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2024年11月23日発行
柳画廊

『TODA BUILDING』

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       今の美術業界を考える(その1059)

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TODA BUILDING           2024年11月23日

 11月2日にオープンされたTODA BUILDINGに行ってまいりました。
 こちらは、京橋のArtizonMuseumの隣に位置しており、戸田建設が
 9月に竣工し先日オープンされましたので行ってまいりました。

 外観や1階ロビーなどはパブリックアートが設置されており、近隣
 と協力して「京橋発の芸術・文化拠点とする」ことを謳っています。
 ただ、あまりに外観の設計がいわゆる普通のオフィスビルのために、
 銀座の東急プラザビルやGSIXなどからすると、外から拝見すると
 アートに力を入れているという感じではありませんでした。

 しかし、中に入り散策するとそのイメージは変わりました。まず、
 1階のカフェは遠藤正道さんが運営されていることもあり、現代
 アートの大作が陳列されており、入札形式で購入できるように
 なっておりました。

 外からはわかりませんが、6階にある「Creative Museumu Tokyo」
では、こけら落としとして「アニメ「鬼滅の刃」柱展―そして無限
 城へ」という展覧会は長蛇の列で、予約しないと全く入れず、隣の
 カフェも美術館のチケットをお持ちの方が予約ができるようになって
いて、こちらも全く入ることができませんでした。

 3階のギャラリーコンプレックスにはタカ・イシイギャラリー、
 小山登美夫ギャラリー、KOSAKU KANECHIKA 、そして Yutaka
Kikutake Galleryさんが入っておりました。 またその画廊に
 伺うのが少し難しく、3階とのことで不思議な扉を超えていかな
 いと移動できないのが不思議でした。

 また、Yutaka Kikutake Gallery では、現代アートとして作品を
 拝見していたら、一三代 三輪休雪の大作の志野の焼き物が現代
 アートのように陳列されていたことに驚きました。

 それぞれの画廊には、結構な数の人が入っていて現代アートの
 人気の高さを実感いたしました。やはり、美術は見せ方が非常に重要
 であり、アートのソフトパワーは人を集める力があり、建築とアート
 の組み合わせや、現代アートにも流行があるのだと思いました。

 私達、銀座柳画廊としては流行を追いかけるのではなく、流行を作り
 出す仕事をしていきたいと思っています。今の流行を知ることはとても
 大切ですが、今の流行もそれを長い時間をかけて企画したからこそ、
 今の流行があるのだと思っています。美術の仕事は息の長い仕事では
 ありますが、5年後10年後の流行を、今から作り出したいと思って
 います。
 
 
 
              
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075