メールマガジン/ブログ - 最新情報

2022年05月14日発行
柳画廊

『岡野博個展2022』

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

       今の美術業界を考える(その926)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
岡野博個展              2022年5月14日
             
来週の月曜日、5月16日から31日まで無休で岡野博展を開催
いたします。銀座柳画廊にとって、岡野博先生は特別な作家であり、
最も力をいれている作家のひとりであります。

銀座柳画廊には他にも、有名な作家さんや、ご活躍されている作家
さんもおりますが、岡野博先生は創業の頃からのお付き合いである
と同時に、初めの頃は理解してもらうのに苦労した作家さんでも
ありました。

ぱっと見た感じでは、抽象画のような具象画のような、粗いタッチ
で描かれており、心無い方からは子どもの描いた絵のようだと言わ
れることもありました。

岡野先生にとって、絵を描くことは、上手く綺麗に描くことよりも
油絵具というものの本質に迫りたくて、それはどういうことかという
と、キャンバスに油絵の具がしっかりとくっついている事だと
いうことです。

明治より日本人が油絵を描くようになり、日本人の描く油絵は見れば
すぐにわかるとフランス人から言われて事が、非常に気になっていた
岡野先生は、ヨーロッパで長く生活することによって、油絵具がキャン
バスにのるという事の意味を身体で理解するために13年もフランスに
家族で生活をされておりました。

岡野先生にとって、日本人の作家で油絵具をキャンバスにくっつける
事に対して、試行錯誤されたことを仕事で表現したのが香月康男さんと
いうことです。確かに、香月康男先生のマチエールは絵の具に砂を混ぜ
たり、キャンバスに絵の具がしっかりと馴染んでいるように思います。

岡野博先生は若い頃より、香月康男さんの作品を拝見して、絵の具の
使い方が上手な方で、キャンバスにしっかりと絵の具が乗っている事
に影響を受けたといっています。
もちろん、岡野先生が絵かきになろうと思ったきっかけは、ニコラ・ド。
スタールというロシアの作家ですが、彼は別格なのだそうです。何しろ、
岡野先生の夢の中にも出てこられる方なのですから。

私のような凡人には全くわからない世界ではありますが、絵かきならでは
の苦悩というものがあって、表現するということ、絵で人を動かすという
事がどれだけ難しく、どれだけ影響力のあるものなのかを、岡野先生から
学んでいます。

絵画の深い世界を味わいに、岡野博先生の世界を堪能いただけたらと思って
います。皆さまのお越しをお待ちしています。

岡野 博 展 | 展覧会 | 銀座柳画廊 Ginza Yanagi Gallery 
                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075