2011年10月

2011年10月29日

<Live Tour2011〜幸せを探そう〜> 沢田聖子(vo,pf,g)(10/28)

沢田聖子ピアノ
沢田聖子ギター
芸能界デビューが、生後11カ月のときという沢田聖子(しょうこ)さん。1979年にはシンガーソングライターとしての活動を開始し、DJ、学園祭などでも大活躍、数多くのアルバム・シングルをリリースしてきました。そんな聖子さんが、昨年から続けている「幸せを探そう」ツアーの記念すべき30本目で、柏WUUに初登場です。



1曲目、ピアノ弾き語りの「シオン」でライブスタート。客席に語りかけるように、のびやかで柔らかい歌声を響かせます。「ステキな声の持ち主」であることを再認識させられたのですが、ライブが進むにつれて、豊かな表現力もともなっていることに気づかされました。元気いっぱいにはじけたかと思えば、次の曲ではしっとりと艶っぽい一面を見せる……決してわざとらしくなく、自然体なのです。詞とメロディーにこめた気持ち――喜びだったり悲しみだったり感謝だったりという様々な感情—を、自分ものとして昇華させているからこそだと感じました。だから、言葉のひとつひとつが心に届き、深いところでの共感を呼ぶのだと。

MCは、もう本当に、聖子さんの素の魅力全開です。クラスの人気者といえばイメージしやすいでしょうか。正直で素直、おちゃめでウィットに富んでいて正義感もあって。お客さんを巻き込んでの会話も楽しみながら、休憩なし約3時間!のステージから、印象に残った曲をピックアップしてご紹介します。



♪シオン

ピアノ弾き語りにて。往年のファンには、たまらない曲です。デビュー当時からのファンというかたからは「この1曲目には涙しました」という声が。



♪Natural

ギターストロークと、お客様の手拍子に乗せて力強いメッセージを。スコーンと突き抜けるような爽快感とともに「素直に生きてみよう、自分を信じることから始めてみよう」という詞が心に響きました。



♪遠い日の夏休み

ノスタルジックな子どものころの夏休みの思い出、絵日記の世界は、情景描写の中に重ね合わせた感情描写が秀逸。



♪Mother

お母さんへの感謝の気持ちを綴った曲です。「ありがとうと面と向かって言うのは照れくさいので、歌にしてみました」とMCにて。



♪息子からの伝言

9・11で、息子さんを亡くしたお父さんのドキュメントを題材に作られた歌。「命」に対する聖子さんの思いがストレートに伝わってきて、胸を打たれました。この曲を聴いたらだれもが「命を粗末にはできない」と、思うはず。



♪青春の光と影

ステージ上からリクエストを募って歌った曲の中のひとつです。このリクエストコーナーでは、場にいたみんなの気持ちも場の空気も「あのころ」にタイムスリップしていたようでした。



♪道

アンコール2曲目。日常風景に心象風景をリンクさせて届けてくれた渾身のメッセージは、「自分を信じること」。現在は事務所に所属せず、お兄さんと二人三脚(聖子さんいわく「兄弟船」!)で、会場の手配から何から全部ご自身でなさってツアーを続けているそうですが、そんな自分自身への決意表明であるとも感じられました。



今回、デビュー当時からのファンなのにこれまでライブに行く機会に恵まれず、「初めて聖子さんに会うことができました」と、感激で目を潤ませているかたを多数お見かけしました。同時に「こんないいライブハウスが柏にあることを初めて知った」という声も。これは、聖子さんも語っていましたが「ピアノはスタインウェイだし、WUUさんのことをもっと早く知っていれば」と。ですが、今回、こうしてつながることができました。聖子さんの音楽によって紡がれた縁、新しいつながり。ひとりの女性の大きなパワーを感じた夜に感謝です。



文/フリーライター たいらくのぶこ

http://tararira.way-nifty.com/booko/

studiowuu at 18:56|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

2011年10月15日

<完熟トリオ〜TOUR2011〜> 小坂忠+鈴木茂+中野督夫 with 永原元(10/14)

完熟



10月7日付けのブログにてお知らせしましたように、横浜からスタートして中四国地方を回ったツアーの最終地として、完熟トリオがパーカッション奏者の永原元さんとともに、柏へ。ステージに上がったときの圧倒的な存在感、吸引力。ブルース・ロックなナンバーに酔いしれ、しかもいっぱい笑ったアットホームなライブでした。

忠さん(と、ステージで呼ばれていたので、ここでもそのように。ほかのかたも同様です)の解説によると「完熟」というのは、いわゆる団塊世代のこと。ご自身たちがまさにその年代で、MCでも「完熟だからライブは休憩を入れないと持たないんだよね」「完熟だから、ツアーすると疲れるんだよ」と、本音とも冗談ともつかないことを言っては笑いをとっていましたが、いやいやとんでもない。パワフルでテクニカルな演奏、リラックスムードいっぱいのなごやかな進行こそ、経験を積んだ「完熟」だからこその世界です。

ソウルフルで説得力抜群の忠さんの歌声。両脇をかためる茂さんの歌声は甘くてソフト、督夫さんは堅実で安定感・安心感を醸し出します。そんな各々の個性で聴かせるソロはもちろんのこと、3人の声がブレンドされたコーラスは、何とも言えない心地好さで会場を包み込みます。曲によっては、若い元さんの声もノリよく絡んでいい感じ。
もうひとつの見どころ・聴きどころは、日本の音楽シーンに多大な影響を及ぼした2大ギタリストの競演。感涙モノでした。茂さんが心の琴線に触れるセクシーな音色を響かせたかと思えば、督夫さんはきっちり硬派な音色の中に遊び心を織り混ぜる……思い返してみても、夢のようです。もちろん忠さんもギターを弾きましたので、完熟トリオはギター3台の構成なのですが、これについて茂さんいわく「ベースがいないと、けっこう大変なんだよね。いつも何か弾いていなくちゃならなくて」と。なるほど。でもですね。大変と言いながら、実は嬉しそうだった3人の笑顔を、私は見逃しませんでした。ギター3台+切れ味のいい元さんのパーカッションが織りなした、重厚な音、素晴らしかったです。
新旧の曲を織り交ぜてのR&B、ロック、バラード。1960年代後半から70年代にかけて、多くの音楽少年が憧れた声、音、リズム、コード進行。休憩をはさんで約3時間のステージから、何曲かご紹介します。

♪I believe in you
細野(晴臣)氏プロデュース、忠さんのアルバム「People」より。歌詞にこめられたメッセージが、まっすぐに心に飛び込んできます。励まされました!

♪旅の途中
もうすぐ結成40年を迎えるセンチメンタル・シティ・ロマンスが25年ぶりに出したアルバム「やっとかめ」から。アルバム同様、忠さん・督夫さんのデュエットで聴かせてくれました。胸に響く言葉、音のひとつひとつは、磨き抜かれたいぶし銀のよう。

♪Every Breath You Take
ポリスのカバー、邦題は「見つめていたい」。「この曲を歌いたいと、忠さんから電話がかかってきたんです」と督夫さん。忠さんのシブく熱いボーカル大全開。

♪ソバカスのある少女
懐かしのアルバム「キャラメルママ」から、茂さんのボーカルにて。今聴いてもおしゃれなメロディー、甘い声に、うっとり。

♪My Carolina Sunshine Girl
督夫さんのソロアルバムから。自由なオープンマインドに満ちた曲でした。ところどころ散りばめられた、おちゃめっぷりも◎。

♪ほうろう ♪機関車
2曲続けて。忠さんの魂の歌声に、魂を奪われました。じーん。そういえば、曲の合間に、「エイプリルフール」というバンドで一緒だった細野さんにまつわるエピソードが語られたのですが、観客ばかりではなく、茂さんも督夫さんにも大ウケ、会場は大爆笑でした。細野さんを竿でつついた忠さん……。

♪花いちもんめ
はっぴいえんど時代の茂さんの代表曲。日本の音楽シーンの財産のひとつなのだと、あらためて思いました。元さんが体全体でリズムを刻む姿も印象的。

♪ありがとう
3曲あったアンコールの2曲目。今回のツアー、ライブに関わった人、聴きにきてくれた人、みんなへの気持ちをこめて歌っているということが伝わる演奏でした。

メンバーそれぞれが「伝説」といわれる「完熟トリオ」は、またこうして新たな伝説を作っていくのですね。早熟、未熟には出せない、完熟ならではの味わい、ぜひみんなで味わいましょう。合言葉は「完熟も捨てたもんじゃない」(忠さん)。柏WUUでもまた再会できたらうれしいなと思います。

文/フリーライター たいらくのぶこ
http://tararira.way-nifty.com/booko/

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2011年10月07日

【お知らせ】伝説が伝説を生む!? 10月14日(金曜日) 完熟トリオ=小坂忠+鈴木茂+中野督夫 がWUUへ!

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「完熟トリオ」と言って「ん? わからない」という人も、「エイプリル・フール」「はっぴいえんど」「センチメンタル・シティ・ロマンス」と言ったら、「知らないわけないじゃん!」と鼻息を荒くするはず。そそうです、日本の音楽シーンの草分け的存在として名を馳せ、多くのミュージシャンの憧れ、お手本となったバンド。そうそうたるメンバーが名を連ねていますが、その中から、小坂忠、鈴木茂、中野督夫の3人が結成したのが「完熟トリオ」です。
前置きが長くなりましたが、その完熟トリオが2011年10月ライブツアーを敢行、最終日に柏Studio WUUにやってきます。あの歌声を、あのギターを目の前で聴くことができるチャンス到来! オリジナルや洋楽カバーのほか、懐かしの名曲も演奏予定とのこと。リアルタイムを知らない世代にも、伝わるもの、得るものが絶対にあるはずです。40年以上経っても色あせない音楽、テクニックにぜひ触れてみてください。
お席は予約が確実で、当日券よりもワンドリンク分がお得になりますよ♪

「完熟トリオ」結成のきっかけとなった、昨年のフジロックライブ・レポートも参考にどうぞ。
http://fujirockexpress.net/10/?p=2772

文/フリーライター たいらくのぶこ
http://tararira.way-nifty.com/booko/


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