2015年10月30日

<つくりつなぎつむぎつたえつどう 〜ねことことばとうたのきんようび〜>(10/24) *出演 ■ONE-TRICK PONY=MEW (ミュウ/vo,acco,etc) 彩文 透 (vo,g) ■木下ときわ(vo) 新美博允(ag)

ワントリ
ときわ<つくりつなぎつむぎつたえつどう 〜ねことことばとうたのきんようび〜>(10/24)
*出演
■ONE-TRICK PONY=MEW (ミュウ/vo,acco,etc) 彩文 透 (vo,g)
■木下ときわ(vo) 新美博允(ag)
*壁ギャラリー作品
山田未来穂(ことば)WARU(ねこしゃしん)

つくりつなぎつむぎつたえつどう――何もなかった場に、作品と人の輪・笑顔が広がっていくイメージのコピーは、今回のライブコンセプトを表現したものです。
演奏でステージに上がったワントリことONE-TRICK PONYの2人と木下さん&新美さんコンビ、そして10月の壁ギャラリーを飾った山田未来穂さん(ことば)、WARUさん(写真)の6人は、木下さんの実家が経営していたカフェを軸につながった表現者たち。山田さん、WARUさんも客席に姿を見せ、全員でひとつの空間を作り上げました。
それにしても……です。6人の作風に共通点があるかといえば、「ない」のです。ワントリと木下・新美さんコンビは、どちらも女性ボーカル&男性ギターという編成でしたが、そのカラーは対極にあるといってもいいくらい。動のワントリ、静の木下・新美さん、カラフルなワントリ、ナチュラルカラーの木下・新美さん。ギャラリーの作品も、山田さんは心にじんわりしみいる言葉を和紙と小筆で表現、WARUさんは日本の島々で撮った自然な猫の姿を写真で。
ですが、当日のことを思い返すうちに「やっぱり共通点はあった」と気づきました。何かを生み出す気持ちの根っこにあるものと言えばいいのでしょうか。表現方法は異なるけれど、見すえているものが同じなのです。それが何かは、ぜひ個々のステージや作品に触れる機会を得て、感じ取っていただければ。
以下、ステージのレポートです。

♪ONE-TRICK PONY
ノスタルジーと、絵本をめくるようなメルヘン風の音楽を持ち味とするワントリ、今回のライブではそれとは違った側面を見せてくれました。ドラマのように映像が浮かぶ歌詞、ツボを心得たメロディー、小道具やコーラスを最大限に生かしたアレンジ、みゅうちゃんの繊細な高音、彩文氏のスイートボイスなどなど、楽曲の質の高さもあらためて実感。
ライブのコンセプトをテーマにした「つくりつむぎつたえつどう」は、賑やかなお祭りを連想させる曲。衣装スタッフのお友だちのために作ったという「恋するうさぎ」は、ちょっと和風で’70年代フォークの味わいで、「ぴょんぴょん」の繰り返しが耳に残ります。
かと思えば「ハロウィン☆LOVE」では、まるでテーマパークに迷い込んだかのようなおどろおどろしい世界を表現してみせてくれました。アコーディオンがあやしく響き、音響・照明も含めた演出、すべてが一体となった演奏は見事。ハロウィンの時期にしか聴けないのが、残念すぎます。そうそう、曲のタイトルは、シブがき隊の「ZOKKON命(LOVE)」を意識してつけたのだとか。こういうところは、お茶目です。
いやなことがあった日、なかなか眠りにつけない心情を数え歌に託した「眠れぬ夜の数え歌」は、だれにも経験があるだろう心のザワザワに寄り添った曲。間奏のオカリナの音色が、ローソクの炎のように温かでした。

♪木下ときわさん&新美博允さん
緊張感とゆるくほどける開放感をあわせ持った木下さんのボーカル、軽やかにボーカルのよさを引き出すギター、シンプルで飾り気のない透明感がワントリとは好対照。「シンプル・イズ・ビューティフル」という言い回しが思い浮かびました。歌い演奏するたたずまいも含めてすべてが、その言葉に集約できるステージでした。
もともとはボサノバを歌っていたという木下さん。現在は、新美さんとともに歌詞を日本語に訳し、オリジナルなアレンジで自分たちの表現する世界を広げているそうです。
まるで詞の朗読を聴いているような心持ちになった「あなただけを」は、木下さんが訳したブラジルの歌。ゆらゆらとした風を感じました。
新美さんが訳した「蝉のように」は詞の視点が独特。ゆるやかなボサノバ風アレンジで、ふたりらしい味わいが出ていたのではないかと感じました。
ジュリーこと沢田研二のカバー「届かない花々」は、原曲はバンドスタイルですが、ギター1本とボーカルで表現。シンプルなのに、いやシンプルだからこそでしょうか、インパクトがありました。
この後、河島英五の「時代おくれ」、井上陽水の「海へ来なさい」と、個性的な男性ボーカルの曲を歌い上げた木下さん、締めくくりは「愛燦燦」です。耳になじんだ曲たちが、ボサノバ風のアレンジで新たな命を吹き込まれ、会場を包み込んでいきました。木下さんの発音・発声はとってもきれい、そんな木下さんを時折見上げながらギターを奏でる新美さんの姿が印象的でした。

アンコール2曲のラストは、ワントリもまじえて「またあおうね」。「♪ラララララ〜」に合わせ、その場にいたみんなが右手を揺らしながら心をひとつに。

人と人が出会い、つながっていく縁もあれば、その場限りの縁もあり。でも、どんな出会いも何かしらを自分に残してくれます。その場限りだったと思っていたら、実は地下深く潜行してつながっていた――ということもありますよね。
そんな「縁」に思いを馳せさせてくれたライブ、いい時間でした。この日の出会いと縁に感謝♪

文/フリーライター たいらくのぶこ
http://tararira.way-nifty.com/booko/


studiowuu at 00:24│Comments(0)TrackBack(0)

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