メールマガジン/ブログ - 最新情報

2026年01月17日発行
柳画廊

『地政学』

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

      今の美術業界を考える(その1118)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
地政学                2026年1月17日
あの国の本当の思惑を見抜く 
著者 舎會部部長 サンマーク出版    
 
 友人から薦められて、この本を拝読いたしました。非常に驚き
 ました。地理とは政治であり、文化であり、人に大きな影響を
 与えていることに気づかされました。

 「人間の思考や行動は、私たちが思っている以上に地理に動かさ
 れている。それも気づかないうちに。」

 という帯に書かれている通り、私たちの考えや行動は地理的な
 状況に大きく影響をうけていることをひしひしと感じました。
 たとえば、ロシアはユーラシア大陸の平地で地続きの大陸である
 がゆえに、たえず他国からの侵略におびえていて、緩衝地帯と
 してのウクライナが必要だったのをNATOの加盟という脅威があり
 戦争に踏み切ったと説明されています。

 また、面白い視点として世界情勢を理解するために見るべきは、
 アメリカの強さよりも弱さである。アメリカが怖い国でない
 理由は、2つの大洋に隔てられている海洋国家だからだと説明
 しています。

 ということで、さらに地政学の鉄則は「ユーラシア大陸を制する
 者は世界を制する。ということからいくと、欧州は弱くなって
 しまっているので、ロシアと中国が世界を制する可能性があると
 いうことになります。

 また、地理的な要因というものは政治にも大きくかかわっていて、
 イギリスや日本のように海で囲まれている国は海洋国家といい、
 自然障壁によって守られているとも言われています。平地で
 あったとしても山林や険しい土地や沼地など、地形の状況を
 知らないものは、軍を前にすすめることができないと言われて
 います。
 私たちは地政学から何を学べるのかというと、「日本はどんな
 国になるべきなのか?」という問いをかけることだと著者は
 言っています。日本にとっての潜在敵国を絶対的な悪ものとし
 相手を見るのではなく、相手の地理的な環境と状況を理解した上
 で対応策を考えることだということです。

 地政学は奥が深く、そこに真理があり、芸術・文化にも大きく
 影響を与えていると思います。まだまだ地政学を深く勉強する
 必要がありそうです。

              
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075