか、目の見え
 ない方の伴走者など、ものすごくダイレクトにパラリンピアンを
 支えている方の存在を感じることが出来るので、彼らと共感する力が
 強かったのだと思います。

 また、パラリンピアンの精神力といいますか、健常者だった方が事故
 か何かで、オリンピックではなく、パラリンピックを目指していた方
 も多く、障害とは乗り越えるためにあるのだと思わせて頂き、経営者
 として、コロナや不景気などの障害は、改めて乗り越えて、バージ
ョンアップするためのものだと認識させてもらいました。

 スケボーなどの新しいスポーツの台頭は、勝つためのスポーツから、
 チャレンジすることの尊さにスポーツも変わってきていることを拝見
 することができました。

 これを機に、日本のスポーツ界も大きく変わると思いますが、私達の
 意識も大きくかわっていくきっかけになっていると思っています。

                         
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年09月04日
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       今の美術業界を考える(その885)

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銀座柳画廊HPリニューアル2021    2021年9月4日
          
 数年ぶりに、銀座柳画廊のホームページをリニューアルさせて
 頂きました。2020年の頭から、コロナの問題が台頭してきて
 おり、緊急事態宣言を始めとした人との接触を極力避け、人流を
 さけるように言われ続けております。

 その頃から、銀座柳画廊ではYouToubeを始めたり、ZOOMによる
 作品の鑑賞会を実施したり、SNSを始めとしてオンラインで情報を
 お伝えしていくことに力を入れてまいりました。

 今回は、その本丸であるホームページのリニューアルです。銀座
 柳画廊の若い女性スタッフを中心にプロジェクトチームを作り、
 9月1日よりリニューアルオープンをさせていただいております。

         http://www.yanagi.com

この度、ホームページでは展覧会やイベントのご案内が中心でしたが
 今回は、ホームページからも絵画を購入できるように変更させて
 頂きました。

 もちろん、今までもHPからのお問い合わせや、版画などの販売も
 できましたが、今回は、作品の見やすさや、探しやすさに力を入れて
 おります。Art Worksという所で、画廊の作品を紹介するように
 なっており、作品を探しやすくなっておりますので、是非、お試し
 ください。

 また、このコラムをHPに掲載しているのはもちろんですが、画廊の
 様子をお届けするために、毎月1日に、スタッフで持ち回りでコラム
 を書いてもらうようにいたしました。ブログのマンスリーレター
 というコラムを設けて、最初は社長にお願いしており、次回は私、
 その次は営業担当、など、画廊スタッフの生の声をお届けするように
 しています。乞うご期待ください!!

 コロナの中で、なかなか画廊に足を運べないという事を前提に、画廊で
 起こっている事、美術業界での出来事などをSNSだけでなく、HPも含めて
 様々な形で多くのお客様にお届けしたいと思っております。

 今後とも、このコラムと同様、HPも覗いていただけますよう宜しくお願い
 いたします。

                         
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年08月28日
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       今の美術業界を考える(その884)

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こどもみらい塾2021        2021年8月28日
          
 こどもみらい塾の生徒さん2人を先日、画廊巡りにご案内いたし
 ました。小学校1年生の6歳と7歳の女の子で、コロナの中で小学
 生に、なった子ども達でした。

 子どもたちの親に代わって銀座の画廊にお連れする趣旨で、泰明
 小学校の子ども達だけでなく、夏休みには、こもど未来塾の生徒
 さんたちを画廊にご案内するようになって10年以上たっています。

 10年前の小学生と今の小学生の違いは勿論のこと、コロナの中
 で小学生になった子ども達は、学校の通学の時間をずらしたり、
 6歳でオンライン授業を受けていたりしています。そのせいか、
 彼女たちは、集団で行動するのが苦手なようで、幼稚園生っぽい
 ところが、まだまだ見受けられておりました。

 床の間を知らない、というだけでなく、畳の部屋がない、という
 だけでなく、美術館にもまだ行ったことがないという彼女たちです
 が、絵を見ることはとても楽しいと言ってくれました。6歳ですか
 ら、まだまだ赤ちゃんの雰囲気が残っていて、子ども用の携帯を
 いじっているので、「何してるの?」と伺うと、「お母さんに
 メールしているの。」ということでした。お母さんに、「何の連絡
 をしているの?」と聞くと「お母さん、大好きだよ。」て連絡して
 たの。ということでした。

 なんのてらいもなく、仕事をしているお母さんに、6歳の娘から「
 お母さん、大好きだよ。」なんてメールをしているということで、
 こどもみらい塾の先生が言うには、最近は学童保育でも、ご父兄に
 お迎えの連絡や、伝言をするまえに、子ども達が直接親たちにお迎
 えのお願いをしていたりして、6時にはお迎えの車が来ていたりして
 驚いたりしています。ということでした。

 時代とともに、親子関係に関しても大きく変わっていることを実感し
 ています。TikTokをやっているという、その子どもたちに、ハンドボール
 をやっているレミタンというお兄さんを知ってる?と聞くと、二人とも
 登録しているということでした。ハンドボールという競技よりも、面白い
 お兄さんという認識でしたが、物凄い影響力を感じました。

子ども達に伝えていくことの大切さを認識し、新しい時代を作るのは子ども
たちであることは間違いありませんので、引き続き地道な活動ではあります
が、継続していくことを心に決めることになった一日でした。
                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年08月21日
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       今の美術業界を考える(その883)

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脇田美術館            2021年8月21日
          
 軽井沢にある脇田美術館に大阪の父と夫と夫の妹さんと行って
 まいりました。脇田和先生は明治41年生まれの方で、2005
 年にお亡くなりになっており、大阪の梅田画廊でもご縁のあった
 方ですので、私も作品は親しく感じております。

 1994年に私が美術業界に入ったときには、まだ脇田先生も
 ご存命で、オークションに作品が出てくると高額で落札されて
 おりました。銀座柳画廊でも何度か取り扱わせていただき、作風
 も暖かく、穏やかな色彩で、銀座柳画廊の社長も好きな作家の
 一人だと思います。

 あれから25年以上たち、美術商として、世の中の移り変わりと
 いうか、市場に出ている作品の値段の乱高下には胸が痛くなる思
 いを何度もしています。

 今の日本の美術市場というか、好みの移り変わりには驚くものが
 あります。世代交代というか、今の日本の美術市場について感じる
 のは、2000年を超えてからお金持ちになった方々にとって、
 昭和の作家たちは全く過去のものになってしまったのだという事
 です。

 改めて世代を超えて愛されることの難しさを、ひしひしと感じて
 います。今、人気の作家たちも世代を超えると、どれだけの方々が
 残っていくのかと思います。美術品を残していくということは、
 ある意味で歴史を残していくことなのだと最近、感じるように
 なりました。

 その時の時代の空気を吸っているのが美術品なのです。価値とは
 何かというと、その作品にたいする思い入れなのだと思います。
 非常にシビアなのは、お金を持っている人がお金をだして作品を
 購入することが、その作品の価値を決めているということです。
 改めて自分の無力さを感じてはおりますが、大きな時代の流れというもの
 は存在していて、美術品もその時代の流れには逆らえないものだと思って
 います。銀座柳画廊としては、美術を通して社会を豊に幸せにしていきたい
 という思いの元に、自分たちの信じる価値のある作家を提供していこうと
 思っています。

                         
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年08月14日
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       今の美術業界を考える(その882)

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占領神話の崩壊          2021年8月14日
          西鋭夫 岡匡史 共著  中央公論新社
             
 ご縁を頂いて、西鋭夫さんとお会いする機会を頂いたことから、
 ご本人から次に書いている著書は読みごたえあるから読んでみてね、
 とのことでしたので拝読させていただきました。

 西さんはスタンフォード大学フーヴァー研究所に長年所属されて
 いらっしゃる方で、そこに秘蔵されていた数万枚におよぶ日本が
 GHQに占領されていた時代に接収された極秘文書が、一定の期間を
経て、岡崎さんの協力を基に解読された内容を書籍化したものです。

 西さんは、世界史をアヘンから眺めると一つの流れとして解読する
 ことが出来るというのが持論であり、今回、フーヴァー研究所が
 接収した資料の中からそれを裏付けるものが出てきています。

 私自身、中国があっけなくアヘン戦争に負け、日本は中国を長年、
 大国として崇めていたにもかかわらず、西洋諸国に負けたことは
 当然、当時の江戸時代の方々も研究されていたはずであり、その
 アヘンによるプレッシャーと、植民地政策をとっていた欧州が日本
 を植民地として考えないはずはないと思っています。

 東京裁判中に、日本がアヘン、モルヒネ、ヘロイン、コカインの
 製造量が世界一で、ナチス・ドイツまでも潜水艦で日本に麻薬を
 買いに来ていた事実が暴露されています。
 麻薬製造に手を出していたのは、日本の製薬会社であり、中国大陸
 でアヘンの販売権を巡って喧嘩をしていたのは、三菱商事と三井
 物産ということで、外務省が仲裁役を買っていたということです。

 つまり、国のお墨付きで麻薬の製造販売をしていたのが明治の日本
 だったのだと思います。私達は、日本という国を正しく知りたいと
 思っておりますし、確かにそうであれば、何故、日本が明治の時代に
あれ程のスピードで近代化においついたのかも納得がいきます。経済
的な裏付けがあったからこそ、出来た近代化で、決して威張れること
ではありませんが、それが現実なのだと受け止めることが大切なのだと
思います。

 歴史を学ぶ上で大切なことは、本人や関係者が生きている間はその影響力
 を恐れて真実を隠すことはあり得るかもしれませんが、正しい未来を描く
 ためには、本人の影響力が薄れたときには真実を伝えていくことが、正しい
 未来を描く材料になるのだと思っています。権力というものは、それだけ
 恐ろしいということなのだと思っています。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年08月07日
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       今の美術業界を考える(その881)

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私の2020東京オリンピック    2021年8月7日
             
 明日で、2020東京オリンピックが終わります。私にとって、
 この東京オリンピックには色々な期待がありましたが、多くの
 イベントがコロナによる緊急事態宣言の中で中止、延期になりま
 した。

 色々な意味で多くの学びがありました。1964年に行われた
 東京オリンピックとは違うという事は、誰もが理解しておりまし
 たが、今回のような状況になることは誰も予想していなかったと
 だと思います。

 現実を受け止めて前に進むのが人生なのだと思っています。私に
 とって、今回の東京オリンピックは自分が期待していたものとは
 全く違うものになりましたが、併せて多くの事を学びました。

 まず、何事も準備が大切で準備が8割から9割を決めると思って
 おり、今回の東京オリンピックも素晴らしい準備が行われており
 ました。しかし、準備を完璧にすればするほど、予定を変更する
 事が難しくなることも学びました。

 経営者としての大きな学びはここでした。準備は完璧にしなければ
 いけないけれど、柔軟に変更のできない準備と体制は大きな損失
 を伴うという事でした。私にとって、大切なことは東京オリンピ
 ックで何を学ぶかということでしたから、柔軟に変化に対応する
 事の大切さを学びました。自分の過去や、準備してきたことより
 も、現状とこれから起きることの方が大切なのです。

 過去を捨てる、未来から逆算して現在を考えるということは、今ま
 でも経験してきたことですし、画廊という仕事は過去の遺産で食べ
 ていると思われておりますが、ビジネスという部分では、そんなに
 甘くはありません。

 どんなに準備してきたことも、過去の大切なものであっても、現在と
 未来に価値を示すことができなければ意味がありません。あらためて
 2020東京オリンピックで大きな学びを得ることが出来て、私自身
 が、これからの仕事の仕方や、生き方が大きく変化する年になったと
 思っています。
                         
                      文責  野呂洋子
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2021年07月31日
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       今の美術業界を考える(その880)

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三菱の至宝展          2021年7月31日
〜 三菱一号館美術館   前期
             
 オリンピックの最中で、緊急事態宣言中ではありますが三菱一号
 館の展覧会にいって参りました。美術館の展覧会企画というものは
 何年も前から準備するものですから、本来は、東京オリンピックに
 あわせて2020年に、多くの美術館が外国人のお客様向けに、
 日本を紹介する企画を用意しておりましたが、ズレてしまっている
 のが少し残念です。お客様も、もちろん日本人だけでした。

 銀座柳画廊から歩いて10分ほどの距離にある美術館ですので、
 今回は年間パスポートを購入して、通おうと思っています。三菱
 創業150年を祈念して実施されている今回の展覧会は日本人と
 してとても見ごたえのあるものでした。

 もともと、三菱一号館美術館は西洋美術を見せる場所で、三菱とし
 ては、静嘉堂文庫美術館、東洋文庫の所蔵品も一度に拝見すること
 ができ日本の古いものを拝見できましたので、非常に興味深いもの
でした。

 やはり、なんといっても静嘉堂文庫美術館の所蔵する曜変天目の
 茶碗を拝見できたのは、嬉しかったです。また、作品の収蔵に対する
 興味も、岩崎家の方々が、歴史に対してどのように接していたか
 を垣間見ることが出来、幕末から明治にかけての黎明期に、三菱
 という企業を起こした一族の方々が収集した作品に対する愛着の
 ようなものを感じ取ることが出来ました。

 当時の岩崎家の方々は知的好奇心が強かったのが、よく理解できる
 のが蔵書にたいする愛着でした。多くの書物を買い求め、研究させる
 姿勢は、起業家でもあり、学者でもあることと、歴史に対する深い
 理解を感じさせるものでした。明治という時代とともに、世界を相手
 に仕事をする企業を起こすには、世界を知ることが非常に大切
 であることを、この展覧会から感じ取ることが出来ました。

 どんな仕事でも同じだと思うのですが、大きな仕事をするには、その為
 の準備が非常に重要であり、仕事をするということは学び続けるという
 ことなのだと思います。

 岩崎家の方々は、仕事をしながら多くの事を学び、社会に対する変化を
 商売にしてきたのだと思います。同時にこれだけのコレクションを残す
ことが出来るのも、やはり財力があってこそだと思います。

                         
                      文責  野呂洋子
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2021年07月24日
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       今の美術業界を考える(その879)

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東京オリンピック                2021年7月24日
             
 いよいよ東京オリンピックが始まります。なんともいえない気持ち
 のままスタートいたしますが、始まったからにはTV画面から全力
 で日本選手団を応援していきたいと思っています。

 ご縁を頂いて、日本ハンドボール協会にかかわっているため、
 代表選手達の思いを近くで感じる事もあり、やはり観客席を一杯
 にして選手達を応援したかったという気持ちは正直もっています。

 オリンピックというものは、もともとマイナースポーツの祭典で、
 日本ではマイナーなハンドボールにもスポットライトがあたる、
 貴重な機会です。確かに無観客試合は残念ではありますが、日本
 ハンドボール界からすると、全国的にスポーツにスポットライトが
 あたり、ハンドボール競技がNHK BSや民放で放送されること自体
 が、ものすごい影響力があることですので、やはりこの機会には
 心から感謝しています。

 この日のために、多くのアスリートが血のにじむような努力をして
 きていると思います。日本の国としても、スポーツ庁という省庁を
 立ち上げ、助成金という名目で多くの税金を投入して強化に励んで
 こられたと思っています。

 まさかのコロナ禍における緊急事態宣言の中でのオリンピックになる
 とは、誰も想像することができず、しかしどのような状況であっても
 スポーツの価値が変わることはなく、健康であることが何よりも幸せ
 に直結することも変わりはないと思っています。

 スポーツと芸術はなくても生きていけると思っている人は多くいる
 ことは存じています。しかし、私はスポーツと芸術に深く携わる人間
 として強く感じるのは、どんなに貧しい人でも、どんなにお金持ちの
 人であっても、スポーツと芸術は人生を豊かにしてくれることは間違
 いありません。
 そのことを確かめるための祭典がオリンピックなのであって、ただの
 お祭り騒ぎではないと信じています。日本中で色々な意見があることは
 存じておりますが、オリンピックの価値は先進国であっても途上国で
 あっても、スポーツと芸術の大切さを教えてくれるものであると信じて
います。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年07月17日
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       今の美術業界を考える(その878)

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 Crypto Art Week Asia      2021年7月17日
             
 今回は少し、マニアックなお話しをいたします。先日、NFTとは
 とういうことで、デジタルデータを固有のものとして売買する
 市場があるというコラムを書きました。その中で、NFTとして
 売買されるデジタルアート作品のことを(意味が微妙に違って
 いたらすみません!)Crypto Artと総称しています。

 仮想空間の中のものではありますが、それらをモニターに投影す
 ることによって、リアルの会場で展示するというお話しを伺いま
 したので、オープニングの日に渋谷の展示会場まで足を運んで
 まいりました。

 実際に作品を、モニターに投影して、会場にはモニターが額縁の
 ように陳列されておりました。動画もあり、静止画もありで、
 いわゆる現代アート作品の展示会場のようなしつらえになって
 おりました。仮想空間としては、こちらです。
 https://www.cryptoartweekasia.com/

 会期が7月17日までですので、本日までしかみられないと思い
 ますが、こういう世界が実際にあることを目の当たりにして、刺激
 を受けています。また、その世界の方々との交流もして参りました。

 会場に足を運ぶことで、リアルに仮想空間を体験したような気持ち
 になりました。作品を比較してみることで、主催者である
 NANAKUSA(ななくさ)さんが、どんな作品でもクリプトアートとして
 販売できるのではなく、NANAKUSA(ななくさ)という市場で販売する
 には、ある一定の水準以上の作品でないと審査に通らず、市場に
 出すことはしないというお話しをお伺いして、それなりに好感を
 持つことが出来ました。

 やはりアートと名前がつくからには、こだわりが必要で、それなりの
 審査基準はあってしかるべきだと私も強く感じています。なんでも
 自分がアーティストだと名乗れば、アートになるのでは、そこで購入
 しようとするお客様にたいして失礼なことで、ある一定の水準である
 ことを担保しなければ市場は機能しないと思っています。

 NFTの世界でも、そのような気概をもって仕事をしている市場がある
 という事を知ることが出来て、少し嬉しい気持ちになりました。

                         
                      文責  野呂洋子
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