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2024年09月14日発行
柳画廊

『DIC川村記念美術館』

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       今の美術業界を考える(その1049)

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DIC川村記念美術館           2024年9月14日
               
 先日、久しぶりにDIC川村記念美術館に行ってまいりました。
 その日は、台風一過の時期でしたので美術館に電話して開館して
 いるかどうかを確認していってまいりました。

 朝一番で行こうと思っておりましたので、美術館の方からは
 ホームページで朝9時には天候によって開館するかどうかの
 お知らせを公表しているので確認してからお越しくださいとの
 ことでした。

 以前、パリに伺った時にポンピドゥーセンターでピカソのデッサン
 展をしているので拝見しようと思い、行くときにフランス人の
 画商の友人からホームページでストライキをしているかもしれない
 から確認してからいった方が良いと言われ、ホームページで確認
 の上でいってみてもストライキで閉館という事がありました。

 日本の美術館では、やはりそのようなことはあり得ませんでした。
 ホームページで開館とあると、天候はかなり悪天候でしたが開館
 しておりほっといたしました。

 今回の展示はコレクション展ということですから常設展示です。
 社長はDIC川村記念美術館に伺うのが、かなり久しぶりでしたので
 しごく感動しておりました。レンブラントから、モネ、ピカソ、
 ルノワール、シャガール、藤田から、キリコ、ブランクーシ、アル
 プ、マグリッド、そして現代美術では、圧巻の7点のマークロスコ
 の部屋では鳥肌が立ちました。

 そこから、フランクステラ、エドワースケリー、ポロック、デビュ
 ッフェ、ロイリキテンシュタイン、イヴクラインと美術史が一望
 できる内容になっており、その収集作品の筋の良さには驚きます。
 これだけの充実した内容のものを揃えるには、当時、かなりの数
 の作品をご購入され、展示されていない作品もかなりの数があるの
 ではないかと思われます。

 美術品というのは、目利きも必要ですが人とのご縁が大切です。
 値段が高くなる絵だけ購入しようとするのは、プロといえども、
 不可能です。真摯に芸術と向き合い、美術品を購入するのにお金
 は必要ですが、その心構えといいますか、かなりの覚悟がなけ
 れば、あれだけの名品を絵描きも画商も、紹介することはないと
 思います。
 
              
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
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