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2009年10月24日発行
柳画廊

『東美アートフェア』

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        今の美術業界を考える(その294)

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 東美アートフェア             2009年10月24日

 恥ずかしながら、何年も東京美術倶楽部のメンバーでありながら、秋の
 古美術商による東美アートフェアに初めて行ってきました。洋画部門の
 アートフェアには参加もしておりましたし、美術倶楽部には鑑定書を
 取りにいったり、交換会に参加したりしているのでついつい参加している
 つもりだったのですね。しかし、最近 古美術にも興味を持ち始めたのと
 美術商の仲間が増えてくると、当然古美術商の仲間も増えますので、勉強
 とご挨拶のために拝見しに伺いました。

 驚いたのは、思ったよりも人が多かった事です。土曜日の午前中に伺った
 ので、夕方ならばいざしらず、人はそれほどいないだろうとタカをくくって
 おりましたが、予想に反して大勢の方がこられておりました。もともと、
 東京美術倶楽部は古美術中心の倶楽部であることは伺っておりましたが、
 こういう所で実力発揮ということでしょうか? 外国人のお客様も含めて
 多くの方がいらしておりました。古美術というとなんとなく、お茶道具を
 中心に考えてしまっておりましたが、ヨーロッパの紀元前の遺跡のような
 ものから、トルコの古いものや、中国の宋の時代や元の時代のものなど
 日本の古美術だけではなく、世界中の古いものを拝見することができました。
 もちろん、日本の古いものが中心ではありましたが、古いものに混じって
 現存作家を歴史の流れの中で発表している画廊もあり、非常に楽しく拝見
 させていただきました。
 きっと、東京美術倶楽部の実力はこういう所にあって、お客様も若い方も
 混じっていて、なかなか捨てた物ではありませんでした。私も美術商になって
 16年もたつわけですから、だんだんと中堅の画商になっていかねばなり
 ません。いつまでたっても、新人のつもりでは後輩を育てていく事が
 できません。気持ちはフレッシュでありたいのですが、仕事に関していえば
 責任をもって取り組まなければなりません。画商の仕事は間口も広く、奥行き
 も深い世界です。一人の学者が一生をかけて取り組んだ研究内容を
 その商売ごとに、あたかも専門家のように語らなければなりません。
 しかし、心配することはなく、その分野に詳しい人を知っていればいいのです。
 つまり、こういうアートフェアに参加して、画商さんに質問しながら
 どういう画廊がどういう作品をいくらくらいで取り扱っているのかを覚える
 ことが、仕事に直結するのです。もちろん、すぐにではありませんが。
 我々画商は、深く専門知識をもつことが重要ですが、商売の幅を広げるため
 には、好奇心をもって広く浅く、人脈をもつことも大切です。


                    文責    野呂 洋子



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