岩手葛巻の田舎の石屋、トラベリングです。

 今回は墓地リフォームのお話、
 守り責任があるからこその想いとは・・・
 −お墓は人生の物語ー
表紙



 お墓は日々、日光・雨風にさらされる屋外にあります。
 夏の暑さ、冬の寒さ、
 豪雨による地形の変化、寒さによる凍み上がりなど
 春夏秋冬、1年間の季節を越していきます。

 1年でお墓に行く日数も人によって違いますが
 もちろん地域差もあると思います。
 2014年のあるリサーチ、
 約230万人の中から、全国20代〜60代の男女、計1,000人の結果。
 その年お墓参りをした人は65%で、お墓参りした人の墓参平均回数は2.5回
 という数字が出ています。
 意外と行けないですし、行っても長く居ないのが現状。

 私が墓地へ居ると女性の方が掃除や管理に見えている割合が多いような気がします。
 
 よくこんな言葉を聞きます。
 「ここが気になるんだけど相談の仕方がわからない」とか
 「気になっているんだけどそのままにしてしまう」とか

 そこで今回、リフォームの例をご紹介いたします。
 葛巻町のT様墓地。

 初めは、
 「戒名碑が無いので付けなきゃ、あと線香・ローソクの火が消えるから・・・」
 お客様と一緒に現場で確認と墓地点検をさせていただきました。
 すると、
 「実は外枠(外柵)が開き始めてたし、塔婆も気になっていた・・・」と
 言葉での説明は難しかった部分や今度でいいかの気持ちもあったようで、
 現場で確認していると日頃墓地に来ていて気になることが言葉で出てきます。
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 年数を確認すると30年以上前、
 年に数回しか行きませんし、
 気になっても見逃してしまえが年数はどんどん経過していくものです。
 
 内部構造・納骨堂から見直すことにしました。
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 外柵の痛みが激しく、
 再加工が難しかったので新規石材使用、
 新規石材使用の方がコストのかからない場合もあります。
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 戒名碑・香炉・塔婆立てなども新規追加、
 いままで思い入れのある墓石は掃除して、文字入れ直し。
 リノベーションの革新的再生部分もありますが、
 使いやつさの点でもそのことはいえるでしょう。
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 施主様も
 「これで掃除も楽になり安心、不安だったから気持ちが楽になりました。」
 それと、
 「よかった、おばあちゃんがこんなきれいな場所で眠ることができて・・・」
 この言葉にこのご家族の暖かさを感じ、
 この優しさこそが、
 日本人の繋がり、家族の繋がり
 そんな事を感じさせる一言でした。
 心のどこかに思っていたであろう私がお墓を守っていくという決意、
 その中にあった不安や疑問。
 この日最高の笑顔でいくらか売るれているように感じました。
 これからもゆっくりじっくり共に守っていきましょう。