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2026年07月25日発行
柳画廊

『ピカソ meets ポールスミス』

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      今の美術業界を考える(その1145)


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ピカソ meets ポール・スミス     2026年7月25日
国立新美術館                9月21日まで

 六本木の新国立美術館で開催している‘ピカソ meets  ポール・
 スミス‘ を拝見してまいりました。
 この展覧会はパリ国立ピカソ美術館が所蔵するパブロ・ピカソの
 作品にインスピレーション得て、英国人デザイナーのポール・ス
 ミスが会場のレイアウトを考察する、かつてない展覧会です。

 2023年にパリで開催されたピカソ没後50周年記念の特別展
 「ピカソ・セレブレーション;コレクションに新たな光を!」を
 基にした国際巡回展です。

 ピカソは誰もが知っている大芸術家です。またポール・スミスは
 現存するイギリス出身のデザイナーで、私の認識では銀座にも
 ショップを構え、黄色とブルーのコントラストが代表的なイメージ
 のデザイナーさんです。

 ピカソの作品をデザイナーがキュレーションすることで、見せ方
 にもポール・スミスのカラーが随所にみられました。ブルーと
 黄色のストライプはまさしく、ポール・スミスそのものになって
 しまいますので、ポール・スミスらしい見せ方やピカソの解釈
 を拝見することができて、楽しめました。

 ピカソはそれだけで大芸術家ですが、違うエッセンスを加える事
 で楽しめるコンテンツであることも感じました。サブタイトルの
 ‘遊び心の冒険へ’とあるように、ピカソはヨーロッパを舞台に
 2回の大きな大戦を経験している画家でありながら、絶えず遊び
 心を忘れず、楽しいこと、美しい事、未来を考えることができた
 作家なのだと思いました。

 なかなか、これだけ厳しい時代の中で生きていると明るい未来を
 描くことが難しい環境の中で、ピカソは常に遊び心を持って、
 明るい未来を信じていたことを、彼の芸術活動を通して感じる事が
 できました。

 特に晩年に出会った陶芸の仕事にも情熱を燃やして、日本でもヨック
 モック・ミュージアムがピカソのセラミックを専門にした美術館を
 つくるくらい新しい芸術分野を開拓されたことには驚きます。

 ポール・スミスという別ジャンルのデザイナーにもインスピレーション
 を与えて、ピカソという芸術家が再定義されることで、パワフルに
 生き抜いた芸術家の一生を拝見させていただきました。
 
        
                       文責  野呂洋子
                       銀座柳画廊
                       http://www.yanagi.com
03-3573-7075