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2025年09月06日発行
柳画廊

『GIVE & TAKE』

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      今の美術業界を考える(その1100)

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GIVE & TAKE             2025年9月6日
「与える人」こそ成功する時代      アダム・グラント著
  
 「ギブ&テイク」とは、この世の中を形成する当たり前の原理原則
 に思えます。しかしこれからの時代、その‘常識’が果たして通用
 するのかどうか。

 ギバー (人に惜しみなく与える人)
 テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)
 マッチャー(損得のバランスを考える人)
 この人間の3つのタイプの特徴と可能性を分析した著書の鋭い視点
 は、読む人のこれからの仕事、生き方の方向性を左右するだろう。
 と書かれており、興味を持って拝読いたしました。

 もともと、私だけでなく両親が松山という温暖な地域の出身のせいか、
 お人よしの部分が多く、まさしく自分も含めて家族中がギバーであり、
 子どもの頃から、何故、家族がいつも我慢して家にこられるお客様に
 滅私奉公しなければいけないのだろうか?と思っておりました。

 今回の著書は、そんな私の子どもの頃からの疑問に、明快な指標を
 与えてくれました。夫からも、よく私は「お人よしすぎる」としか
 られます。しかしながら、仕事をしていくうえで、私は同然の事だ
 と思っておりました。

 この本に書いてある通り、いつも私がお人よしなのではなく、相手に
 よっては変わりますし、一番のギバーの精神を発揮するのは、家族に
 対してであり、夫や子供に対して何か見返りや、お返しを期待して
 するようなことはあり得ません。だからこそ、年を取ってきて感じて
 いることは、見返りを求めないお人よし精神を発揮する相手は選ばな
 ければいけないということです。

 まさしく、この著書が同じことを言っていて、最も成功する人と、
 最も損をして、うだつの上がらない人も、このギバーであると言って
 います。
大切なことは、誰に対してこのギバー精神を発揮するかということを
見極めるということなのだと思います。今までの私は、出会った人を
ご縁のある方だと思って一生懸命に尽くしてきておりました。

 しかしながら、長い人生を歩むうえで、人の好意を当たり前のように
 受けるだけの方を相手に尽くしていると疲弊していくのだと思います。
 ただ、相手が子どもだったり、困難な状況にある人で、その方の成長
 をともに喜ぶことができる間柄であれば、やりがいというリターンも
 ありますし、家族であったとしても同じことのように感じています。

 ともあれ、これから生きていくうえで悩みの多くは人間関係であり、
 その悩みの多くはこのGive & Takeの考え方なのだと思います。
 ビジネスをしていくうえでも、ご一読されることをお勧めいたします。
              
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
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