柳画廊のメールマガジン/ブログ情報です。

メールマガジン/ブログ - 最新情報

2021年07月31日
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       今の美術業界を考える(その880)

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三菱の至宝展          2021年7月31日
〜 三菱一号館美術館   前期
             
 オリンピックの最中で、緊急事態宣言中ではありますが三菱一号
 館の展覧会にいって参りました。美術館の展覧会企画というものは
 何年も前から準備するものですから、本来は、東京オリンピックに
 あわせて2020年に、多くの美術館が外国人のお客様向けに、
 日本を紹介する企画を用意しておりましたが、ズレてしまっている
 のが少し残念です。お客様も、もちろん日本人だけでした。

 銀座柳画廊から歩いて10分ほどの距離にある美術館ですので、
 今回は年間パスポートを購入して、通おうと思っています。三菱
 創業150年を祈念して実施されている今回の展覧会は日本人と
 してとても見ごたえのあるものでした。

 もともと、三菱一号館美術館は西洋美術を見せる場所で、三菱とし
 ては、静嘉堂文庫美術館、東洋文庫の所蔵品も一度に拝見すること
 ができ日本の古いものを拝見できましたので、非常に興味深いもの
でした。

 やはり、なんといっても静嘉堂文庫美術館の所蔵する曜変天目の
 茶碗を拝見できたのは、嬉しかったです。また、作品の収蔵に対する
 興味も、岩崎家の方々が、歴史に対してどのように接していたか
 を垣間見ることが出来、幕末から明治にかけての黎明期に、三菱
 という企業を起こした一族の方々が収集した作品に対する愛着の
 ようなものを感じ取ることが出来ました。

 当時の岩崎家の方々は知的好奇心が強かったのが、よく理解できる
 のが蔵書にたいする愛着でした。多くの書物を買い求め、研究させる
 姿勢は、起業家でもあり、学者でもあることと、歴史に対する深い
 理解を感じさせるものでした。明治という時代とともに、世界を相手
 に仕事をする企業を起こすには、世界を知ることが非常に大切
 であることを、この展覧会から感じ取ることが出来ました。

 どんな仕事でも同じだと思うのですが、大きな仕事をするには、その為
 の準備が非常に重要であり、仕事をするということは学び続けるという
 ことなのだと思います。

 岩崎家の方々は、仕事をしながら多くの事を学び、社会に対する変化を
 商売にしてきたのだと思います。同時にこれだけのコレクションを残す
ことが出来るのも、やはり財力があってこそだと思います。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075
 


2021年07月24日
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       今の美術業界を考える(その879)

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東京オリンピック                2021年7月24日
             
 いよいよ東京オリンピックが始まります。なんともいえない気持ち
 のままスタートいたしますが、始まったからにはTV画面から全力
 で日本選手団を応援していきたいと思っています。

 ご縁を頂いて、日本ハンドボール協会にかかわっているため、
 代表選手達の思いを近くで感じる事もあり、やはり観客席を一杯
 にして選手達を応援したかったという気持ちは正直もっています。

 オリンピックというものは、もともとマイナースポーツの祭典で、
 日本ではマイナーなハンドボールにもスポットライトがあたる、
 貴重な機会です。確かに無観客試合は残念ではありますが、日本
 ハンドボール界からすると、全国的にスポーツにスポットライトが
 あたり、ハンドボール競技がNHK BSや民放で放送されること自体
 が、ものすごい影響力があることですので、やはりこの機会には
 心から感謝しています。

 この日のために、多くのアスリートが血のにじむような努力をして
 きていると思います。日本の国としても、スポーツ庁という省庁を
 立ち上げ、助成金という名目で多くの税金を投入して強化に励んで
 こられたと思っています。

 まさかのコロナ禍における緊急事態宣言の中でのオリンピックになる
 とは、誰も想像することができず、しかしどのような状況であっても
 スポーツの価値が変わることはなく、健康であることが何よりも幸せ
 に直結することも変わりはないと思っています。

 スポーツと芸術はなくても生きていけると思っている人は多くいる
 ことは存じています。しかし、私はスポーツと芸術に深く携わる人間
 として強く感じるのは、どんなに貧しい人でも、どんなにお金持ちの
 人であっても、スポーツと芸術は人生を豊かにしてくれることは間違
 いありません。
 そのことを確かめるための祭典がオリンピックなのであって、ただの
 お祭り騒ぎではないと信じています。日本中で色々な意見があることは
 存じておりますが、オリンピックの価値は先進国であっても途上国で
 あっても、スポーツと芸術の大切さを教えてくれるものであると信じて
います。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年07月17日
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       今の美術業界を考える(その878)

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 Crypto Art Week Asia      2021年7月17日
             
 今回は少し、マニアックなお話しをいたします。先日、NFTとは
 とういうことで、デジタルデータを固有のものとして売買する
 市場があるというコラムを書きました。その中で、NFTとして
 売買されるデジタルアート作品のことを(意味が微妙に違って
 いたらすみません!)Crypto Artと総称しています。

 仮想空間の中のものではありますが、それらをモニターに投影す
 ることによって、リアルの会場で展示するというお話しを伺いま
 したので、オープニングの日に渋谷の展示会場まで足を運んで
 まいりました。

 実際に作品を、モニターに投影して、会場にはモニターが額縁の
 ように陳列されておりました。動画もあり、静止画もありで、
 いわゆる現代アート作品の展示会場のようなしつらえになって
 おりました。仮想空間としては、こちらです。
 https://www.cryptoartweekasia.com/

 会期が7月17日までですので、本日までしかみられないと思い
 ますが、こういう世界が実際にあることを目の当たりにして、刺激
 を受けています。また、その世界の方々との交流もして参りました。

 会場に足を運ぶことで、リアルに仮想空間を体験したような気持ち
 になりました。作品を比較してみることで、主催者である
 NANAKUSA(ななくさ)さんが、どんな作品でもクリプトアートとして
 販売できるのではなく、NANAKUSA(ななくさ)という市場で販売する
 には、ある一定の水準以上の作品でないと審査に通らず、市場に
 出すことはしないというお話しをお伺いして、それなりに好感を
 持つことが出来ました。

 やはりアートと名前がつくからには、こだわりが必要で、それなりの
 審査基準はあってしかるべきだと私も強く感じています。なんでも
 自分がアーティストだと名乗れば、アートになるのでは、そこで購入
 しようとするお客様にたいして失礼なことで、ある一定の水準である
 ことを担保しなければ市場は機能しないと思っています。

 NFTの世界でも、そのような気概をもって仕事をしている市場がある
 という事を知ることが出来て、少し嬉しい気持ちになりました。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年07月10日
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       今の美術業界を考える(その877)

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 マイケル・サンデル白熱教室      2021年7月10日
             
 先日、友人の息子さんがマイケル・サンデルの白熱教室に出ている
 というので拝見させていただきました。

 実力も運のうち。能力主義は正義か? というお題で、参加者は
 アメリカからはハーバード大学の生徒さん。中国は精華大学の
 生徒さん。日本は東京大学と慶応大学の生徒さんたちで、各国
 6名づつの参加でした。

 いわゆる、世界のエリートといわれる大学の在校生による参加で、
 長年言われている、受験戦争に勝つためには、環境と親の年収と
 相関関係があるというものです。つまり、受験戦争に勝つために
 本人が努力していることは当然なのですが、恵まれた環境にないと
 そもそも受験戦争に参加することが出来ないことを問題視して
 おりました。

 また、参加者の学生たちの意識も高く、それぞれの国の事情もあり
 面白いコメントを伺うことが出来ました。特に、中国では地方から
 の受験生は、学問をするにも環境に不利があるということで、少し
 点数が底上げされるようです。

 アメリカでは、よく知られているように多様性を担保するために、
 黒人の比率やアジア人の比率など、マイノリティに配慮した入学
 要件になっています。また、所得における不利益を被らないように
 奨学金なども充実しています。

 そのあたりの話を伺っていると、日本の大学では多様性を担保する
 ための配慮がないのだな、、、、、と思いました。地方から東大に
 入った学生がいうには、改めて東大に入学すると、恵まれた環境の
 学生が多いと実感したとのことでした。

 マイケル・サンデル氏が学生たちに自分たちがトップ校に入学する事
 が出来たのは、努力によるものか、運によるものかという問いかけが
 この番組の主題でした。

 そして、友人のお子さんが最後に答えたのが、自分は恵まれていたとも
 思うし、努力したという人もいるけれども、大切なことは、エリートと
 いわれる大学に入学した人間として、その自覚をもち、その責任を社会に
 対して果たしていくことが大切だと思う。という事でした。

 まさしく、マイケル・サンデル氏が1時間半もかけて、学生に問い続けて
 いた問題は、この答えに集約されているのだと思います。

                         
                      文責  野呂洋子
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2021年07月03日
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       今の美術業界を考える(その876)

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スポーツの価値             2021年7月3日
             
 コロナ禍での東京オリンピックの開催に向けて、批判的なニュース
 を見るたびに胸を痛めています。もちろん、命は大切ですし、コロナ
 が怖いのもわかります。オリンピックを実施することで、確かに
 コロナ感染が広がることも予想されています。

 逆の立場で考えると、2013年9月に東京オリンピックが国際
 社会の中で、決定されてから何があったのか考えれば、多くの事情
 が理解できると思います。

 まず、東京オリンピックの開催が決まった翌年にスポーツ庁が設置
 されました。そこから政治は本格的に動いています。スポーツ庁が
 設置されることにより、予算が組まれ、スポーツ庁から各スポーツ
 団体に助成金やら色々な形をとってスポーツに税金が投入されて
 います。もちろん、東京オリンピックの時の目標のメダルの数も
 設定されて強化のための費用も組まれています。

 私が長年在籍している美術の世界では、1968年より文化庁が設置
 されているにも関わらず、その歩みは牛歩のごとくです。当然、文部
 科学省の下にある組織ですから、文化庁とスポーツ庁との人事交流は
 見られますが、どうやら水と油の様相を呈しているようです。

 つまり、日本の国としては2020年の東京オリンピックを節目に
 スポーツの価値を再定義しようとしていることがわかります。そも
 そも、身体の健康を維持するためには適度な運動が必要なわけで、
 社会にでてから運動とは疎遠になっている人にも改めて、オリンピッ
 クをきっかけにスポーツに親しんでもらおうとしています。

 私は日ごろから、身体の健康にはスポーツ。心の健康には芸術。と
 申しておりますが、スポーツが身体と心に良い影響を及ぼすことは
 間違いありません。今回、オリンピックを起点として日本社会を
 健康にしていこうとアスリートの皆さんは考えているに違いありま
 せん。もともと、オリンピックはハンドボールも含めて、マイナー競技
 の選手達にとっては、唯一の活躍の場でもあり、この機会に大きな変化
 を促すことを考えている競技団体は多くいると思います。

 どうやったらコロナの影響を最小限にしてオリンピックを実施することが
 出来るのか? オリンピックを実施することに対する、メリットとデメリッ
 トを丁寧に説明することが、私も含めたオリンピック関係者に求められて
 いるのだと思っています。

 補足:
 ハンドボール界では 今年の1月にエジプトにおいて男子世界選手権を実施
 して、バブル方式というコロナの封じ込み対策を実施した大会において、
 コロナの感染状況の厳しいエジプトで、感染者を増加させなかったと
 いわれています。バッハ会長もエジプトに視察にこられ、コロナ対策の
 確認をされています。
                         
                      文責  野呂洋子
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2021年06月26日
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       今の美術業界を考える(その875)

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京都で思う事                 2021年6月26日
             
 コロナ禍の中で海外にいけなくなってから、京都に行くことが増え
 たように感じています。先日も、上野の博物館で‘国宝・鳥獣
 戯画のすべて‘の展覧会を最終日に行くと、朝一番にいったにも
 かかわらず、当日券が完売でした。それほど、国宝というか古い
 ものへの関心が高まっているのだと感じています。

 京都にいくと、それこそ国宝や重要文化財が多くあり、お寺を拝観
 する事で、その場で拝見することができるわけです。絵画でも、
 同じことですが、もともとあった場所でみると理解が深まります。
 多くの国宝と言われる仏像も同じことで、もともと設置されている
 お寺で、その仏像を拝見すると、博物館で拝見するよりも、はる
 かに理解が深まると思っています。

 若い時にはなかった感覚ですが、京都にいくと懐かしいような、安心
 するような感覚にとらわれます。きっとイメージなのだと思います
 が、子どもの頃から自分の中に刻んでいる日本というイメージを
 京都というか京都にあるお寺が守ってくれているからなのだと思い
 ます。

 今では畳や襖などの日本建築は、家庭の中で拝見することは難しく、
 神社やお寺で拝見するものになった気がします。日本の生活様式は
 逆戻りが不可能なほど、西洋化しており、それこそ京都や奈良に
 いかないと体験できないものになっています。

 日本のディズニーランドがライバルとして挙げているのが京都という
 街であることからわかるように、京都という町は大人のエンターテイ
メントの街として確固とした地位を保っています。つまり、京都の
街は私達日本人にとって非日常になっているのです。

私がそうであったように、娘にはまだ京都の良さはわからないように
思います。日ごろ、私は心して月に何度かは着物を着るようにしてお
 りますが、それは自分の楽しみであると同時に将来、娘にも着物を着る
 日本人になってもらいたいと思っているからです。

 古いものを残すのは、簡単ではありません。京都という町が古いお寺を 
 残してくれているように、ハードウエアだけでなく、ソフトウエアである
 日本人としての考え方や行動も次世代に残せるような大人でありたいと
 感じる今日この頃です。
                         
                      文責  野呂洋子
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2021年06月19日
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       今の美術業界を考える(その874)

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イサム・ノグチ〜発見の道       2021年6月19日
             東京都代美術館  8月29日まで

上野の東京都美術館で開催している イサム・ノグチ(発見の道)
展を拝見してまいりました。1904年に生まれ、日本人で詩人の
父親を持ち、母親はアイルランド系アメリカ人で教師・作家であった
事から、自らのアイデンティテイを確立するのに苦労したと伺って
おります。

若い頃から、彫刻家としての才能を認められ、肖像彫刻の注文を
受けることで、40台になるまで肖像彫刻の注文はイサム・ノグチ
の主要な収入源となりました。27歳の時には、日本に戻り、
父親と再会を果たすと、有名な詩人の息子として新聞紙面で紹介
され、父親からは高村光雲・光太郎といった一流の芸術家を紹介
されたようです。

27歳には、ホイットニー美術館に作品を購入され、芸術家として
は、かなり早い段階で世間に認められるも、世界情勢が不安定に
なり、第二次大戦中はアメリカで過ごしたため、戦後は物資が
不足する日本にいる父親に、色々なものを送るなどの交流が
あったようです。

作品を拝見していると、素材である石や、鉄、家具や照明のデザイン
なども行っており、特に、デザインの分野においては見覚えのある
作品も多く、これはイサム・ノグチのデザインだったのかと改めて
驚きました。個人的には あかりシリーズの照明には親しみを覚え
ていて、旅館などで見たことがある方も多いのではないかと思いま
す。

私自身、札幌のモエレ沼には伺ったことがあり、スケールの大きな
仕事をされる方だと思っておりました。改めて、今回、まとまった
イサム・ノグチの作品を拝見して感じたことは、家族や環境には
恵まれずに、日本でもハーフということで虐められたり、戦後の
日米関係を象徴するような活動をされた方だと思います。芸術家と
して大きな成功を収めた方だと思いますが、作品を通して感じる
事は、芸術活動を通して自分のことを癒してきた方で、孤独が彼の
作品を通したテーマだったのではないかと思います。
                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年06月12日
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       今の美術業界を考える(その873)

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ライゾマティクス_マルティプレックス 2021年6月12日
            東京都現代美術館  6月22日まで

                 
東京都現代美術館で開催しているライゾマティクスによる展覧会に
行ってまいりました。ライゾマティクスとはメィア・アートなどテク
ノロジーと人の関係について研究しながら、新しいプロジェクトや
作品制作をされるクリエイティブ集団です。

今回の展覧会ではクリプトアートと呼ばれるNFT(Non Fungible Token)
を販売するプラットフォーム、CryptoArt-Experiment (ベータ版)を
発表されておりました。まだまだ過渡期にあるクリプトアートの世界
ですが、私なりに勉強していて感じるのは、どこの市場で作品を発表
して販売するのかを見極めるのが非常に大事なのではないかと思い始めて
います。

また、目を引いたのがハンドボールリーグでもお世話になるフェンシング
協会の会長の太田さんから伺っていた、フェンシングの試合を盛り上げる
映像システムが、このライゾマティクスとDentsu Lab Tokyo との共同
開発だったと知り、一挙に身近に感じることができました。

これからのアートの領域はテクノロジーとのコラボレーションだけでは
なく、エンターテイメントとのコラボレーションがどんどん進んでいく
のだろうと確信いたしました。

実際チームラボはアート集団というより、今ではコンテンツ産業として
教育の分野にも進出しているように感じますし、ひとつの枠にはめて
アートを語るのは、もう難しくなってきているように感じます。

私達、アートを扱う人間も、次々と変わる流行がありますが、中途半端に
乗るのでは、お客様はついてこないと思っています。いつの間にか、美術
業界に携わるようになり27年がたちますが、10年続けることが出来れば
それは一つのムーブメントとして結果がついてくるように感じています。

私にとって、この‘日本の美術業界を考える’コラムは17年。銀座の画廊巡り
は12年続いています。継続は力なりで、自分が楽しいと思えることが継続する
ための秘訣だと思っています。

そういう意味において、テクノロジーとアートの分野は非常に興味深く、さらに
欲を言えば、そこにスポーツビジネスが入ってくると、益々ワクワクすると
感じています。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年06月05日
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       今の美術業界を考える(その872)

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NFTとは(Non fungible Token)        2021年6月5日

最近ブロックチェーンとアートという関係でNFTという言葉を聞いた
事がある方も多いかと思います。ブロックチェーンによる絵画の
証明書に関して、日本ではスタートバーンという会社がいち早く着手
して、銀座柳画廊でも何人かの作家の作品に、スタートバーンさんの
ブロックチェーン鑑定書を付けさせていただきました。

物理的に存在する銀座柳画廊の絵画にデジタル上でその作品に対して
ブロックチェーンによる鑑定書を付けるわけですから、その作品が
売却された場合は、銀座柳画廊が所有権の移転をブロックチェーン上に
登録するシステムになっています。

今回のNFTというものはデジタルデータに対して、唯一無二のもので
あることをブロックチェーンの技術を使って保証することから、デジ
タルデータに売買市場を生み出す技術として、デジタルアートには
非常に相性の良いプラットフォームとして注目されています。

ブロックチェーン上でのデジタルデータは改ざんがされにくいという事
で、デジタルデータに唯一無二の価値を持たせることを可能にしたのが
NFTということです。

最近の有名な事例では、Twitter創業者のジャック・ドーシ氏が出品した
彼のtwitter上での初ツイートが約3億円で落札。また、テスラのイーロン
マスク氏が出品した音楽作品には約1億円の値がつきました。
日本人ではVRアーティストのせきぐちあいみ氏が出品した作品に約1300
万円で落札されるなど、話題に事欠かない状況が続いています。

先日、NFTアートのチャリティオークションの様子をCLUBHOUSEで
生中継するというので拝聴する機会を得ました。そこで感じた事は
NFTアートの最先端で活躍する人たちは、ビットコインに興味を持つ
人々であり、アートの芸術性に興味があってお金を払うのではなく、
ビットコインの値上がり期待と同じような、新しいものに投資する
ことによる値上がり期待をする人たちだということです。

若いアーティストはチャレンジする価値はあると思います。何故な
らば、芸術活動にはお金がかかるからです。
                 


                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
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2021年05月29日
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       今の美術業界を考える(その871)

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画廊の夜会2021          2021年5月29日
                 
 昨夜、2021年5月28日に画廊の夜会を実施いたしました。
 毎年、実施しておりますが昨年度はコロナの影響で大変、残念なが
 ら中止いたしました。本年度も緊急事態宣言の最中ではありますが
 飲食の提供は中止、静かに絵画を観賞することは妨げないという
 事で、実施することにいたしました。

 今回はスタンプラリーも実施するということで24もの画廊が、
 それぞれにスタンプを制作し、夜会のパンフレットにスタンプを
 押す、楽しいものになっています。

 この画廊の夜会では、夕方16時からと18時からの2回、その
 中で5つの画廊巡りのコースを無料で実施しています。引率して
 くださるのは、ボランティアスタッフの方々ですが、事前に画廊
 巡りの研修を事務局が実施し、銀座柳画廊にもご挨拶に来て下さい
 ました。

 10年以上続く、この活動は銀座の風物詩になっているように感じ
 ます。24日ごろからパラパラと画廊の夜会のパンフレットを片手
 に画廊に来て下さる方も増えました。

 コロナの事もあるのかもしれません。美術に興味を持たれた方が
 増えているように感じています。普段、私が毎月2回実施している
 銀座の画廊巡りにおいても、画廊の夜会のパンフレットができると
 皆さまにお配りするようにしています。そうすることで、一人でも
 自分で画廊巡りがしやすくなる人が増えることを願っています。

 10年一区切りと言いますが、やはり10年以上続けているイベン
 トにはファンの方がついてきます。この画廊の夜会も、銀座の画廊
 巡りもそれなりに認知を頂いて、リピーターの方も増えましたし、
 少人数ではありますが、ふらりと銀座の画廊で絵画を購入される方も
 増えたように感じています。

 大切なことは何でも楽しんで実施することなのだと実感しています。それが
 継続することを促し、継続することによってファンが増え、ファンが増えると
 益々楽しくなる好循環が生まれるからです。夢中になっている人に、努力して
 いる人は叶わない、という言葉がありますがその通りだと思います。
 
 今まで、画廊の夜会では飲み物や食べ物を提供することで、少しトラブルが
 あったようですが、今回のコロナの事でシンプルに絵画を見ることに集中する
 ことが出来て、かえって良かったようにも感じています。

                         
                      文責  野呂洋子
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