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2022年09月03日発行
柳画廊

『超歌舞伎2022』

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       今の美術業界を考える(その942)

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超歌舞伎2022           2022年9月3日
                       新橋演舞場
                      
NTTとドワンゴの協力による古典歌舞伎と最新テクノロジーの融合
をテーマにした「超歌舞伎」を新橋演舞場で拝見してまいりました。
もともと、歌舞伎はその時の時流にのり、新しいものを取り入れて
いくことで発展してきているものですから、この「超歌舞伎」も
歌舞伎らしい取組なのだと思います。

2016年から実施しており、新橋演舞場で上演するのは初めて
ということで、初音ミクさんと中村獅童さんとの共演でした。
AR(拡張現実)を主体とした初音ミクさんですが、これらの舞台
は既に、色々な演劇でも取り入れられており、パフュームのコン
サートなどはまさしくARをふんだんに取り入れたものです。

歌舞伎という古典芸能を題材にARを取り込むことで、新しいお客
様を歌舞伎のファンにするということも、目的でしょうし、年配
の方々に新しいテクノロジーに触れてもらいたいというのも目的
のひとつなのだと思っています。

実際に好奇心と新しいものが大好きな私としては、幅広い友人が
いる中で、特に夫などは何故私と結婚したのだろうかと思うほど、
古い価値観が落ち着くようで、よく家庭でも娘と夫との間で、私
が通訳に入ることが多々あります。

そういう意味においても、歌舞伎で新しい価値観を取り入れていく
姿勢には、画廊経営においても見習う所があると感じています。
そして、初音ミクさんが舞台に出ているのならばということもあり、
女性の舞踊家たちが舞台にあがり踊られたことです。ご存知の通り
歌舞伎の世界は男性しか舞台に上がることは出来ず、女性は子ども
だけというのがしきたりです。

しかし、初音ミクさんが舞台にあがるのであれば、お客様も女性が
舞台に上がっても違和感がないだろうという試みなのだと思います。
それほど、女性が歌舞伎の舞台に上がるのは難しいのだと思います。

舞台を拝見して改めて感じたのは、歌舞伎で男性が女性の役をやっていて
も違和感なく、女性らしいと思うのですが、やはり女性が舞台に出ている
のを拝見すると、やはり女性の役は女性が演じた方がリアリティがあると
改めて思いました。

改めて、歌舞伎は傾(かぶ)いてなんぼの世界なんですよね。人をあっと
いわせるのが真骨頂なのだと思っています。

                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
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