銀座 柳画廊 銀座 柳画廊
株式会社 銀座 柳画廊
古物商認可証 東京都公安委員会
第3010699042088号

柳画廊のメールマガジンとブログのページです。

 メールマガジン/ブログ - バックナンバー

2021年10月23日発行
柳画廊
『東美特別展』

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

       今の美術業界を考える(その891)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
東美特別展              2021年10月23日
                   
 先週末に開催されていた、東美特別展にいって参りました。改めて
 東京美術倶楽部の凄さと、古美術商の実力というものを思い知り
 ました。

 はいって、いきなり平安時代の仏像があったのには驚きました。
 勿論、値段は書いてありません。流石に、同業者でもあるので、
 こわくて値段を伺うことは出来ませんでした。殆ど、人物と同じ
 大きさの、お寺に置いてあるような仏像が、古美術商が持っていて、
 しかも売り物であることに驚いています。流通する市場があると
 いうことなのだと思います。

 またそれらの作品も、以前に経験したことがあるのですが100年
 以上たつ美術品は海外に持ち出すことが難しく、文化庁の許可が必要
 だったと記憶しています。取り扱う事自体、非常に難しいことが
 明らかな作品が、このように売り物として陳列されていて、赤ピン
 が付いているところに、東京美術倶楽部の実力を拝見させていただき
 ました。改めて、銀座柳画廊も東京美術倶楽部の倶楽部員の一員と
 して、恥ずかしくない仕事をしたいと思いました。

 今回、ひそかに楽しみに伺ったのは、至峰堂画廊の戦争画展です。
 戦後のGHQの政策により、戦争画は没収されたり、関係者が厳しい
 立場に追い込まれたりして、藤田嗣治もその例外ではなかったのは
 有名です。

 しかし逆説的にいえば、戦争中は物資も非常に厳しい中で、軍に選ば
 れた一流画家のみが、画材を与えられて戦争画を描くことを許されま
 した。戦争画を描く以外に、表現の場所も発表の場所も、画材を得る
 方法もなかったのです。

 しかも、思想の統制をしていた時代ですが、唯一許された表現の場所
 として、日本軍が戦争画展を開催すると、多くの人が詰めかけて、そ
 の戦争画を愛でていたのも事実ですし、その当時の最高峰の画家のみが
 許された表現の場所だったのです。

 今の日本はまだGHQによる思想の支配が続いていて、政治的にも戦争画を
 評価するのは難しい時代かもしれませんが、戦後70年以上がたち、
 関係者の多くも亡くなってきている中で、芸術としての戦争画が正当に
 評価される時代は確実にくるのだと私も思っています。

 それを行動に移されている至峰堂画廊さんは、画商としてそれなりの覚悟
 を持って展覧会をされていることに、心から敬意を表しています。
                         
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075
 


メールマガジンの登録・解除
Copyright © 1997 - 2005 Ginza Yanagi Gallery Co., Ltd. All Rights Reserved
株式会社 銀座 柳画廊 古物商認可証 東京都公安委員会  第3010699042088号