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メールマガジン 2017年11月25日発行
柳画廊
『ダビンチの510億円を考える』

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        今の美術業界を考える(その691)

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ダビンチの510億円を考える      2017年11月25日 

多くの皆さまがご存じだと思いますが、先週のニューヨークのクリス
ティーズでダビンチの「サルバトール・ムンディ」が日本円で約510
億円で落札されました。

美術品の値段というのは、改めて仕事をしていて感じるのは、今、この
時の値段でしかないということです。10年後にこのダビンチがいくら
するかは誰もわからないのです。

世界中で行われている金余り現象と、各国の文化政策の賜物で、自国
に美術品という資産を持つことが世界への影響力を強めることになって
いることを理解しているのだと思います。今回の購入者はまだ明らかに
されておりませんが、世界のお金持ちは日本人の想像をはるかに超える
行動を行います。

 文化の世界においても、各国は文化政策を通じて影響力の戦争が行われて
 いるのだと私は理解しています。日本という国は、その戦争が行われて
 いること自体に国として理解がされておらず、文化を国の武器として利用
 するという発想が全く感じられません。

 国の安全保障というと、防衛省に任せればよいという考えをされる方を
 見かけますが、核爆弾を落としてしまえば地球ごとなくなってしまう
 可能性のある今の時代では、経済的にも、政治的にも、文化的にも様々
 な方面で国と国とが争っているわけです。もちろん、仲良くなることが
 鉄則ではありますが、文化でも各国で競争が行われているのは事実です。
 
 ベネチアビエンナーレにおいても、日本は外務省の外郭団体経由でお金を
だしてアーティストと学芸員がセットになってテーマに沿って作品を作る
のですが、政治的な問題をアーティストに作らせる傾向が強くなっている
中で、日本の作品ははその主張が弱すぎると感じます。ここでもヨーロッパ
各国は、過去に植民地を持っていた国は政治的な問題をアートを通じて表現
してきます。私たち日本人はアートというと、政治問題や経済(お金)を持ち
込むことはいけないことだと刷り込まれているように感じます。しかし、
このダビンチの510億円という金額も、今の政治と経済から導かれた、
今の値段であることを決して忘れてはいけないと思っています。
 
                       文責  野呂洋子


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