Study Group Tulip-blog チューリップ勉強会  

チューリップ勉強会・健康に関する情報 Natural medicine information, Nutrition、Organic food, diet、Spirituality,Chiropractic, Osteopathy,Crenio Sacral,Oriental medicine、ナチュラルメディシンインフォメーション、栄養学、オーガニックフード、ダイエット、スピリチュアリティ、ヒーリング、カイロプラクティック、オステオパシー、クレニオセイクラルセラピー、についての情報を提供と、自分たちの勉強の整理の為に書いています。

 テニスの全米オープンを制覇し、13日に凱旋帰国する大坂なおみ(20)=日清食品。その偉業の立役者として注目が高まっているのがドイツ人コーチ、サーシャ・バイン氏(33)だ。選手と友人のような関係を築き、ベストのパフォーマンスを引き出す指導法は、日本のスポーツ界で告発が相次ぐ「パワハラ的指導」と正反対だ。その手法は企業や家庭でも応用可能だという。

 バイン氏は、決勝で大坂と優勝を争ったセリーナ・ウィリアムズ(36)=米国=らを指導した経験を持ち、今季から大坂のコーチを担当している。大坂も「友達みたい。彼に対しては自分が出せる」と語るように、対等な関係でのコーチングが精神面を支えた。

 大坂はもともと引っ込み思案で物事をネガティブに捉える一面があったというが、バイン氏は「できるだけ楽しく、ポジティブな雰囲気を作ろうと思っている」とし、練習前のアップやトレーニングの間も笑顔で一緒に汗を流した。「ラリーで負けたら渋谷の交差点で踊る」などユニークな罰ゲームを設け、大坂も「ハッピーでポジティブな人の近くにいることが、いい影響になっている」としている。

 「先生が教えるような『ティーチング』ではなく、友達同士のような関係のもと、選手主体で行われる『コーチング』の関係だ」と解説するのはスポーツライターの小林信也氏。

 「特にバイン氏が、大坂と話す際にかがんで下から話しかける様子に2人の関係が象徴されている。上から目線で『教えてやろう』としているのではなく、持ち味ややる気を引きだそうとしているのだろう。昨今は(パワハラなど)指導者が上から目線で選手に接している事例が散見されるが、できるだけ早く日本全体でコーチングの姿勢を取り入れなければならない」と強調した。

 バイン氏もただの仲良しだけではない。新潟青陵大学大学院教授(社会心理学)でスクールカウンセラーも務める碓井真史氏は「競技を始めて間もないころは『楽しい雰囲気』だけでよくても、選手の習熟度合いによって高い目標と『私ならできる』という希望が必要になる。その上で『グリット』と呼ばれる“やり抜く力”を養うことが重要だ」と指摘する。

 「良いパフォーマンスができるのは、背の高さや筋肉量が多い選手だけでなく、自分の潜在能力をうまく発揮できるように訓練した選手が多い」と前出の小林氏は語る。

 高い目標を達成するためには、厳しい練習や欠点の指摘も必要となるが、碓井氏は「できなかったときに厳しい罰を科すだけでは、選手が罰をこわがって(失敗を)ごまかすようになってしまう。コーチは、選手が安心して『当たって砕ける』という覚悟を持てるように『(何があっても)私が守る』と愛を注いでいることを理解してもらうことが望ましい」と話す。

 選手を厳しく叱責したり、激励の意味を込めて背中をたたいたりする行為もコーチと選手が相互に理解している上で成り立つものだという。昔は「背中で語る」などといった“無言の愛”もよしとされてきたが、碓井氏は「今は選手が理解できるように愛情表現することが重要。『高い目標に向かって共に駆け上がっていく』というのがコーチと選手の関係のあるべき姿」だという。

 このような関係は、上司と部下、親と子などの関係でも通用するという。大坂とバイン氏の関係からは、多くのことが学べそうだ。


コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット

このページのトップヘ