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2017年06月24日
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        今の美術業界を考える(その689)

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サピエンス全史              2017年6月24日

            ユヴァル・ノア・ハラリ著 河出書房新社

ご縁があって、この本を一気読みいたしました。あらゆる角度から人類
についての考察がされていて、脳を刺激された本でした。ここ最近に
読んだ本の中では断トツで人にお勧めできる読み応えのある本に出合う
ことになりました。

この著者は本当に頭の良い方で、多くの知識をもち、それらを自分の頭で
処理をしてわかりやすく、私たちに伝えてくれているので、これからも
この方の書かれる本を読んでみたいと思っています。

さてこの方の本業は何なのかというと、イスラエルで歴史を教えてい
らっしゃる方ですが、歴史という過去を学ぶことで未来が見えるかと
いうと、そういうことはなく、未来に起こる可能性は幅広く偶然の所作
によることが多いというのがこの方の主張です。また、人類がアフリカ
でネアンデルタール人からホモサピエンスという種に代わるときの考察
から、今も種としては変わらないにもかかわらず、何故サピエンスとして
登場した人類は食物連鎖の真ん中に位置していたのに、食物連鎖の最上位
に君臨することができたのか。ハラリ氏の指摘では、よく人類は道具を
使うようになったから進歩したというが、そうではなく言語と文字を
使うことで、架空のものを信じることが出来、見ず知らずの仲間と同じ
行動をとることが出来るということです。

その中で、宗教というものも人類の大きな発明であり、そして貨幣という
資本主義も人類の発明した全人類が信仰しているシステムだということです。
また、インカ帝国や様々な人類の文明が、あっという間に滅びてしまうのも
人類による仕業であり、それらは戦争の歴史からくるものでしたが、今の
時代は、科学技術の発達により、軍事力は抑止力のために使うものであって
実際に核兵器を使ってしまえば人類は絶滅することを私たちは知っています。

科学技術の発達は、人類は無知であることを積極的に認めることで飛躍的に
向上したという指摘も非常に示唆にとんだ内容でした。そして、人工知能の
発展にともない、シンギュラリティーという問題になると、過去の歴史を
振り返って、全く予想ができないのが現実だというのがハラリ氏の主張です。
もちろん、本の中では複数の可能性のある未来を提示してはおりましたが。

トランプ政権をはじめ、世界が保護主義に走っているように見える現代に
おいて、ハラリ氏のような聡明な方の知見を私たちが得ることができるのは
幸せなことだと思っています。未来に対して漠然とした不安を持っている方
にはお勧めの本だと思います。

                                   文責  野呂洋子
 


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