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2022年12月17日発行
柳画廊

『国宝・東京国立博物館のすべて』

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       今の美術業界を考える(その956)

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国宝・東京国立博物館のすべて    2022年12月17日

東博と呼ばれる、東京国立博物館で開催されていた設立150周年
記念で開催されていた特別展に行ってまいりました。

この展覧会にはとても行きたいと思っていて、ネットで予約しようと
しても既に完売で、文化庁の知り合いになんとかならないかお願い
してみましたが、それはできないと断られており、参加するのを
諦めておりました。

キャンセル待ちの方法を博物館の方にお伺いすると、ネットで検索
したときにキャンセルが出た場合に、その時間が予約できるように
なっているとのことでしたが、あまりに確率が悪そうでしたし、
実際に1日に何度かアクセスしてみましたが、まったく無理でした。

そこになんと、銀座柳画廊の取引先の方から、国宝展の予約をして
いたけれど、コロナにかかってしまい伺えなくなってしまったので
誰か代わりに行ってもらえないかという連絡が入り、ボンタン展の
最中ではありましたが、社長のお許しを頂いて伺うことが出来ました。

改めて、日本の国宝ということで全体像を眺めてみると、平安時代
のものが多いのですが、それとは別にジャンルとしては日本刀と
書が多いことに、日本の文化のルーツを見た思いがいたしました。

改めて、多くの日本刀を拝見していると、江戸時代までの日本人に
とって侍文化、そこに直結する日本刀というものについて考えさせ
られました。今の時代に日本刀を作っている方はいらっしゃるので
しょうか?また、いらしたとしても需要はほとんどありませんし、
過去に作られた作品の美しさを考えると、チャレンジする方は殆ど
いらっしゃらないのではないかと思ってしまいます。ただ、技術
としては、今も日本刀の作り方は継承されているようです。

また書に関して言えば、私自身も書道を子どものころに長年ならって
おりましたが、マニアックな先生方が多くいらして、今もディープな
世界として健在なのだと思います。実はほかにも漆工芸や、焼き物
など、日本には多くの伝承されている技術があり、それらを守って
いる方々がいらっしゃることに尊敬の念を抱いています。

新しいもの、便利なものが世の中の中心であることは理解しており
ますが、古いもの、長年伝えられているものにも、それなりに理由
と意味があると思い始めている今日この頃です。

私自身が歳を重ねて、そういうものに心惹かれるようになったのかも
しれないですし、IBMにいて新しいものが大好きだった私でさえも、
古いものに興味を持つようになりました。高齢化社会を迎えている日本
にとって、文化が成熟する時代に入りつつあるかと感じています。
 
 
                         
                      文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075